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  • オーストラリア留学のOSHCとは?学生ビザに必要な健康保険の料金・補償内容・加入方法を解説

    オーストラリア留学のOSHCとは?学生ビザに必要な健康保険の料金・補償内容・加入方法を解説

    オーストラリアへ留学する際、授業料や航空券、滞在先とあわせて準備しなければならないのが健康保険です。

    学生ビザでオーストラリアに滞在する場合、原則としてOSHCという留学生専用の健康保険に加入する必要があります。

    OSHCは、オーバーシーズ・スチューデント・ヘルス・カバー(Overseas Student Health Cover)の略です。

    オーストラリアでは、日本の健康保険証を使って病院を受診することはできません。日本人留学生は通常、オーストラリアの公的医療保険であるメディケアも利用できないため、病気やけがをした場合に医療費を自己負担することになります。

    その負担を軽減するために設けられているのがOSHCです。

    ただし、OSHCは、日本の健康保険とまったく同じ仕組みではありません。

    例えば、一般開業医(GP)の診察や入院、手術、緊急時の救急車などには補償がありますが、通常の歯科治療や眼鏡の購入、理学療法などは基本プランでは対象外となることが多くあります。

    また、OSHCに加入していても、病院や医師が請求する料金によっては自己負担が発生します。

    「OSHCに加入していれば、病院代はすべて無料」と考えていると、実際に診察を受けた際に戸惑うかもしれません。

    さらに、保険会社によって保険料や補償内容、医療機関との提携状況、保険金の請求方法などが異なります。

    留学先の学校が勧めるOSHCへ必ず加入しなければならないわけではなく、自分で保険会社を比較して選ぶことも可能です。

    この記事では、オーストラリアのOSHCについて、学生ビザとの関係、料金の比較方法、主要保険会社、医療費の補償範囲、加入手続き、病院の利用方法、保険会社の変更、帰国時の払い戻しまで詳しく解説します。

    2026年10月時点のオーストラリア内務省、保健省、各保険会社の公式情報をもとにしています。

    オーストラリアの語学学校へ1年間留学します。学校からOSHCの料金も請求されているのですが、日本で海外留学保険に入れば、OSHCは不要になりますか?
    学生ビザ500で留学する場合、日本の一般的な海外留学保険だけでは、通常OSHCの加入義務を満たせません。原則として、オーストラリア政府が認めるOSHCへの加入が必要です。ただし、学校が手配する保険に限定されず、自分で保険会社を選ぶこともできます。




    OSHCとは?オーストラリア留学生専用の健康保険

    OSHCは、オーストラリアへ留学する外国人学生と、その家族のための健康保険です。

    オーストラリアの学生ビザ(Student Visa/Subclass 500)では、原則として滞在期間中の適切な医療保険への加入が求められます。

    OSHCは、その学生ビザの健康保険要件を満たすための保険です。

    OSHCの主な役割

    • 一般開業医(GP)の診察費用の一部を補償する
    • 専門医の診察費用の一部を補償する
    • 対象となる入院・手術費用を補償する
    • 緊急時の救急車の費用を補償する
    • 血液検査・レントゲンなどの検査費用の一部を補償する
    • 一定の処方薬の費用を補償する

    ただし、保険会社やプランによって、具体的な支払額や補償条件は異なります。

    日本の健康保険と何が違う?

    日本では健康保険に加入している人が病院を受診する場合、一般的には窓口で一定割合を自己負担します。

    一方、オーストラリアのOSHCでは、医療サービスごとに決められた基準額をもとに、保険会社が支払う金額を計算します。

    病院が請求する料金と保険会社の補償額との差額は、本人が負担する場合があります。

    また、医療機関によっては、診察料の全額をいったん支払い、その後に保険会社へ請求することもあります。

    この違いを理解しておくと、現地で診察を受ける際に困りにくくなります。

    学生ビザでOSHCは必須?加入しなくてもよい人は?

    学生ビザ500でオーストラリアに滞在する場合、原則としてOSHCへの加入が必要です。

    学生ビザには、適切な健康保険を維持することを求めるビザ条件8501が付けられることがあります。

    この条件を満たさない状態が続くと、ビザに関する問題が生じる可能性があります。

    OSHCが必要な主な留学生

    • オーストラリアの語学学校へ学生ビザで留学する人
    • 大学・大学院で学ぶ留学生
    • TAFEや専門学校へ留学する人
    • 学生ビザで小学校・中学校・高校へ留学する人
    • 学生ビザに同行する配偶者や扶養家族

    コースの種類によって、保険に加入するかどうかを自由に選べるというわけではありません。

    日本の海外旅行保険では代用できない?

    一般的な日本の海外旅行保険や海外留学保険は、学生ビザのOSHC加入要件を満たすものとは扱われません。

    そのため、日本で高額な留学保険に加入していても、原則としてOSHCにも加入する必要があります。

    ただし、OSHCとは別に、日本の海外留学保険を追加して利用することは可能です。

    OSHCが免除される人もいる

    オーストラリア内務省は、一定の条件を満たすノルウェー、スウェーデン、ベルギーの留学生について、OSHCの加入免除を認めています。

    これは、それぞれの国の医療保障制度などとの関係による例外です。

    日本はこの免除対象に含まれていません。

    そのため、日本から学生ビザで留学する場合は、通常OSHCが必要です。

    観光ビザで短期留学する場合

    観光ビザなどで認められた範囲の短期学習を行う場合、学生ビザ500とは異なる健康保険の条件が適用されます。

    学生ビザを取得せずに短期間の語学研修へ参加する場合などは、OSHCではなく、旅行保険や海外渡航者向け保険を検討することがあります。

    ただし、実際に認められる学習期間やビザ条件は、利用するビザによって異なります。

    公式情報:オーストラリア内務省:学生ビザ500の条件

    OSHCはいつからいつまで加入する?

    OSHCの加入期間について、よくある間違いが、学校の授業期間だけ保険に加入することです。

    学生ビザでは、オーストラリアに滞在する期間を通じて適切な健康保険を維持する必要があります。

    保険開始日は入国日に合わせる

    例えば、語学学校が4月6日に始まるため、3月28日にシドニー(Sydney)へ到着する場合です。

    このとき、OSHCの開始日を4月6日に設定してしまうと、3月28日から4月5日まで保険がありません。

    内務省は、国外から学生ビザで渡航する場合、OSHCの補償開始日をオーストラリア入国日に合わせるよう案内しています。

    学校が始まる日ではないので注意してください。

    保険終了日はコース修了日とは限らない

    学生ビザでは、コース終了後も一定期間の滞在が認められる場合があります。

    例えば、1年間のコースを修了した後、旅行や帰国準備のために数週間滞在するケースです。

    OSHCの補償期間がコース修了日で終わってしまうと、その後の滞在期間に保険がなくなる可能性があります。

    さらに、内務省は学生ビザの滞在許可期間を決める際、OSHCの終了日も考慮します。

    十分な期間のOSHCを購入していないと、希望していたコース終了後の滞在期間までビザが認められない場合があります。

    項目 確認する日付
    OSHC開始日 オーストラリアへ入国する日
    コース開始日 学校の授業開始日
    コース終了日 学校の正式な修了日
    OSHC終了日 必要な滞在期間をカバーする日
    学生ビザ終了日 内務省が許可した最終日

    内務省では、コース期間が10か月以上かどうか、学年末に終了するかどうかなどによって、学生ビザの一般的な滞在許可期間を案内しています。

    例えば、10か月以上のコースをオーストラリアの学年末に修了する場合、翌年3月15日までのビザが認められることがありますが、その期間に対応するOSHCなどの条件を満たす必要があります。

    実際のビザ期間は個別に決定されるため、必ず内務省の公式案内を確認してください。

    内務省:学生ビザの滞在期間とOSHCの必要期間

    OSHCの料金はいくら?保険料の比較方法

    OSHCの料金は、保険会社、加入期間、契約する人数、補償内容などによって異なります。

    また、同じ保険会社でも、基本プランと追加補償付きプランでは料金が異なります。

    そのため、OSHCにはすべての留学生に共通する月額料金があるわけではありません。

    実際の保険料は公式サイトで見積もる

    例えば、メディバンク(Medibank)の公式サイトでは、2026年10月時点で、留学生向けOSHCの一部商品について月A$79.10からという参考料金が表示されています。

    ただし、これは特定の商品・条件に基づく参考表示であり、すべての人がこの料金で加入できるという意味ではありません。

    加入期間が12か月を超える場合などは、正式な見積もりが必要です。

    料金を比べるときの条件を揃える

    OSHCの保険料を比較するときは、少なくとも次の条件を揃えましょう。

    • 加入人数:本人のみ、夫婦、家族など
    • 補償開始日
    • 補償終了日
    • 基本プランか追加補償付きプランか
    • 保険料の総額
    • 医療費の補償上限や自己負担額

    例えば、A社が12か月分、B社が14か月分の見積もりを出している場合、単純に総額だけ比較しても意味がありません。

    学生ビザのために必要な同一期間で比較してください。

    保険料の計算例

    仮に、次の2つの保険プランがあった場合を考えてみます。

    項目 プランA プランB
    比較用の月額換算 A$75 A$90
    12か月分の単純計算 A$900 A$1,080
    12か月の差額 A$180

    ※これは保険料の比較方法を示す仮定の計算であり、実際の保険会社の見積もりではありません。OSHCは加入期間などに応じて保険料が計算されるため、必ず公式見積額を確認してください。

    年間A$180の差なら、補償内容や医療機関の利用しやすさに価値があるかを考えるとよいでしょう。

    一方、基本的な補償が十分で、利用する医療機関にも不便がなければ、料金の安いプランを選ぶ方法もあります。

    保険料は変更される

    OSHCの料金は固定ではありません。

    例えば、エーエイチエム(ahm OSHC)の公式見積もりページでは、2026年11月1日から保険料が変更される旨の案内が出ています。

    過去のブログ記事や留学エージェントの料金表が、現在の加入料金と一致しない場合もあります。

    正式に加入する前に、必ず最新の料金を確認してください。

    主要OSHC保険会社5社を比較

    オーストラリア政府が2026年8月に公表したOSHCの公式案内では、OSHCを取り扱う保険会社として次の5つが紹介されています。

    メディバンクとahmは同じグループですが、別の商品として取り扱われています。

    保険会社 主な確認ポイント 公式サイト
    アリアンツ・ケア・オーストラリア(Allianz Care Australia) 基本プランと追加補償プラン、医療機関ネットワーク、アプリ 公式サイト
    ブーパ(Bupa Australia) 病院・GPネットワーク、オンライン診療、医療費請求 公式サイト
    メディバンク(Medibank) 基本・上位プラン、医療相談、病院・処方薬の補償 公式サイト
    エーエイチエム(ahm OSHC) 保険料、基本補償、アプリ、サービス内容 公式サイト
    ニブ(nib OSHC) 補償内容、提携医療機関、保険金請求方法 公式サイト

    アリアンツ・ケア・オーストラリア

    アリアンツには、基本補償のOSHC Standardと、追加の補償・サービスを含むOSHC Essentialsがあります。

    例えば、Essentialsには、所定の心理カウンセリング費用への追加給付、処方薬の年間補償上限の拡大、一定額までの本国送還費用の補償などが設けられています。

    一方、Standardでも学生ビザのための基本的な健康保険要件を満たす商品として提供されています。

    ブーパ

    ブーパは、医療機関の検索、オンライン診療、保険金請求用の会員サービスなどを提供しています。

    同社のOSHCでは、一定の条件でオンライン診療を自己負担なしで利用できるサービスもあります。

    ただし、補償される診療の種類や利用方法には条件があるので、加入する商品の案内を確認してください。

    メディバンク

    メディバンクでは、学生ビザの要件を満たすOSHCの基本商品と、追加のサービスを含む商品などが用意されています。

    24時間の医療相談やオンライン診療などが利用できる商品もあります。

    また、一部の商品は提携する学校を通じて加入する仕組みとなっており、すべての商品を一般向けサイトから直接購入できるわけではありません。

    ahm OSHC

    ahmはメディバンクのグループに属するOSHCのブランドです。

    専用のアプリやオンラインサービスがあり、加入証明書の確認、保険金請求などに利用できます。

    料金や補償条件はメディバンクのほかの商品と同一とは限らないため、個別に比較しましょう。

    ニブ

    ニブもOSHCを提供する保険会社のひとつです。

    商品によって補償内容や病院・医師のネットワーク、保険金請求の条件が異なるため、正式な保険約款や加入条件を確認してください。

    どの保険会社が一番おすすめ?

    料金だけで一律に決めることはできません。

    例えば、シドニーの中心部に住む学生と、地方都市で暮らす学生では、利用しやすい提携医療機関が異なる場合があります。

    また、持病がある人、妊娠・出産を予定している人、歯科治療への補償を重視する人などでは、選ぶべき条件が異なります。

    まずは同一期間・同一人数で見積もりを取り、補償とサービスの違いを比較しましょう。

    OSHCで補償される医療費は?

    OSHCでは、一般的な医療機関での診察、検査、入院、手術など、一定の医療費を補償します。

    ただし、すべての費用が無条件に全額補償されるわけではありません。

    オーストラリア政府は、OSHCの基本補償に含めなければならない最低限の医療サービスと給付水準を定めています。

    基本的な補償の概要

    医療サービス 基本的なOSHCの補償
    一般開業医(GP) 原則MBS料金の85%以上に相当する給付
    専門医の診察 原則MBS料金の85%以上に相当する給付
    血液検査・レントゲン 原則MBS料金の85%以上に相当する給付
    入院中の医師による治療 原則MBS料金の100%に相当する給付
    公立病院での入院 所定の公立病院料金について補償
    私立病院での入院 提携状況や所定の最低給付額に応じて補償
    緊急救急車 条件を満たす緊急搬送費用を補償
    処方薬 所定の対象薬について上限付きで補償

    MBSとは、メディケア・ベネフィッツ・スケジュール(Medicare Benefits Schedule)の略で、オーストラリア政府が医療サービスごとに設定している基準料金です。

    OSHCの保険会社は、このMBSをもとに補償額を計算します。

    ただし、上の表は政府の基本補償の概要です。保険会社によっては、GPの診察についてMBS料金の100%を補償するなど、最低基準を上回る商品を提供しています。

    入院すればすべて無料になるわけではない

    公立病院や私立病院での入院には補償がありますが、実際の請求額と保険会社が支払う金額の間に差が出ることがあります。

    特に、私立病院との提携契約の有無、医師の追加請求、個室料金などに注意が必要です。

    緊急時を除き、入院や手術を受ける前には、保険会社へ補償額と自己負担額を確認することをおすすめします。

    救急外来を受診する場合

    病院の救急外来を利用しても、必ず入院するとは限りません。

    入院せずに診察・検査だけを受けて帰宅する場合には、医療サービスごとの補償条件や自己負担が関係することがあります。

    私立病院の救急外来で別途施設利用料がかかる場合もあるため、病院の料金体系と保険会社の補償範囲を確認してください。

    GPの診察料はいくら自己負担する?MBSとGap Fee

    オーストラリアで体調を崩した場合、まず受診することが多いのがGPと呼ばれる一般開業医です。

    GPは、日常的な病気やけがの診察を行い、必要に応じて専門医への紹介状などを発行します。

    OSHCではGPの診察費用が補償されますが、支払額の計算方法を理解しておくことが大切です。

    Gap Feeとは?

    ギャップ・フィー(Gap Fee)とは、医療機関が請求した料金から保険会社の給付額を差し引いた、本人の自己負担額です。

    例えば、病院の診察料金がA$90で、OSHCからA$50が支払われる場合、差額のA$40が自己負担になります。

    GPの自己負担額を計算してみよう

    ここでは説明のため、次の条件を仮定します。

    • GPの診察料金:A$90
    • 該当する診察のMBS基準料金:A$50
    • 加入しているOSHCの給付率:MBSの85%
    項目 金額
    GPの診察料金 A$90.00
    MBSの基準料金 A$50.00
    保険給付:A$50×85% A$42.50
    本人の自己負担 A$47.50

    ※この金額は計算方法を説明するための仮定です。実際のMBS料金や医療機関の診察料を示すものではありません。

    もし加入するOSHCがMBS料金の100%を補償するプランなら、この例の保険給付額はA$50となり、自己負担はA$40になります。

    つまり、同じ診察料金でも、保険会社や商品によって自己負担額が変わります。

    自己負担を少なくする方法

    保険会社によっては、提携しているGPや医療機関を案内しています。

    提携医療機関では、保険会社へ直接請求する仕組みがあり、患者が診察料全額を立て替える必要がない場合があります。

    また、GPによって診察料金が異なるため、予約前に料金を確認するのもよいでしょう。

    ただし、提携医療機関だから必ず自己負担がゼロになるというわけではありません。

    事前に保険の適用範囲を確認してください。



    歯科・眼鏡・処方薬・救急車の補償は?

    OSHCの基本プランでは、病院や一般的な医療サービスが中心になります。

    一方、日本では保険で対応できる医療サービスでも、OSHCでは補償されないものがあります。

    歯科治療

    通常の虫歯治療、歯石除去、定期歯科検診などは、OSHCの基本プランに含まれないことが一般的です。

    そのため、歯科治療を受けるときは、全額自己負担になる可能性があります。

    歯科治療の補償を希望する場合は、Extrasと呼ばれる追加保険の加入を検討できます。

    ただし、Extrasに加入すればすべての歯科治療が補償されるわけではなく、年間限度額や待機期間などが設定される場合があります。

    眼鏡・コンタクトレンズ

    通常の眼鏡やコンタクトレンズの購入費用は、基本OSHCでは一般的に補償対象外です。

    ただし、医療上必要な眼科診察や検査については、MBSに対応する医療サービスとして補償される場合があります。

    眼鏡代と眼科の診察代は別なので、区別して確認してください。

    理学療法・マッサージ

    理学療法やカイロプラクティックなども、基本OSHCでは補償が限定的です。

    ただし、医療上必要な特定のサービスがMBSの対象となっている場合などは、商品によって異なる取り扱いになることがあります。

    処方薬

    OSHCでは、一定の処方薬について費用の一部を補償します。

    政府が定める基本補償では、所定のPBS対象薬などについて、一般患者の自己負担基準額を超える部分を、1品目当たり最大A$50まで給付します。

    年間の基本的な給付限度額は、単身契約でA$500、夫婦・家族契約ではA$1,000です。

    保険会社がこれを上回る補償を提供する商品もあります。

    例えば、上位プランでは処方薬の年間給付限度額が基本プランより高く設定される場合があります。

    なお、市販の風邪薬やサプリメントなどがすべて補償されるわけではありません。

    救急車

    オーストラリアでは、救急車の利用が有料となる場合があります。

    OSHCの基本補償では、医療上必要な緊急治療や入院のため、所定の救急サービスによって行われる搬送について、対象費用を100%補償する仕組みです。

    ただし、緊急性のない移送や、すべての救急車関連サービスが無条件に補償されるわけではありません。

    補償対象は保険会社の約款で確認してください。

    持病・妊娠・出産とWaiting Periodの注意点

    OSHCには、ウェイティング・ピリオド(Waiting Period)と呼ばれる待機期間があります。

    これは、保険の加入後、一定期間が経過するまで、特定の治療について保険金の支払いを受けられない仕組みです。

    持病がある場合

    オーストラリアへ渡航する前から治療していた病気や、保険加入前から存在していた症状などについては、既往症(Pre-existing Condition)として扱われる場合があります。

    既往症に関する治療には、一定の待機期間が設けられることがあります。

    例えば、一般的なOSHCでは、既往症に対して12か月の待機期間が設定される場合があります。

    ただし、すべての病気に同じ待機期間が適用されるわけではありません。

    精神科関連の治療などは、異なる条件が設定されることがあります。

    持病がある方は、加入前に保険会社へ直接確認することをおすすめします。

    緊急治療の場合

    オーストラリア政府のOSHC公式案内では、緊急治療には待機期間が適用されないと説明しています。

    ただし、何が緊急治療に該当するか、どの費用が補償されるかは、保険の条件によって判断されます。

    緊急時には治療を優先し、可能になった段階で保険会社へ連絡してください。

    2026年から妊娠関連治療の待機期間を見直し

    2026年の制度変更として重要なのが、妊娠・出産に関する待機期間の取り扱いです。

    オーストラリア保健省の2026年8月版OSHC公式案内では、2026年1月1日から、加入期間が2年以上のOSHC契約について、保険会社が妊娠関連治療の待機期間を撤廃する取り組みを始めると説明しています。

    ただし、保険会社ごとに実施時期や具体的な条件が異なるため、すべての契約で一律に待機期間がなくなったという意味ではありません。

    例えば、一部の保険会社では、提携する大学を通じた特定のOSHC商品について、妊娠・出産関連の待機期間を免除する制度を設けています。

    妊娠・出産を予定している方は、次の点を加入前に確認してください。

    • 妊娠・出産に待機期間があるか
    • 2年以上の契約に特別な取り扱いがあるか
    • 入院・出産費用の補償範囲
    • 産婦人科専門医の診察料金と自己負担
    • 私立病院を利用する場合の追加費用
    • 新生児を保険に追加する手続き

    とくに、出産を予定している場合は、保険料の安さだけで選ばず、医療費の自己負担と加入条件を詳しく確認することが重要です。

    OSHCの加入手続きと学生ビザ申請

    OSHCは、通常、日本にいる間に加入手続きを進めます。

    学生ビザ500を申請する際には、適切な期間のOSHCへ加入したことを示す情報が必要です。

    STEP 1.学校の入学許可とコース期間を確認する

    最初に、学校の入学許可書やCoE(Confirmation of Enrolment)に記載されたコース開始日・終了日を確認します。

    CoEは、正式にコースへの入学が認められたことを示す電子的な入学確認書です。

    学生ビザの申請にも使用します。

    STEP 2.OSHCの必要期間を決める

    入国予定日、コース期間、予定している滞在期間を確認し、必要なOSHCの加入期間を決めます。

    コース修了後もオーストラリアに滞在する予定がある場合は、その期間も考慮します。

    STEP 3.保険会社を選ぶ

    学校が指定・推奨する保険会社を利用する方法と、自分で保険会社を選ぶ方法があります。

    保険料、補償内容、医療機関ネットワークなどを比較してください。

    STEP 4.保険料を支払う

    選んだ保険会社や学校の案内に従って、必要な期間の保険料を支払います。

    学生ビザのOSHCは、通常、必要な加入期間について保険料を前払いする仕組みです。

    STEP 5.保険加入証明書を取得する

    保険料の支払いと加入手続きが完了すると、保険会社から加入証明書などが発行されます。

    書類には、通常、次の情報が記載されています。

    • 保険会社名
    • 加入者氏名
    • 保険証券番号(Policy Number)
    • 補償開始日
    • 補償終了日
    • 契約の種類

    STEP 6.学生ビザの申請情報へ入力する

    学生ビザの申請では、OSHCの保険会社名、補償期間、保険証券番号などの情報が必要になります。

    学校がOSHCを手配した場合には、CoEなどに保険情報が登録されることがあります。

    一方、自分でOSHCを手配した場合は、必要な保険情報を申請書へ正確に入力してください。

    内務省は、適切なOSHCの情報が提供されない場合、学生ビザの申請が拒否されることがあると案内しています。

    STEP 7.入国前に補償開始日を再確認する

    航空券の日付を変更した場合や、学校の開始日が変更された場合は、OSHCの加入期間も確認してください。

    実際の入国日より補償開始日が遅くならないようにしましょう。

    オーストラリアで病気になったら?病院の利用方法

    オーストラリアで発熱や腹痛などの体調不良が起きた場合、どこへ行けばよいのでしょうか。

    日本では、症状に応じて内科や耳鼻科などへ直接行くことが多いですが、オーストラリアでは、まずGPを受診するのが一般的です。

    通常の体調不良ならGPへ

    風邪の症状、胃腸の不調、皮膚の問題などであれば、GPへ相談できます。

    必要に応じて、専門医の紹介状を発行してもらうこともあります。

    OSHCの保険会社によっては、提携するGPをウェブサイトやアプリで検索できます。

    予約前に確認したいこと

    • OSHCを利用できる医療機関か
    • 加入する保険会社と提携しているか
    • 診察料金はいくらか
    • 自己負担額が発生するか
    • 予約が必要か
    • オンライン診療に対応しているか

