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  • オーストラリアの年金制度を分かりやすく解説|Age Pension、Superannuation、日本との違い

    オーストラリアの年金制度を分かりやすく解説|Age Pension、Superannuation、日本との違い

    オーストラリアの年金を調べると、Age PensionとSuperannuationという二つの言葉が出てきます。どちらも老後の生活を支える仕組みですが、性格はまったく異なります。

    Age Pensionは、一定の年齢、居住歴、所得・資産条件を満たす人へ政府が支給する公的な生活保障です。働いている間に保険料を積み立て、その金額に応じて受け取る日本の老齢年金とは違い、税金を財源とする所得・資産調査付きの給付です。

    Superannuation、通称Superは、雇用主や本人が退職後のために積み立てる資産です。雇用主は原則として給与とは別に、対象となる賃金の12%を従業員のSuper口座へ拠出します。残高は運用され、将来は一括金や定期収入として利用します。

    つまり、オーストラリア人の老後は「政府から受け取るAge Pension」だけで成り立つのではありません。Super、預貯金、投資、不動産、仕事による収入を組み合わせ、条件を満たす人がAge Pensionを補助的または中心的な収入として受け取ります。

    日本人にとって重要なのが、2009年1月1日に発効した日・オーストラリア社会保障協定です。日本とオーストラリアの年金期間を一定の条件で通算し、受給資格を満たしやすくするほか、企業から一時的に派遣される人の二重加入を防ぎます。

    ただし、加入期間を通算しても、日本とオーストラリアの年金が一つに合算されるわけではありません。日本は日本の制度に基づく金額、オーストラリアはオーストラリアの制度に基づく金額を、それぞれ支給します。

    この記事では、日本人とオーストラリア在住日本人に向けて、Age Pension、Superannuation、受給年齢、支給額、所得・資産調査、日本との比較、日豪社会保障協定、帰国後の手続き、DASP、税金まで詳しく解説します。




    オーストラリアの年金制度とは?

    オーストラリアで働けば、将来は勤務年数に応じて国から年金をもらえますか?

    勤務年数に応じて積み立つのはSuperです。政府のAge Pensionは、年齢、居住歴、所得、資産を基に支給されます。

    日本では、国民年金と厚生年金を中心とした公的年金が老後の収入の土台になります。

    オーストラリアでは、政府のAge Pensionと、個人名義で積み立てるSuperannuationが老後資金の中心です。

    制度 仕組み 金額を決める主な要素
    Age Pension 税金を財源とする政府の生活保障 年齢、居住歴、所得、資産、配偶者。
    Superannuation 雇用主と本人が個人口座へ積み立てて運用 給与、拠出期間、追加拠出、運用成績、手数料。
    個人資産 預貯金、株式、不動産、個人年金など 本人の貯蓄、投資、住宅保有。

    Age Pensionは、保険料の納付記録に応じて受給額が増える年金ではありません。長年オーストラリアで働いていても、所得や資産が多ければ支給されないことがあります。

    反対に、Superの残高が少なく、所得と資産が基準内であれば、最大額または一部のAge Pensionを受け取れる可能性があります。

    オーストラリア政府は、Age Pensionだけで老後のすべてを保障するのではなく、強制的なSuper積立と本人の資産形成を組み合わせる考え方を取っています。



    老後を支える3つの柱

    Age Pension

    Age Pensionは、67歳以上で、居住要件、所得調査、資産調査を満たす人に支給されるCentrelinkの給付です。

    受給者全員が同じ金額を受け取るわけではありません。単身か夫婦か、収入、金融資産、Super、不動産、海外年金などによって支給額が変わります。

    Age Pensionには、基本額にPension SupplementとEnergy Supplementが加わります。条件を満たす受給者にはPensioner Concession Cardも発行され、医療費や公共料金などの負担軽減につながる場合があります。

    Superannuation

    Superannuationは、本人名義の退職資金口座です。雇用主の強制拠出、本人の追加拠出、投資収益が口座内で積み上がります。

    Super Fundは、株式、債券、不動産、現金などへ資金を分散投資します。残高は市場の動きによって増減し、手数料と保険料も差し引かれます。

    日本の厚生年金のように、現役世代の保険料を現在の受給者へ回す賦課方式ではなく、原則として自分の口座に積み立てる方式です。

    預貯金、投資、持ち家

    Age PensionとSuper以外に、銀行預金、株式、投資信託、賃貸不動産、個人年金、仕事の収入などを老後資金として使います。

    オーストラリアでは持ち家が老後の生活安定に大きく影響します。Age Pensionの資産調査では、原則として本人が住む主たる住宅は除外されますが、預貯金、株式、投資物件、車、家財、海外資産などは評価対象となります。

    そのため、同じ純資産額でも、持ち家の人と賃貸住宅の人ではAge Pensionの資産基準が異なります。

    「公的年金」と「自分の退職資金」を分けて考える

    Age Pensionは政府給付、Superは本人の資産です。受給開始年齢、資格、税金、海外移住時の扱いも異なります。




    Age Pensionの仕組み

    受給年齢

    Age Pensionの受給年齢は、現在67歳です。

    67歳になれば自動的に支給されるわけではありません。本人が申請し、居住要件、所得調査、資産調査を満たす必要があります。

    申請は原則として受給年齢に達する13週間前から準備できます。

    居住要件

    通常のルールでは、申請日にオーストラリアに居住し、国内に滞在しているオーストラリア居住者である必要があります。

    さらに、一般的にはオーストラリア居住期間が合計10年以上あり、そのうち少なくとも5年間は連続していなければなりません。

    オーストラリア国民であっても、海外生活が長く居住要件を満たさなければ、通常ルールでは受給できない場合があります。

    日本との社会保障協定を利用する場合は例外があり、日本の年金加入期間を一定条件で通算できます。

    所得調査

    Age Pensionでは、本人と配偶者の収入を確認します。給与、事業所得、賃貸収入、海外年金などに加え、預貯金や投資資産についてはDeemingという計算上の利率を使って収入を算定します。

    2026年7月1日時点では、所得が一定額を超えると年金が減額され、単身者は2週間あたり2,627.80豪ドル、同居する夫婦は合計4,016.80豪ドルを超えると、通常の基準では支給額が0になる目安です。

    Work Bonus、家賃補助、海外居住、旧制度からの移行者などによって基準は変わります。

    資産調査

    資産調査では、本人と配偶者がオーストラリア国内外に保有する資産を確認します。

    2026年7月1日時点で、最大額のAge Pensionを受け取れる資産基準は、持ち家の単身者が333,000豪ドル、持ち家の夫婦が合計499,000豪ドルです。持ち家でない場合は、単身600,000豪ドル、夫婦合計766,000豪ドルです。

    一部年金を受け取れる上限の目安は、持ち家の単身者733,500豪ドル、持ち家の夫婦合計1,102,500豪ドルです。持ち家でない場合は、単身1,000,500豪ドル、夫婦合計1,369,500豪ドルです。

    主たる自宅は原則として資産調査から除外されますが、土地の広さ、退去後の期間、リバースモーゲージ、介護施設入居などで扱いが変わることがあります。

    支給額の目安

    2026年3月20日から9月19日までの最大支給額は、次の通りです。

    受給者 2週間あたり 年間換算の目安
    単身 1,200.90豪ドル 約31,223豪ドル
    夫婦・1人あたり 905.20豪ドル 約23,535豪ドル
    夫婦・合計 1,810.40豪ドル 約47,070豪ドル

    上記はMaximum Basic Rate、Pension Supplement、Energy Supplementを含む国内向けの最大額です。所得・資産調査により減額されるほか、海外へ長期滞在または移住するとSupplementや支給額が変わる場合があります。

    Age Pensionの支給額と基準は毎年3月、7月、9月などに改定されます。申請時にはServices Australiaの最新額を確認してください。



    Superannuationの仕組み

    短期間だけオーストラリアで働く日本人にも、Superは支払われますか?