    緊急の場合は000へ

    重い呼吸困難、意識障害、重大なけがなど、生命に関わる緊急事態では、オーストラリアの緊急通報番号000へ電話してください。

    英語で救急車を呼ぶ場合は、Ambulanceと伝えます。

    緊急時には、保険の補償確認よりも、必要な医療を受けることを優先してください。

    その後、可能になった段階で保険会社へ連絡し、治療内容や費用の取り扱いを確認します。

    救急外来を利用するとき

    病院の救急外来は、Emergency Department、略してEDと呼ばれます。

    生命に関わる症状や重いけがの場合は、救急外来を利用します。

    一方、緊急性が低い症状については、GPやオンライン診療などを利用した方が適切な場合があります。

    救急外来では、症状の緊急度によって診察の順番が決まるため、到着した順番に診察されるとは限りません。

    また、公立病院であっても、OSHC加入者の診察費用が必ず無料になるわけではありません。

    医療費の保険金請求・キャッシュレス診療

    OSHCを利用して病院を受診した場合、医療費の支払方法には主に2つのパターンがあります。

    1.保険会社が医療機関へ直接支払う方法

    保険会社と提携している医療機関では、ダイレクト・ビリング(Direct Billing)という仕組みが使えることがあります。

    これは、医療機関が保険会社へ直接請求する方法です。

    患者は保険で補償されない差額だけを支払う場合があります。

    ただし、提携医療機関であっても、すべての医療費が自己負担なしになるわけではありません。

    2.一度全額を支払い、後から請求する方法

    医療機関がダイレクト・ビリングに対応していない場合は、診察料などをいったん自分で支払います。

    その後、保険会社のアプリやウェブサイトから、保険金の請求(Claim)を行います。

    請求時に必要になる主な情報

    • 保険証券番号
    • 医療機関の請求書
    • 支払いを証明する領収書
    • 診察日
    • 診察内容や医療サービスの情報
    • 保険金の振込先銀行口座

    保険会社によっては、スマートフォンのアプリで領収書を撮影し、アップロードして請求できます。

    保険金の受け取りには豪州銀行口座が必要な場合も

    例えば、ブーパの公式案内では、保険金の振込先としてオーストラリア国内の銀行口座情報を求めており、海外の銀行口座には直接振り込めないと説明しています。

    保険会社によって取り扱いが異なるため、帰国直前の請求では受取方法も確認してください。

    領収書は必ず保管する

    病院で診察を受けた後は、請求書や領収書を保管してください。

    保険金の請求だけでなく、保険会社から追加確認を求められた際にも必要です。

    オンライン診療も選択肢

    保険会社によっては、アプリを使ったオンライン診療サービスを提供しています。

    症状によっては、外出せずに医師へ相談できるため便利です。

    ただし、オンライン診療で対応できない症状や、対面診察が必要な場合もあります。

    学校指定のOSHCと自分で選ぶOSHCの違い

    オーストラリアの学校へ入学手続きをすると、学校からOSHCの料金を提示されることがあります。

    授業料や入学金と一緒に請求される場合もあります。

    この場合、学校が手配するOSHCに必ず加入しなければならないのでしょうか。

    通常は自分で保険会社を選べる

    オーストラリア政府の2026年版OSHC公式案内では、留学生は自分でOSHCの保険会社を選べると明記されています。

    学校から勧められた保険会社を必ず利用する必要はありません。

    また、留学中に保険会社を変更することもできます。

    ただし、変更時に保険の空白期間を作らないことが重要です。

    学校手配と自己手配の比較

    項目 学校が手配 自分で手配
    加入手続き 学校がサポートする場合が多い 自分で手続きする
    保険会社の選択 学校の提携先が中心 自分で比較・選択できる
    保険料 学校が提示する料金 公式見積もりで比較できる
    ビザ用の保険情報 学校がCoEなどへ登録する場合あり 自分で申請情報を確認
    補償内容の確認 本人が確認する必要あり 本人が確認する必要あり

    学校手配の方が高いとは限らない

    学校が保険会社と提携し、特定の料金や商品を提供している場合があります。

    そのため、学校手配が必ず割高になるというわけではありません。

    一方、同じ補償内容で自己手配の方が安い場合もあります。

    学校の見積もりを受け取ったら、まず加入期間と保険会社・商品名を確認し、他社の見積もりと比較してみるとよいでしょう。

    保険証券の存在を確認する

    学校や留学エージェントへ保険料を支払った場合も、加入手続きが完了したことを確認してください。

    保険会社名、保険証券番号、補償開始日・終了日を確認し、必要に応じて保険会社へ直接問い合わせることもできます。

    学校からOSHCの料金を請求されたという事実だけでは、実際に保険が有効になっていることの証明にはなりません。

    保険会社の変更・延長・帰国時の払い戻し

    OSHCは一度加入したら、留学期間中ずっと同じ保険会社を使わなければならないわけではありません。

    必要に応じて、保険会社の変更や加入期間の延長ができます。

    保険会社を変更する場合

    例えば、メディバンクのOSHCへ加入していた人が、別の保険会社へ変更する場合です。

    新しい保険会社で加入手続きを行い、現在の保険との切り替え日を調整します。

    重要なのは、OSHCの補償に空白期間を作らないことです。

    また、持病や特定の治療について待機期間がある場合は、以前の保険会社で経過した期間を新しい保険会社へ引き継げるか確認しましょう。

    同等の補償であれば待機期間を引き継げる場合がありますが、追加補償の部分などは取り扱いが異なる場合があります。

    留学期間を延長する場合

    学校を卒業する予定が延びたり、新しいコースへ進学したりする場合は、OSHCの加入期間も確認してください。

    保険が期限切れになる前に、必要な延長手続きを行いましょう。

    予定より早く日本へ帰国する場合

    留学を途中で終了した場合や、学生ビザの申請が認められなかった場合などは、未使用期間のOSHC保険料が返金される場合があります。

    ただし、すべてのケースで自動的に全額返金されるわけではありません。

    返金条件は、保険会社の約款と実際の状況によって異なります。

    例えば、次のような資料を求められる場合があります。

    • 学生ビザの拒否通知
    • 学校の退学・修了証明
    • オーストラリアからの出国記録
    • 航空券などの帰国確認資料
    • 保険証券番号

    卒業後に別のビザへ変更する場合

    学生ビザから卒業生ビザ485など、別の滞在資格へ変更する場合は、健康保険の要件も変わる可能性があります。

    OSHCをそのまま利用できるとは限らないため、新しいビザに対応する保険へ切り替える必要があるか確認してください。

    OSHCとは別に、海外渡航者向け健康保険であるOVHCなどが選択肢になる場合があります。

    日本の海外留学保険・ワーホリ保険との違い

    OSHCへ加入しているのであれば、日本の海外留学保険は不要なのでしょうか。

    これは、どこまでの補償を希望するかによって異なります。

    OSHCは、学生ビザの健康保険要件を満たすことを主な目的とした医療保険です。

    一方、日本の海外留学保険には、医療費だけでなく、携行品の盗難、賠償責任、救援者費用などが含まれる商品もあります。

    補償・機能 基本OSHC 日本の海外留学保険
    学生ビザ500のOSHC要件 原則満たす 通常、代用不可
    一般的な病気・けがの診療 補償あり・自己負担の場合あり 商品・条件による
    入院・手術 所定の補償あり 商品・条件による
    緊急救急車 所定の補償あり 商品・条件による
    携行品の盗難 通常対象外 補償のある商品もある
    日常生活の賠償責任 通常対象外 補償のある商品もある
    本国への医療搬送 基本プランでは通常対象外 補償のある商品もある
    オーストラリア国外の旅行中の医療費 通常対象外 補償地域・条件による

    ※日本の海外留学保険は商品によって補償内容が大きく異なります。表は一般的な比較です。

    OSHCだけでは不足する可能性がある補償

    例えば、留学中にパソコンやスマートフォンを盗まれた場合、基本OSHCでは通常補償されません。

    また、他人の物を壊して賠償責任が生じた場合なども、基本OSHCの対象ではありません。

    そのため、こうしたリスクに備えたい場合は、日本の海外留学保険や別の保険商品を検討することになります。

    ワーキングホリデーの場合は?

    ワーキングホリデービザ417や462で滞在する場合、学生ビザ500と同じOSHCの加入義務は、通常ありません。

    ただし、医療費に備える必要がないという意味ではありません。

    ワーホリ渡航者の場合は、日本の海外旅行保険・ワーキングホリデー保険、オーストラリアのOVHCなどから、自分の滞在条件に合う保険を検討できます。

    また、仕事中の事故については、労災保険など別の制度が関係する場合もあります。

    学生ビザとワーキングホリデービザでは保険の必要条件が異なるため、混同しないようにしましょう。

    OSHCに関するトラブルと相談先

    OSHCを利用していると、保険会社から医療費の支払いを拒否されたり、返金手続きが進まなかったりする場合があります。

    また、学校や留学エージェントへOSHCの料金を支払ったのに、保険が正しく手配されていなかったというトラブルも報告されています。

    まずは保険会社へ確認する

    補償額や待機期間、保険金の支払いについて疑問がある場合は、加入している保険会社へ問い合わせてください。

    保険金が支払われない理由や、どの約款が適用されているか説明を求めることができます。

    必要に応じて、診療明細、領収書、加入証明書などを用意しましょう。

    保険会社との問題が解決しない場合

    オーストラリアには、民間医療保険に関する苦情を受け付ける制度があります。

    連邦オンブズマン(Commonwealth Ombudsman)のプライベート・ヘルス・インシュランス・オンブズマン(Private Health Insurance Ombudsman)は、OSHCについても相談を受け付けています。

    例えば、次のような問題が対象になります。

    • 保険金の支払いに関するトラブル
    • 待機期間や既往症の判断
    • 契約の取消しや保険料の返金
    • 保険会社からの説明内容
    • 保険会社・仲介業者との契約に関する問題

    オンブズマンへの相談は無料です。

    Commonwealth Ombudsman:民間医療保険に関する苦情相談

    学校がOSHCを手配していなかった場合

    学校へOSHCの料金を支払ったにもかかわらず、保険が手配されていなかった場合は、学校にも確認が必要です。

    学校側の対応について問題がある場合には、教育機関の種類に応じた学生向けオンブズマンなどが相談先になります。

    また、英語での説明が難しい場合、オーストラリアの通訳サービスであるトランスレーティング・アンド・インタープリーティング・サービス(Translating and Interpreting Service/TIS National)を利用できる場合があります。

    電話番号は131 450です。

    通訳サービスは、対応する機関や利用方法によって費用負担の取り扱いが異なる場合があります。

    オーストラリア留学のOSHCに関するよくある質問

    オーストラリアのOSHCとは何ですか?

    OSHCはOverseas Student Health Coverの略で、オーストラリアの留学生向け健康保険です。学生ビザ500で滞在する場合、原則として加入が必要です。GPの診察、専門医、入院、手術、救急車など、所定の医療費を補償します。
    オーストラリアの学生ビザではOSHCへの加入が必須ですか?

    原則として必要です。学生ビザ500では、適切な健康保険を滞在期間中に維持する必要があります。ノルウェー、スウェーデン、ベルギーの一部留学生には例外がありますが、日本人留学生は通常OSHCに加入する必要があります。
    日本の海外留学保険に入っていればOSHCは不要ですか?

    通常、不要にはなりません。日本の一般的な海外留学保険は、学生ビザ500のOSHC要件を満たすものとして扱われません。原則としてOSHCへの加入が必要ですが、携行品や賠償責任などの補償を追加するために日本の海外留学保険を併用することは可能です。
    OSHCの保険料は1年間でいくらですか?

    保険会社、加入期間、加入人数、補償内容によって異なります。2026年10月時点では、メディバンク公式サイトに一部商品の月A$79.10からという参考表示がありますが、すべての人に適用される料金ではありません。同じ加入期間と契約条件で、複数の保険会社から見積もりを取って比較してください。
    OSHCは学校が指定する保険会社に入る必要がありますか?

    いいえ。オーストラリア政府の公式案内では、留学生が自分でOSHCの保険会社を選べると説明しています。学校が勧める保険を利用することも、自分で保険会社を比較して加入することも可能です。ただし、学生ビザの補償条件を満たす必要があります。
    OSHCでは病院代がすべて無料になりますか?

    必ずしも無料にはなりません。OSHCではMBSという政府の医療基準料金をもとに補償額を計算します。医療機関の請求料金が保険給付額を上回る場合、差額のGap Feeを自己負担する必要があります。補償額は保険会社や商品によって異なります。
    OSHCで歯科治療や眼鏡代は補償されますか?

    通常、基本OSHCには一般的な歯科治療や眼鏡・コンタクトレンズの購入費用は含まれません。こうした費用に備える場合は、Extrasなどの追加保険を検討できます。ただし、補償上限や待機期間などがあります。
    OSHCは学校が始まる日から加入すればよいですか?

    いいえ。学生ビザでオーストラリア国外から渡航する場合、OSHCの補償開始日は入国日に合わせる必要があります。また、学生ビザの必要な滞在期間を通じて保険を維持する必要があるため、コース修了日だけでなく、その後の滞在期間も考慮してください。
    持病や妊娠・出産もOSHCで補償されますか?

    補償される場合がありますが、既往症や妊娠・出産関連の治療には待機期間などの条件が設けられることがあります。2026年から、2年以上のOSHC契約について妊娠関連治療の待機期間を撤廃する取り組みも始まっています。具体的な条件は保険会社へ確認してください。
    OSHCの保険会社は留学途中で変更できますか?

    はい。留学途中でも保険会社を変更できます。ただし、学生ビザの条件を満たすため、OSHCに空白期間が生じないようにする必要があります。既往症などの待機期間を引き継げるかも確認してください。
    留学を途中でやめた場合、OSHCの保険料は返金されますか?

    途中帰国や学生ビザの拒否など、所定の条件を満たす場合には未使用期間の保険料が返金されることがあります。返金条件や必要書類は保険会社によって異なります。すべてのケースで全額返金されるわけではありません。
    ワーキングホリデーでもOSHCに加入しなければなりませんか?

    ワーキングホリデービザ417・462では、学生ビザ500と同じOSHC加入義務は通常ありません。ただし、医療費に備えることは重要です。日本の海外旅行保険、ワーキングホリデー保険、オーストラリアのOVHCなどから、ビザ条件に合う保険を検討してください。



    まとめ|OSHCは料金だけでなく補償内容と加入期間を比較しよう

    OSHCは、オーストラリアへ学生ビザで留学する人のための健康保険です。

    日本人が学生ビザ500で留学する場合、原則としてOSHCへの加入が必要になります。

    加入期間は、学校の授業期間だけではなく、オーストラリアへの入国日から必要な滞在期間をカバーするように設定することが大切です。

    また、OSHCの保険会社は学校が勧めるものに限定されていません。

    自分で保険会社を選び、料金や補償内容を比較することもできます。

    主な保険会社には、アリアンツ、ブーパ、メディバンク、ahm、ニブがあります。

    いずれも政府が求める基本的な医療補償を備えたOSHCを提供していますが、保険料、医療機関との提携状況、上位プランの補償などは同じではありません。

    特に注意したいのが、OSHCに加入していても医療費の自己負担が発生することです。

    GPの診察や専門医の診療では、MBSという政府の基準料金をもとに保険給付額が計算されます。

    医療機関の請求額が給付額を上回る場合、その差額を本人が負担します。

    また、通常の歯科治療や眼鏡の購入、理学療法などは、基本OSHCでは補償対象外になることが多いため、必要に応じて追加保険を検討しましょう。

    持病や妊娠・出産に関する治療については、待機期間や補償条件にも注意が必要です。

    2026年には、長期のOSHC契約について妊娠関連治療の待機期間を見直す取り組みも始まっていますが、実際の取り扱いは保険会社や商品によって異なります。

    留学先の学校がOSHCを手配する場合も、自分で手配する場合も、保険会社名、保険証券番号、補償開始日・終了日を確認し、加入証明書を保存しておきましょう。

    OSHCを選ぶ際は、保険料の安さだけでなく、医療費の自己負担、加入期間、提携医療機関、保険金の請求方法まで確認することが大切です。

    オーストラリアで安心して勉強や生活を続けるためにも、留学前にOSHCの仕組みを理解しておきましょう。

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  • オーストラリア留学はいくらかかる?語学学校・TAFE・大学の学費と生活費を比較

    オーストラリア留学はいくらかかる?語学学校・TAFE・大学の学費と生活費を比較

    オーストラリアへの留学を考え始めたとき、最初に気になるのが費用ではないでしょうか。

    「語学学校へ半年通うなら、いくら必要?」「TAFEと大学ではどのくらい学費が違う?」「アルバイトをすれば生活費を賄える?」「シドニーと地方都市では、どのくらい費用が変わる?」など、留学を計画するうえで確認しておきたいことはたくさんあります。

    オーストラリアの留学費用は、学校の種類、専攻、留学期間、滞在都市、住まいによって大きく異なります。

    例えば、一般英語を学ぶ語学学校では、1週間単位で授業料が設定されていることが多く、半年程度の留学なら授業料だけでA$10,000前後になる学校もあります。

    一方、TAFEなどの職業教育機関では、年間A$15,000~25,000程度のコースがあるほか、大学では年間A$35,000~55,000程度の学費がかかる専攻も珍しくありません。

    さらに、実際の留学には授業料以外にも費用が必要です。

    シェアハウスの家賃、食費、交通費、携帯電話、学生ビザの申請料金、留学生健康保険のOSHC、航空券などを合わせると、学費だけを見ていたときよりも総額が大きくなります。

    オーストラリア政府が定める学生ビザの資金証明では、2026年10月時点で、学生本人の12か月分の生活費としてA$29,710という基準額が使われています。

    ただし、これは実際の生活費が年間A$29,710で必ず収まるという意味ではありません。滞在する都市や生活スタイルによって、さらに費用が必要になる場合があります。

    この記事では、2026年に学校や大学が公表している公式料金を例に、語学学校、TAFE・専門学校、大学の学費を比較します。

    さらに、半年・1年間の留学総費用、学生ビザ、OSHC、家賃、生活費、アルバイト収入、資金証明、奨学金、費用を抑えるための学校選びまで、日本から留学を検討している方に役立つ情報をまとめました。

    なお、この記事の学校別料金は2026年10月時点で確認できる2026年度の公式情報を使用しています。実際の2027年度以降の学費については、学校の最新の料金表を確認してください。

    オーストラリアの語学学校へ半年留学したいと思っています。学校の授業料は調べたのですが、家賃や生活費も含めると、全部でいくら用意すればよいのでしょうか?
    学校の料金だけではなく、滞在期間中の家賃・食費・交通費、学生ビザ、OSHC、航空券なども計算する必要があります。例えば、週A$410の語学学校へ26週間通う場合、授業料はA$10,660です。ただし、生活費などを合わせると、今回の試算では総額A$30,000を超えます。




    オーストラリア留学に必要な費用の内訳

    オーストラリア留学の費用は、大きく分けて「学校へ支払う費用」「渡航・ビザ関係の費用」「現地生活費」の3つがあります。

    どれかひとつだけを計算しても、留学に必要な総予算にはなりません。

    費用の種類 主な内容
    授業料 語学学校、TAFE、専門学校、大学の授業料
    入学申込料 学校への入学手続きにかかる費用
    教材・設備費 教科書、制服、パソコン、実習道具など
    学生ビザ申請料金 学生ビザ500の申請料金
    OSHC 留学生向け健康保険
    航空券 日本とオーストラリアの往復・片道航空券
    住居費 家賃、ホームステイ、学生寮など
    生活費 食費、交通費、携帯電話、日用品など
    初期費用 家賃の保証金、家具、生活用品など
    その他 英語試験、健康診断、旅行、緊急時の費用など

    授業料だけで予算を決めない

    例えば、半年間の語学学校の授業料がA$10,000だったとします。

    ところが、家賃だけで週A$300かかれば、26週間でA$7,800です。

    さらに、食費、交通費、保険、学生ビザ、航空券などが必要になります。

    学校の授業料が安くても、家賃が高い場所に住めば、留学全体の費用は高くなります。

    留学開始時にはまとまったお金が必要

    出発前には、学校の申込料や授業料の一部、OSHC、ビザ申請料金、航空券などを支払うことになります。

    また、オーストラリアへ到着した後も、住居の保証金や最初の家賃、生活用品の購入などが重なる場合があります。

    そのため、留学の総予算とは別に、最初の1~2か月に必要な現金・預金を準備しておくことが重要です。

    語学学校・TAFE・大学の違いと学費比較

    オーストラリア留学といっても、学校の種類によって学ぶ内容や取得できる資格、学費は大きく異なります。

    まずは、3つの主な進学先を整理しましょう。

    語学学校

    英語力の向上を目的とした学校です。

    日常英会話、進学準備、IELTS対策、ビジネス英語などを学びます。

    留学生向け英語集中コースは、ELICOS(English Language Intensive Courses for Overseas Students)とも呼ばれます。

    TAFE・専門学校

    実践的な職業技能や専門知識を身に付ける教育機関です。

    TAFEは、テイフ(Technical and Further Education)と呼ばれる公的職業教育機関の総称です。

    民間の専門学校もありますが、TAFEとすべて同じ組織ではありません。

    職業教育訓練は、VET(Vocational Education and Training)とも呼ばれます。

    大学・大学院

    学士号、修士号、博士号などの学位を取得するための教育機関です。

    一般的に、語学学校や職業教育コースよりも長期間の学習が必要で、授業料も高くなる傾向があります。

    学校の種類 2026年の公式料金の例 主な目的
    語学学校 週A$410~A$590の例あり 英語力向上・進学準備
    TAFE・専門学校 年A$17,420や、コース総額A$25,000前後の例あり 職業資格・専門技能
    大学学士課程 年A$36,000~A$50,000程度の例あり 学士号取得
    大学院修士課程 年A$35,000~A$60,000程度の例あり 専門分野の高度な学習

    ※特定の学校が公表している2026年度料金などから作成した比較です。オーストラリア全国の最低価格・最高価格を示すものではありません。コースによって大きく異なります。

    例えば、大学の医学・歯学・獣医学などでは、上記を大きく上回る学費がかかる場合があります。

    また、同じTAFEでも、ビジネス系と看護・技術系では必要な教材や実習費用が異なります。

    留学費用を比較するときは、学校の種類だけでなく、具体的なコース名と修了までの期間を確認しましょう。

    語学学校の授業料はいくら?2026年の実例

    語学学校では、通常、1週間当たりの料金をもとに授業料を計算します。

    同じ学校でも、授業の時間帯、コースの種類、入学する週数によって料金が異なる場合があります。

    ここでは、実際に学校が公表している2026年度の料金を見てみましょう。

    インパクト・イングリッシュ・カレッジ

    インパクト・イングリッシュ・カレッジ(Impact English College)は、メルボルン(Melbourne)とブリスベン(Brisbane)に校舎を持つ語学学校です。

    2026年度の公式料金表では、一般英語を含む各コースの授業料が週A$410です。

    さらに、入学申込料A$200、教材費週A$15などが設定されています。

    費用 2026年の料金
    授業料 A$410/週
    入学申込料 A$200
    教材費 A$15/週(最低A$60)

    例えば、26週間通うと、授業料はA$10,660です。

    教材費はA$390、申込料はA$200なので、これらを合わせるとA$11,250になります。

    ただし、滞在費、航空券、ビザ、保険などは含まれていません。

    インパクト・イングリッシュ・カレッジ:2026年度公式料金

    ナビタス・イングリッシュ

    ナビタス・イングリッシュ(Navitas English)は、シドニー(Sydney)やパース(Perth)などで英語教育を提供しています。

    2026年度の公式料金表では、一般英語コースについて、シドニーの日中コースが週A$590、夜間コースが週A$490です。

    パースでは日中コースが週A$555、夜間コースが週A$470と案内されています。

    ただし、これは通常料金表の金額であり、入学申込料や教材費などは別途確認が必要です。

    ナビタス・イングリッシュ:公式料金案内

    グリフィス大学系の英語コース

    グリフィス大学(Griffith University)の英語教育コースについて、ナビタスの公式料金案内では、2026年の授業料は25週間まで週A$470、26週間以上では週A$440と掲載されています。

    また、2027年度はそれぞれ週A$490、週A$460となる予定です。

    同じコースでも、長期間申し込むことで週当たりの料金が変わる場合があることが分かります。

    料金の安い学校と高い学校は何が違う?

    学校によって、授業時間、クラス人数、講師の配置、施設、進学サポート、課外活動などが異なります。

    ただし、授業料が高ければ必ず英語力が伸びるというわけではありません。

    自分の目標に合う授業内容か、通いやすい場所にあるか、十分な学習時間が確保されているかを確認しましょう。

    また、料金表に記載されている金額が、実際に申し込むコースや入学日に適用されるかも重要です。

    TAFE・専門学校の学費とコースの選び方

    TAFEや専門学校は、実践的な技能を学びたい方や、特定の職業に関する資格を取得したい方に選ばれています。

    オーストラリアには、公的なTAFEのほか、民間の職業教育機関もあります。

    学べる分野には、調理、ホスピタリティー、IT、デザイン、会計、介護、幼児教育、建設関連などがあります。

    どのような資格を取得できる?

    職業教育では、次のような資格が用意されています。

    • Certificate III
    • Certificate IV
    • Diploma
    • Advanced Diploma

    ただし、資格名だけで授業料や受講期間が決まるわけではありません。

    同じDiplomaでも、分野や学校によって費用が大きく異なります。

    2026年の学費例

    チャールズ・ダーウィン大学(Charles Darwin University/CDU)が公表している2026年度の職業教育向け留学生料金表では、ホスピタリティー・マネジメントのDiplomaに相当するコースについて、年間授業料A$17,420と案内されています。

    また、ベーカリー関連のCertificate IIIも年間A$17,420です。

    一方、ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT University)の2026年度案内では、Certificate IV in Accounting and Bookkeepingのコース総額がA$13,000、Diploma of Graphic DesignがA$25,750、Diploma of Information TechnologyがA$25,250です。

    学校・コースの例 2026年の学費 料金の単位
    CDU/Diploma of Hospitality Management A$17,420 年間
    RMIT/Certificate IV in Accounting and Bookkeeping A$13,000 コース全体
    RMIT/Diploma of Graphic Design A$25,750 コース全体
    RMIT/Diploma of Information Technology A$25,250 コース全体

    ※年間授業料とコース全体の授業料が混在しているため、金額を単純比較しないでください。実際の修了までの期間、教材・設備費、入学時期も確認が必要です。

    なお、TAFE NSW(TAFE New South Wales)の留学生向けコースでは、教材・制服・設備などに、コースによってA$300~A$1,000程度の追加費用が発生する場合があると案内されています。

    オーストラリア人向けの補助金料金に注意

    学校の公式サイトを見ると、Free TAFEや政府補助によって、授業料が無料・割引になると案内されていることがあります。

    しかし、こうした制度は通常、一定の国籍、居住資格、州の要件などを満たす人を対象としています。

    日本から学生ビザで留学する人が、同じ料金で受講できるとは限りません。

    学費を調べるときは、必ずInternational Students向けの料金を確認しましょう。

    RMIT:留学生向けのコース別学費

    TAFE NSW:留学生向け公式サイト

    大学・大学院の学費はいくら?

    オーストラリアの大学は、学問分野や専攻によって学費が大きく異なります。

    また、大学によって留学生向けの授業料が異なり、同じ大学内でも文系・理系・医療系などで料金が変わります。

    ここではRMITが2026年度に公表している学費を例に見てみましょう。

    学士課程の学費

    RMITの学士課程 2026年度の年間授業料
    Bachelor of Arts (Creative Writing) A$41,280
    Bachelor of Engineering (Electrical Engineering) (Honours) A$47,040
    Bachelor of Laws A$45,120
    Bachelor of Education (Primary and Secondary) A$36,480

    これらは年間の授業料であり、学士号取得までの総額ではありません。

    例えば、年間A$41,280のコースに3年間在籍したと仮定すると、単純計算で授業料はA$123,840です。

    ただし、大学の授業料は年度ごとに改定される場合があり、3年間ずっと同じ料金とは限りません。

    大学院の学費

    RMITの2026年度案内では、経営学修士(MBA)の年間授業料がA$50,880、Master of FinanceがA$48,960、Master of PhysiotherapyがA$53,760となっています。

    修士課程は1年、1年半、2年など、コースごとに期間が異なります。

    必ず修了までの総授業料を確認してください。

    大学の授業料は分割払いできる?

    大学では、学期ごと、履修科目ごとなどに授業料を請求する仕組みが一般的です。

    入学時に全学年分を一括で支払うわけではないことも多くあります。

    ただし、学校の契約条件や納付期限によって異なります。

    また、入学申込料、学生サービス関連料金、教材費、実習費などが別途発生する場合があります。

    大学の公式見積書やオファーレターに記載されている条件を確認しましょう。



    半年・1年間の留学費用をシミュレーション

    ここからは、授業料だけでなく、滞在費やビザなどを含めた留学総費用を計算します。

    2026年度に学校が公表している実際の授業料を使用し、生活費や航空券などは比較用の仮定を置いて試算します。

    生活費については、1年間A$30,000、半年A$15,000として計算します。

    これは、RMITが留学生向けに案内しているメルボルンでの年間生活費A$30,000~A$45,000という参考範囲の低い側に相当します。

    ただし、あくまで比較用の金額であり、すべての人がA$30,000で生活できるという意味ではありません。

    また、ビザ申請料金は比較を統一するために一般的なA$2,500を使用します。2026年7月以降、一部の独立した語学コースなどでは低い申請料金が適用されるため、実際の料金は個別に確認してください。

    ケースA:語学学校へ26週間(約半年)留学

    インパクト・イングリッシュ・カレッジの週A$410という2026年度料金を例に計算します。

    項目 費用
    授業料:A$410×26週間 A$10,660
    入学申込料 A$200
    教材費:A$15×26週間 A$390
    生活費:半年分の仮定 A$15,000
    OSHC:仮定 A$400
    学生ビザ:一般料金で仮定 A$2,500
    航空券:仮定 A$1,500
    初期費用・予備費:仮定 A$1,000
    総額 A$31,650

    この試算では、半年間の留学費用は約A$31,650です。

    仮に1豪ドル=100円とすると、約316万5,000円になります。

    ※100円という為替レートは計算用の仮定であり、現在の実勢レートではありません。

    ただし、実際のOSHC料金、ビザの優遇料金の適用、航空運賃、住居費などによって総額は変わります。

    ケースB:職業教育コースへ1年間留学

    CDUの2026年度の年間授業料A$17,420のコースを例にします。

    項目 費用
    年間授業料 A$17,420
    生活費:年間の仮定 A$30,000
    OSHC:仮定 A$750
    学生ビザ:一般料金で仮定 A$2,500
    航空券:仮定 A$1,500
    教材・初期費用・予備費:仮定 A$1,500
    総額 A$53,670

    この試算では、1年間で約A$53,670です。

    1豪ドル=100円と仮定すると、約536万7,000円になります。

    なお、CDUのキャンパスがある地域と、生活費の参考にしたメルボルンでは、実際の家賃や生活費が異なります。

    この表は学校別の料金と生活費を組み合わせた比較モデルであり、特定の都市における確定見積もりではありません。

    ケースC:大学へ1年間留学

    RMITのBachelor of Education (Primary and Secondary)の2026年度年間授業料A$36,480を例にします。

    項目 費用
    年間授業料 A$36,480
    生活費:年間の仮定 A$30,000
    OSHC:仮定 A$750
    学生ビザ:一般料金で仮定 A$2,500
    航空券:仮定 A$1,500
    教材・初期費用・予備費:仮定 A$1,500
    総額 A$72,730

    この試算では、大学留学の最初の1年間の費用は約A$72,730です。

    1豪ドル=100円と仮定すると、約727万3,000円になります。

    学位取得までに複数年が必要な場合、2年目以降にも授業料と生活費が発生します。

    また、大学の授業料は年度ごとに変更される場合があります。

    3つの留学費用を比較

    留学タイプ 試算期間 総費用
    語学学校 26週間 A$31,650
    TAFE・職業教育 1年間 A$53,670
    大学学士課程 1年間 A$72,730

    ※総費用には学校公式の学費例と、当記事で設定した仮定の生活費などが含まれています。期間・学校・都市が異なるため、単純な優劣比較ではありません。

    学費だけを比べると差が小さく感じられる場合でも、滞在期間を含めた総費用では大きな差になることがあります。

    長期留学では、年間の授業料だけでなく、修了までに何年かかるかを確認することが重要です。

    学生ビザの申請料金と2026年の変更点

    オーストラリアで3か月を超える留学をする場合、通常は学生ビザ500を検討します。

    ただし、実際に必要なビザは留学の目的や期間、個人の事情によって異なります。

    2026年7月から学生ビザ申請料金が変更

    オーストラリア内務省は、2026年7月1日から学生ビザの申請料金を改定しました。

    現在、一般的な学生ビザ500の主申請者の料金はA$2,500からと案内されています。

    ただし、これはすべての学生ビザ申請者に一律に適用される金額ではありません。

    2026年7月の改定では、一定の国の国籍者や、独立したELICOS・Non-Awardセクターの対象申請者などに、通常より低い申請料金が適用される仕組みがあります。

    日本のパスポートで申請する場合でも、学校やコースの区分によって料金が異なる可能性があります。

    実際に申請する際は、内務省の公式ビザ料金計算ツールで確認してください。

    2026年10月2日から学生ビザの申請規則も変更

    さらに、2026年10月2日から、学生ビザ500と学生ガーディアンビザ590について、新しい申請規則が施行されました。

    主に、オーストラリア国内で学生ビザを申請できる人、学生ビザから次の学生ビザへの申請、家族を申請に含められる条件などが変更されています。

    特に、現在オーストラリア国内に滞在していて、別のビザから学生ビザへの変更を考えている方は注意してください。

    例えば、ワーキングホリデーで滞在し、その後学生ビザに変更して長期留学しようと考えている場合、現在のビザの種類によっては、オーストラリア国内から申請できないことがあります。

    留学費用を支払う前に、希望する申請方法が認められているか確認しましょう。

    内務省:学生ビザ500の申請条件・料金

    内務省:2026年10月2日からの学生ビザ申請規則

    学生ビザの資金証明はいくら必要?

    オーストラリアへ学生ビザで留学する場合、一定の生活費や学費を支払える資金があることを証明する必要があります。

    学生ビザの審査では、申請者の状況などに応じて、資金に関する書類の提出を求められる場合があります。

    2026年10月時点の生活費基準

    内務省が公表している学生ビザの資金能力要件では、学生本人の12か月分の生活費としてA$29,710が基準になっています。

    対象 12か月分の基準額
    学生本人 A$29,710
    同行する配偶者・パートナー A$10,394
    同行する子ども A$4,449
    就学年齢の子どもの学校費用 原則A$13,502以上/年

    ※家族の扱いはビザ規則に従います。2026年10月2日から家族の申請条件が変更されているため、家族同伴を予定する場合は最新の申請条件も確認してください。

    A$29,710だけあればビザを申請できる?

    いいえ。

    資金証明では、生活費だけでなく、授業料、渡航費用、必要に応じた同行家族の費用なども考慮します。

    例えば、1年間の授業料がA$20,000のコースを受講する場合です。

    授業料をまだ支払っていないと仮定すると、生活費と授業料だけでもA$49,710になります。

    さらに渡航費用なども必要です。

    すでに授業料を支払っている場合

    内務省の公式案内では、学生ビザの資金計算を行う際、すでに支払った授業料について、支払いを証明できる場合は必要な授業料から差し引く方法が示されています。

    つまり、すでに授業料の一部を学校へ支払っている場合は、その金額を考慮できます。

    資金証明の額と実際の生活費は違う

    ここは重要な点です。

    年間A$29,710という金額は、ビザ審査で使用する基準であり、実際の生活費を保証する予算ではありません。

    例えば、メルボルンにあるRMITは、2026年の留学生向け案内で、同市の年間生活費についてA$30,000~A$45,000という参考範囲を示しています。

    住居費が高い地域に滞在する場合は、必要な予算も増える可能性があります。

    親からの送金や奨学金でもよい?

    資金証明には、金融機関の預金、金融機関からの融資、政府・教育機関の奨学金など、条件を満たす資金を利用できる場合があります。

    親族などから資金提供を受ける場合は、資金提供者との関係や資金の出所、実際にその資金を利用できることを説明する必要がある場合があります。

    必要な証明書類は申請者の状況に応じて異なるため、内務省の最新案内に従ってください。

    OSHC・英語試験・教材費などの追加費用

    留学費用を計算するときに、忘れやすいのが学校以外へ支払う費用です。

    OSHCの保険料

    学生ビザ500で留学する場合、原則としてOSHCへの加入が必要です。

    OSHCは留学生専用の健康保険で、オーストラリア滞在中の医療費に備えるものです。

    保険料は加入期間、保険会社、契約する人数などによって異なります。

    RMITが公表している2026年の留学生向け費用案内では、単身者のOSHCについて、年間A$590~A$750という参考範囲が示されています。

    ただし、これは同大学の案内における参考額です。

    すべての保険会社で同じ料金になるわけではありません。

    OSHCの仕組みや保険会社の比較については、関連記事「オーストラリア留学のOSHCとは?学生ビザに必要な健康保険の料金・補償内容・加入方法を解説」を参考にしてください。

    英語試験の費用

    大学や専門学校へ入学する場合、IELTSやPTEなどの英語試験の結果を求められることがあります。

    RMITの2026年度案内では、オーストラリア国内のIELTS AcademicやPTE Academicについて、A$490程度という参考額が掲載されています。

    ただし、受験地や試験の種類によって料金が異なります。

    日本で受験する場合は、日本の試験主催者が公表している料金を確認してください。

    教材・パソコン・制服・実習費

    例えば、大学でオンライン教材や指定のソフトウェアを使用する場合、パソコンなどを準備する必要があります。

    また、調理や看護などの実習を含むコースでは、制服、靴、専門器具、健康診断、予防接種などが必要になる場合があります。

    授業料に含まれているものと、別料金になるものを確認しましょう。

    学生サービス関連の費用

    大学によっては、学生サービス・設備関連料金であるSSAF(Student Services and Amenities Fee)が別途請求される場合があります。

    RMITの2026年度案内では、SSAFについて年間最大A$373と示されています。

    実際に請求されるか、いくらになるかは学校・コースなどの条件によって異なります。

    シドニー・メルボルン・ブリスベンなどの生活費

    オーストラリア留学の費用を左右するのが、どの都市で生活するかという点です。

    同じ学校の授業料であっても、住居費や交通費などによって、年間の総費用は変わります。

    シドニー

    シドニーは、大学や語学学校、専門学校などが多い都市です。

    交通機関が整っており、アルバイト先を探す選択肢もあります。

    一方、住居費が高い地域も多く、大学や学校の近くに住むと家賃が高くなる場合があります。

    中心部から離れた場所に住めば家賃を抑えられる場合がありますが、その分交通費や通学時間が増える可能性があります。

    メルボルン

    メルボルンは、大学や専門学校、語学学校の選択肢が多い都市です。

    中心部では公共交通機関が利用しやすく、地域によって家賃や生活環境が大きく異なります。

    また、中心部から離れた場所に住む場合は、交通費や通学時間も考慮する必要があります。

    ブリスベン

    ブリスベンは、クイーンズランド州の州都です。

    大学や語学学校、専門学校などがあり、温暖な気候を好む留学生にも選ばれています。

    ただし、近年は住宅需要などによって賃貸市場の状況が変化しているため、シドニーやメルボルンより必ず住居費が安いとは限りません。

    パース・アデレード・地方都市

    パース(Perth)、アデレード(Adelaide)、ホバート(Hobart)なども留学先の選択肢です。

    地方都市では、コースや地域によって学費・住居費を抑えられる場合があります。

    ただし、交通機関、学校の選択肢、アルバイトの求人、医療機関へのアクセスなども考慮しましょう。

    家賃が週A$100違うと年間では?

    家賃の差額 年間の差額
    週A$50 A$2,600
    週A$100 A$5,200
    週A$150 A$7,800

    これは52週間で計算した単純な例です。

    週A$100の差でも、1年間ではA$5,200になります。

    語学学校や専門学校の授業料の違いより、住居費の違いが総予算に大きく影響する場合もあります。

    生活費は政府の計算ツールで確認できる

    オーストラリア政府のスタディ・オーストラリア(Study Australia)では、生活費計算ツール(Cost of Living Calculator)を提供しています。

    住居、交通機関、生活スタイルなどを選ぶことで、留学中の生活費の参考額を確認できます。

    留学先の都市を決める前に利用するとよいでしょう。

    Study Australia公式サイト:Cost of Living Calculator



    ホームステイ・シェアハウス・学生寮の比較

    留学中の住居には、いくつかの選択肢があります。

    主なものはホームステイ、シェアハウス、学生寮です。

    どの住居を選ぶかによって、費用だけでなく、食事や通学、生活環境も変わります。

    ホームステイ

    一般家庭で生活する方法です。

    学校の提携先やホームステイ手配会社を通じて申し込むことがあります。

    食事が含まれるプランもあり、オーストラリアでの生活に慣れていない方にとっては便利です。

    例えば、インパクト・イングリッシュ・カレッジの2026年度案内では、平日2食・週末3食付きの1人部屋ホームステイが週A$410と掲載されています。

    また、ホームステイの手配料はA$350です。

    ただし、実際の住居の空き状況や条件によって料金が変わる場合があります。

    シェアハウス

    複数の人で住宅を借りて暮らす方法です。

    自分の個室がある場合もあれば、同じ部屋を複数人で使うシェアルームの場合もあります。

    一般的に、学校が手配するホームステイや学生寮より費用を抑えられる場合があります。

    ただし、家賃に電気代やインターネット料金が含まれているか、食費を自分で負担するかなどを確認してください。

    また、入居時にはボンド(Bond)と呼ばれる保証金が必要になる場合があります。

    ボンドの取り扱いは州や地域の法律によって異なるため、必ず確認しましょう。

    学生寮

    学校に近い学生向けの住居です。

    家具付きの部屋や共用キッチン、勉強スペースなどを備えた施設もあります。

    例えば、インパクト・イングリッシュ・カレッジの2026年度案内では、メルボルンの提携学生レジデンスについて、1人部屋が週A$500と掲載されています。

    ただし、学生寮は施設や部屋タイプによって料金が大きく異なります。

    住居 メリット 注意点
    ホームステイ 食事付きプランがある・生活に慣れやすい 生活ルール・通学距離・手配料
    シェアハウス 費用を抑えられる場合がある 物件確認・保証金・光熱費
    学生寮 学校へ通いやすい施設がある 家賃・契約期間・追加料金

    最初は短期滞在にして、現地で住居を探す方法も

    日本から長期間のシェアハウスを契約するのが不安な場合は、最初の数週間だけ学校の手配する住居や短期宿泊施設に滞在し、現地で部屋を探す方法もあります。

    ただし、空室が少ない時期には住居探しに時間がかかることがあります。

    入学時期や賃貸市場の状況を考え、余裕を持って計画しましょう。

    学生ビザでアルバイトをすれば費用を賄える?

    留学費用を計算するとき、アルバイト収入を見込んでいる方もいるでしょう。

    学生ビザ500では、一定の条件で就労が認められています。

    ただし、授業期間中の就労時間には制限があります。

    原則2週間で48時間まで

    2026年10月現在、学生ビザ500では、コースの授業期間中、原則として2週間で48時間まで働くことができます。

    これは週24時間の平均に相当しますが、法律上は2週間単位で管理されます。

    また、通常、コース開始前に働くことはできません。

    ただし、以前から就労可能な別のビザを保有していた場合などには例外があります。

    学校の正式な休暇期間中は、原則として時間制限なく働ける場合があります。

    一方、研究による修士課程や博士課程などには、一般的な就労時間制限とは異なる取り扱いがあります。

    アルバイト収入の計算例

    例えば、時給A$30の仕事で週20時間働いた場合を考えてみます。

    項目 金額
    時給 A$30
    週の勤務時間 20時間
    週の税引前給与 A$600
    4週間の税引前給与 A$2,400

    これは計算例であり、現在の求人の平均時給や、実際にその時間数の仕事を確保できることを示すものではありません。

    また、給与からは条件に応じて所得税が源泉徴収されるため、上記がそのまま手取り額になるわけではありません。

    アルバイトで生活費をすべて賄える?

    仕事が安定して見つかり、家賃や生活費を抑えられれば、アルバイト収入で生活費の一部を負担できる場合があります。

    しかし、仕事がすぐに見つかるとは限りません。

    学校の授業や課題、試験勉強によって、希望するほど働けないこともあります。

    また、仕事のシフトが少ない週や、病気で働けない期間も考える必要があります。

    アルバイト収入を前提に資金証明を減らせる?

    将来のアルバイト収入を見込んでいるからといって、学生ビザの資金証明が自動的に免除されるわけではありません。

    学生ビザの審査では、学費や生活費を支払う能力を証明する必要があります。

    留学費用を組み立てる際には、アルバイト収入は生活費の補助として考え、仕事がなくても一定期間生活できる資金を確保しておくことをおすすめします。

    Study Australia:学生ビザの就労条件

    奨学金・授業料割引で留学費用を抑える方法

    留学費用を減らすためには、学校の授業料割引や奨学金を調べる方法もあります。

    特に大学・大学院へ進学する方は、奨学金の有無を確認しておくとよいでしょう。

    大学独自の留学生向け奨学金

    オーストラリアの大学には、留学生向けに授業料の一部を免除する奨学金を用意しているところがあります。

    例えば、学業成績や英語力、出身国、専攻などを条件とする奨学金です。

    ただし、申請者全員が受けられるわけではありません。

    また、奨学金の対象となる入学年度やコースが限定されている場合があります。

    研究課程の奨学金

    研究による修士課程や博士課程では、授業料免除や生活費の給付を含む奨学金が用意されている場合があります。

    ただし、応募条件や選考基準は厳しく、研究計画や学業成績などが重視されます。

    語学学校の授業料割引

    語学学校では、期間限定のキャンペーンや、長期申込み向けの授業料割引が行われることがあります。

    例えば、一定期間以上の申込みで週当たりの授業料が安くなる場合です。

    ただし、割引料金だけでなく、申込料や教材費も含めた総額を比較しましょう。

    奨学金の情報はどこで探す?

    オーストラリア政府のStudy Australiaには、留学生向けの奨学金を検索できる案内があります。

    また、進学を希望する大学の公式サイトで、International Scholarshipsなどのページを確認してください。

    Study Australia公式:奨学金情報

    格安の学校を選ぶ前に確認したいこと

    インターネットでは、比較的安い授業料を提示している語学学校や専門学校も見つかります。

    もちろん、授業料を抑えること自体は悪いことではありません。

    ただし、料金だけで学校を決める前に、学校やコースの登録状況を確認しておくことが重要です。

    CRICOS登録を確認する

    オーストラリアで学生ビザを利用して学ぶためには、通常、学校とコースがCRICOSに登録されている必要があります。

    CRICOSは、留学生向けに登録された教育機関とコースを管理するオーストラリア政府の制度です。

    正式名称は、コモンウェルス・レジスター・オブ・インスティテューションズ・アンド・コーシズ・フォー・オーバーシーズ・スチューデンツ(Commonwealth Register of Institutions and Courses for Overseas Students)です。

    政府の公式サイトで、学校名やコース名、CRICOSコードを検索できます。

    オーストラリア政府:CRICOS公式検索サイト

    学校の場所も確認する

    学校のウェブサイトに複数のキャンパスが紹介されていても、希望するコースがすべてのキャンパスで提供されているとは限りません。

    留学生として受講できるキャンパス、授業時間帯、入学日を確認してください。

    出席条件と授業内容を確認する

    学生ビザでは、コースへの在籍や学習に関する条件を守る必要があります。

    学校によって、出席・進捗管理の仕組みや、オンライン授業の割合などが異なります。

    授業料が安いという理由だけで、通学しにくい学校や、自分の目的に合わないコースを選ばないようにしましょう。

    2026年には民間教育機関の新規登録に関する規制も導入

    オーストラリア政府は2026年5月19日から2027年5月19日までの期間、民間の新規VET・ELICOS教育機関や新しいコースのCRICOS登録について、一時的な受付停止措置を導入しています。

    ただし、既存の登録教育機関がすべて営業を停止しているという意味ではありません。

    また、公立のTAFEや大学などは、この措置の対象外とされています。

    新しい学校やコースを検討する場合は、登録状況を政府公式サイトで確認しましょう。

    学校が閉鎖された場合の学費保護

    オーストラリアには、授業料保護制度であるTPS(Tuition Protection Service)があります。

    対象となる教育機関がコースを提供できなくなった場合、条件に応じて、代替コースへの進学や未受講分の授業料の返金を支援する制度です。

    ただし、学生が自分の都合で退学した場合に、授業料が必ず返金される制度ではありません。

    入学前に全額支払う必要がある?