    対象となる従業員であれば、国籍や滞在期間に関係なく、雇用主は原則としてSuperを拠出します。

    雇用主のSuper Guarantee

    Super Guarantee、略してSGは、雇用主が対象従業員のSuper口座へ拠出する義務的な退職年金です。

    2025年7月1日以降のSG率は、Ordinary Time Earningsの12%です。

    雇用契約に「給与にSuperを含む」と書かれている場合と、「給与に加えてSuperを支払う」場合があります。求人票や雇用契約のTotal Packageを確認してください。

    給与明細にSuperの金額が記載されていても、実際にSuper Fundへ入金されているとは限りません。myGovにATOを連携し、定期的に残高と入金を確認します。

    Super Fundの選び方

    多くの従業員は、自分でSuper Fundを選べます。選択しない場合は、既存のStapled Super Fundまたは雇用主のDefault Fundが使われます。

    Super Fundを比較する時は、過去1年だけの運用成績ではなく、長期運用、管理手数料、投資選択、保険、オンラインサービス、退職後の商品を確認します。

    ATOのYourSuper comparison toolでは、MySuper商品の手数料と運用実績を比較できます。

    本人による追加拠出

    雇用主の拠出に加えて、Salary Sacrificeや個人拠出によってSuperを増やせます。

    税引前拠出であるConcessional Contributionsの年間上限は、2024年7月1日以降30,000豪ドルです。雇用主のSG、Salary Sacrifice、税控除を申請する個人拠出がこの上限に含まれます。

    税引後資金から拠出するNon-concessional Contributionsの一般的な年間上限は120,000豪ドルです。Super残高や年齢によって、拠出できる金額やBring-forwardの利用条件が異なります。

    上限を超えると追加税や手続きが必要になります。大きな金額を拠出する前に、ATOの記録とTotal Super Balanceを確認してください。

    手数料と保険

    Super口座からは、管理手数料、投資手数料、取引費用などが差し引かれます。

    多くのSuper Fundには、死亡保障、Total and Permanent Disability、Income Protectionなどの保険が付帯します。

    海外へ移住した後も保険料が引かれ続ける、残高が少ないため保険が失効する、職業区分が合っていないといった問題があります。補償内容と保険料を定期的に見直してください。

    複数口座とLost Super

    転職のたびに別のSuper Fundへ加入すると、複数の口座から手数料と保険料が引かれます。

    myGovのATOオンラインサービスでは、本人名義のSuper口座とATOが保管するLost Superを確認できます。

    口座を統合する前に、既存保険の消滅、Defined Benefit、手数料、投資商品の売却などを確認してください。




    Superを受け取れる時期と方法

    Preservation Age

    Preservation Ageは、一定の条件を満たした時にSuperへアクセスできる年齢です。

    1964年7月1日以降に生まれた人のPreservation Ageは60歳です。それ以前に生まれた人は、生年月日により55歳から59歳となります。

    Preservation Ageに達しただけで、Superを全額自由に引き出せるとは限りません。退職、雇用関係の終了、65歳到達などのCondition of Releaseを満たす必要があります。

    受給条件

    一般的には、次のような時にSuperへアクセスできます。

    • 60歳以上で退職した場合
    • 60歳以上で雇用関係が終了した場合
    • 65歳になった場合
    • Transition to Retirementを利用する場合
    • 重い病気、永久的障害、死亡、厳しい経済的困難など特別条件を満たす場合

    65歳になれば、仕事を続けていても通常Superへアクセスできます。

    住宅購入、一般的な借金返済、生活費不足を理由に、自由に早期引き出しできるわけではありません。不正なEarly Accessを勧める業者に注意してください。

    一括金とAccount-based Pension

    条件を満たした後は、Superを一括金で受け取る、Account-based Pensionへ移して定期収入を受け取る、両方を組み合わせる方法があります。

    一括で引き出すと、住宅ローン返済や大きな支出に使えますが、その後の生活費と運用資金が減ります。

    Account-based Pensionでは、資金を運用しながら毎年一定額以上を受け取ります。退職段階へ移せる金額にはTransfer Balance Capがあり、2025年7月1日以降の一般上限は200万豪ドルです。

    Transition to Retirement

    60歳以上で働き続ける人は、Transition to Retirement Income Stream、略してTTRを利用できる場合があります。

    Superの一部を定期収入として受け取り、勤務時間を減らした分を補う方法や、Salary Sacrificeと組み合わせて退職資金を増やす方法があります。

    TTRには年間引き出し額の下限と上限があり、手数料、税金、Age Pensionへの影響も考える必要があります。

    退職後の税金

    一般的なTaxed Super Fundから60歳以降に受け取る一括金や年金は、オーストラリアでは通常非課税です。

    Defined Benefit、Untaxed Fund、60歳未満の受給、海外居住者の税務などは別の扱いになる場合があります。

    オーストラリアで非課税でも、日本の居住者として日本で課税関係が生じる可能性があります。帰国前に日豪両国の税務に詳しい専門家へ相談してください。



    Age PensionとSuperの関係

    Superを持っていると、Age Pensionは受け取れませんか?

    Superがあっても受給できます。ただし、Age Pension年齢に達すると、残高や収入が所得・資産調査へ影響します。

    SuperとAge Pensionは、どちらか一方を選ぶ制度ではありません。多くの人は、Superからの収入と全額または一部のAge Pensionを組み合わせます。

    Age Pension年齢に達した本人のSuperは、原則として資産調査の対象です。Account-based Pensionから受け取る収入や、口座残高に対するDeemingも所得調査へ影響します。

    夫婦のうち一方がAge Pension年齢未満で、Accumulation PhaseのSuperを保有している場合は、一定条件で資産調査から除外されることがあります。ただし、年金形式で受け取り始めると扱いが変わります。

    Superを一括で引き出し、銀行預金へ移しても、Age Pensionの資産調査から消えるわけではありません。預金として引き続き評価されます。

    自宅の改修、住宅ローン返済、家族への贈与などを行う場合も、Age PensionのGifting Rulesや資産評価に注意が必要です。

    状況 Age Pensionへの一般的な影響
    67歳以上のSuper残高 資産調査とDeemingの対象となるのが一般的。
    Account-based Pension 残高は資産、計算上の収入は所得調査へ影響。
    銀行へ一括移動 銀行預金として引き続き評価される。
    主たる自宅 原則として資産調査から除外。
    海外の年金・資産 原則として申告が必要。
    配偶者の資産 夫婦合計で評価される。

    退職直前に資産を大きく動かすと、税金、Age Pension、介護費、相続へ影響します。CentrelinkのFinancial Information Serviceや、独立したファイナンシャル・アドバイザーへ相談してください。




    オーストラリアと日本の年金制度を比較

    日本とオーストラリアは、どちらも公的年金と私的な退職資金を持ちますが、制度の組み合わせが異なります。

    比較項目 オーストラリア 日本
    公的な老齢給付 Age Pension 老齢基礎年金・老齢厚生年金
    基本的な財源 税金 保険料と公費
    受給年齢 Age Pensionは67歳 原則65歳
    受給資格 居住歴、所得、資産 原則10年以上の加入・資格期間
    支給額 所得・資産、単身・夫婦で変動 納付期間と報酬などで決定
    勤務先の積立 Super Guarantee 厚生年金、企業年金、確定拠出年金等
    個人口座 Superの残高は本人資産 公的年金は個人口座残高方式ではない
    雇用主の負担 対象賃金の12%をSuperへ拠出 厚生年金保険料を労使で負担
    所得・資産調査 Age Pensionにあり 老齢基礎・厚生年金の基本受給資格には原則なし
    海外居住 居住年数等によりAge Pension額が変わる 資格があれば海外でも受給可能

    日本の老齢基礎年金

    日本の老齢基礎年金は、保険料納付済期間と免除期間などを合計した受給資格期間が10年以上あれば、原則65歳から受け取れます。

    2026年度の満額は月額70,608円です。満額を受け取るには原則40年間の納付が必要で、未納や免除期間がある場合は減額されます。

    日本の老齢厚生年金

    会社員などとして厚生年金へ加入した期間がある人は、老齢基礎年金に報酬比例の老齢厚生年金が上乗せされます。

    Age Pensionのような資産調査はありませんが、働きながら厚生年金を受け取る場合は、在職老齢年金による調整が行われることがあります。

    最も大きな違い

    日本の公的年金は、加入期間と保険料・給与記録を基に年金額を計算します。

    オーストラリアのAge Pensionは、過去にいくら保険料を払ったかではなく、現在の生活資源である所得と資産を中心に支給額を決めます。

    過去の給与と拠出額が反映されるのは、Age PensionではなくSuperです。



    日・オーストラリア社会保障協定

    日・オーストラリア社会保障協定は、2009年1月1日に発効しました。

    協定の主な目的は、年金受給資格を得やすくすることと、一時派遣される従業員の二重加入を防ぐことです。

    加入期間・居住期間の通算

    日本の年金加入期間だけでは日本の10年要件を満たさない場合、条件を満たすオーストラリアの就労居住期間を通算できることがあります。

    オーストラリアのAge Pensionに必要な居住期間を満たさない場合も、日本の年金加入期間を通算して資格判定に利用できることがあります。

    オーストラリア国外に住みながら協定を使ってAge Pensionを請求する場合は、オーストラリア居住期間が少なくとも12か月あり、その中に連続する6か月以上が含まれることが必要です。

    期間通算は、資格要件を満たすための仕組みです。日本の加入期間がそのままオーストラリア居住年数になり、Age Pensionの満額が支給されるという意味ではありません。

    二重加入の防止

    日本企業からオーストラリアへ一時的に派遣される従業員は、原則として派遣開始から最長5年間、日本の年金制度へ継続加入し、オーストラリアのSuper Guaranteeの適用を免除されます。

    適用を受けるには、日本年金機構が発行する適用証明書などの手続きが必要です。

    オーストラリアで現地採用された人は、原則としてオーストラリアの制度が適用され、雇用主からSuperが支払われます。

    本人が日本とオーストラリアのどちらの制度に加入するかを自由に選択できるわけではありません。

    両国がそれぞれ年金を支給

    期間を通算して受給資格を満たしても、日本年金とAge Pensionが一つの年金へ統合されるわけではありません。

    日本は、日本の加入期間と報酬記録に基づく年金を支給します。オーストラリアは、居住期間、所得、資産などに基づくAge Pensionを支給します。

    日本の年金を受け取ると、Age Pensionの所得調査へ影響する可能性があります。海外年金、海外預金、海外不動産はServices Australiaへ申告してください。

    協定の機能 内容
    期間通算 資格要件を満たすため、重複しない期間を一定条件で合算。
    二重加入防止 一時派遣中に両国の年金制度へ重複加入することを調整。
    支給額 各国が自国制度に基づいて別々に計算・支給。
    申請窓口 居住国の実施機関を通じて相手国年金を申請できる。




    オーストラリア在住日本人の年金

    現地採用で働く場合

    オーストラリア企業に現地採用され、Super Guaranteeの対象となる場合、雇用主はSuper Fundへ拠出します。

    ビザが一時滞在であっても、対象従業員なら原則としてSuperの権利があります。

    雇用開始時に、Super Fund、Tax File Number、口座情報を正しく登録します。雇用主がSuperを支払っていない場合は、まず雇用主へ確認し、解決しなければATOへ相談します。

    日本企業から派遣される場合

    日本企業からの一時派遣では、日豪社会保障協定により、日本の厚生年金を継続し、オーストラリアのSuper Guaranteeを免除できる場合があります。

    派遣期間、雇用関係、関連会社、適用証明書などに条件があります。会社の人事・給与担当と日本年金機構へ、派遣前に確認してください。

    現地法人へ転籍する場合や現地採用へ切り替わる場合は、Superの対象となる可能性があります。

    日本の国民年金への任意加入

    日本国籍を持ち海外に住む20歳以上65歳未満の人は、条件を満たせば日本の国民年金へ任意加入できます。

    日本の受給資格期間や年金額を増やしたい場合に利用できますが、厚生年金の適用、日豪社会保障協定、将来の居住地を考えて判断します。

    任意加入の申請や保険料の納付方法は、日本国内の協力者、年金事務所、海外居住者向け窓口へ確認してください。

    オーストラリアで日本年金を受け取る

    日本の受給資格を満たしていれば、オーストラリアに住みながら日本の老齢基礎年金・老齢厚生年金を請求できます。

    日豪社会保障協定を利用する請求では、Services AustraliaのInternational Servicesを通じて手続きを進められる場合があります。

    海外居住者は、住所、銀行口座、在留状況、生存確認、税務書類などの手続きが必要になることがあります。

    日本年金は、Age Pensionの所得調査とオーストラリアの税務へ影響する可能性があります。受給開始時にCentrelinkと税務専門家へ確認してください。



    日本へ帰国する場合の年金とSuper

    帰国すれば、オーストラリアで積み立てたSuperをすぐ受け取れますか?

    永住者や市民は、帰国だけを理由に引き出せません。一時滞在者は条件を満たせばDASPを申請できます。

    永住者・市民のSuper

    オーストラリア国民や永住者が日本へ移住しても、出国を理由にSuperを早期引き出しすることは通常できません。

    Superはオーストラリアの口座に残り、Preservation AgeとCondition of Releaseを満たした後に受け取ります。

    帰国前に、Super Fundへ日本の住所、メールアドレス、銀行情報を届け、本人確認書類とログイン方法を整理します。

    口座を放置すると、手数料や保険料が引かれ、連絡不能口座としてATOへ移管されることがあります。

    一時滞在者のDASP

    一時滞在ビザでオーストラリアに滞在して働き、出国後にビザが失効または取り消された人は、Departing Australia Superannuation Payment、略してDASPを申請できる場合があります。

    オーストラリア国民、ニュージーランド国民、永住者は原則としてDASPの対象ではありません。

    DASPには源泉税がかかります。一般的なTaxed Elementは35%、Untaxed Elementは45%で、ワーキングホリデー関連部分には65%の税率が適用されます。Tax-free Componentの税率は0%です。

    DASPは自動では支払われません。ATOのオンライン申請またはSuper Fundを通じて請求します。

    日本でAge Pensionを受け取る

    Age Pensionは、条件を満たせば日本へ移住した後も受給できる場合があります。

    ただし、オーストラリアを離れて6週間を超えるとPension Supplementが基本額へ下がり、Energy SupplementとPensioner Concession Cardが停止します。

    海外滞在が26週間を超えると、16歳からAge Pension年齢までのAustralian Working Life Residenceに応じて支給率が変わります。35年以上あれば通常は大きく減りませんが、35年未満では居住年数に比例して減額されるのが一般的です。

    例えば対象となる居住歴が10年であれば、通常は基礎となる海外向け支給率の10/35として計算されます。

    日本年金、収入、預貯金、不動産、Superなどは引き続き所得・資産調査の対象となります。

    日本から申請する方法

    日本は社会保障協定国のため、日本に住みながらオーストラリアのAge Pensionを申請できます。

    日本年金機構の窓口を通じた申請書、またはServices Australiaの日本向け国際請求書を使用します。Age Pensionは受給権発生の13週間前から申請できます。

    申請には、本人確認、オーストラリア居住歴、日本の年金記録、収入、資産、配偶者情報、銀行口座などが必要です。

    審査には時間がかかるため、過去のパスポート、ビザ、住所、雇用記録、Tax File Number、Centrelink Reference Number、Super明細を保存しておきましょう。