    オーストラリアの留学生保護制度では、通常、学校がコース開始前に受け取る授業料は、コース総額の50%を超えてはならないという原則があります。

    ただし、学生側が希望してそれ以上支払う場合や、コース期間が25週間以下の場合などには例外があります。

    入学前に全額支払いを求められた場合は、契約書と法律上の条件を確認してください。

    オーストラリア教育省:留学生の授業料保護制度

    入学から渡航までの費用と支払いの流れ

    留学の準備では、費用の総額だけでなく、いつ支払う必要があるかを整理しておくことも大切です。

    例えば、1年間の学費がA$20,000の場合、学校への支払いが分割であっても、学生ビザを申請する前に一定額を支払う必要があることがあります。

    STEP 1.学校・コースの見積もりを取る

    まず、希望する学校の授業料と追加費用を確認します。

    見積もりには、入学申込料、教材費、実習費なども含まれているか確認してください。

    STEP 2.入学申込みとオファーレター

    学校が入学を認めると、オファーレター(Offer Letter)などが発行されます。

    この書類には、コース内容、開始日、授業料、支払条件などが記載されています。

    申込前には、キャンセル・返金条件も確認しましょう。

    STEP 3.学校の指定する費用を支払う

    契約条件に従って、授業料の一部やOSHCなどを支払います。

    ただし、学校がOSHCを手配する場合と、学生が自分で保険会社へ加入する場合では、支払い方法が異なります。

    STEP 4.CoEの発行を受ける

    正式に入学が確認されると、CoE(Confirmation of Enrolment)と呼ばれる入学確認書が発行されます。

    通常、学生ビザの申請にはCoEが必要です。

    STEP 5.学生ビザを申請する

    内務省のオンラインシステムで学生ビザを申請します。

    ビザの申請料金は、申請時に支払います。

    必要に応じて、健康診断や追加資料の費用なども発生します。

    STEP 6.航空券・滞在先を手配する

    学生ビザが許可されたら、渡航日程に合わせて航空券や住居を手配します。

    なお、内務省は、学生ビザの審査が終わる前に変更・取消しが難しい旅行手配を行うことについて注意を促しています。

    航空券や住居の契約条件を確認しておきましょう。

    STEP 7.現地の初期費用を準備する

    渡航後には、住居の保証金、最初の家賃、携帯電話、日用品などに費用がかかる場合があります。

    到着後すぐに現地のアルバイト収入が入るとは限らないため、生活費に余裕を持たせておきましょう。

    留学費用を抑えるための実践的な工夫

    オーストラリア留学の費用を抑える方法はいくつかあります。

    ただし、単に安い学校を選ぶことだけが節約ではありません。

    学習の目的を達成するために必要な期間や、現地での生活環境なども考える必要があります。

    1.学校の総費用を比較する

    週当たりの授業料だけでなく、申込料、教材費、手配料などを合わせて比較しましょう。

    例えば、週A$20の授業料差でも、26週間ならA$520の違いになります。

    2.住居費を優先して比較する

    留学期間が長くなるほど、家賃の違いが総額に影響します。

    ただし、家賃の安い場所でも、学校までの交通費や通学時間が大きく増える場合があります。

    家賃だけでなく、交通費も含めて比較してください。

    3.必要な留学期間を考える

    例えば、英語力を向上させたい方が、最初から1年間の語学留学を申し込む必要があるとは限りません。

    現在の英語力と目標に応じて、適切な期間を考えるとよいでしょう。

    ただし、学校のキャンペーンなどで長期割引がある場合、短期申込みを繰り返す方が割高になることもあります。

    4.奨学金や授業料割引を確認する

    大学・専門学校の奨学金や、語学学校の授業料キャンペーンなどを確認しましょう。

    ただし、割引の対象となる入学日や申込み期限などに注意してください。

    5.為替レートを考慮する

    オーストラリアの学費は通常、豪ドルで設定されています。

    そのため、日本円で準備する金額は為替レートによって変わります。

    例えば、A$30,000を支払う場合です。

    仮の為替レート 必要な日本円
    1豪ドル=95円 285万円
    1豪ドル=100円 300万円
    1豪ドル=105円 315万円
    1豪ドル=110円 330万円

    ※すべて計算用の仮定レートです。実際の為替レートや送金手数料は含んでいません。

    同じA$30,000の学費でも、1豪ドル=95円と110円では45万円の差があります。

    実際の送金では、銀行や海外送金サービスの手数料、為替換算コストも確認しましょう。

    6.予備費を用意する

    どれだけ細かく見積もっても、実際の留学では想定外の支出が発生することがあります。

    例えば、体調不良で仕事を休んだり、引っ越しが必要になったり、航空券を変更したりする場合です。

    学費と最低限の生活費だけを用意するのではなく、予備費も含めた資金計画を立てることをおすすめします。

    オーストラリア留学費用に関するよくある質問

    オーストラリアの語学学校へ半年留学するといくらかかりますか?

    学校の授業料、生活費、ビザ、保険、航空券などによって異なります。この記事では、2026年の週A$410という授業料を使い、26週間の学費、生活費などを合わせて約A$31,650と試算しています。ただし、ビザの優遇料金や住居費、実際の保険料によって総額は変わります。
    オーストラリアのTAFEの学費は年間いくらですか?

    TAFEや職業教育コースの学費は分野と学校によって異なります。2026年度の公式料金には、年間A$17,420のホスピタリティー関連コースや、コース総額A$25,000前後の情報技術・デザイン関連Diplomaなどの例があります。年間料金とコース全体の料金を区別して確認してください。
    オーストラリアの大学の学費は1年間でいくらですか?

    大学や専攻によって異なります。RMITが公表している2026年度の例では、学士課程で年間A$36,480~A$47,040のコースがあります。大学院や医療系の専攻ではさらに高額になる場合があります。学位取得までの総授業料と毎年の料金改定を確認してください。
    2026年のオーストラリア学生ビザの申請料金はいくらですか?

    2026年7月1日から料金が改定され、一般的な学生ビザ500の主申請者はA$2,500からです。ただし、対象となる国の国籍者や、独立したELICOS・Non-Awardセクターの対象申請者などには、低い料金が適用される場合があります。実際の料金は内務省の公式計算ツールで確認してください。
    学生ビザの資金証明はいくら必要ですか?

    2026年10月時点の内務省の基準では、学生本人の12か月分の生活費としてA$29,710が使われています。ただし、これに授業料、渡航費用、必要に応じた家族の費用などが加わります。すでに支払った授業料は、証明できる場合に資金計算で考慮できます。
    学生ビザでアルバイトをして生活費を賄えますか?

    学生ビザ500では、授業期間中は原則2週間で48時間まで働けます。仕事が安定して見つかれば生活費の一部を負担できる場合がありますが、就職や収入は保証されません。アルバイト収入だけを前提に留学資金を計算しないことが重要です。
    シドニーとメルボルンでは、どちらの留学費用が安いですか?

    学校の授業料と住居費によって異なるため、一律には判断できません。シドニーとメルボルンは地域によって家賃に大きな差があります。学校ごとの授業料と、住む予定の地域の家賃、交通費などを比較してください。
    学生ビザなら必ずOSHCに入らなければなりませんか?

    日本人が学生ビザ500で留学する場合は、原則としてOSHCへの加入が必要です。学校の授業期間だけでなく、必要なオーストラリア滞在期間をカバーする必要があります。OSHCの料金は保険会社、加入期間、加入人数によって異なります。
    オーストラリアの語学学校は3か月だけでも留学できますか?

    はい。短期間の語学留学を受け付けている学校もあります。また、対象となる訪問ビザでは、通常、最長3か月までの学習が認められています。ただし、ビザによって滞在条件や就労の可否が異なり、訪問ビザでは通常働けません。目的に合ったビザを確認してください。
    オーストラリアのTAFEは日本人留学生でも無料で通えますか?

    オーストラリア国内向けにFree TAFEなどの制度がありますが、通常は一定の居住資格などが条件です。日本から学生ビザで留学する人が自動的に無料になるわけではありません。留学生向けのInternational Students料金を確認してください。
    オーストラリア留学に奨学金はありますか?

    はい。大学や大学院などには、留学生向けに授業料の一部を免除する奨学金や、研究課程の支援制度などがあります。ただし、対象コース、学業成績、英語力、申請時期などの条件があります。大学の公式サイトやStudy Australiaの奨学金情報を確認してください。
    留学先の学校が閉鎖されたら支払った学費はどうなりますか?

    対象となる学校がコースを提供できなくなった場合、オーストラリアの授業料保護制度TPSによって、代替コースへの進学や未受講分の授業料の返金を支援する仕組みがあります。ただし、すべての返金トラブルを無条件で補償する制度ではありません。



    まとめ|留学費用は学校の授業料と生活費を合わせて考えよう

    オーストラリアの留学費用は、語学学校、TAFE・専門学校、大学など、進学先の種類によって大きく異なります。

    語学学校では週単位の授業料が一般的で、2026年の公式料金には週A$410~A$590の例があります。

    TAFEや専門学校では、比較的短期間で職業資格を取得できるコースもありますが、学費は専攻や学校によって異なります。

    大学では、年間A$35,000以上の授業料がかかるコースもあり、学位取得までの複数年の費用を考える必要があります。

    さらに、実際の留学には住居費、食費、交通費、OSHC、学生ビザ、航空券などが必要です。

    今回の試算では、語学学校26週間でA$31,650、職業教育コース1年間でA$53,670、大学1年間でA$72,730となりました。

    ただし、これらは2026年度の学校公式料金と、比較のために設定した生活費などを組み合わせたモデルケースです。

    実際の金額は、学校、都市、住居、留学期間、為替レートなどによって変わります。

    学生ビザの資金証明では、学生本人の12か月分の生活費としてA$29,710という基準が使われていますが、これは実際の年間生活費の上限ではありません。

    また、2026年7月には学生ビザの申請料金が変更され、10月2日からは国内申請や家族の扱いなどの規則も変更されました。

    これから留学を予定する方は、最新のビザ条件も確認しておきましょう。

    学生ビザでは一定の範囲でアルバイトができますが、仕事がすぐに見つかるとは限りません。

    学費や家賃をアルバイト収入だけで支払うことを前提にせず、余裕を持った予算を準備することが大切です。

    オーストラリア留学の費用を比較する際は、授業料の安さだけでなく、修了までの期間、住居費、追加費用、ビザ条件、学校の登録状況まで確認しましょう。

    自分の目標に合う学校と生活環境を選び、無理のない留学計画を立ててください。

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  • オーストラリアのスーパーアニュエーションとは?ワーホリ・留学生の退職年金12%と残高確認・帰国時の注意点

    オーストラリアのスーパーアニュエーションとは?ワーホリ・留学生の退職年金12%と残高確認・帰国時の注意点

    オーストラリアでワーキングホリデーや留学中にアルバイトをすると、給与明細に「Super」や「Superannuation」という項目が表示されることがあります。

    これは、スーパーアニュエーション(Superannuation)と呼ばれる、オーストラリアの退職年金制度です。

    オーストラリアでは、雇用主が従業員のために、給与とは別に一定額を退職年金口座へ拠出する制度があります。

    2026年10月現在、その法定拠出率は原則12%です。

    例えば、対象となる給与が週A$1,000なら、雇用主は通常、その12%に相当するA$120をスーパーアニュエーションの口座へ拠出します。

    この制度は、オーストラリア人だけのものではありません。日本からワーキングホリデーや留学で渡航し、現地で働いている人も、条件を満たせば対象になります。

    また、カジュアルとしてレストランやホテル、農場などで働いている人にも、原則として同じ制度が適用されます。

    ここで知っておきたいのが、2026年7月1日に始まった新しいPayday Super制度です。

    それまでは雇用主が原則として四半期ごとに退職年金を支払う仕組みでしたが、現在は給料の支払日に合わせて拠出する制度へ変わっています。

    そのため、これからオーストラリアで働く方は、給与明細だけでなく、スーパーアニュエーションの口座にも実際にお金が入っているか確認しておくことが大切です。

    また、ワーキングホリデーを終えて日本へ帰国する場合には、条件を満たすと積み立てられた退職年金を払い戻してもらえる制度があります。

    ただし、ワーキングホリデー渡航者の払い戻しには高い税率が適用されるため、積み立て額がそのまま全額返金されるわけではありません。

    この記事では、スーパーアニュエーションの仕組み、12%の計算方法、口座の作り方、基金の選び方、未払いの確認方法、帰国時の注意点まで、オーストラリア政府の公式情報をもとに詳しく解説します。

    内容は2026年10月時点の制度に基づいています。

    ワーホリでカフェの仕事が決まりました。時給A$33で、スーパーアニュエーションは12%と言われたのですが、この12%は給料から引かれるのでしょうか?
    通常、法律で義務付けられている12%のスーパーアニュエーションは、給与とは別に雇用主が拠出します。時給A$33にスーパーが加算される契約なら、対象給与1時間分に対してA$3.96が退職年金口座へ支払われる計算です。ただし、提示された給与がスーパー込みなのかは、契約前に確認しましょう。




    スーパーアニュエーションとは?日本の年金との違い

    スーパーアニュエーションは、オーストラリアの退職年金制度です。

    通常は「スーパー(Super)」と略して呼ばれています。

    オーストラリアで働く人のために、雇用主が一定額を専用の退職年金口座へ拠出し、その資金を長期間運用する仕組みです。

    日本の年金制度と似ている部分もありますが、重要な違いがあります。

    日本の国民年金や厚生年金は公的年金制度ですが、オーストラリアのスーパーアニュエーションでは、通常、民間などの年金基金が個人ごとの資金を管理・運用します。

    オーストラリアには別に、一定の年齢や居住条件、資産・所得などに応じて支給される公的な老齢年金制度もあります。

    スーパーアニュエーションは、その公的年金とは異なる仕組みです。

    スーパーアニュエーションの基本的な流れ

    1. オーストラリアで従業員として働く
    2. 雇用主が対象給与をもとに退職年金の拠出額を計算する
    3. 雇用主がスーパー基金の本人名義口座へ拠出する
    4. スーパー基金が資金を管理・運用する
    5. 退職時など、法律で認められた条件を満たすと引き出せる

    ワーキングホリデー渡航者の場合は、オーストラリアを出国し、ビザが失効するなどの条件を満たすと、通常の退職年齢になる前に払い戻しを申請できる制度があります。

    銀行口座とは別のもの

    スーパーアニュエーションは、普段の買い物や家賃支払いに使用する銀行口座とは異なります。

    例えば、コモンウェルス銀行(Commonwealth Bank)に給与振込用の口座があっても、それだけでスーパーアニュエーションの口座を持っていることにはなりません。

    退職年金を管理するスーパー基金の口座が別に必要です。

    また、給与が銀行口座に振り込まれる日と、スーパー基金の口座へ拠出金が反映される日は、必ずしも一致しません。

    スーパーアニュエーションは自分のお金?

    はい。原則として、本人の退職後の生活資金として積み立てられるものです。

    ただし、銀行預金のように自由に引き出せるわけではありません。

    また、基金が運用するため、投資収益、手数料、保険料、税金などによって口座残高は増減します。

    ワーホリ・留学生・カジュアルも対象になる?

    オーストラリアのスーパーアニュエーションは、オーストラリア国籍者だけの制度ではありません。

    就労できるビザを持つ外国人でも、条件を満たしていれば雇用主による拠出を受けられます。

    ワーキングホリデーや学生ビザで働く日本人も対象です。

    また、フルタイム、パートタイム、カジュアルという雇用形態によって、スーパーの対象から一律に除外されることはありません。

    スーパーアニュエーションの主な対象条件

    労働者 基本的な取り扱い
    18歳以上のフルタイム従業員 原則対象
    18歳以上のパートタイム従業員 原則対象
    18歳以上のカジュアル従業員 原則対象
    18歳以上のワーホリ・留学生 原則対象
    18歳未満で週30時間を超えて働く従業員 原則対象
    18歳未満で週30時間以下の従業員 通常は対象外
    個人事業主・請負契約者 契約内容によって異なる

    ※一般的なスーパー・ギャランティー(Super Guarantee/SG)の対象条件です。仕事の種類や特別な雇用関係などによって例外があります。

    カジュアルでもスーパーを受け取れる

    例えば、シドニー(Sydney)のカフェで週20時間だけ働くカジュアル従業員も、18歳以上であれば通常、スーパーの対象になります。

    カジュアルは有給年次休暇が原則ない雇用形態ですが、スーパーアニュエーションまで対象外になるわけではありません。

    また、以前は一定の少額給与についてスーパーの拠出義務が発生しない規則がありましたが、月A$450という最低収入基準は2022年7月1日に廃止されています。

    そのため、現在は月の給与がA$450未満だからといって、それだけでスーパーの対象外になることはありません。

    ファームの仕事も対象?

    はい。農場で果物や野菜の収穫、選別、梱包などの仕事をする場合でも、条件を満たす従業員には原則としてスーパーが拠出されます。

    仕事が短期間だったり、歩合給だったりしても、自動的に対象外になるわけではありません。

    特にセカンド・サードワーホリの取得を目指して農場で働いている方は、給与明細とスーパーの拠出状況を確認しておきましょう。

    現金払いならスーパーは不要?

    いいえ。

    給料が銀行振込か現金払いかによって、スーパーの拠出義務がなくなるわけではありません。

    法律上の対象となる従業員であれば、雇用主には必要な拠出義務があります。

    公式情報:フェアワーク・オンブズマン(Fair Work Ombudsman):税金とスーパーアニュエーション

    スーパーアニュエーション12%の計算方法

    2026年10月現在、スーパーアニュエーションの法定拠出率は12%です。

    2025年7月1日に11.5%から12%へ引き上げられ、その後も12%が適用されています。

    ただし、厳密には、給料として受け取った金額すべてに単純に12%を掛ければよいとは限りません。

    2026年7月からは、クオリファイイング・アーニングス(Qualifying Earnings/QE)という拠出額計算上の所得区分が導入されています。

    通常勤務に対する給与に加えて、一定のコミッションや給与からの自主拠出なども含まれます。

    残業代や手当などの取り扱いは支給内容によって異なるため、実際の給与明細や雇用条件を確認する必要があります。

    時給A$33で週25時間働いた場合

    分かりやすく、すべてがスーパーの対象となる通常勤務だった場合で計算してみます。

    項目 金額
    時給 A$33.00
    週の勤務時間 25時間
    税引前の週給 A$825.00
    スーパー拠出率 12%
    雇用主の週当たり拠出額 A$99.00

    この場合、給与A$825に対し、雇用主がA$99をスーパー基金へ拠出します。

    つまり、雇用主が負担する基本的な金額は、給与とスーパーを合わせてA$924となります。

    なお、給与A$825については、別途所得税の源泉徴収が行われる場合があります。

    勤務時間別のスーパー拠出額

    次は、対象となる時給をA$33として、勤務時間別に計算した例です。

    週の勤務時間 税引前の週給 スーパー12%
    15時間 A$495.00 A$59.40
    20時間 A$660.00 A$79.20
    25時間 A$825.00 A$99.00
    30時間 A$990.00 A$118.80
    38時間 A$1,254.00 A$150.48

    ※通常勤務時間の給与がすべて対象となる場合の計算例です。実際の仕事の最低時給や給与総額を示すものではありません。

    給料から12%を引かれるわけではない

    スーパーについて最も誤解されやすいのが、この点です。

    例えば、税引前の給与がA$1,000で、雇用主がスーパーとしてA$120を拠出する場合です。

    通常、このA$120を給与A$1,000から差し引いて、従業員の給与をA$880にするわけではありません。

    法定のスーパー拠出は、原則として給与とは別に雇用主が負担します。

    「Plus Super」と「Including Super」の違い

    求人広告には、次のような表現が使われることがあります。

    求人広告の表現 一般的な意味
    A$30 per hour + Super 時給A$30にスーパーを別途加算
    A$30 per hour plus Super 時給A$30にスーパーを別途加算
    A$30 per hour including Super スーパーを含めた総報酬としてA$30を提示
    A$70,000 package including Super スーパーを含む年間報酬総額A$70,000

    スーパー込みの契約でも、法定最低賃金を下回る基本給与にしてよいわけではありません。

    仕事を始める前に、提示された金額が基本給与なのか、スーパーを含む総報酬なのかを確認しましょう。

    年収A$60,000の場合

    税引前の基本年収がA$60,000で、その全額がスーパーの対象となると仮定すると、雇用主の年間拠出額はA$7,200になります。

    一方、スーパー込みで年間総報酬がA$60,000という契約なら、計算は異なります。

    こうした違いによって実際に受け取る給与額が変わるため、年収で契約する場合も条件を確認してください。

    2026年7月開始のPayday Superとは?

    2026年7月1日から、オーストラリアのスーパーアニュエーション制度に大きな変更がありました。

    新しく導入されたのが、ペイデイ・スーパー(Payday Super)です。

    これは、雇用主が従業員へ給与を支払うたびに、スーパーアニュエーションも拠出する制度です。

    以前は原則3か月ごとの支払いだった

    従来の制度では、雇用主は原則として四半期ごとにスーパーを基金へ支払えばよい仕組みでした。

    例えば、7月から9月までの給与に対するスーパーを、10月28日までに支払うといった方法です。

    給与は毎週受け取っていても、スーパー基金への入金は数か月後ということもありました。

    現在は給与支払日ごとに拠出する

    2026年7月1日からは、原則として給与支払日に合わせてスーパーを拠出する必要があります。

    例えば、給料が毎週金曜日に支払われる場合、雇用主はその支払いに対応するスーパーの拠出も行います。

    ただし、基金にその日のうちに必ず反映されなければならないという意味ではありません。

    一般的な規則では、拠出金が給与支払日から7営業日以内に対象の基金へ到達する必要があります。

    また、新しく雇用された従業員への最初の拠出など、一部のケースでは20営業日以内という例外もあります。

    項目 2026年6月以前 2026年7月以降
    法定拠出率 12%(2025年7月以降) 12%
    拠出のタイミング 原則四半期ごと 給与支払日ごと
    通常の支払期限 四半期終了後の指定期日 原則給与支払日から7営業日以内に基金へ到達
    計算の基礎 Ordinary Time Earnings Qualifying Earnings

    ※2026年6月以前の説明は制度変更直前の取り扱いです。2026年7月の移行期や一部の例外には別の規則があります。

    ワーホリ渡航者には何が変わる?

    スーパーの法定拠出率そのものは変わっていません。

    大きく変わったのは、雇用主が拠出するタイミングです。

    給与を受け取るたびにスーパーの拠出が行われることで、以前より未払いに気付きやすくなります。

    また、基金に資金が届くまでの期間も短くなります。

    ただし、給与明細に金額が記載されていても、基金側への反映には時間差があります。

    給与明細と基金の記録の両方を確認することをおすすめします。

    ATO公式:Payday Superの新しい規則

    フェアワーク:2026年7月からの制度変更



    スーパーアニュエーションの口座はどう作る?