    税金と老後資金計画の注意点

    Age Pensionの税金

    Age Pensionは、オーストラリアでは課税対象となるCentrelink給付です。ただし、所得額や税額控除により、実際の税負担が発生しない受給者もいます。

    日本に税務上居住する場合は、日本側の所得区分、租税条約、外国税額控除などの確認が必要です。

    Superを日本で受け取る場合

    60歳以降にTaxed Fundから受け取るSuperは、オーストラリアでは通常非課税です。

    しかし、日本へ帰国後に一括金や年金として受け取る場合、日本の税法上の扱いがオーストラリアと同じとは限りません。

    受取方法、居住開始日、拠出者、運用益、為替換算、過去の日本居住期間によって判断が変わる可能性があります。

    日本年金とAge Pension

    日本年金を受け取ると、Age Pensionの所得調査へ影響します。日本の銀行に受け取っていても、海外所得として申告が必要です。

    為替レートはServices Australiaが定期的に換算し、豪ドル額を計算します。

    退職前に整理する書類

    • オーストラリアの居住期間と住所履歴
    • パスポート、ビザ、永住権記録
    • Centrelink Reference Number
    • Tax File NumberとmyGov
    • Super Fund名、会員番号、残高、Beneficiary Nomination
    • 日本の基礎年金番号と加入記録
    • 日本とオーストラリアの雇用記録
    • 国内外の銀行、投資、不動産、年金の一覧

    専門家を使い分ける

    相談内容 主な相談先
    Age Pensionの資格・支給額 Services Australia、Financial Information Service。
    Superの残高・商品・受取方法 Super Fund、Licensed Financial Adviser。
    日本年金の資格・請求 日本年金機構、年金事務所。
    日豪社会保障協定 Services Australia International Services、日本年金機構。
    日豪の税金 両国の国際税務に詳しい税理士・Tax Agent。
    遺言・代理権・相続 居住州と日本の法律に詳しい弁護士。

    年金額だけでなく、税金と為替も確認

    日本とオーストラリアの両方から年金を受け取る場合、受給資格だけでなく、税務上の居住地、為替、送金手数料、相続、配偶者への給付も確認してください。



    オーストラリアの年金制度に関するよくある質問(FAQ)

    オーストラリアのAge Pensionは何歳から受け取れますか?

    Age Pensionの受給年齢は、現在67歳です。

    67歳になれば自動的に支給されるわけではなく、本人が申請しなければなりません。

    年齢に加えて、通常はオーストラリア居住期間が合計10年以上あり、そのうち5年間が連続していること、所得・資産基準を満たすことが必要です。

    日本との社会保障協定を利用する場合は、日本の年金加入期間を資格判定へ通算できることがあります。

    Age PensionとSuperannuationは同じものですか?

    同じものではありません。

    Age Pensionは、税金を財源として政府が支給する所得・資産調査付きの生活保障です。

    Superannuationは、雇用主と本人が本人名義の口座へ積み立て、運用する退職資金です。

    多くの人はSuper、預貯金、投資と、全額または一部のAge Pensionを組み合わせて老後の生活費を賄います。

    オーストラリアで働く日本人にもSuperは支払われますか?

    対象となる従業員であれば、国籍や永住権の有無にかかわらず、雇用主は原則としてSuperを支払います。

    2025年7月1日以降のSuper Guarantee率は、対象となるOrdinary Time Earningsの12%です。

    ただし、日本企業からの一時派遣者は、日豪社会保障協定により日本の年金制度を継続し、Super Guaranteeが免除される場合があります。

    給与明細だけでなく、myGovのATOオンラインサービスで実際の入金も確認してください。

    日本とオーストラリアの年金期間を合算できますか?

    日・オーストラリア社会保障協定により、受給資格を満たすために、重複しない期間を一定条件で通算できます。

    日本の10年要件を満たさない場合は、条件を満たすオーストラリアの就労居住期間を利用できることがあります。

    オーストラリアの居住要件を満たさない場合も、日本の年金加入期間を利用できる場合があります。

    ただし、支給額を合算する制度ではありません。日本とオーストラリアが、それぞれ自国の制度に基づいて年金を支給します。

    日本へ帰国すればSuperをすぐに引き出せますか?

    オーストラリア国民や永住者は、日本へ帰国したことだけを理由にSuperを引き出すことは通常できません。

    Superは口座に残り、Preservation AgeとCondition of Releaseを満たした後に受け取ります。

    一時滞在ビザで働き、出国後にビザが失効または取り消された人は、DASPを申請できる場合があります。

    DASPには高い源泉税がかかるため、申請前に税率と口座情報を確認してください。

    日本へ移住した後もAge Pensionを受け取れますか?

    条件を満たせば、日本へ移住した後もAge Pensionを受け取れる場合があります。

    海外滞在が6週間を超えるとSupplementやConcession Cardが変更され、26週間を超えるとAustralian Working Life Residenceに応じて支給額が減る場合があります。

    35年未満の場合は、16歳からAge Pension年齢までの対象居住年数に比例して計算されるのが一般的です。

    日本年金や日本・オーストラリアの資産も所得・資産調査へ影響します。

    日本に住みながらオーストラリアのAge Pensionを申請できますか?

    日本はオーストラリアの社会保障協定国のため、日本に住みながらAge Pensionを申請できます。

    日本年金機構の窓口を通じた手続き、またはServices Australiaの日本向け国際請求書を利用します。

    Age Pensionは受給権発生の13週間前から申請できます。

    オーストラリアの居住歴、収入、資産、日本年金、配偶者、銀行口座などの資料を準備してください。

    日本の年金を受け取るとAge Pensionは減りますか?

    日本の年金は、Age Pensionの所得調査へ影響する可能性があります。

    日本の銀行口座へ受け取っていても、海外所得としてServices Australiaへ申告する必要があります。

    日豪社会保障協定によって計算上の扱いが調整される場合がありますが、日本年金が自動的に全額除外されるわけではありません。

    本人と配偶者の年金額、居住地、資産、為替レートによってAge Pensionの支給額が決まります。

    まとめ

    オーストラリアの老後保障は、政府が支給するAge Pension、本人名義で積み立てるSuperannuation、個人の預貯金や資産を組み合わせる仕組みです。

    Age Pensionは67歳からで、居住歴、所得、資産によって支給額が決まります。Superは勤務中に雇用主が対象賃金の12%を拠出し、通常は60歳以降に退職などの条件を満たすか、65歳に達した後に利用します。

    日本とオーストラリアの年金制度は、受給資格と支給額の考え方が異なります。日豪社会保障協定を利用すれば、受給資格のために期間を通算できますが、両国の年金が一つになるわけではありません。

    帰国や退職を予定している人は、Age Pensionの居住要件、Superの受給条件、DASP、日本年金、海外受給、税金を別々に確認し、手続きに必要な記録を早めに整理しておきましょう。

    オーストラリアの年金制度に関する参考情報



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  • オーストラリアの介護制度を分かりやすく解説|在宅介護、介護施設、公的支援と費用

    オーストラリアの介護制度を分かりやすく解説|在宅介護、介護施設、公的支援と費用

    オーストラリアの介護は、できるだけ長く自宅で暮らし、必要な支援を少しずつ増やしていく考え方が基本です。

    家族が買い物や通院を手伝い、掃除や食事の配達を公的支援で補い、身体介護や看護が必要になれば在宅サービスを増やします。それでも自宅での生活が難しくなった時に、Aged Care Homeと呼ばれる介護施設へ移るのが一般的な流れです。

    日本の介護保険制度とは仕組みが大きく異なります。オーストラリアには、40歳以上が保険料を納める全国一律の介護保険はありません。連邦政府が税金を財源として制度を運営し、本人の状態、収入、資産に応じて、政府補助と自己負担を組み合わせます。

    また、「公的な介護施設」という言葉にも注意が必要です。政府が費用を補助する施設は数多くありますが、その多くは政府直営ではありません。宗教・慈善団体などの非営利法人、民間企業、州政府や地方自治体などが運営し、登録された事業者へ連邦政府が補助金を支払います。

    2025年11月1日には、権利を重視した新しいAged Care Actが施行され、在宅介護ではSupport at Homeが始まりました。制度名や費用の仕組みが変わったため、古いHome Care Packageだけを説明した記事では、現在の状況を正しく把握できません。

    この記事では、一般的なオーストラリア人の介護事情、在宅支援、家族介護、短期介護、介護施設、公的補助、自己負担、施設の選び方、日本との違いまで、2026年時点の制度に合わせて詳しく解説します。




    オーストラリアの介護制度とは?

    オーストラリアにも、日本の介護保険のような制度がありますか?

    高齢者介護への政府補助はありますが、日本の介護保険と同じ仕組みではありません。My Aged Careを通じて認定を受け、在宅支援や施設を利用します。

    オーストラリアで高齢者介護を表す一般的な言葉はAged Careです。政府補助を受ける主なサービスは、次のように分けられます。

    介護の種類 利用する場面 主な内容
    在宅の基本支援 少し手助けがあれば自宅で暮らせる 掃除、買い物、食事、送迎、庭仕事、交流支援など。
    継続的な在宅介護 身体介護、看護、複数のサービスが必要 Support at Homeによる介護、看護、リハビリ、福祉用具など。
    短期介護 退院後、家族の休養、急な事情 レスパイト、Transition Care、機能回復支援。
    施設介護 自宅で安全に暮らすことが難しい 居室、食事、清掃、身体介護、看護、生活活動。
    終末期支援 自宅や施設で最期の時間を過ごしたい 在宅介護と州の緩和ケアを組み合わせた支援。

    制度の入口となるのが、連邦政府のMy Aged Careです。本人や家族が申し込み、専門職によるアセスメントを受け、必要な支援と利用できる制度が決まります。

    2025年11月1日には新しいAged Care Actが施行されました。高齢者を単に「サービスの受給者」として扱うのではなく、尊厳、自己決定、文化、プライバシー、安全、意思表明などの権利を制度の中心に置いています。

    介護を提供する事業者は、政府、非営利法人、民間企業のいずれであっても、政府補助の対象サービスを提供するには登録と規制を受けなければなりません。



    一般的なオーストラリア人の介護事情

    高齢になったら、すぐ介護施設へ入る人が多いのでしょうか?

    まず自宅での生活を続け、家事支援や身体介護を増やす人が一般的です。施設は、自宅での安全確保が難しくなった時の選択肢です。

    できるだけ自宅で暮らす

    オーストラリアの高齢者介護では、Ageing in Place、つまり住み慣れた自宅や地域で暮らし続けることが重視されます。

    最初は家族、友人、近所の人が、買い物、通院、家の手入れを手伝います。その後、掃除、食事、庭仕事、送迎などの公的サービスを導入し、必要に応じて身体介護、看護、理学療法、福祉用具へ広げていきます。

    郊外の一戸建てでは、段差、浴室、広い庭、車がなければ移動できない立地が問題になりやすく、早い時期に小さな住宅、アパート、リタイアメント・ビレッジへ移る人もいます。

    家族は重要だが、家族だけで抱え込まない

    配偶者や成人した子どもが介護の中心になる点は、日本と変わりません。ただし、子どもが別の都市や州に住んでいることも多く、毎日の介護を家族だけで担えない家庭は珍しくありません。

    家族は、申請、事業者との連絡、通院、金銭管理、施設探しを担当し、日常の介護は訪問スタッフや施設職員と分担します。

    介護者が休めるレスパイト・ケア、相談、カウンセリング、緊急時の代替介護を利用することも、介護を続けるための重要な準備と考えられています。

    早めに住まいと意思決定を準備する

    本人が元気なうちに、将来どこで暮らしたいか、誰に医療や財産の判断を任せるかを話し合います。

    Advance Care Directive、Enduring Power of Attorney、Enduring Guardianなどの名称と手続きは州・準州ごとに異なります。認知機能が低下してからでは、本人が有効に書類を作れない可能性があります。

    介護施設への入居は、空室、費用、地域、文化、家族の訪問しやすさを考える必要があります。転倒や入院をきっかけに急いで探すより、早めに候補を見ておく方が落ち着いて決められます。

    段階 よくある状況 検討する支援
    自立している 家事や運転はできるが、将来が不安 住み替え、緊急連絡、法的書類、地域活動。
    軽い支援が必要 掃除、買い物、食事、庭仕事が難しい CHSP、配食、送迎、家事支援。
    継続的な介護が必要 入浴、服薬、歩行、認知症への支援 Support at Home、看護、福祉用具、レスパイト。
    自宅生活が難しい 夜間の安全、転倒、徘徊、常時看護 Residential Aged Care、認知症対応施設。




    My Aged Careと介護認定の流れ

    対象年齢と条件

    政府補助の介護サービスを利用するには、年齢だけでなく、日常生活でどの程度の支援が必要かを確認します。

    一般的には65歳以上が対象です。アボリジナルおよびトレス海峡諸島民は50歳以上、ホームレスまたはホームレスになる危険がある人も50歳以上で、介護アセスメントの対象となる場合があります。

    65歳未満の人は、原則として障害者支援、医療、NDISなど別の制度が優先されます。新しいAged Care Actでは、65歳未満で高齢者介護へ入れる条件が限定されています。

    介護認定・アセスメント

    本人、家族、医療機関などがMy Aged Careへ申し込みます。オンライン申請のほか、電話1800 200 422で相談できます。

    申請後、アセスメント機関から連絡があり、通常は本人の自宅や現在の滞在場所で面談します。身体の状態だけでなく、次のような点を確認します。

    • 入浴、着替え、食事、トイレ、歩行
    • 掃除、洗濯、買い物、調理、庭仕事
    • 服薬、持病、転倒、痛み、視力、聴力
    • 記憶、判断、認知症、気分、孤立
    • 住まいの安全性、家族や介護者の状況
    • 本人が望む暮らし方と目標

    家族、友人、通訳、支援者を同席させることができます。困っていることを控えめに伝えると、必要な支援が正しく認定されない場合があります。普段できないこと、危険だった出来事、介護者の負担を具体的に伝えます。

    支援計画と事業者選び

    アセスメント後、利用できる制度、サービス、予算区分などを記載したSupport Planが作られます。

    認定を受けただけで、自動的に介護スタッフが来るわけではありません。本人または家族が、My Aged CareのFind a Providerで事業者を探し、空き状況、料金、サービス内容を確認して契約します。

    介護施設の場合も、認定後に希望する施設へ連絡し、見学、空室確認、費用の説明、入居契約を進めます。人気の高い施設や特定言語に対応する施設では、待機が発生することがあります。

    手順 行うこと 注意点
    1 My Aged Careへ申請 本人の同意、連絡先、介護上の困りごとを準備。
    2 電話確認と面談予約 通訳、家族、支援者の同席を依頼できる。
    3 対面アセスメント 普段の生活、危険、介護者の負担を具体的に説明。
    4 認定結果とSupport Plan 利用可能なサービスと条件を確認。
    5 事業者・施設を比較 料金、空き、言語、品質、契約条件を見る。
    6 サービス開始 内容や状態が変われば再評価を相談。

    My Aged Careの介護アセスメントを申し込む



    自宅で受ける介護と生活支援

    Home Care Packageは、現在も新規利用できますか?