    初めてオーストラリアで働く方は、スーパー基金の口座を持っていないことが多いと思います。

    スーパーアニュエーションの拠出を受けるには、通常、基金の口座が必要です。

    口座の作り方には、主に2つの方法があります。

    自分でスーパー基金を選ぶ方法

    オーストラリアでは、通常、従業員が自分のスーパー基金を選ぶことができます。

    例えば、オーストラリアンスーパー(AustralianSuper)、ホストプラス(Hostplus)、アウェア・スーパー(Aware Super)などの基金があります。

    それぞれ運用商品、手数料、保険、オンラインサービスなどが異なります。

    自分で基金を選ぶ場合は、公式サイトから口座開設の手続きを行い、雇用主へ必要な口座情報を伝えます。

    ただし、すべての基金がすべての人を無条件に受け入れているわけではありません。

    渡航者の年齢や本人確認、口座開設条件などを確認してください。

    雇用主のデフォルト基金を利用する方法

    自分でスーパー基金を選ばない場合、雇用主が利用しているデフォルト基金へ拠出されることがあります。

    デフォルト基金は、雇用主が従業員のために用意している基金です。

    ただし、以前の職場でスーパー口座を持っている人については、雇用主が勝手に新しい基金を選ぶのではなく、既存の口座を確認する仕組みがあります。

    これはステープルド・スーパー・ファンド(Stapled Super Fund)と呼ばれます。

    口座開設時に必要になる主な情報

    情報・書類 内容
    氏名 正式な氏名
    生年月日 本人確認用
    住所 オーストラリア国内の連絡先など
    電話番号・メール 連絡・ログイン用
    TFN 本人の税務番号
    本人確認書類 パスポートなど、基金が求めるもの
    雇用先情報 必要に応じて入力

    TFNを登録しておこう

    タックス・ファイル・ナンバー(Tax File Number/TFN)は、スーパー基金が本人の口座を識別し、税務処理を行う際にも利用されます。

    TFNが登録されていないと、税務上の取り扱いや口座の管理で不都合が生じる場合があります。

    TFNを取得済みの方は、必要に応じて基金へ登録しておきましょう。

    ただし、TFNを知らせる際は、基金の公式サイトや雇用主の正式な書類など、安全な方法を利用してください。

    スーパー基金はどこを選ぶ?比較するポイント

    オーストラリアには多くのスーパー基金があり、どこを選べばよいか迷うかもしれません。

    ワーキングホリデーのように、比較的短期間の滞在を予定している場合は、手数料や口座の使いやすさを特に確認しておきたいところです。

    1.管理手数料

    スーパー基金には、口座の管理に関する手数料があります。

    例えば、毎週一定額が引かれるものや、口座残高に対して一定割合がかかるものなどです。

    金額は基金や商品によって異なります。

    ワーキングホリデーでは、短期間しか拠出しない人もいます。

    そのため、少額の残高に対して固定手数料が高い商品を選ぶと、費用の負担が大きくなる場合があります。

    2.投資・運用手数料

    スーパー基金は、集めた資金を株式や債券などに投資して運用します。

    そのため、口座管理手数料とは別に、投資運用に関する費用がかかる場合があります。

    運用手数料は、基金や投資商品によって異なります。

    3.投資先の違い

    スーパー基金では、次のような運用タイプが用意されている場合があります。

    運用タイプ 一般的な特徴
    Conservative 比較的値動きの小さい資産を重視
    Balanced 株式・債券などを組み合わせる
    Growth 株式など成長性の高い資産の比率が大きめ
    Cash 現金・短期金融商品を中心とする場合がある

    これらは一般的な分類であり、実際の投資内容は基金によって異なります。

    また、運用成績が良い年もあれば、マイナスになる年もあります。

    過去の運用実績が、将来の運用成績を保証するものではありません。

    4.保険の有無と保険料

    スーパー基金によっては、生命保険、所得補償保険、障害に関する保険などが付帯する場合があります。

    ただし、保険が付いている場合、その保険料がスーパー口座の残高から差し引かれます。

    短期間のワーキングホリデーでは、保険の必要性や補償条件も確認しておきたいところです。

    外国人の一時滞在者では、補償対象や保険金の請求条件が異なる場合があります。

    5.オンラインサービス

    海外からでも残高や取引履歴を確認できるかは、重要なポイントです。

    日本へ帰国した後に、本人確認や払い戻し手続きを行う可能性があるためです。

    メールアドレスや海外の携帯電話番号を登録できるか、オンラインで住所変更できるかなども確認しておくと便利です。

    政府のYourSuper比較ツール

    オーストラリア税務局では、ユア・スーパー比較ツール(YourSuper Comparison Tool)を無料で提供しています。

    このツールでは、マイ・スーパー(MySuper)商品について、手数料や運用成績などを比較できます。

    ただし、すべてのスーパー商品を網羅した比較ではありません。

    基金の公式資料で、実際に加入する商品の条件も確認しましょう。

    ATO公式:YourSuper Comparison Tool

    マネースマート(Moneysmart):スーパー基金の選び方

    スーパー基金の口座情報を雇用主へ提出する方法

    スーパー基金の口座を開設したら、次は雇用主に口座情報を伝えます。

    銀行口座とは異なり、スーパー基金への拠出には専用の識別番号などを使用します。

    雇用主へ伝える主な情報

    項目 内容
    Super Fund Name スーパー基金名
    Member Number 本人の会員・口座番号
    Fund ABN 基金の事業者番号
    USI 基金の商品を識別する番号
    TFN 必要に応じて登録する税務番号

    USIは、ユニーク・スーパーアニュエーション・アイデンティファイアー(Unique Superannuation Identifier)の略です。

    スーパー基金が提供する商品などを識別するために使用されます。

    Superannuation Standard Choice Form

    スーパー基金の選択には、スーパーアニュエーション・スタンダード・チョイス・フォーム(Superannuation Standard Choice Form)という書類が使用されることがあります。

    雇用主から渡される場合もあれば、給与システムを通じてオンラインで情報を登録する場合もあります。

    この書類では、従業員が選んだ基金や、雇用主のデフォルト基金などを指定します。

    自分で選んだ基金に拠出してもらいたい場合は、その基金の情報を正確に入力してください。

    銀行のBSB番号は必要?

    通常の給与振込先に使うBSB番号や銀行口座番号と、スーパー基金の会員番号は別です。

    給与用の銀行口座情報を伝えただけでは、スーパー基金の指定が完了するわけではありません。

    スーパー基金の登録が済んでいるか、雇用主へ確認しておきましょう。

    公式情報:ATO:Superannuation Standard Choice Form

    転職したらスーパー口座を作り直す?

    ワーキングホリデーでは、数か月ごとに仕事を変えることも珍しくありません。

    例えば、最初はメルボルン(Melbourne)のレストランで働き、その後は農場、最後はケアンズ(Cairns)のホテルで働くといったケースです。

    そのたびに新しいスーパー口座を作る必要があるのでしょうか。

    答えは、通常、必要ありません。

    すでにスーパー基金の口座を持っている場合は、新しい雇用主にもその口座情報を伝えることができます。

    Stapled Super Fundとは?

    オーストラリアでは、転職のたびに別のスーパー口座が増えることを防ぐため、ステープルド・スーパーという仕組みがあります。

    すでにスーパー口座を持っている従業員が、新しい職場で基金を指定しなかった場合、雇用主はATOへ既存の基金情報を照会する必要があることがあります。

    その結果、既存の基金へ拠出される仕組みです。

    複数のスーパー口座を持つデメリット

    複数の基金に口座が分かれている場合、それぞれで管理手数料や保険料が差し引かれることがあります。

    例えば、3つの職場で働き、それぞれ別のスーパー口座を作ってしまった場合です。

    口座残高が少額でも、それぞれに費用がかかると、退職年金の残高が目減りする可能性があります。

    また、帰国後に払い戻し手続きをする際も、複数の基金に分かれていると確認や申請が複雑になります。

    口座をまとめることもできる

    複数のスーパー口座を持っている場合は、ひとつにまとめる手続きができることがあります。

    myGovからATOのオンラインサービスにログインし、スーパー口座の情報を確認して移管手続きを進める方法があります。

    ただし、統合前に、現在の基金で加入している保険が失われないか、手数料や運用条件が変わらないかを確認してください。

    ワーキングホリデー中に何度か転職する予定がある方は、最初に開設したスーパー口座を、次の職場でも引き続き使用するという方法を検討するとよいでしょう。



    myGovでスーパーの残高を確認する方法

    スーパーアニュエーションは、自分の口座へ実際にどのくらい積み立てられているか確認できます。

    その方法のひとつが、オーストラリア政府のマイガブ(myGov)です。

    myGovのアカウントにATOのオンラインサービスを連携していれば、スーパー基金の情報を確認できます。

    myGovで確認する基本的な流れ

    1. myGov公式サイトへログインする
    2. Australian Taxation Officeを選択する
    3. ATOのオンラインサービスへ進む
    4. Superというメニューを選択する
    5. InformationやFund detailsなどの項目を確認する
    6. スーパー基金の情報や報告されている残高を確認する

    実際の画面表示やメニュー名は変更される場合があります。

    また、ATOのオンラインサービスに表示される残高と、スーパー基金の現在の残高が一致しない場合があります。

    情報が報告・更新されるまでに時間差があるためです。

    基金の公式サイトでも確認する

    スーパー基金に口座を持っている場合は、その基金の公式サイトやアプリから、取引履歴と残高を確認できることがあります。

    毎回の給与に対応した拠出金が入っているかを調べたいときは、基金側の取引履歴を確認するとよいでしょう。

    また、運用損益や管理手数料なども確認できます。

    スーパー口座が見つからない場合

    以前の職場でどの基金に加入していたか分からない場合や、転職を繰り返して複数の口座ができている場合もあるでしょう。

    そのようなときは、myGovからATOのオンラインサービスを利用して、失念したスーパー口座を探すことができます。

    該当する口座が見つからない場合は、以前の雇用主やスーパー基金へ問い合わせる方法もあります。

    オーストラリア政府:スーパーの残高確認・口座管理

    給与明細にSuperと書かれていれば入金済み?

    スーパーアニュエーションの支払いを確認する際、注意したいことがあります。

    それは、給与明細にスーパーの金額が記載されていても、基金へ実際に入金済みとは限らないということです。

    オーストラリアの給与明細(Payslip)には、通常、給与総額、源泉徴収税額、手当などとともに、スーパーに関する情報も記載されます。

    ただし、給与明細には、すでに拠出した金額のほか、拠出予定額が表示される場合があります。

    そのため、給与明細だけでは実際の入金状況を完全には確認できません。

    給与明細で確認する主な項目

    英語 意味
    Gross Pay 税引前給与
    Net Pay 手取り給与
    PAYG Withholding 源泉徴収された所得税
    Superannuation スーパー拠出額
    Super Guarantee 法定スーパー拠出
    Super Fund 拠出先の基金
    Employer Contribution 雇用主による拠出

    実際の給与明細では、これらの言葉がすべて表示されるとは限りません。

    給与システムによって表記が異なる場合があります。

    確認方法は2段階

    まず、給与明細にスーパーの拠出額が適切に計算されているか確認します。

    次に、スーパー基金の口座で実際の入金履歴を確認します。

    Payday Superの制度では、通常、給与支払日から7営業日以内に基金へ拠出金が到達する必要がありますが、最初の拠出などは例外があります。

    また、基金のシステム上で会員口座に表示されるまで、さらに処理時間がかかる場合もあります。

    そのため、給与支払日当日に基金の残高が増えていないだけで、直ちに未払いと判断する必要はありません。

    ただし、支払期限を過ぎても記録が確認できない場合は、雇用主や基金へ問い合わせてください。

    給与明細は保存しておこう

    もしスーパーが未払いだった場合、給与明細や銀行への給与振込記録は、勤務状況を確認するための資料になります。

    特にワーキングホリデーでは、帰国後に以前の職場へ問い合わせることが難しくなる場合があります。

    勤務中から保存しておくことをおすすめします。

    フェアワーク:給与明細に記載すべき情報

    スーパーが支払われていない場合の対処方法

    スーパー基金の口座を確認したところ、雇用主からの拠出が見当たらない場合は、どうすればよいのでしょうか。

    まずは、支払期限や基金の処理状況を確認してください。

    そのうえで、次の順番で対応するとよいでしょう。

    STEP 1.自分が対象となるか確認する

    年齢、雇用形態、働いた時間などを確認します。

    例えば18歳以上の一般的な従業員であれば、通常はスーパーの対象です。

    自分の契約形態が不明な場合は、ATOの公式案内を確認してください。

    STEP 2.給与明細を確認する

    スーパーの拠出額が記載されているか、計算が正しいか確認します。

    また、勤務した期間と給与支払日を整理しておきましょう。

    STEP 3.スーパー基金へ確認する

    登録されている口座が正しいか、入金履歴があるか確認します。

    雇用主が誤った会員番号や基金へ支払っている可能性もあります。

    STEP 4.雇用主へ問い合わせる

    給与担当者などに、スーパーの支払状況を確認してください。

    英語では、次のように伝えることができます。

    I’ve checked my super account, but I can’t see the contributions for my recent pay periods. Could you please confirm when they were paid and which fund they were sent to?

    「スーパー口座を確認しましたが、最近の給与に対応する拠出が見つかりません。いつ、どの基金へ支払われたか確認していただけますか?」という意味です。

    STEP 5.ATOへ未払いを報告する

    雇用主へ確認しても問題が解決しない場合は、ATOへ未払いのスーパーを報告できます。

    ATOには、雇用主がスーパーを支払っていない、支払いが遅れている、誤った基金へ拠出しているといった問題を報告するためのオンライン手続きがあります。

    報告する際には、雇用主の名前、勤務期間、給与情報、スーパー基金の情報などが必要になる場合があります。

    ワーホリでも申告できる?

    はい。

    ワーキングホリデー渡航者や留学生も、法律上の対象となる従業員であれば、スーパーの拠出を受ける権利があります。

    雇用主が「短期滞在者にはスーパーを払わない」と説明したとしても、それが正しいとは限りません。

    また、スーパーの未払いは所得税のタックスリターンとは別の問題です。

    タックスリターンを提出しただけで、未払いのスーパーが自動的に支払われるわけではありません。

    ATO公式:未払いスーパーの報告

    スーパーの税金・手数料・保険料に注意

    スーパーアニュエーションについて、もうひとつ理解しておきたいことがあります。

    それは、雇用主が拠出した金額が、そのまま全額口座残高として残るわけではないということです。

    スーパー基金では、税金、管理手数料、投資運用費用、保険料などが差し引かれる場合があります。

    雇用主の拠出金には通常15%の税金がかかる

    一般的に、雇用主による法定スーパー拠出金には、基金内で15%の拠出金税(Contributions Tax)が課されます。

    例えば、雇用主がA$1,000をスーパー基金へ拠出した場合です。

    項目 金額
    雇用主の拠出金 A$1,000.00
    拠出金税15% A$150.00
    税引後の金額 A$850.00

    これは通常の課税対象拠出金の単純な計算例です。

    実際の残高には、運用損益、手数料、保険料なども影響します。

    運用によって残高が増減する

    銀行預金とは異なり、スーパー基金では資金が運用されます。

    投資先によっては、残高が増える場合もあれば、減る場合もあります。

    特に株式への投資割合が高い商品では、短期間の値動きが大きくなることがあります。

    ワーキングホリデーを1年程度で終了し、その後に払い戻しを考えている方は、長期間の退職年金運用を前提とした商品と、自分の利用予定が合っているか確認しておきたいところです。

    保険料が引かれる場合がある

    基金によっては、生命保険や障害に関する保険などが付帯する場合があります。

    ただし、保険料はスーパー口座の残高から差し引かれることがあります。

    また、オーストラリアでは原則として、25歳未満の新規加入者や残高A$6,000未満の口座について、自動的な保険加入に制限があります。

    本人が加入を希望した場合や、一定の危険な仕事に従事する場合などには例外があります。

    保険が付いているかどうか、どのような補償があるか、保険料はいくらかを確認してください。

    短期滞在では手数料の割合にも注意

    例えば、スーパー口座の残高がA$2,000しかない場合です。

    仮に年間A$100の固定管理手数料がかかれば、それだけで残高の5%に相当します。

    これは実際の基金料金ではなく、手数料の影響を示す計算例です。

    スーパー基金を比較する際には、運用成績だけでなく、少額残高に対する固定手数料や保険料にも注意しましょう。

    マネースマート:スーパー口座の保険

    ABNで働く個人事業主にもスーパーはある?

    オーストラリアでは、ABNを取得して個人事業主として働く方もいます。

    例えば、独立したフードデリバリー配達員や、フリーランスのデザイナー、清掃業者などです。

    一般的な個人事業主の場合、自分自身の事業から自分へスーパーを拠出する義務は、通常ありません。

    ただし、ABNを持っている人でも、取引先にスーパーの拠出義務が発生する場合があります。

    主に労働力を提供する請負契約の場合

    ATOは、独立した請負契約であっても、主に本人の労働力や技能に対して報酬が支払われ、本人が直接仕事を行うなどの条件を満たす場合、スーパーの目的では従業員として扱われることがあると案内しています。

    例えば、単にABNを使って請求書を発行しているからといって、スーパーの拠出義務が必ずなくなるわけではありません。

    一方、本当に独立した事業者として成果物を提供し、事業上の責任を負っている場合などは、扱いが異なることがあります。

    ABNを取得しただけで判断しない

    スーパーの対象となるかどうかは、ABNの有無だけでなく、契約の目的や報酬の計算方法、実際の働き方などを考慮して判断します。

    また、雇用主が従業員を形式上だけ個人事業主として扱う偽装請負が問題となる場合もあります。

    詳しくは、関連記事「オーストラリアのABNとは?個人事業主・Uber・配達員などで必要になる番号を解説」も参考にしてください。

    自分の契約にスーパーの拠出義務があるか分からない場合は、ATOの公式案内で確認することをおすすめします。



    日本へ帰国するとき、スーパーは払い戻してもらえる?

    ワーキングホリデーを終えて日本へ帰国する方にとって、気になるのが積み立てられたスーパーアニュエーションの取り扱いです。

    日本へ帰国する場合、一定の条件を満たせば、オーストラリアで積み立てたスーパーを払い戻してもらえる制度があります。

    これは、デパーティング・オーストラリア・スーパーアニュエーション・ペイメント(Departing Australia Superannuation Payment/DASP)と呼ばれています。

    DASPを申請できる主な条件

    通常、次の条件を満たす必要があります。

    • 対象となる一時滞在ビザでオーストラリアに滞在していた
    • オーストラリアを出国している
    • 保有していた対象ビザが失効または取り消されている
    • オーストラリア市民、永住者など、対象外の資格を持っていない
    • スーパー基金に本人の資金が残っている

    ワーキングホリデーの417ビザや462ビザで働いていた人も、条件を満たせば対象になります。

    ただし、オーストラリアに滞在中で、ビザがまだ有効な場合は、通常、この制度で引き出すことはできません。

    帰国しただけで自動的に返金される?

    いいえ。

    スーパー基金に資金が積み立てられていても、航空機で日本へ帰国しただけで、自動的に銀行口座へ送金されるわけではありません。

    DASPの申請手続きを行う必要があります。

    また、一定期間申請されなかった元一時滞在者のスーパーについては、基金からATOへ移管される制度があります。

    そのため、帰国後に長期間放置するより、基金名や会員番号、残高を把握したうえで、申請可能な時期を確認しておくとよいでしょう。

    ワーキングホリデーのDASP税率は65%

    ここは特に重要です。

    ワーキングホリデー渡航者がDASPを受け取る場合、払い戻し金の課税対象部分には原則65%のDASP税率が適用されます。

    ただし、法律上の非課税部分には、この65%は適用されません。

    一般的な雇用主の拠出金から形成された残高は、通常、DASPの課税対象部分に含まれます。

    例えば、払い戻し対象のA$3,000がすべてDASPの課税対象部分だった場合、次のようになります。

    項目 金額
    DASPの課税対象部分 A$3,000
    DASP税65% A$1,950
    税引後の受取額 A$1,050

    つまり、スーパー基金の残高がA$3,000あっても、この条件なら手取りはA$1,050です。

    ただし、実際のDASPには課税対象部分と非課税部分があり、個別の状況によって計算が異なります。

    また、基金内では拠出金に対する税金や手数料なども発生します。

    最初に雇用主が拠出した金額と、DASPとして最終的に受け取れる金額は同じではありません。

    タックスリターンとは別の制度

    DASPは、給与所得のタックスリターンとは別の手続きです。

    一般的なタックスリターンでは、給与所得などに対する所得税を精算します。

    一方、DASPはスーパーアニュエーションの払い戻しであり、独自の源泉徴収税率が適用されます。

    通常、DASPとして受け取った金額を、給与などと合わせてオーストラリアの個人所得税申告書へ記載する必要はありません。

    帰国前にしておきたいこと

    • スーパー基金名と会員番号を控える
    • 基金に登録されている氏名・生年月日を確認する
    • TFNを確認する
    • 最新の口座残高と拠出履歴を確認する
    • 最後の雇用主による拠出が反映されているか確認する
    • 日本帰国後も使用できるメールアドレスを登録する
    • 基金へのログイン方法を確認する
    • DASPの申請条件と受取方法を確認する

    特に最後の給与に対応するスーパーが未入金のまま、DASPの申請を進めてしまうことがないように注意してください。

    また、セカンド・サードワーホリで再びオーストラリアへ戻る予定がある場合は、現在のビザの状態や再渡航予定を考慮して、申請条件を確認しましょう。

    スーパーを日本の年金へ移すことはできる?

    オーストラリアのスーパーアニュエーションは、日本の国民年金や厚生年金へそのまま移管できる制度ではありません。

    また、日本とオーストラリアの社会保障協定による年金加入期間の通算制度と、スーパー基金の残高の払い戻しは別の仕組みです。

    帰国時には、まずDASPの対象となるか確認してください。

    なお、DASPの具体的な申請方法、必要書類、税金、受取方法については、次の記事で詳しく解説します。

    公式情報:ATO公式:Departing Australia Superannuation Payment(DASP)

    スーパーアニュエーションに関するよくある質問

    オーストラリアのスーパーアニュエーションとは何ですか?

    スーパーアニュエーションは、オーストラリアの退職年金制度です。雇用主が対象となる従業員のために、給与とは別に一定額をスーパー基金へ拠出します。資金は基金によって管理・運用され、原則として退職時などの条件を満たした場合に引き出せます。
    2026年のスーパーアニュエーションの拠出率はいくらですか?

    2026年10月現在、スーパーアニュエーションの法定拠出率は原則12%です。2025年7月1日に11.5%から12%へ引き上げられました。2026年7月1日からはPayday Super制度が始まり、原則として給与支払日ごとに拠出する仕組みになっています。
    ワーキングホリデーや留学生でもスーパーを受け取れますか?

    はい。ワーキングホリデーや学生ビザで働く日本人でも、法律上の対象となる従業員であればスーパーの拠出を受けられます。18歳以上の場合、カジュアル、パートタイム、フルタイムのいずれも原則対象です。
    スーパーアニュエーションの12%は給料から引かれますか?

    通常、法定のスーパー拠出は給与とは別に雇用主が負担します。ただし、求人広告や雇用契約でスーパー込みの報酬が提示されている場合もあります。契約前に基本給与とスーパーの金額を確認してください。法定最低賃金を下回る基本給与にしてよいわけではありません。
    Payday Superとは何ですか?

    2026年7月1日に始まった制度で、雇用主が給与を支払うたびにスーパーアニュエーションも拠出します。一般的には給与支払日から7営業日以内に拠出金が基金へ到達する必要があります。新しい従業員の最初の拠出など、一部には例外があります。
    仕事を変えるたびに新しいスーパー口座が必要ですか?

    通常、新しい口座を作る必要はありません。すでに持っているスーパー基金の口座を、別の雇用主でも使用できます。また、既存の基金を引き続き利用するStapled Super Fundという制度があります。
    スーパーの残高はどこで確認できますか?

    スーパー基金の公式サイトやアプリのほか、myGovからATOのオンラインサービスにログインして確認できます。myGovでは複数の基金の情報や、失念したスーパー口座も検索できます。ただし、ATOの情報には反映まで時間差がある場合があります。
    給与明細にスーパーが記載されていれば入金されていますか?

    必ずしもそうではありません。給与明細には拠出予定額が表示される場合があります。実際に基金へ入金されているかは、スーパー基金の取引履歴などで確認してください。2026年7月からはPayday Superの支払期限が適用されています。
    雇用主がスーパーを支払っていない場合はどうすればよいですか?

    まず給与明細とスーパー基金の入金履歴を確認し、支払期限が過ぎている場合は雇用主へ問い合わせてください。解決しない場合は、ATOの公式オンライン手続きを通じて未払いのスーパーを報告できます。ワーキングホリデー渡航者も対象です。
    日本へ帰国したらスーパーを返金してもらえますか?

    ワーキングホリデーなどの対象となる一時滞在ビザを持っていた人は、オーストラリア出国後、ビザが失効するなどの条件を満たせば、DASPという制度で払い戻しを申請できる場合があります。ただし、自動的に返金されるわけではありません。
    ワーホリのスーパー払い戻しには65%の税金がかかりますか?

    ワーキングホリデー渡航者がDASPを受け取る場合、払い戻しの課税対象部分には原則65%の税率が適用されます。一方、法律上の非課税部分にこの税率は適用されません。また、基金内では拠出金税や手数料などが発生するため、雇用主の拠出額がそのまま返金されるわけではありません。



    まとめ|スーパーアニュエーションは働き始めたら確認しておこう

    オーストラリアのスーパーアニュエーションは、従業員のために雇用主が一定額を拠出する退職年金制度です。

    2026年10月現在、法定拠出率は原則12%で、ワーキングホリデー渡航者や留学生も、対象となる従業員であれば拠出を受けることができます。

    フルタイムやパートタイムだけでなく、カジュアルとして働く場合も原則対象です。

    また、2026年7月1日からPayday Super制度が始まり、従来の四半期ごとの支払いから、原則として給与支払日ごとの拠出へ変更されました。

    これにより、スーパーの支払い状況を以前より早く確認しやすくなっています。

    ただし、給与明細にスーパーの金額が記載されていても、実際に基金へ拠出済みとは限りません。

    働き始めたら、スーパー基金名と会員番号を確認し、基金の公式サイトやmyGovで入金状況を確認しておきましょう。

    また、転職する場合は、以前のスーパー口座を引き続き使用することもできます。

    複数の口座を作ると、それぞれで管理手数料などが発生する可能性があるため、口座を整理することも大切です。

    ワーキングホリデーを終えて日本へ帰国する場合には、条件を満たせばDASPという制度で払い戻しを申請できます。

    ただし、ワーキングホリデー渡航者のDASPには、課税対象部分に原則65%という高い税率が適用されるため、積み立てられた金額がそのまま全額戻るわけではありません。

    オーストラリアで仕事を始めたら、給与だけでなく、スーパーアニュエーションが正しく拠出されているか確認する習慣を付けておきましょう。

    帰国直前になって口座を探したり、未払いに気付いたりすることがないよう、基金名、会員番号、ログイン方法、給与明細などを保存しておくことをおすすめします。

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  • オーストラリアのワーホリ・留学生のタックスリターン|申告時期・方法・税金の還付を解説

    オーストラリアのワーホリ・留学生のタックスリターン|申告時期・方法・税金の還付を解説

    オーストラリアへワーキングホリデーで到着したら、早めに済ませておきたい手続きのひとつが銀行口座の開設です。

    現地で仕事を始めると、給料は通常、銀行口座へ振り込まれます。家賃の支払いや買い物、友人との割り勘などでも、オーストラリアの銀行口座があると便利です。

    ただ、初めて海外で銀行口座を開設するとなると、少し不安に感じるかもしれません。

    「日本のパスポートだけで開設できる?」「オーストラリアの住所がまだ決まっていない場合は?」「どの銀行を選べばいい?」「日本から事前に口座を開設できる?」など、気になることは多いと思います。

    オーストラリアには、コモンウェルス銀行(Commonwealth Bank of Australia/CommBank)、ウエストパック銀行(Westpac)、ナショナル・オーストラリア銀行(National Australia Bank/NAB)、ANZ銀行(ANZ)などの主要銀行があります。

    いずれもワーキングホリデーや留学などで渡航する人が利用できる口座を提供していますが、申込方法や必要書類、毎月の口座維持手数料は同じではありません。

    例えば、口座維持手数料が最初から無料の銀行もあれば、一定の年齢や入金条件を満たした場合に無料となる銀行もあります。

    また、渡航前にオンラインで申込みを始められる銀行もありますが、日本で申請を済ませただけで、すぐに入金や出金ができるとは限りません。オーストラリア到着後に、支店での本人確認が必要になる場合があります。

    この記事では、日本からワーキングホリデーや留学で渡航する方を対象に、銀行口座の開設方法、主要4銀行の比較、必要書類、デビットカード、給与の受け取り、日本との海外送金まで、2026年10月時点の公式情報をもとに解説します。

    来月からオーストラリアでワーホリを始めます。到着後すぐに仕事を探したいのですが、銀行口座は日本にいる間に作っておいた方がいいですか?
    銀行によっては渡航前から申込みを始められます。ただし、到着後の本人確認が必要な場合があるので、日本で手続きを済ませただけで口座が完全に使えるとは限りません。到着後すぐに銀行へ行けるよう、パスポートやビザ、現地の住所などを準備しておきましょう。




    ワーホリでオーストラリアの銀行口座は必要?

    オーストラリアのワーキングホリデービザを取得するために、現地の銀行口座を事前に開設する必要はありません。

    旅行をするだけなら、日本で発行されたクレジットカードやデビットカードでも支払える場面は多くあります。

    しかし、オーストラリアで仕事をする場合は、現地の銀行口座を開設しておくと便利です。

    現地の雇用主は、通常、給与を従業員の銀行口座へ振り込みます。

    オーストラリア政府のマイガブ(myGov)でも、就職時には雇用主へ銀行口座名義、BSB番号、口座番号を知らせることが一般的と案内しています。

    現地口座があると便利な場面

    • アルバイトや就職先から給与を受け取る
    • シェアハウスの家賃やボンドを振り込む
    • 友人との食事代などを割り勘する
    • スーパーやカフェでデビットカードを使う
    • 現地のATMで現金を引き出す
    • 日本から生活費を送金する
    • 通信料金などを口座引き落としで支払う
    • 給与の一部を貯蓄口座へ移す

    特に、オーストラリアの銀行間送金では、日本の銀行振込とは少し異なる仕組みがあります。

    携帯電話番号やメールアドレスを使って送金できるPayIDなどは、現地生活で役立つ機能のひとつです。

    銀行口座は何日以内に開設すればよい?

    ワーキングホリデー渡航者が、入国後何日以内に銀行口座を開設しなければならないという一律の義務はありません。

    ただし、到着後すぐに仕事が決まる可能性もあります。

    必要な本人確認やカードの準備に時間がかかることも考えると、到着後の最初の数日間で手続きを進めておくと安心です。

    現地の銀行口座とTFNが揃っていれば、就職先への給与関係の情報提出も進めやすくなります。

    普通預金口座と貯蓄口座の違い

    オーストラリアの銀行には、目的の異なる口座があります。

    ワーキングホリデーで最初に必要になるのは、日常の支払いや給与の受け取りに使用するトランザクション・アカウント(Transaction Account)です。

    日本の普通預金口座に近いものと考えると分かりやすいでしょう。

    一方、貯金しておくための口座は、セービングス・アカウント(Savings Account)と呼ばれます。

    項目 Transaction Account Savings Account
    主な用途 給与受取・日常の支払い 貯蓄・利息の受取
    デビットカード 通常利用できる 直接利用できない商品もある
    日常の買い物 便利 商品によって制限あり
    金利 ゼロまたは低い場合が多い 利息が付く商品が多い
    給与の受け取り 一般的 口座の機能による

    例えば、毎日の買い物や家賃の支払いにはトランザクション口座を使用し、すぐに使わないお金を貯蓄口座へ移すという方法があります。

    オーストラリアの銀行では、最初の口座開設時に両方の口座を案内されることもあります。

    最初から貯蓄口座も作った方がよい?

    必須ではありません。

    まずは日常の支払いに使う口座を開設し、現地生活が落ち着いてから貯蓄口座を追加してもよいでしょう。

    貯蓄口座では、毎月一定額を入金することや、残高を増やすことなどが高い金利を受ける条件になっている場合があります。

    ワーキングホリデーでは収入が変動することもあるため、条件を無理なく満たせるか確認することが大切です。

    また、短期滞在の場合は、金利だけでなく、口座を使いやすいか、海外送金や解約手続きが簡単かなども考えておきたいところです。

    主要4銀行を比較|口座維持手数料はいくら?

    オーストラリアには多くの金融機関がありますが、初めて渡航する方にとって選択肢になりやすいのが、大手4銀行です。

    支店やATMが各地にあり、オンラインバンキングやスマートフォンアプリも利用できます。

    ここでは、各銀行の日常取引用口座の代表的な商品を比較します。

    料金は2026年10月時点の各銀行公式サイトで確認できる条件です。

    銀行・口座名 通常の月額料金 主な無料条件
    コモンウェルス銀行
    Everyday Smart Access
    A$4 30歳未満、月A$2,000以上の入金、その他の対象条件
    ウエストパック銀行
    Westpac Choice
    A$5 41歳未満、月A$2,000以上の入金、新規渡航者の最初の12か月など
    ナショナル・オーストラリア銀行
    NAB Classic Banking
    A$0 月額口座維持手数料なし
    ANZ銀行
    ANZ Access Advantage
    A$5 月A$2,000以上の入金、その他の対象条件

    ※表は月額口座維持手数料の比較です。ATM、海外取引、海外送金、残高超過などの手数料は別に発生する場合があります。また、無料条件は各銀行の規定に従います。

    コモンウェルス銀行

    コモンウェルス銀行は、オーストラリアの大手銀行のひとつです。

    日常生活向けのEveryday Smart Access口座では、通常、月A$4の口座維持手数料が設定されています。

    ただし、30歳未満の方や、1か月にA$2,000以上を口座へ入金する方などは、手数料が無料になります。

    さらに、海外からの新規渡航者向けの申込制度では、最初の12か月間、口座維持手数料が免除される案内があります。

    ただし、その制度の対象条件を満たす必要があります。

    デビットカードにはマスターカード(Mastercard)が採用されており、スマートフォンによる非接触決済にも対応しています。

    コモンウェルス銀行:Everyday Smart Access公式ページ

    ウエストパック銀行

    ウエストパック銀行の代表的な日常取引用口座はWestpac Choiceです。

    通常の月額口座維持手数料はA$5ですが、現在の公式案内では41歳未満の方が無料対象に含まれています。

    また、月A$2,000以上の入金や、新規渡航者向けの最初の12か月間の免除なども設けられています。

    過去の情報では無料となる年齢が異なる場合がありますので、最新の料金表を確認してください。

    ウエストパック銀行:Westpac Choice公式ページ

    ナショナル・オーストラリア銀行

    ナショナル・オーストラリア銀行のNAB Classic Bankingは、月額口座維持手数料がA$0です。

    毎月一定額の入金を行う条件もないため、収入が不安定になりやすいワーキングホリデー渡航者にとって分かりやすい料金体系です。

    標準のVisaデビットカードについても、月額カード料金が無料です。

    ただし、海外取引などには別の手数料がかかる場合があります。

    ナショナル・オーストラリア銀行:NAB Classic Banking公式ページ

    ANZ銀行

    ANZ銀行のANZ Access Advantageでは、通常、月A$5の口座維持手数料があります。

    ただし、月A$2,000以上の入金など、所定の条件を満たす場合は免除されます。

    また、ANZにはANZ Plusという、月額口座維持手数料のないデジタルバンキング商品もあります。

    しかし、ANZ Plusのオンライン本人確認では、有効なオーストラリアのパスポートまたは運転免許証などが条件となっているため、日本のパスポートだけで新規申請する方は利用条件に注意が必要です。

    一方、ANZ Access Advantageでは、外国パスポートによる支店での本人確認が案内されています。

    ワーキングホリデー渡航者は、同じANZでも商品によって申込条件が異なることを覚えておきましょう。

    ANZ銀行:ANZ Access Advantage公式ページ

    結局、どの銀行がよい?

    毎月の口座維持手数料をシンプルにしたいなら、条件なしで月額A$0のナショナル・オーストラリア銀行は比較しやすい選択肢です。

    一方、コモンウェルス銀行やウエストパック銀行でも、年齢や新規渡航者向けの条件を満たせば、月額手数料を支払わずに利用できます。

    どの銀行も主要都市に支店がありますが、地方で生活する予定がある場合は、実際に滞在する地域に支店や利用しやすいATMがあるか確認してください。

    手数料だけではなく、本人確認のしやすさ、アプリの使いやすさ、送金手数料、カードの受け取り方法なども含めて比較するとよいでしょう。

    日本から渡航前に開設できる銀行は?

    オーストラリアへ到着してから銀行へ行く時間がない方は、日本にいる間に申込みを進めたいと思うかもしれません。

    実際、主要銀行の中には、渡航前からオンラインで口座開設の手続きを始められるところがあります。

    ただし、日本から申込みを始められることと、日本からすべての銀行機能を利用できることは別です。

    コモンウェルス銀行:到着14日前から

    コモンウェルス銀行の新規渡航者向け制度では、オーストラリアへの到着予定日まで14日以内、または入国から12か月以内の方などが申込みの対象です。

    申込み後は、口座開設から20日以内にオーストラリア国内の支店でパスポートの原本による本人確認を行う必要があります。

    本人確認が完了するまでは、入金や買い物などに口座を利用できません。

    本人確認を行わない場合には、口座が自動的に閉鎖される可能性もあります。

    コモンウェルス銀行:新規渡航者の申込み条件

    ウエストパック銀行:到着14日前から

    ウエストパック銀行も、到着予定日まで14日以内の方に対して、事前申込みの仕組みを提供しています。

    日本にいる間にオンラインバンキングの登録や口座設定の一部を進められます。

    ただし、日本国籍者が日本のパスポートで申し込む場合は、オーストラリア到着後に支店で本人確認を行う案内となっています。

    本人確認が完了してから、口座を有効化する仕組みです。

    ウエストパック銀行:新規渡航者向け口座開設

    ナショナル・オーストラリア銀行:到着30日前から

    ナショナル・オーストラリア銀行の新規渡航者向け手続きでは、到着予定日まで30日以内、または入国から12か月以内などの条件で、オンライン申込みを始められます。

    ただし、申込みだけでは口座開設が完了しません。

    オーストラリアに到着後、申込みを始めてから30日以内に支店を訪れ、本人確認と口座の有効化を行う必要があります。

    その際には、パスポート、ビザ、オーストラリア国内の住所、携帯電話番号などが必要です。

    また、この制度では、原則としてオーストラリアに6か月以上滞在する予定があり、支店を訪れる時点でパスポートとビザが少なくとも6か月有効であることなどが条件となっています。

    ナショナル・オーストラリア銀行:新規渡航者向け銀行口座

    ANZ銀行の場合

    ANZ銀行では、外国パスポートとビザを持つ方向けの本人確認方法が案内されています。

    ただし、通常のオンライン申込みと外国人向けの申込条件は必ずしも同じではありません。

    日本のパスポートで申請する場合は、支店での本人確認に必要な書類を事前に確認するとよいでしょう。

    渡航前に手続きを始めるべき?

    必ずしも必要ではありません。

    到着後に銀行の支店へ行けるのであれば、現地で口座開設を行うこともできます。

    ただし、渡航前の申込みでは、本人確認を行う期限が設けられていることがあります。

    旅行日程が変更になる可能性がある場合は、あまり早く手続きを進めない方がよいケースもあります。

    銀行の公式条件を確認してから申し込みましょう。



    銀行口座開設に必要な書類と情報

    日本のパスポートを使って口座を開設する場合、通常、本人確認書類とオーストラリアでの連絡先などが必要です。

    銀行や申込方法によって異なりますが、次の情報を準備しておくとよいでしょう。

    必要なもの 内容
    パスポート 有効な日本のパスポート原本
    オーストラリアのビザ ワーキングホリデーなどの有効なビザ情報
    オーストラリア国内の住所 滞在先・居住地の住所
    携帯電話番号 本人確認やSMS認証に使用
    メールアドレス 銀行からの連絡やオンラインバンキング用
    税務上の居住地情報 税務上どの国の居住者に当たるか
    外国の納税者番号 該当する国のTINなど
    TFN すでにオーストラリアで取得している場合

    パスポートだけで開設できる?

    銀行によっては、外国パスポートを主な本人確認書類として利用できます。

    ただし、外国パスポートを持っていれば、必ずどの銀行でもオンラインだけで本人確認が完了するわけではありません。

    例えば、ANZ銀行では、外国パスポートを支店で受け付ける本人確認書類のひとつとして案内しています。

    銀行によっては、別の本人確認書類や住所情報の提示を求められる場合もあります。

    ビザの情報は何を見せればよい?

    オーストラリアのビザは、通常、パスポートに電子的に関連付けられています。

    ワーキングホリデービザが許可された際の通知書を保存しておくと便利です。

    必要に応じて、内務省のビザ・エンタイトルメント・ベリフィケーション・オンライン(Visa Entitlement Verification Online/VEVO)を利用して、有効なビザ情報を確認できます。

    オーストラリア内務省:VEVOでのビザ確認

    TFNがないと銀行口座を開設できない?

    通常、TFNをまだ取得していないことだけを理由に、銀行口座の開設ができなくなるわけではありません。

    ただし、銀行から税務上の居住地や外国の納税者番号について情報を求められることがあります。

    TFNと外国の納税者番号は同じものではありません。

    税務情報については後ほど詳しく説明します。

    到着後の銀行口座開設手順

    それでは、日本からワーキングホリデーで到着した場合を想定し、銀行口座を開設する流れを見てみましょう。

    ここでは、支店で本人確認を行う一般的なケースを紹介します。

    STEP 1.開設する銀行と口座を決める

    まずは、各銀行の手数料や口座の機能を比較します。

    ワーキングホリデーの給与受取用であれば、基本的には日常取引用の口座で十分です。

    利用する銀行が決まったら、公式サイトで外国パスポート保有者の申込方法を確認してください。

    STEP 2.携帯電話と住所を準備する

    銀行では、本人確認や不正利用防止のためにSMS認証を行う場合があります。

    オーストラリアの携帯電話番号を取得しておくと、その後の手続きがスムーズです。

    また、居住地住所も登録する必要があります。

    到着後に住所が変わる予定なら、変更方法も確認しておきましょう。

    STEP 3.オンラインで申込む、または支店へ行く

    銀行によっては、事前にオンライン申込みを行い、その後に支店で本人確認をする仕組みです。

    また、到着後に支店で口座開設の手続きを始められる銀行もあります。

    支店へ行く場合、事前予約をした方がスムーズなこともあります。

    特に日本人渡航者が多い都市の中心部では、口座開設の相談が集中する場合もあるでしょう。

    STEP 4.本人確認を行う

    銀行員から、パスポート、ビザ、住所、連絡先などについて確認されます。

    また、税務上の居住地や口座を利用する目的について質問される場合があります。

    仕事を探す予定なら、給与の受け取りに利用することを伝えればよいでしょう。

    STEP 5.口座の情報を受け取る

    口座が開設されると、口座名義、BSB番号、口座番号などを確認できるようになります。

    これらは、雇用主へ給与振込先を知らせる際に必要です。

    銀行のアプリやオンラインバンキングから確認できる場合が多いので、操作方法を聞いておくと便利です。

    STEP 6.アプリとデビットカードを設定する

    銀行の公式アプリをスマートフォンへインストールし、ログインや本人確認の設定を行います。

    また、デビットカードが発行される場合は、利用開始の方法や暗証番号の設定を確認しましょう。

    銀行によっては、プラスチック製のカードが届く前からデジタルカードを使える場合があります。

    STEP 7.少額の入金・支払いで確認する

    口座の利用が始まったら、入金、アプリの残高表示、少額の支払いなどを確認してみましょう。

    その際、自分の口座番号とBSB番号を間違えないようにしてください。

    口座を開設できたら、必要に応じて雇用主へ銀行情報を提出できます。

    英語が苦手でも大丈夫?窓口での会話例

    初めて銀行へ行く方の中には、英語で手続きをすることに不安を感じる方もいると思います。

    ただ、銀行口座の開設では、名前や住所、パスポート情報など、決まった内容を確認することが多くあります。

    基本的な英語表現を覚えておけば、手続きの内容を理解しやすくなるでしょう。

    銀行口座を開設したいと伝える

    I’d like to open a bank account.

    銀行口座を開設したいです。

    I’m here on a working holiday visa.

    ワーキングホリデービザで滞在しています。

    I need an account to receive my salary.

    給料を受け取るための口座が必要です。

    必要な書類を確認する

    Is my Japanese passport enough for identification?

    本人確認には日本のパスポートだけで十分ですか?

    Do I need to provide proof of address?

    住所を証明する書類が必要ですか?

    手数料を確認する

    Is there a monthly account fee?

    毎月の口座維持手数料はありますか?

    Is the fee waived for working holiday visa holders?

    ワーキングホリデー渡航者は手数料が免除されますか?

    カードの受け取りを確認する

    When can I start using my debit card?

    デビットカードはいつから使えますか?

    Can I use a digital card before the physical card arrives?

    カードの現物が届く前に、デジタルカードを使えますか?

    英語が聞き取れない場合

    Could you please speak a little more slowly?

    もう少しゆっくり話していただけますか?

    Could you write that down for me?

    それを書いていただけますか?

    銀行によっては、通訳サービスなどを利用できる場合もあります。

    説明を十分に理解できないまま、不要な有料サービスやクレジット契約などに申し込まないようにしましょう。

    住所が決まっていない場合の開設方法

    ワーキングホリデーで到着したばかりの方は、まだシェアハウスが決まっていないかもしれません。

    最初はホテルやホステルに滞在しながら、部屋や仕事を探す方も多いでしょう。

    この場合、銀行口座の開設に使用する住所について確認が必要です。

    ホテルの住所でもよい?

    銀行によっては、到着直後の一時滞在先住所を申込みの際に使用できる場合があります。

    例えば、ウエストパック銀行の新規渡航者向け案内では、オーストラリア国内の住所について、ホテルや親族宅などの一時的な住所も例として挙げています。

    ただし、すべての銀行が同じ条件とは限りません。

    本人確認に必要な住所情報と、カードを郵送する住所について、銀行へ確認してください。

    デビットカードの郵送先は重要

    銀行によっては、プラスチック製のデビットカードを登録住所へ郵送します。

    ホテルやホステルに短期間しか滞在しない場合は、カードが届く前にチェックアウトしてしまう可能性があります。

    また、すべての宿泊施設が郵便物の受け取りに対応しているわけではありません。

    カードを支店で受け取れるか、デジタルカードを先に使えるか、郵送先を後から変更できるかなどを確認しておくと安心です。

    引っ越したら住所変更をする

    シェアハウスなどの住居が決まったら、銀行に登録している住所を更新してください。

    住所が古いままだと、銀行からの重要な通知やカードの再発行書類などが届かない可能性があります。

    また、住所だけでなく、携帯電話番号やメールアドレスを変更した場合にも、必要な登録情報を更新しましょう。



    デビットカードはいつ届く?クレジットカードとの違い

    オーストラリアの銀行口座を開設すると、通常、日常の支払いに利用できるデビットカードが発行されます。

    デビットカードは、銀行口座の残高を使って支払うカードです。

    日本のクレジットカードのように、翌月以降にまとめて請求される仕組みとは異なります。

    銀行口座の残高から、通常、支払額がその都度引き落とされます。

    項目 デビットカード クレジットカード
    支払い 原則として預金残高から即時引き落とし 後日請求
    利用可能額 通常は口座残高の範囲内 信用枠の範囲内
    信用審査 通常、一般のクレジット審査は不要 信用審査が必要
    ATMでの引き出し 銀行口座からの現金引き出し キャッシングになる場合がある

    オーストラリアのデビットカードは、Visaやマスターカードなどの国際ブランドに対応しているものが一般的です。

    そのため、スーパーやカフェ、オンラインショップなど、多くの場所で利用できます。

    カードが届く前に買い物できる?

    銀行や口座によっては、本人確認とカードの設定が完了した後、デジタルカードを利用できる場合があります。

    スマートフォンのアップルペイ(Apple Pay)やグーグルペイ(Google Pay)などに登録すれば、対応する店舗で支払いができます。

    ただし、本人確認が完了していない口座では、デジタルカードが表示されていても利用できない場合があります。

    また、スマートフォンでの支払いに対応していない店舗や取引もあるため、渡航直後は日本の決済カードや少額の現金も用意しておくと安心です。

    クレジットカードを最初から申し込む必要はある?

    通常ありません。

    ワーキングホリデーで給与を受け取り、日常の買い物をするだけなら、デビットカードで十分対応できることが多いでしょう。

    クレジットカードは、銀行が収入や居住状況などを審査したうえで発行する商品です。

    ワーキングホリデー渡航者の場合、滞在期間や収入などによっては申込条件を満たさない場合もあります。

    ホテルやレンタカーのデポジットにも使える?

    デビットカードでも保証金の仮押さえを受け付ける施設や会社がありますが、すべてではありません。

    ホテルやレンタカー会社によっては、クレジットカードが必要だったり、デビットカードの場合は保証金の取り扱いが異なったりします。

    また、デビットカードで仮押さえが行われると、口座残高の一部が一時的に利用できなくなる場合があります。

    旅行やレンタカーの予約に使うときは、事前に支払い条件を確認しましょう。

    BSB・Account Numberとは?給料の受け取り方

    銀行口座が開設できたら、仕事を始める際に雇用主へ銀行情報を提出します。

    そのときに必要なのが、BSB番号とAccount Numberです。

    BSBとは?

    BSBは、バンク・ステート・ブランチ(Bank State Branch)の略で、オーストラリア国内の銀行や支店などを識別する6桁の番号です。

    通常、3桁ずつ区切って表示されます。

    銀行間でお金を振り込むときには、このBSB番号と口座番号を使用します。

    Account Numberとは?

    Account Numberは銀行口座番号です。

    桁数は銀行によって異なります。

    日本の銀行口座のように、銀行名・支店名・口座番号だけで伝えるのではなく、オーストラリアではBSBと口座番号を組み合わせて利用します。

    雇用主へ提出する銀行情報

    英語 意味
    Account Name 銀行口座名義
    Bank Name 銀行名
    BSB Number 6桁の銀行・支店識別番号
    Account Number 銀行口座番号

    雇用主は、通常、これらの情報を使って給与を振り込みます。

    政府のmyGovでも、就職時に銀行口座名義、BSB番号、口座番号を提出することが一般的と案内しています。

    オーストラリア政府:雇用主へ提出する銀行情報

    口座番号はどこで確認できる?

    通常、銀行のアプリやインターネットバンキングで確認できます。

    ただし、デビットカードの表面に書かれているカード番号と、銀行口座番号は別のものです。

    給与振込先を伝える際に、カード番号を口座番号と間違えないようにしましょう。

    振込先の変更もできる?