    Home Care Packagesは2025年11月1日にSupport at Homeへ移行しました。軽度支援のCHSPは、少なくとも2027年7月まで継続予定です。

    Commonwealth Home Support Program

    Commonwealth Home Support Program、略してCHSPは、日常生活に少し手助けが必要な高齢者向けの基本的な在宅支援です。

    掃除、買い物、食事、送迎、家の修理、庭仕事、社会参加、短時間のレスパイトなど、比較的単純なサービスを必要な範囲で利用します。

    CHSPは現在も継続しており、Support at Homeへの移行は2027年7月1日より前には行わないとされています。

    Support at Home

    Support at Homeは、継続的または複数の介護ニーズがある人を自宅で支える制度です。2025年11月1日に、Home Care Packages ProgramとShort-Term Restorative Care Programmeを置き換えました。

    継続的な支援には8段階の分類があり、認定されたニーズに応じて四半期ごとの予算が設定されます。利用者は登録事業者と相談し、予算の範囲でサービスを組み立てます。

    介護計画を管理するCare Partnerが配置され、状態、目標、サービス、予算を定期的に確認します。一部を本人や家族が自己管理する方法もありますが、登録事業者の責任がなくなるわけではありません。

    受けられる主なサービス

    分野 主なサービス
    Clinical Supports 看護、理学療法、作業療法、言語療法、栄養、足のケアなど。
    Independence 身体介護、服薬支援、移動、社会参加、送迎、レスパイトなど。
    Everyday Living 掃除、洗濯、食事の準備・配達、買い物、庭仕事、簡単な修理。
    福祉用具・住宅改修 歩行器、シャワーチェア、補助器具、手すり、段差解消など。
    短期機能回復 集中的な看護、リハビリ、生活機能の回復支援。
    終末期 自宅で過ごす人への追加介護。州の緩和ケアと併用。

    在宅支援の自己負担

    Support at Homeでは、政府が全額負担するサービスと、利用者が一部を負担するサービスがあります。

    看護などのClinical Supportsには利用者負担がありません。IndependenceとEveryday Livingのサービスは、収入と資産に基づく負担率が適用されます。

    事業者はサービスごとの料金を設定しますが、料金は合理的で、総額が分かりやすく、契約前に説明されなければなりません。My Aged Careと事業者のサイトで、よく利用されるサービスの料金を比較できます。

    2026年10月1日からは、Support at Homeの身体介護がClinical Supportsへ移り、政府が全額負担する予定です。この記事を公開後に読む場合は、最新の適用日と料金区分を確認してください。

    在宅介護は「現金が本人へ支給される制度」ではない

    認定された予算は、登録事業者が提供したサービスへの支払いに使われます。使わなかった予算を自由な生活費として受け取れるわけではありません。




    短期介護と家族介護者への支援

    レスパイト・ケア

    Respite Careは、家族介護者が休息、通院、旅行、仕事、冠婚葬祭などのために介護から離れる間、別の人や施設が高齢者を支えるサービスです。

    自宅への訪問、デイセンター、地域活動、介護施設への短期入所などがあります。数時間から数週間まで、必要性と利用可能なサービスに応じて調整します。

    介護者が急病やけがで介護できなくなった場合は、緊急レスパイトを相談できます。

    退院後のTransition Care

    Transition Careは、入院後に自宅へ戻るまでの回復を支える短期サービスです。看護、理学療法、作業療法、身体介護、服薬管理などを受け、自立した生活へ戻ることを目指します。

    自宅、地域の施設、介護施設内の専用ベッドなどで提供されます。利用には、原則として退院前のアセスメントが必要です。病院のソーシャルワーカーや退院支援担当者へ早めに相談します。

    機能回復と終末期の在宅支援

    Support at HomeのRestorative Care Pathwayでは、最長16週間の集中的な看護やリハビリを利用し、筋力、移動、身の回りの動作を回復することを目指します。

    End-of-Life Pathwayは、余命3か月以内と見込まれ、自宅で過ごしたい高齢者に追加の在宅介護を提供する仕組みです。州・準州政府の緩和ケア、GP、病院、家族介護と組み合わせて利用します。

    Carer Gateway

    Carer Gatewayは、家族や友人を無償で介護している人のための全国的な支援窓口です。

    電話相談、カウンセリング、介護者同士の交流、コーチング、計画的レスパイト、緊急レスパイトなどを案内します。高齢者本人のMy Aged Careとは別に、介護している家族自身が相談できます。

    支援 利用する場面 主な窓口
    計画的レスパイト 介護者の休養、旅行、用事 My Aged Care、Carer Gateway
    緊急レスパイト 介護者の急病、事故、入院 Carer Gateway 1800 422 737
    Transition Care 退院後に生活機能を戻したい 入院中の病院、My Aged Care
    カウンセリング 介護疲れ、ストレス、孤立 Carer Gateway
    終末期支援 自宅で最期を過ごしたい My Aged Care、州の緩和ケア、医師

    Carer Gatewayの介護者支援



    オーストラリアの介護施設

    Nursing HomeとAged Care Homeは違いますか?

    現在の公的案内では、Aged Care Home、Residential Aged Care、Nursing Homeは、ほぼ同じ施設介護を指します。

    Aged Care Homeとは?

    Aged Care Homeは、自宅で安全に独立して暮らすことが難しく、日常生活や健康管理に継続的な支援が必要な高齢者の生活施設です。

    日本語では介護施設、老人ホーム、介護付き施設、ナーシングホームなどと訳されます。オーストラリア政府の案内では、Aged Care HomeとResidential Aged Careが一般的な表現です。

    入居にはMy Aged Careのアセスメントと施設介護の認定が必要です。病院が施設を自動的に決めるのではなく、本人や家族が複数の施設を比較して申し込みます。

    施設で受けられるサービス

    サービス 内容
    居住 家具や寝具を備えた個室または相部屋、共用スペース。
    日常生活 食事、清掃、洗濯、光熱、生活活動。
    身体介護 入浴、着替え、トイレ、移動、食事、排泄。
    看護 服薬、傷の処置、健康観察、医療機関との連携。
    生活・交流 運動、外出、音楽、ゲーム、宗教・文化活動。
    終末期 本人の希望に沿った緩和ケアと家族支援。

    施設には、24時間登録看護師を配置する義務があります。また、全国平均として、1人1日215分の看護・身体介護、そのうち登録看護師による44分のケアが基準となっています。

    これは全国平均の目標で、全員が同じ時間の介護を受けるという意味ではありません。施設ごとの入居者の介護度に応じて目標が設定され、実績はStar RatingsのStaffing評価へ反映されます。

    認知症ケアと専門ユニット

    多くの介護施設は認知症の入居者を受け入れています。徘徊、夜間の混乱、行動変化などへの支援が必要な場合は、施錠された安全な専用区画、Secure Dementia Unit、Memory Support Unitなどを持つ施設を探します。

    認知症専門を名乗っていても、職員配置、夜間対応、行動変化への方針、屋外へ安全に出られる環境には差があります。見学時に具体的な対応を確認してください。

    リタイアメント・ビレッジとの違い

    Retirement VillageやIndependent Living Unitは、比較的自立した高齢者が暮らす住宅です。介護施設ではなく、連邦政府のAged Care制度による施設介護とは別です。

    敷地内に介護施設を併設するビレッジもありますが、住宅契約を結んだからといって、将来の介護施設入居が保証されるとは限りません。

    比較 Aged Care Home Retirement Village
    対象 継続的な介護・看護が必要 主に自立して暮らせる高齢者
    政府の介護認定 必要 通常不要
    介護職員 常時の介護・看護体制 住宅サービスが中心
    費用 介護費、生活費、居室費 住宅購入・入居契約、管理費など
    連邦の介護規制 Aged Care Actの対象 原則として州法による住宅制度




    公的な介護施設はある?運営主体と政府補助

    オーストラリアにも、州政府や地方自治体が運営する介護施設はあります。ただし、政府直営施設が介護の中心というわけではありません。

    2025年6月30日時点では、介護施設サービスの59%を非営利組織、33%を民間組織、7.6%を政府組織が運営していました。

    非営利組織には、教会、宗教団体、慈善団体、地域団体などが含まれます。民間組織には、上場企業や民間会社が含まれます。政府組織には、州・準州政府、地方自治体などが含まれます。