    途中で別の銀行へ変更したり、給与振込先を変えたりすることもできます。

    その場合は、雇用主の給与担当者へ新しい銀行情報を提出します。

    変更手続きが給与計算に間に合わない場合もあるため、古い口座を閉鎖する前に、新しい口座への給与振込が確認できているか確かめましょう。

    PayID・Oskoの使い方と送金時の注意点

    オーストラリアで友人にお金を送る際、BSB番号や口座番号を聞かずに送金できる場合があります。

    そのときに利用されるのが、ペイアイディー(PayID)です。

    PayIDは、携帯電話番号やメールアドレスなどを銀行口座に関連付けて、送金に利用する仕組みです。

    例えば、友人との食事代を立て替えてもらった場合、相手がPayIDを登録していれば、銀行アプリからその携帯電話番号などを指定して送金できます。

    PayIDの設定方法

    PayIDに対応している銀行では、通常、銀行の公式アプリやオンラインバンキングから登録できます。

    一般的な流れは次のとおりです。

    1. 銀行のアプリにログインする
    2. PayIDの設定画面を開く
    3. 携帯電話番号またはメールアドレスを選ぶ
    4. 関連付ける銀行口座を選ぶ
    5. 銀行が指定する本人確認を行う
    6. 登録完了後、PayIDで受け取れるようになる

    実際の画面や名称は銀行によって異なります。

    また、同じ携帯電話番号を、複数の銀行口座へ同時にPayIDとして登録できるわけではありません。

    別の銀行へ移す場合には、PayIDの移管手続きが必要になることがあります。

    Oskoとは?

    オスコ(Osko)は、オーストラリアの即時送金サービスのひとつです。

    対応する金融機関の間では、PayIDまたはBSB・口座番号を使って、通常1分以内に送金が完了する場合があります。

    ただし、すべての支払いが必ず即時に処理されるわけではありません。

    不正送金防止のため、銀行が一時的に送金を保留する場合があります。

    送金前に相手の名前を確認する

    PayIDを利用した送金では、送金先に関連付けられた口座名義が表示されます。

    入力した携帯電話番号やメールアドレスが正しいか、表示された相手の名前とともに確認してください。

    特に、初めて家賃やボンドを送金する場合は注意が必要です。

    PayIDを使った詐欺にも注意

    PayIDを装った偽のメールやSMSによる詐欺が報告されています。

    例えば、「支払いを受け取るにはビジネスアカウントへアップグレードする必要がある」「お金を受け取るために先に手数料を払ってほしい」といった連絡です。

    しかし、PayIDそのものが利用者に直接メールを送って、送金やアップグレード料金を要求することはありません。

    こうした連絡が届いた場合は、送信者の説明を信用せず、自分の銀行アプリで入金状況を確認してください。

    オーストラリアン・ペイメンツ・プラス(Australian Payments Plus):PayIDの公式案内



    日本からオーストラリアの銀行口座へ送金する方法

    ワーキングホリデーでは、日本にある貯金の一部を、オーストラリアの銀行口座へ移すこともあるでしょう。

    現地で家賃や生活費を支払う際に、オーストラリアドルを銀行口座へ用意しておくと便利です。

    日本から送金する方法には、銀行の海外送金サービスや、海外送金を取り扱う専門サービスなどがあります。

    銀行から海外送金する場合

    日本の銀行からオーストラリアの銀行へ送金する場合、通常、次のような情報が必要になります。

    • 受取人の正式な氏名
    • 受取銀行名
    • 銀行のSWIFT/BICコード
    • BSB番号
    • 口座番号
    • 受取人の住所など、銀行が求める情報

    必要な情報は、送金元の銀行と受取銀行によって異なります。

    特にSWIFT/BICコードは、国際送金のために銀行を識別するコードです。

    オーストラリア国内のBSB番号とは役割が異なります。

    また、オーストラリアでは、日本やヨーロッパの銀行で使われる口座識別方法とは違う番号体系が使われます。

    送金先の情報を入力する際には、銀行が案内している国際送金用の情報を確認してください。

    送金手数料だけで比較しない

    海外送金の費用は、銀行が表示する送金手数料だけではありません。

    次のような費用や条件も関係します。

    • 送金サービスの取扱手数料
    • 日本円から豪ドルへの換算レート
    • 中継銀行の手数料
    • 受取銀行の手数料
    • 実際に口座へ入金される金額
    • 送金が完了するまでの期間

    例えば、送金手数料が無料でも、為替レートに含まれるコストが大きければ、受取額が少なくなる場合があります。

    比較するときは、同じ日本円を送金した場合、最終的に何豪ドルを受け取れるのか確認すると分かりやすいでしょう。

    海外送金の計算例

    日本から10万円を送る場合を考えてみます。

    ここでは計算を分かりやすくするため、仮に1豪ドル=100円とします。

    項目 例A 例B
    送金額 100,000円 100,000円
    換算レート 1豪ドル=101円 1豪ドル=100円
    別途の手数料 0円 1,000円
    概算受取額 約A$990.10 A$990.00

    この例では、送金手数料が無料のAと、手数料を別に取るBで、最終的な受取額はほぼ同じです。

    これは仕組みを説明するための仮定であり、実際の為替レートや送金サービスの料金ではありません。

    また、中継銀行や受取銀行による追加費用は含めていません。

    海外送金サービスを利用する場合

    銀行以外では、ワイズ(Wise)などの海外送金サービスが選択肢になることもあります。

    ただし、利用条件、本人確認、手数料、対応通貨、送金限度額はサービスによって異なります。

    また、海外送金サービスの残高保管機能は、オーストラリアの銀行預金と同じ預金保護を受けるとは限りません。

    送金手数料だけでなく、資金の保管方法や規制上の取り扱いも確認しておきましょう。

    最初は少額の送金で確認する

    初めて日本から送金する場合は、口座番号や銀行情報に間違いがないか確認するため、少額で送金を試してから本格的に資金を移す方法もあります。

    ただし、送金ごとに固定手数料が発生する場合もあるので、その点には注意してください。

    ATM・海外利用・口座維持手数料で注意すること

    銀行口座を開設するときは、月額口座維持手数料だけでなく、実際の使い方に応じた手数料も確認しましょう。

    ATMの引き出し手数料

    オーストラリアでは、自分の銀行や提携銀行のATMなら、引き出し手数料が無料になる場合があります。

    一方、独立系ATMや一部の設置場所では、ATM運営会社による手数料がかかることがあります。

    引き出し前に画面に手数料が表示される場合は、内容を確認してから操作してください。

    日本でデビットカードを使った場合

    オーストラリアで発行されたデビットカードを、日本への一時帰国中に利用することも考えられます。

    ただし、日本円での買い物や海外ATMでの現金引き出しには、海外取引手数料や為替換算コストがかかる場合があります。

    例えば、ウエストパックのChoice口座では、海外取引に関する所定の手数料が設定されています。

    ナショナル・オーストラリア銀行の標準的なVisaデビットカードにも、海外取引手数料の対象となる利用があります。

    口座維持手数料が無料でも、海外利用まで必ず無料になるわけではありません。

    オンラインの海外サイトで買う場合も注意

    オーストラリア国内でカードを使っていても、海外の事業者が処理するオンライン取引などでは、海外取引手数料がかかる場合があります。

    例えば、海外のホテル予約サイトや外国企業のオンラインサービスなどを利用する場合です。

    決済画面にオーストラリアドルで表示されているからといって、すべて国内取引として扱われるとは限りません。

    残高不足による手数料

    銀行口座の残高が足りない状態で支払いを行った場合、銀行によっては残高超過に関する手数料や利息が発生することがあります。

    例えば、コモンウェルス銀行のSmart Accessでは、一定の条件で残高超過手数料がかかる場合があります。

    銀行によっては、残高を超える取引を許可しない設定もあります。

    ワーキングホリデーで収入が不規則になる場合は、不要な手数料を避けるために設定を確認しておくとよいでしょう。

    TFNと銀行口座の税務情報は同じ?

    銀行口座を開設する際には、税金に関する質問を受けることがあります。

    例えば、オーストラリアのTFNや、ほかの国の納税者番号を持っているかどうかです。

    ここで注意したいのが、TFNと外国のTINを混同しないことです。

    TFNとは?

    TFNは、オーストラリア税務局が発行する個人の税務番号です。

    ワーキングホリデーで働く場合、給与に関する税金の管理に使用します。

    TFNはオーストラリア到着後に申請できます。

    TINとは?

    TINは、タックス・アイデンティフィケーション・ナンバー(Tax Identification Number)の略で、納税者番号を意味する国際的な用語です。

    日本では、個人番号(マイナンバー)が税務上のTINに相当します。

    オーストラリアの銀行が外国のTINを尋ねるのは、海外の税務当局との情報交換制度などに対応するためです。

    日本人なら必ずマイナンバーを提出する?

    必ずしもそうとは限りません。

    銀行が確認するのは、国籍だけではなく、税務上の居住地です。

    日本国籍だからといって、すべての人が税務上の日本居住者に該当するわけではありません。

    反対に、オーストラリアに滞在していても、日本の税務上の居住者に該当する場合があります。

    銀行から外国の税務上の居住地やTINについて尋ねられた場合は、自分の実際の状況に従って回答してください。

    銀行へTFNを登録しないとどうなる?

    オーストラリアの銀行口座から利息を受け取る場合、TFNを登録していないと、税務上の条件によっては、銀行が利息から税金を源泉徴収することがあります。

    ただし、これは給与にかかる税金とは別の問題です。

    TFNを銀行へ登録していないからといって、口座残高そのものに一律の税金がかかるという意味ではありません。

    また、外国居住者に対する利息の源泉徴収には、通常のTFN未提出時とは異なる取り扱いが適用される場合があります。

    詳しくはATOや銀行の公式案内を確認してください。

    TFNが届いたら銀行へ知らせる

    口座開設時にTFNをまだ取得していなかった場合は、番号が発行された後に銀行へ登録できることがあります。

    オンラインバンキングなどで更新できる場合もありますので、銀行の案内を確認しましょう。

    TFNの取得については、関連記事「オーストラリアのTFN申請方法|ワーホリ到着後に無料で取得する手順と注意点」も参考にしてください。

    銀行口座の安全対策と預金保護制度

    オーストラリアで銀行口座を開設したら、カードやオンラインバンキングの安全対策も確認しておきましょう。

    海外生活では、知らない相手との送金や、オンラインでの買い物なども増えるかもしれません。

    スマートフォンのセキュリティー設定

    銀行の公式アプリには、ログイン時の本人確認、支払通知、カードの一時停止などの機能が設けられている場合があります。

    最初にアプリを設定する際には、強固なパスワードや生体認証などを利用しましょう。

    また、SMS認証に使用する携帯電話番号を変更する場合は、銀行に登録された番号も更新してください。

    銀行を装ったSMS・メールに注意

    銀行を装い、「不正な取引がありました」「口座が凍結されます」といったメッセージを送る詐欺があります。

    メッセージ内のリンクからログイン情報やカード番号を入力させようとする場合は注意が必要です。

    不審な連絡が届いたときは、リンクからアクセスするのではなく、銀行の公式アプリや正式な問い合わせ先を利用してください。

    デビットカードを紛失した場合

    銀行によっては、公式アプリからカードを一時的に停止できる場合があります。

    カードを紛失したり、不正利用が疑われたりする場合は、速やかに銀行へ連絡してください。

    また、身に覚えのない取引がないか、定期的に口座の利用履歴を確認しましょう。

    オーストラリアの預金保護制度

    オーストラリアには、金融請求制度(Financial Claims Scheme/FCS)という政府の預金保護制度があります。

    オーストラリア健全性規制庁(Australian Prudential Regulation Authority/APRA)の公式案内では、対象金融機関が経営破綻し、政府が制度を発動した場合、1人につき対象金融機関ごとに最大A$250,000までの預金が保護されます。

    ただし、これは銀行口座ごとにA$250,000という意味ではありません。

    同じ銀行免許のもとで複数の口座を保有している場合は、原則として預金を合算して判断します。

    また、対象となるのは、オーストラリア国内の対象金融機関に預けられた豪ドル建ての対象預金などです。

    海外送金サービスの残高やプリペイドカードなどが、すべて同じ制度で保護されるわけではありません。

    なお、APRAの案内では、国籍や居住者区分だけを理由に、この預金保護制度の対象外になるわけではありません。

    APRA公式:Financial Claims Scheme

    日本へ帰国するとき、銀行口座はどうする?

    ワーキングホリデーを終えて日本へ帰国する際には、オーストラリアの銀行口座をどうするか考える必要があります。

    帰国後すぐに閉鎖した方がよい場合もあれば、しばらく残しておいた方が便利な場合もあります。

    例えば、最後の給与がまだ振り込まれていない場合や、シェアハウスのボンドが返還されていない場合です。

    帰国前に確認したいこと

    • 最後の給与を受け取ったか
    • ボンドや保証金の返金予定がないか
    • 税金の還付を受ける可能性があるか
    • 自動引き落としや定期支払いが残っていないか
    • 貯蓄口座など、別の口座がないか
    • 銀行に登録している住所や電話番号が正しいか
    • 残高を日本へ送金する方法を確認したか

    口座を閉鎖する場合

    銀行口座を閉鎖するには、銀行の所定の手続きが必要です。

    銀行や口座の種類によっては、オンライン、電話、支店などで手続きできる場合があります。

    ただし、海外からの口座閉鎖には別の本人確認方法が必要となる場合があります。

    日本へ帰国してから手続きが難しくならないよう、帰国前に銀行へ確認しておくと安心です。

    口座を残す場合

    セカンドワーホリで再びオーストラリアに戻る予定がある場合などは、口座を残しておきたい方もいるでしょう。

    ただし、月額口座維持手数料がかかる場合や、一定期間利用がないと休眠口座の取り扱いになる場合があります。

    また、オーストラリア国外へ転居した場合、税務上の居住地や連絡先の更新が必要になることもあります。

    口座を残すことが可能か、海外から引き続き利用できるか、銀行の条件を確認してください。

    残高をゼロにすれば口座は閉鎖される?

    いいえ。残高をゼロにしただけでは、通常、口座の正式な閉鎖手続きは完了しません。

    月額口座維持手数料や定期支払いが設定されている場合、口座を放置すると問題が発生する可能性があります。

    利用しない口座は、正式に閉鎖することをおすすめします。

    オーストラリアの銀行口座開設に関するよくある質問

    ワーキングホリデーでもオーストラリアの銀行口座を開設できますか?

    はい。日本のパスポートと有効なワーキングホリデービザを持っている方は、各銀行の申込条件を満たせば銀行口座を開設できます。本人確認に必要な書類や手続きは銀行によって異なります。
    オーストラリアの銀行口座は日本から開設できますか?

    銀行によっては渡航前にオンライン申込みを始められます。コモンウェルス銀行とウエストパック銀行では到着14日前から、ナショナル・オーストラリア銀行では到着30日前からの手続きが案内されています。ただし、オーストラリア到着後の本人確認が必要で、日本から申込みを始めただけでは口座を自由に使えない場合があります。
    ワーホリにおすすめの銀行はどこですか?

    毎月の口座維持手数料を重視するなら、条件なしで月額A$0のNAB Classic Bankingは比較しやすい選択肢です。一方、コモンウェルス銀行、ウエストパック銀行、ANZ銀行でも、年齢や入金などの条件によって口座維持手数料が無料になる場合があります。申込条件や利用する地域の支店・ATMも比較してください。
    日本のパスポートだけで銀行口座を開設できますか?

    外国パスポートを本人確認書類として受け付ける銀行はありますが、通常、ビザ情報、オーストラリアの住所、連絡先、税務上の情報なども確認されます。必要書類は銀行と申込方法によって異なるため、事前に公式サイトで確認してください。
    シェアハウスが決まっていなくても銀行口座を開設できますか?

    銀行によっては、一時滞在先のホテルや親族宅などの住所を利用できる場合があります。ただし、カードなどの郵便物を受け取れる住所が必要になることもあるため、銀行へ確認してください。正式な住居が決まった後は登録住所を更新しましょう。
    銀行口座の開設にTFNは必要ですか?

    通常、オーストラリアのTFNをまだ取得していないことだけで口座を開設できなくなるわけではありません。ただし、税務上の居住地や外国の納税者番号などの情報を求められる場合があります。TFN取得後に銀行へ登録できる場合もあります。
    BSBとAccount Numberは何が違いますか?

    BSBは銀行や支店などを識別する6桁の番号、Account Numberは個別の銀行口座番号です。オーストラリアで給与を受け取る際には、通常、口座名義、BSB番号、口座番号を雇用主へ提出します。
    デビットカードは口座開設後すぐに使えますか?

    銀行によって異なります。本人確認や利用設定が完了した後、プラスチック製カードの到着を待たずに、デジタルカードをスマートフォンで利用できる銀行もあります。カードの郵送先や利用開始方法を確認してください。
    PayIDとは何ですか?

    PayIDは携帯電話番号やメールアドレスなどを銀行口座に関連付け、送金に利用する仕組みです。対応する金融機関間では、Oskoなどを通じて通常1分以内に送金できる場合があります。ただし、不正送金防止のため処理が保留されることもあります。
    日本からオーストラリアの銀行口座へ送金できますか?

    はい。日本の銀行や海外送金サービスを利用して送金できます。一般的には受取人名、受取銀行名、SWIFT/BIC、BSB、口座番号などが必要です。送金手数料だけでなく、為替換算レートや中継銀行・受取銀行の手数料も確認してください。
    日本へ帰国するときは銀行口座を閉鎖する必要がありますか?

    口座を残せるかどうかは銀行や口座の条件によります。帰国後も利用する予定がある場合は、海外居住者の取り扱いや手数料、連絡先の変更方法を確認してください。利用しない場合は、最後の給与や保証金などを受け取った後、正式に口座を閉鎖するとよいでしょう。



    まとめ|銀行口座は到着後早めに開設し、手数料と本人確認の条件を比較しよう

    オーストラリアでワーキングホリデーを始める方にとって、銀行口座は日常生活や仕事で役立つ大切なものです。

    給与の受け取り、家賃の振り込み、買い物、友人との送金など、さまざまな場面で利用します。

    主な銀行には、コモンウェルス銀行、ウエストパック銀行、ナショナル・オーストラリア銀行、ANZ銀行があります。

    それぞれ、月額口座維持手数料や免除条件が異なります。

    ナショナル・オーストラリア銀行のように、毎月の入金条件なしで口座維持手数料が無料の銀行もあれば、年齢や給与入金などによって無料となる銀行もあります。

    また、渡航前にオンラインで申込みを始められる銀行もありますが、オーストラリア到着後に支店で本人確認を行う必要がある場合があります。

    口座を開設する際には、パスポート、ビザ、オーストラリアの住所、携帯電話番号などを準備しておきましょう。

    口座開設後は、BSB番号と口座番号を確認し、仕事が決まったら雇用主へ正しく伝えます。

    デビットカードやPayID、スマートフォンの銀行アプリも設定しておけば、現地での支払いや送金が便利になります。

    また、日本から生活費を送金する場合は、送金手数料だけでなく、為替レートや最終的な受取額を比較することが大切です。

    ワーキングホリデーの銀行選びでは、口座維持手数料、本人確認のしやすさ、給与の受け取り、カードやアプリの使いやすさを総合的に比較しましょう。

    銀行口座を開設できたら、TFNの申請や携帯電話、住居探しなど、到着後に必要な手続きも進めていきましょう。

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  • オーストラリア・ワーキングホリデービザ完全ガイド|年齢・費用・申請条件

    オーストラリア・ワーキングホリデービザ完全ガイド|年齢・費用・申請条件

    オーストラリアで暮らしながら英語を学び、現地で仕事をして、休日には旅行も楽しむ。そんな生活を実現できるのが、ワーキングホリデー制度です。

    日本人にとってオーストラリアは、ワーキングホリデーの渡航先として長年人気があります。シドニー(Sydney)やメルボルン(Melbourne)といった大都市だけでなく、ケアンズ(Cairns)やゴールドコースト(Gold Coast)など、観光地での仕事を探すこともできます。

    ただ、初めてワーキングホリデーを計画する際に気になるのが、ビザの申請条件ではないでしょうか。

    「何歳まで申請できるの?」「申請料金はいくら?」「英語が話せなくても大丈夫?」「どのくらいの貯金が必要?」「30歳を過ぎたらもう申請できない?」など、疑問を持つ方も多いと思います。

    オーストラリアのワーキングホリデービザ(Working Holiday visa)は、制度そのものは比較的分かりやすいのですが、年齢制限や申請時の滞在場所、資金証明、就労条件など、間違えやすい点があります。

    特にビザの申請料金や審査期間、セカンド・サードビザの条件は変更されることがあるため、古い情報だけを参考にするのは避けたいところです。

    この記事では、日本国籍者向けのワーキングホリデービザ「サブクラス417(Subclass 417)」について、2026年10月時点のオーストラリア政府公式情報をもとに、申請条件、費用、必要書類、申請方法、取得後のルールまで詳しく解説します。

    オーストラリアのワーキングホリデーに行きたいのですが、ビザの申請は自分でもできますか?英語があまり得意ではないので心配です。
    はい。オーストラリア政府の公式サイトから自分で申請できます。申請画面は英語ですが、必要な情報を事前に準備しておけば、それほど複雑な手続きではありません。ただし、入力内容を間違えると審査が遅れることもあるので、落ち着いて進めましょう。




    ワーキングホリデービザとは?何ができる?

    ワーキングホリデーは、一定の年齢条件などを満たす若者が、海外で長期間滞在しながら旅行や仕事、語学学習などを体験できる制度です。

    通常の観光ビザとは異なり、滞在中に就労できることが大きな特徴です。

    オーストラリアの日本国籍者向けワーキングホリデービザは、サブクラス417です。

    似た名称の「ワーク・アンド・ホリデービザ(Work and Holiday visa/Subclass 462)」もありますが、こちらは主に別の対象国のパスポート保有者向けの制度です。

    日本のパスポートで一般的なワーキングホリデーを申請する場合は、417を選びます。

    ワーキングホリデービザでできること

    • 最初の入国日から最長12か月間滞在する
    • オーストラリア国内で仕事をする
    • 最長4か月間、学校などで勉強する
    • ビザが有効な期間中、海外へ出国・再入国する
    • 一定の条件を満たした場合、2回目のワーキングホリデービザを申請する

    滞在中は、必ずしも仕事をする必要はありません。

    例えば、最初の2か月は語学学校に通い、その後半年間働き、残りの期間はオーストラリア各地を旅行するという過ごし方もできます。

    また、語学学校に通わず、最初から仕事を探すことも可能です。

    観光、仕事、勉強のどれに重点を置くか、自分で計画を立てられるのが、この制度の魅力です。

    ただし、ワーキングホリデーはあくまで長期休暇を中心とした制度であり、恒久的な就労や長期間の就学を目的としたビザではありません。

    日本人のワーホリは何歳まで?30歳・31歳の扱い

    オーストラリアのワーキングホリデービザで、最もよく質問されるのが年齢制限です。

    2026年10月現在、日本のパスポートで申請する場合の年齢条件は、申請時に18歳以上30歳以下です。

    つまり、30歳のうちに申請すれば年齢条件を満たします。

    31歳の誕生日を迎えてから初めて申請することはできません。

    申請時の年齢 申請できる?
    17歳 できない
    18歳 できる
    25歳 できる
    30歳 できる
    31歳 できない

    30歳で申請し、31歳になってからビザが許可された場合は?

    これは問題ありません。

    オーストラリア政府の規則では、年齢条件は基本的に申請時点で判断されます。

    30歳のうちに有効な申請を行い、その後31歳になってからビザが許可されても、年齢条件を満たしていれば許可を受けることができます。

    ただし、申請できる最終日は、オーストラリア東部の標準時・夏時間を基準に判断されます。

    日本とオーストラリアには時差があるため、日本時間で誕生日の前日だからといって、必ず申請期限内とは限りません。

    30歳で申請する場合は、31歳の誕生日直前まで待たず、余裕を持って手続きを済ませることをおすすめします。

    35歳まで申請できるという情報は本当?

    オーストラリアでは、一部の国のパスポート保有者について、ワーキングホリデーの年齢上限が35歳に設定されています。

    例えば、カナダやイギリスなどが対象です。

    しかし、日本国籍者は現在も30歳が上限です。

    インターネットで35歳までと書かれている場合は、どの国籍の申請者を対象にした情報なのか確認しましょう。

    ワーキングホリデービザの申請条件

    日本国籍者が初回のワーキングホリデービザを申請する場合、年齢以外にもいくつかの条件があります。

    代表的な条件を整理すると、次のようになります。

    項目 主な条件
    国籍・パスポート 対象国である日本の有効なパスポートを所持
    年齢 申請時18~30歳
    申請場所 初回はオーストラリア国外
    ビザ許可時の場所 初回はオーストラリア国外
    過去のビザ 原則として417・462での入国歴がない
    滞在資金 初期滞在費と出国費用を賄える資金
    健康・人物要件 オーストラリア政府の基準を満たす
    扶養する子供 滞在中に扶養する子供を同伴しない

    初回申請はオーストラリア国外から

    初回のワーキングホリデービザは、オーストラリア国外からオンライン申請する必要があります。

    日本に住んでいる方なら、日本から申請するのが一般的です。

    なお、必ず日本国内から申請しなければならないという意味ではなく、オーストラリア国外にいることが必要です。

    また、初回はビザの許可が下りる時点でも、オーストラリア国外にいなければなりません。

    申請後、審査中に観光ビザなどでオーストラリアへ入国すると、許可手続きに影響する場合があるので注意してください。

    英語力の証明は必要?