    重要なのは、施設を誰が所有・運営しているかと、政府補助の対象かどうかは別だという点です。

    非営利や民間の介護施設でも、登録されたAged Care Homeであれば、入居者の介護費に対して連邦政府から補助を受けます。本人は収入・資産に応じて生活費、介護の一部、居室費を負担します。

    したがって、日本語で「公的介護施設」を探す場合は、政府直営だけに限定するより、次の条件で確認する方が実用的です。

    • My Aged Careに掲載された登録施設か
    • 政府補助を受けられる認定が使えるか
    • Star Ratingsと法令遵守状況
    • 料金とMeans Assessmentの扱い
    • 認知症、言語、文化、宗教、食事への対応
    • 家族が訪問しやすい場所か
    運営主体 特徴 政府補助
    非営利 宗教、慈善、地域団体。施設数が最も多い。 登録施設なら対象
    民間企業 大規模チェーンや地域企業。価格帯と設備はさまざま。 登録施設なら対象
    政府 州・準州・地方自治体。地方や小規模施設にも見られる。 対象
    高級民間住宅 リタイアメント住宅、サービス付き住宅など。 施設介護とは限らない

    「政府が補助する施設だから無料」という意味ではありません。政府補助があっても、基本日額、収入・資産に応じた負担、居室費、希望する追加サービスの費用が発生することがあります。



    介護施設の費用と支払い方法

    介護施設は、年金だけでも入居できますか?

    収入と資産が少ない人には政府がより多く負担します。ただし、基本日額は原則として全員が払い、費用の計算にはMeans Assessmentが必要です。

    介護施設の費用は、入居日、収入、資産、選んだ施設、居室価格、追加サービスによって変わります。

    2025年11月1日以降に新しく入居する人には新しい料金制度が適用されます。それ以前から入居している人や、No Worse Off Principleの対象者は、以前の料金制度が続く場合があります。

    基本日額

    Basic Daily Feeは、食事、清掃、洗濯、光熱、施設管理などの日常生活サービスへ支払う費用です。収入や資産に関係なく、原則としてすべての入居者が支払います。

    上限は独身者向けAge Pension基本額の85%で、毎年3月20日と9月20日に改定されます。2026年7月21日時点の上限は1日66.80豪ドル、年間では24,382豪ドルです。

    収入・資産に応じた負担

    新料金制度では、収入と資産に応じてHotelling ContributionとNon-Clinical Care Contributionを支払う場合があります。

    Hotelling Contributionは食事、洗濯、清掃などの生活サービスへの追加負担です。Non-Clinical Care Contributionは、入浴、移動、生活活動などの非臨床的な介護への負担です。

    看護や臨床的な介護は、新制度では政府が全額負担します。負担額はServices AustraliaによるMeans Assessmentで決まります。

    居室・滞在費

    介護施設へ入居する人は、入居前に施設と居室価格を書面で確認します。

    収入と資産が少ない人は、政府が居室費の全額または一部を補助します。政府補助の対象にならない人は、施設と合意した居室価格を自分で支払います。

    居室価格は、場所、部屋の広さ、専用バスルーム、建物、設備などによって大きく異なります。同じ施設でも部屋ごとに価格が違うことがあります。

    RAD、DAP、RAC、DAC

    略称 意味 特徴
    RAD Refundable Accommodation Deposit 居室価格を一括で支払う。退去時に残額が返還される。
    DAP Daily Accommodation Payment 居室費を日額で支払う。家賃のように返還されない。
    RAC Refundable Accommodation Contribution 政府補助対象者が一部を一括で負担する方式。
    DAC Daily Accommodation Contribution 政府補助対象者が日額で負担する方式。
    組み合わせ 一括金と日額の併用 一部を一括で払い、残額を日額で支払う。

    2025年11月1日以降に初めて入居し、RADまたはRACを支払う場合、施設は残高に対して年2%を最長5年間差し引く仕組みがあります。そのため、従来のように一括金の全額が必ず返るとは限りません。

    DAPは政府が定めるMaximum Permissible Interest Rateを使って計算され、2025年11月以降の新規入居者には年2回の指数調整もあります。

    施設費はAge Pension、持ち家、配偶者の状況、資産売却、相続へ影響する可能性があります。契約前にServices AustraliaのFinancial Information Serviceや、介護費に詳しい独立したファイナンシャル・アドバイザーへ相談してください。

    My Aged Careの介護施設費用




    介護施設と事業者の選び方

    Star Ratings

    My Aged CareのFind a Providerでは、介護施設を検索し、最大3施設を並べて比較できます。

    Residential Aged CareのStar Ratingsは1~5星で、次の4項目から総合評価が決まります。

    • Residents’ Experience:入居者の体験
    • Compliance:法令と品質基準への適合
    • Staffing:介護・看護時間
    • Quality Measures:転倒、褥瘡、体重減少などの品質指標

    総合評価だけでなく、各項目を見ます。設備が新しくても、職員配置や法令遵守の評価が低い施設があります。反対に、建物が古くても入居者体験や職員の定着が良い施設もあります。

    施設見学で確認すること

    確認項目 見学時に聞くこと
    職員 夜間人数、登録看護師、離職、派遣職員、担当者の変更。
    認知症 専門区画、徘徊、夜間、行動変化、家族への連絡。
    食事 献立、選択、文化食、嚥下、食事介助、間食。
    医療 GP、薬局、歯科、救急搬送、終末期、病院との連携。
    生活 外出、庭、活動、宗教、面会、夫婦での入居。
    居室 専用バス、家具、持ち込み、冷暖房、インターネット。
    費用 基本日額、居室価格、追加サービス、返金・退去条件。
    文化・言語 日本語職員、通訳、日本食、家族との連絡方法。

    予約された見学だけでなく、食事時間や午後の共用スペースの様子を見ると、普段の雰囲気が分かります。臭い、呼び出しへの反応、入居者への話し方、職員同士の連携も確認します。

    利用者の権利と苦情相談

    新しいAged Care Actの下で、利用者には、安全で質の高い介護、尊厳、プライバシー、文化とアイデンティティの尊重、情報を得ること、意思決定へ参加すること、支援者を登録することなどの権利があります。

    問題が起きた場合は、まず事業者の担当者や施設管理者へ伝えます。解決しない場合は、Aged Care Quality and Safety Commissionへ苦情を申し立てられます。

    Older Persons Advocacy Network、OPANは、政府補助の介護を利用する高齢者と家族へ、無料で独立した相談・権利擁護を提供しています。

    緊急の危険、暴力、重大な放置がある場合は、施設内の通常の苦情手続きだけで済ませず、警察、救急、医療機関、規制機関へ連絡してください。

    契約を急いで署名しない

    居室価格、追加サービス、退去条件、代理人、医療判断、個人情報の共有範囲を確認します。分からない項目は、家族、OPAN、法律専門家、ファイナンシャル・アドバイザーへ相談してください。



    日本の介護制度との違い

    日本とオーストラリアは、どちらも在宅生活を重視し、状態が重くなれば施設介護を利用します。しかし、財源、認定、負担、施設の位置付けは異なります。

    比較項目 オーストラリア 日本
    制度の基本 税を財源とするAged Care制度 公的介護保険制度
    保険料 介護専用の全国一律保険料はない 40歳以上が介護保険料を負担
    窓口 連邦政府のMy Aged Care 市区町村、地域包括支援センター
    認定 介護アセスメントとSupport Plan 要支援・要介護認定
    在宅支援 CHSP、Support at Home 訪問介護、通所、福祉用具など
    本人負担 サービス区分、収入、資産で変わる 原則1~3割と居住・食費等
    施設運営 非営利、民間、政府。政府補助を受ける登録事業者 社会福祉法人、医療法人、民間等。施設種別で制度が異なる
    居室費 RAD・DAPなど独特の支払い方式 月額の居住費や入居一時金など施設により異なる
    家族介護者 Carer Gateway、レスパイトなど 自治体・介護保険による相談、短期入所等