    日本のパスポートを使用する初回417ビザでは、通常、IELTSなどの英語試験のスコア提出は申請条件になっていません。

    大学卒業資格や特定の職歴も、通常の初回417ビザの必須条件ではありません。

    ただし、現地で仕事を探したり、生活したりするうえで、基本的な英語力は役立ちます。

    ビザが取得できることと、現地で希望する仕事に就けることは別の問題です。

    健康・人物要件

    申請者は、健康状態と人物要件についてオーストラリア政府の基準を満たす必要があります。

    申請内容や渡航歴などによっては、健康診断、警察証明書などの追加提出を求められることがあります。

    追加書類が必要かどうかは申請者によって異なります。

    申請料金はいくら?最新のビザ費用

    ワーキングホリデービザの申請料金は、オーストラリア政府によって定められています。

    料金は改定されることがあるため、申請する際には必ず最新の公式情報を確認してください。

    2026年10月時点のオーストラリア内務省(Department of Home Affairs)公式サイトに掲載されている417ビザの申請料金は、次のとおりです。

    ビザ 申請料金
    初回ワーキングホリデー A$840
    セカンドワーキングホリデー A$1,000
    サードワーキングホリデー A$1,000

    申請料金は、申請時にオーストラリアドルで支払います。

    クレジットカードなどの支払い方法によっては、決済手数料が加算される場合があります。

    また、必要に応じて健康診断、警察証明書、書類の英語翻訳などの費用が別途発生することもあります。

    申請料金は返金される?

    ビザが不許可になった場合や、申請後に渡航を取りやめた場合でも、申請料金は通常返金されません。

    法律上認められる特定の返金事由もありますが、自己都合で渡航を取りやめたからといって、必ず返金を受けられるわけではありません。

    申請する前に、年齢や過去のビザ取得歴、必要資金などの条件を十分に確認しておきましょう。

    代行会社を利用する必要はある?

    ワーキングホリデービザは、オーストラリア政府の公式サイトを通じて自分で申請できます。

    申請代行会社や留学エージェントの利用は必須ではありません。

    代行を依頼する場合には、政府のビザ申請料金とは別にサービス料金が発生することがあります。

    申請に不安がある場合は、何を代行してもらえるのか、追加料金がいくらかかるのかを事前に確認してください。

    正式な申請料金は、以下の公式ページで確認できます。

    オーストラリア内務省:ワーキングホリデービザ417



    申請に必要な書類と資金証明

    ワーキングホリデービザをオンライン申請する際には、本人確認書類や滞在資金に関する資料などを準備します。

    必要な書類は申請者の状況によって異なりますが、初めて申請する日本人の場合は、次のものを確認しておくとよいでしょう。

    書類・情報 内容
    パスポート 顔写真、氏名、発行日、有効期限などが記載されたページ
    出生情報を証明する資料 出生証明書など。日本の戸籍関係書類を使用する場合は必要な英語訳も確認
    資金証明 銀行口座残高など、滞在資金を確認できる資料
    出国費用の証明 出国航空券、または購入できる資金
    個人情報 住所、連絡先、渡航歴など
    追加書類 健康診断・警察証明書など、求められた場合

    日本語の書類を提出する場合、必要に応じて英語への翻訳を用意します。

    申請画面や内務省の案内で指定された書類の種類、翻訳条件、提出方法を確認してください。

    銀行口座にはいくら必要?

    オーストラリア政府は、ワーキングホリデーの初期滞在費として、一般的にA$5,000程度の資金を目安としています。

    さらに、オーストラリアを出国するための航空券、またはその航空券を購入できるだけの資金が必要です。

    つまり、A$5,000だけあれば、どのような場合でも十分という意味ではありません。

    例えば、帰国用の航空券を購入していない場合には、その費用も賄える資金が必要です。

    また、A$5,000はビザ申請料金とは別のものです。

    申請時に政府へA$5,000を支払うのではなく、渡航後の生活費を賄えることを示すための資金です。

    残高証明は日本の銀行でもよい?

    海外からの申請では、銀行残高を証明する資料を提出することができます。

    日本の銀行口座を利用する場合は、残高、口座名義、金融機関名などを確認できる資料を用意し、必要に応じて英語訳を添付します。

    銀行によっては英語の残高証明書を発行している場合があります。

    ただし、通帳の一部を撮影しただけで、必ず十分な証明になるとは限りません。

    資料を提出しないまま申請すると、内務省から追加提出を求められ、審査が遅れる場合があります。

    最初から必要な資金証明を準備しておく方が安心です。

    ワーキングホリデービザの申請方法

    オーストラリアのワーキングホリデービザは、政府のオンラインシステムから申請します。

    申請に使用するのは、イミアカウント(ImmiAccount)というシステムです。

    基本的な流れを確認しましょう。

    1.イミアカウントを作成する

    最初にオーストラリア内務省のウェブサイトへアクセスし、イミアカウントを作成します。

    メールアドレス、ログイン情報などを登録し、指定された本人確認やセキュリティー設定を行います。

    申請後も同じアカウントを利用するため、ログイン情報は安全に保管してください。

    イミアカウント公式ログインページ

    2.ビザの種類を選択する

    新規申請画面で、初回のWorking Holiday visa(Subclass 417)を選択します。

    ビザの種類を間違えると、申請条件や提出書類が異なるため注意してください。

    日本のパスポートを使用する一般的な初回ワーキングホリデーでは、サブクラス417を選びます。

    3.個人情報を入力する

    パスポートに記載されている氏名、生年月日、性別、国籍、パスポート番号、有効期限などを入力します。

    入力する氏名は、パスポートのローマ字表記と一致させてください。

    特に、姓と名の順序、パスポート番号のアルファベットと数字の入力ミスには注意しましょう。

    住所、連絡先、渡航歴、健康状態、過去の犯罪歴などについても、質問に従って回答します。

    4.必要書類をアップロードする

    パスポートなどの本人確認書類、資金証明などを指定された方法でアップロードします。

    書類は、文字や数字が明確に読める状態で準備してください。

    氏名や日付などの重要な部分が切れている画像や、文字が不鮮明なファイルは避けましょう。

    追加書類が必要かどうかは申請者によって異なります。

    5.申請内容を確認する

    申請料金を支払う前に、入力内容をもう一度確認します。

    特に確認しておきたいのは、以下の項目です。

    • パスポートの氏名と番号
    • 生年月日
    • 国籍
    • 現在滞在している国
    • メールアドレス
    • 過去のビザ取得歴に関する回答
    • 健康状態や人物要件に関する回答

    不正確な情報を入力したり、重要な情報を隠したりすると、審査や今後のビザ申請に影響する可能性があります。

    分からない項目がある場合は、推測で入力するのではなく、公式の説明を確認してください。

    6.申請料金を支払う

    申請内容を確認したら、指定された支払い方法でビザ申請料金を支払います。

    決済手数料などが表示される場合は、その金額も確認してください。

    申請が受理されると、申請の受付に関する通知が届きます。

    7.審査結果を確認する

    申請後は、イミアカウントや登録したメールアドレスで通知を確認します。

    追加書類の提出を求められた場合は、指定された期限までに対応してください。

    ビザが許可されると、許可通知書(Visa Grant Notification)が発行されます。

    許可通知書には、ビザの種類、許可番号、入国期限、適用される条件などが記載されています。

    渡航前に保存し、内容を確認しておきましょう。

    ビザの審査期間と申請するタイミング

    ワーキングホリデービザの審査期間は、申請者やその時点の申請件数によって異なります。

    以前は比較的短期間で許可されるケースもありましたが、最近は審査に時間がかかる場合もあるため、余裕を持った計画が必要です。

    2026年10月時点で、オーストラリア内務省はワーキングホリデービザの審査について、平均的な処理期間が約3か月になる見込みと案内しています。

    これは個々の申請が必ず3か月で審査されるという意味ではありません。

    申請内容や提出書類によっては、より早く結果が出る場合もあれば、長くかかる場合もあります。

    航空券はビザ取得前に購入してもよい?

    内務省は、ワーキングホリデービザが許可されるまで、航空券の購入や仕事・学校の確定的な手配をしないよう案内しています。

    ビザの審査期間には個人差があり、希望する出発日までに許可される保証がないためです。

    航空券を先に購入してしまうと、出発日までにビザが許可されなかった場合、変更手数料やキャンセル料が発生する可能性があります。

    特に、ビザの年齢制限が近い方や、健康診断などの追加確認が必要な方は、早めに申請準備を進めましょう。

    現在の審査期間を確認する方法

    内務省の公式サイトには、ビザの審査期間を調べるツールがあります。

    申請時期によって目安が変わることがあるため、渡航計画を立てる際に確認してください。

    オーストラリア内務省:ビザ審査期間の確認

    ビザ取得後はいつまでに入国する?

    ワーキングホリデービザが許可されたら、次に気になるのが入国期限です。

    初回の417ビザでは、通常、ビザが許可された日から12か月以内にオーストラリアへ入国する必要があります。

    そして、初めて入国した日から、最長12か月間滞在できます。

    例えば、次のようなケースを考えてみましょう。

    項目 例
    ビザ許可日 2026年11月15日
    初回入国期限 原則として2027年11月15日まで
    実際の初回入国日 2027年5月1日
    滞在期間 初回入国日から最長12か月

    このように、ビザが許可された日から直ちに滞在期間の12か月が始まるわけではありません。

    初回の入国によって滞在期間が始まります。

    実際の期限は必ず許可通知書で確認してください。

    途中で日本へ帰国した場合は?

    ワーキングホリデービザが有効な期間中は、オーストラリアから出国し、再入国することができます。

    例えば、数週間日本へ一時帰国することも可能です。

    ただし、オーストラリア国外に滞在した日数分だけ、ビザの期限が延長されるわけではありません。

    初回入国から始まった12か月の期間は、一時帰国中も進みます。

    別の観光ビザを申請する必要はある?

    有効なワーキングホリデービザがある場合、通常、別途観光用のETAなどを取得する必要はありません。

    ほかのビザが新たに許可されることで、ワーキングホリデービザの効力に影響する場合があります。

    すでに417ビザを取得している方は、自己判断で不要な観光ビザを申請しないようにしましょう。

    ワーホリで働ける期間・仕事の種類・語学学校

    ワーキングホリデービザでは、オーストラリア国内でさまざまな仕事をすることができます。

    レストランやカフェ、ホテル、農場などで働く方もいれば、これまで日本で経験してきた職種を生かして仕事を探す方もいます。

    ただし、仕事ができるといっても、就労条件に制限がないわけではありません。

    同じ雇用主のもとで働けるのは原則6か月まで

    ワーキングホリデービザには、ビザ条件8547という就労制限があります。

    通常、同じ雇用主のもとで働ける期間は最大6か月です。

    ただし、2024年1月以降の特例措置により、一定の仕事では事前許可なしで同じ雇用主のもとで6か月を超えて働くことが認められています。

    2026年10月時点では、農業、食品加工、医療、高齢者・障害者介護、保育、観光・ホスピタリティーなどの分野で例外が設けられています。

    また、同じ雇用主でも異なる勤務地で働き、各勤務地での期間が6か月以内である場合などにも例外があります。

    そのほかの仕事についても、一定の条件を満たせば、事前に政府へ許可を申請できる場合があります。

    ただし、例外の範囲や許可条件は変更されることがあります。

    同じ雇用主のもとで長期間働く予定がある方は、事前に公式情報を確認してください。

    オーストラリア内務省:同一雇用主の6か月就労制限

    語学学校には何か月通える?

    417ビザでは、原則として最長4か月間(17週間)勉強することができます。

    例えば、渡航後の最初の3か月間だけ語学学校に通い、その後アルバイトを探すという計画も可能です。

    ただし、4か月を超える長期の就学を主目的とする場合は、学生ビザなど別のビザを検討する必要があります。

    ワーキングホリデーは旅行や文化交流を中心に、仕事や勉強を組み合わせるための制度です。

    学校に通う義務はありませんので、語学学校の費用を節約して、最初から仕事を探すこともできます。

    セカンド・サードワーホリの条件

    オーストラリアのワーキングホリデーでは、条件を満たすことで2回目、3回目のビザを取得できる場合があります。

    一般的に、2回目のビザをセカンドワーホリ、3回目のビザをサードワーホリと呼びます。

    日本国籍者の場合、基本的な年齢制限は初回と同じく申請時18~30歳です。

    申請時に31歳になっている場合、原則として新たな417ビザは申請できません。

    セカンドワーホリの条件

    セカンドワーホリを取得するには、初回のワーキングホリデーで一定期間、政府が指定する仕事に従事する必要があります。

    基本的な条件は、3か月間の指定労働(Specified Work)です。

    この3か月は、制度上、最低88暦日相当として計算されます。

    ただし、88日間にわたって何日か働けば必ず条件を満たすという意味ではありません。

    例えば、フルタイムで継続して働く場合と、週2日だけのパートタイム勤務では、指定労働として計算される期間が異なります。

    基本的には、対象の仕事における通常のフルタイム勤務に相当する日数・シフトを満たす必要があります。

    また、条件を満たすには、少なくとも3か月に相当する期間が必要であり、短期間に勤務を詰め込めばよいわけではありません。

    サードワーホリの条件

    3回目のビザを取得するためには、通常、2回目のワーキングホリデーで6か月間の指定労働が必要です。

    制度上の6か月は最低179暦日相当とされます。

    こちらもパートタイム勤務の場合は、実際の勤務状況に応じて計算されます。

    ビザ 主な指定労働条件 滞在可能期間
    初回 指定労働不要 最長12か月
    セカンド 初回ビザ中に3か月 原則12か月
    サード 2回目ビザ中に6か月 原則12か月

    なお、一部の国籍については特別な制度がありますが、日本国籍者については、通常これらの指定労働条件を満たす必要があります。

    どんな仕事が指定労働になる?

    417ビザでは、次のような業種が指定労働に該当する場合があります。

    • 農業・農作物の栽培や収穫
    • 指定地域での建設業
    • 特定地域での漁業や林業
    • オーストラリア北部の対象地域での観光・ホスピタリティー業
    • 指定地域での災害復旧作業

    ただし、同じ業種ならオーストラリアのどこで働いても対象になるとは限りません。

    例えば、ホテルの仕事であっても、働く地域が指定条件に合致していなければ、セカンドワーホリの対象にならない場合があります。

    農場の仕事についても、勤務内容や地域の条件を確認する必要があります。

    指定労働の対象地域は、郵便番号(Postcode)などで細かく定められています。

    セカンド・サードワーホリを希望する場合は、仕事を始める前に、その勤務先が条件を満たしているか確認しましょう。

    また、給料明細、銀行への給与振込記録、雇用契約書などは、指定労働の証明に必要になることがあります。

    これらの記録は必ず保存してください。

    オーストラリア内務省:417ビザの指定労働と対象地域



    渡航前に準備しておきたい保険・生活費

    ワーキングホリデーの準備では、ビザの申請だけでなく、現地生活のための費用も考えておく必要があります。

    特に、到着してすぐに仕事が見つかるとは限らないため、最初の数か月は収入がなくても生活できる資金を準備しておく方が安心です。

    渡航前に必要となる主な費用

    項目 確認しておきたいこと
    ビザ申請料金 初回A$840(2026年10月時点)
    航空券 渡航都市と出発時期によって異なる
    医療・旅行保険 補償期間、疾病・けがの補償、就労中の事故など
    語学学校 通う場合のみ授業料が必要
    最初の宿泊費 ホテル、ホステル、シェアハウス等
    住居の保証金 シェアハウスなどで必要になる場合あり
    当面の生活費 仕事が見つかるまでの家賃・食費・交通費

    政府が資金証明の目安としているA$5,000は、ワーキングホリデー生活全体に必要な費用を保証するものではありません。

    家賃の高い都市で暮らす場合や、語学学校へ通う場合には、より多くの資金が必要になることがあります。

    医療保険は必要?

    オーストラリア内務省は、ワーキングホリデー渡航者に対して、滞在中の医療費をカバーする保険への加入を強く推奨しています。

    日本人の一般的なワーキングホリデー滞在者は、通常、オーストラリアの公的医療制度であるメディケア(Medicare)を利用できません。

    そのため、病気やけがで医療機関を受診した場合、医療費を自分で負担することになる可能性があります。

    特に入院や手術、救急車の利用などでは高額な費用が発生することもあります。

    保険を選ぶ際は、通常の疾病やけがだけでなく、ワーキングホリデー中の就労に関連する補償条件も確認しておきましょう。

    また、保険によっては、特定の仕事や危険度の高い活動が補償対象外となる場合があります。

    加入前に保険期間、医療費の補償上限、免責額、キャッシュレス診療の条件などを比較することをおすすめします。

    到着後の銀行口座・税金・仕事探し

    オーストラリアへ到着したら、最初に生活の基盤を整えましょう。

    銀行口座、携帯電話、税務番号などを準備しておくと、仕事探しを始めやすくなります。

    銀行口座を開設する

    オーストラリアで給料を受け取る場合、現地の銀行口座が必要になることが一般的です。

    主な銀行には、コモンウェルス銀行(Commonwealth Bank)、ANZ銀行(ANZ)、ウエストパック銀行(Westpac)、ナショナル・オーストラリア銀行(National Australia Bank)などがあります。

    口座開設に必要な身分証明書や住所情報などは銀行によって異なります。

    また、口座維持手数料や海外送金の条件も確認しておくとよいでしょう。

    タックス・ファイル・ナンバーを取得する

    オーストラリアで働く際には、タックス・ファイル・ナンバー(Tax File Number/TFN)という税務番号が重要になります。

    TFNはオーストラリア税務局(Australian Taxation Office)が発行する番号です。

    有効な就労可能ビザを持つ渡航者は、オーストラリアへ入国した後、条件を満たせば公式サイトから無料で申請できます。

    TFNは通常、郵送で通知されるため、受け取れるオーストラリア国内の住所を用意しておきます。

    一度取得したTFNは、原則としてその後も同じ番号を使用します。

    オーストラリア税務局:TFNについて

    ワーホリの税率は?

    ワーキングホリデーで働いて得た給与には、オーストラリアの所得税がかかります。

    登録されたワーキングホリデー雇用主が源泉徴収する場合、一般的な税率は年収A$45,000まで15%です。

    A$45,000を超える所得には、別の税率が適用されます。

    ただし、税務上の居住者判定などによって最終的な税額が異なる場合があるため、実際の申告ではオーストラリア税務局の案内を確認してください。

    税務年度は通常、7月1日から翌年6月30日までです。

    滞在中に働いた場合は、年度終了後にタックスリターンが必要になることがあります。

    最低賃金にも注意

    オーストラリアには法定最低賃金制度があります。

    2026年7月1日時点の全国最低賃金は、成人の対象労働者について時給A$26.44です。

    ただし、この全国最低賃金は、産業別の労働条件規則や労働協約の対象とならない労働者に適用される基準です。

    カフェ、レストラン、ホテル、農場などで働く場合には、業種や雇用形態に応じた別の最低賃金が適用されることがあります。

    カジュアル雇用(Casual Employment)には、一定の条件でカジュアル・ローディングという上乗せ賃金が付く場合もあります。

    また、週末や祝日、早朝・深夜の勤務に追加賃金が設定されている職種もあります。

    ワーキングホリデーだからといって、雇用主が自由に低い時給を設定してよいわけではありません。

    仕事を始める際には、雇用契約、基本時給、休日の割増賃金、給与明細の発行などを確認してください。

    賃金や労働条件は、フェアワーク・オンブズマン(Fair Work Ombudsman)の公式サイトで調べることができます。

    フェアワーク・オンブズマン公式サイト

    仕事探しに役立つ資格

    飲食店やホテルなどの仕事を探す場合、仕事内容によっては、特定の資格や研修修了証が必要になることがあります。

    例えば、アルコールを提供する仕事ではRSA、建設現場ではホワイトカードなどが求められる場合があります。

    ただし、取得条件や有効性は州によって異なります。

    資格の取得を考えている方は、関連記事「オーストラリアで仕事探しに役立つRSA・ホワイトカードなどを解説」も参考にしてください。

    ワーホリビザ申請でよくある間違いと注意点

    ワーキングホリデービザの申請は、自分でできる手続きですが、いくつか間違えやすい点があります。

    1.ビザの種類を間違える

    日本国籍者の一般的なワーキングホリデーでは、サブクラス417を選びます。

    似た名称の462とは対象国や申請条件が異なります。

    申請を始める前に、正しいビザを選択しているか確認しましょう。

    2.31歳の誕生日直前に申請する

    申請期限にはオーストラリア東部の時刻が使用されます。

    時差やシステムトラブルによって申請期限に間に合わなくなる可能性もあるため、誕生日直前の申請は避ける方が安心です。

    3.パスポート情報を間違える

    氏名のスペル、生年月日、パスポート番号などの入力ミスは、審査や渡航手続きに影響する場合があります。

    入力後は必ずパスポートの原本と照合してください。

    4.滞在資金の証明を準備していない

    資金証明を提出しない場合、審査中に追加書類を求められることがあります。

    銀行残高などを確認できる資料は、申請前に準備しておきましょう。

    5.申請中にオーストラリアへ入国する

    初回417ビザは、申請時だけでなく、ビザ許可時にもオーストラリア国外にいることが必要です。

    審査中に別のビザでオーストラリアへ入国すると、許可が下りない状態になる場合があります。

    申請後に渡航予定が変わった場合は、内務省の案内を確認してください。

    6.古い情報や非公式の申請サイトを利用する

    ワーキングホリデービザの条件や料金は変更されることがあります。

    インターネット上には、以前の料金や古い申請条件を掲載している記事も残っています。

    また、政府の公式サイトと似た名称を使用する民間の申請代行サイトもあります。

    申請料金に追加のサービス料が上乗せされる場合もあるため、公式サイトから申請しているか確認しましょう。

    7.ビザが取得できれば必ず仕事が見つかると思っている

    ワーキングホリデービザは、オーストラリアで働くことを認めるビザですが、仕事の紹介や雇用を保証するものではありません。

    英語力、職歴、資格、渡航する都市、仕事を探す時期などによって、就職のしやすさは変わります。

    特に到着直後から収入が得られることを前提に、ぎりぎりの予算で渡航するのは避けた方がよいでしょう。

    十分な生活資金を用意し、仕事が見つからなかった場合にも対応できるよう計画を立てておくことが大切です。

    オーストラリアのワーキングホリデービザに関するよくある質問

    日本人は何歳までオーストラリアのワーキングホリデービザを申請できますか?

    日本国籍者は申請時18歳以上30歳以下が対象です。30歳のうちに有効な申請を行えば、審査中に31歳になっても許可される場合があります。申請期限はオーストラリア東部の時刻で判断されるため、誕生日直前の申請は避けましょう。
    2026年のワーキングホリデービザ申請料金はいくらですか?

    2026年10月時点のオーストラリア内務省公式案内では、初回417ビザはA$840、セカンドとサードはそれぞれA$1,000です。申請料金は改定される場合があるため、支払い前に公式サイトで確認してください。
    英語が話せなくてもワーキングホリデービザを取得できますか?

    日本国籍者が申請する初回417ビザでは、通常、英語試験のスコア提出は必須条件ではありません。ただし、現地で仕事を探したり生活したりするためには、基本的な英語力があると役立ちます。
    ワーホリビザの申請にはいくら貯金が必要ですか?

    オーストラリア政府は、初期滞在費として一般的にA$5,000程度を目安としています。これに加えて、オーストラリアから出国する航空券、または航空券を購入できる資金も必要です。A$5,000は政府へ支払う申請料金ではありません。
    日本にいなくてもワーキングホリデービザを申請できますか?

    初回417ビザは、オーストラリア国外から申請する必要があります。必ずしも日本にいる必要はありませんが、申請時とビザ許可時の両方でオーストラリア国外にいなければなりません。
    ワーキングホリデービザが許可されたら、いつまでに入国する必要がありますか?

    初回417ビザでは、通常、ビザ許可日から12か月以内にオーストラリアへ入国する必要があります。初回入国日から最長12か月間滞在できます。正確な入国期限はビザ許可通知書で確認してください。
    ワーキングホリデーでは同じ会社で何か月働けますか?