    オーストラリアは収入と資産の確認が重要

    日本の介護保険では、介護度と所得によって自己負担が変わります。オーストラリアでは、介護ニーズに加えて、収入と資産のMeans Assessmentが在宅支援や施設費へ大きく関わります。

    特に持ち家、配偶者、Age Pension、居室の一括金をどう払うかは、費用計算へ影響します。

    施設の名称だけでは比較できない

    日本の特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅を、そのままオーストラリアの施設名へ置き換えることはできません。

    Aged Care Homeなのか、Retirement Villageなのか、Supported Accommodationなのかを確認し、介護認定、24時間看護、政府補助、契約法がどの制度に属するかを見ます。

    家族が施設を決めるのではなく、本人の権利を中心にする

    家族の意見は重要ですが、新しいAged Care Actは本人の希望、選択、文化、支援付き意思決定を重視します。

    本人が判断できる間は、家族が善意であっても一方的にサービスや施設を決めるのではなく、本人へ分かる方法で説明し、本人の意思を確認します。




    日本語・通訳・文化に配慮した介護

    英語に不安がある高齢者は、My Aged Careへの電話やアセスメントで通訳を利用できます。

    TIS Nationalの131 450へ電話し、「Japanese」と伝え、My Aged Careの1800 200 422へつなぐよう依頼します。家族が代わりに話す場合も、本人の同意や登録された支援者の手続きが必要になることがあります。

    介護事業者を選ぶ時は、日本語を話す職員がいるかだけでなく、次の点を確認します。

    • 日本語でのケアプラン説明と緊急連絡
    • 日本食、米、魚、味噌汁、箸への対応
    • 入浴、排泄、着替えへの文化的配慮
    • 宗教、習慣、家族関係、終末期の希望
    • 認知症で英語を忘れ、日本語へ戻った時の対応
    • 日本語のテレビ、新聞、活動、地域団体との交流

    My Aged CareのFind a Providerでは、言語、文化、宗教などの専門対応を絞り込めます。専門対応の表示があっても、常時日本語職員がいるとは限らないため、直接確認してください。

    本人や家族が制度を理解できず、事業者との話し合いが難しい場合は、OPANの無料アドボカシーを利用できます。通訳を付けて相談することも可能です。

    必要な支援 連絡・確認方法
    My Aged Careの日本語通訳 TIS National 131 450から1800 200 422へ接続。
    家族を支援者として登録 申請時またはMy Aged CareでRegistered Supporterを設定。
    日本語対応事業者 Find a Providerで検索し、勤務時間と対応範囲を直接確認。
    権利擁護・契約相談 OPAN Aged Care Advocacy Line 1800 700 600。
    家族介護者の相談 Carer Gateway 1800 422 737。

    本人の言葉で意思を残しておく

    病気、認知症、終末期に備え、日本語と英語の両方で、食事、医療、宗教、面会、延命治療、財産管理などの希望を整理しておくと、家族と職員が判断しやすくなります。

    法的書類の名称と要件は州・準州で異なるため、居住地の公式案内や弁護士へ確認してください。



    オーストラリアの介護に関するよくある質問(FAQ)

    オーストラリアの介護サービスは無料ですか?

    無料とは限りません。

    オーストラリア政府は、認定された在宅介護や介護施設へ多額の補助を行っていますが、利用者にも自己負担があります。

    在宅介護では、看護などのClinical Supportsは政府が全額負担し、家事や生活支援は収入と資産に応じた負担となります。

    介護施設では、基本日額、収入・資産に応じた負担、居室費、希望する追加サービス費が発生する場合があります。

    負担額は個人ごとに異なるため、My Aged CareとServices AustraliaのMeans Assessmentで確認してください。

    公的な介護施設や政府直営の老人ホームはありますか?

    州政府や地方自治体が運営する介護施設はありますが、施設全体の中では少数です。

    2025年6月末時点では、介護施設サービスの約59%を非営利組織、約33%を民間組織、約7.6%を政府組織が運営していました。

    非営利や民間の施設でも、政府登録を受けたAged Care Homeであれば、連邦政府から介護費の補助を受けます。

    「政府直営か」だけでなく、政府補助の対象、Star Ratings、法令遵守、費用、必要なケアへの対応を確認してください。

    Home Care Packageは現在も使われていますか?

    Home Care Packages Programは、2025年11月1日にSupport at Homeへ移行しました。

    Support at Homeでは、継続的な支援を8段階に分類し、四半期ごとの予算を使って介護、看護、生活支援などを組み合わせます。

    軽度の支援を提供するCommonwealth Home Support Programは現在も継続しています。

    CHSPのSupport at Homeへの移行は、2027年7月1日より前には行わない予定です。

    介護施設とリタイアメント・ビレッジは同じですか?

    同じではありません。

    Aged Care Homeは、継続的な身体介護や看護が必要な人のための施設で、My Aged Careの認定が必要です。

    Retirement Villageは、主に自立して暮らせる高齢者向けの住宅で、連邦政府の施設介護制度とは別です。

    介護施設を併設するビレッジもありますが、住宅へ入居すれば将来の介護施設入居が自動的に保証されるわけではありません。

    介護施設へ入る時に自宅を売る必要がありますか?

    必ず売却しなければならないわけではありません。

    居室費は、一括金のRAD、日額のDAP、または両方の組み合わせで支払えます。政府補助の対象者はRACやDACとなります。

    持ち家はMeans Assessment、Age Pension、配偶者の居住、相続などへ影響する可能性があります。

    売却、賃貸、保有のどれが適切かは家庭ごとに異なるため、契約前に独立したファイナンシャル・アドバイスを受けてください。

    家族が介護に疲れた時に利用できる支援はありますか?

    レスパイト・ケア、Carer Gatewayの相談、カウンセリング、緊急レスパイトなどがあります。

    レスパイトは、自宅、デイセンター、地域活動、介護施設への短期入所などの形で利用できます。

    介護者が急に病気やけがで介護できなくなった場合は、Carer Gatewayへ緊急レスパイトを相談できます。

    Carer Gatewayの電話番号は1800 422 737です。高齢者本人の介護認定とは別に、介護者自身が相談できます。

    日本語でMy Aged Careへ相談できますか?

    TIS Nationalを通じて日本語通訳を利用できます。

    131 450へ電話し、「Japanese」と伝え、My Aged Careの1800 200 422へ接続するよう依頼してください。

    アセスメントにも通訳や家族を同席させることができます。

    日本語対応の介護事業者や施設を探す場合は、My Aged CareのFind a Providerで文化・言語対応を検索し、実際の職員配置を直接確認してください。

    介護施設の質は、どのように比較できますか?

    My Aged CareのFind a ProviderとStar Ratingsを利用できます。

    Star Ratingsは、入居者体験、法令遵守、職員配置、品質指標の4項目から、1~5星で評価されます。

    総合評価だけでなく、ComplianceとStaffingの評価、最近の規制上の問題、入居者の意見を確認してください。

    最終的には施設を見学し、職員の対応、食事、清潔さ、夜間体制、認知症ケア、料金を確認して決めることが大切です。

    まとめ

    オーストラリアの介護は、できるだけ自宅で暮らし続け、必要に応じてCHSP、Support at Home、レスパイト、短期機能回復、施設介護へ支援を広げる仕組みです。

    介護施設は政府直営が中心ではなく、非営利団体と民間企業が多くを運営しています。ただし、登録施設には連邦政府が介護費を補助し、本人の収入と資産に応じて負担を調整します。

    制度を利用する最初の窓口はMy Aged Careです。介護認定、事業者選び、費用確認、施設見学には時間がかかります。本人が元気なうちから、住まい、財産、医療、代理人、家族の役割を話し合っておくことが、急な入院や認知症に備える現実的な準備になります。

    オーストラリアの介護に関する参考情報



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