オーストラリアのレストランを探していると、店頭や予約サイトで「BYO」という表示を見かけることがあります。
BYOはBring Your Ownの略で、レストランでは「自分で購入したお酒を持ち込んで飲めます」という意味で使われます。特に一般的なのがワインの持ち込みです。
ボトルショップで好きなワインを買い、レストランへ持って行けるため、ワイン好きには便利な仕組みです。ただし、「BYOなら何でも自由に持ち込める」わけではありません。
店によっては「BYO Wine Only」と表示され、持ち込めるのはワインだけという場合があります。さらに、グラスの用意やボトルの開栓などに対して、コーケージ(Corkage)と呼ばれる持ち込み料・抜栓料がかかることもあります。
また、オーストラリアの酒類に関する制度は州・準州ごとに異なるため、BYOの扱いも全国一律ではありません。旅行者が細かな法律を覚える必要はありませんが、利用するレストランのルールを確認してから持ち込むことが大切です。
この記事では、日本からオーストラリアを訪れる旅行者向けに、BYOの意味、コーケージ、持ち込めるお酒、予約時の確認方法、ワインの買い方、州による違い、利用時のマナーまで分かりやすく紹介します。
- BYOとは?
- 「BYO Wine Only」とは?
- コーケージとは?
- お酒を販売しているレストランでもBYOできる?
- 「Fully Licensed – No BYO」とは?
- BYOのルールは州によって違う
- ニュー・サウス・ウェールズ州
- ビクトリア州
- クイーンズランド州
- 西オーストラリア州
- その他の州・準州
- 何を持ち込める?
- 何本まで持ち込める?
- ワインはどこで買う?
- ボトルショップとは?
- 予約前に確認すること
- 予約サイトでの見分け方
- レストランへ持って行く時
- グラスは店が用意してくれる?
- 白ワインを冷やしてもらえる?
- 飲み切れなかったワインは?
- 18歳未満とBYO
- 飲み過ぎには注意
- BYOを利用する時のマナー
- BYOで使える英語
- よくある質問(FAQ)
BYOとは?


BYOはBring Your Ownの略です。
日常英語では「自分の物を持参する」という意味ですが、オーストラリアのレストランでBYOと書かれている場合は、通常「自分で購入したお酒を店へ持ち込んで飲める」という意味です。
特に一般的なのがワインで、店によっては「BYO Wine」や「BYO Wine Only」と明記されています。
お気に入りのワインを料理と一緒に楽しみたい時だけでなく、レストランのワインリストから注文するより手頃に楽しみたい時にも利用されています。
「BYO Wine Only」とは?
BYO Wine Onlyと書かれている場合、基本的に持ち込めるのはワインだけです。
「BYO」と書かれているからといって、ビール、サイダー、ウイスキー、ジンなどを自由に持って行けるとは限りません。
店側が、持ち込める酒類をワインだけに限定している場合があります。
ワイン以外のお酒を持ち込みたい場合は、事前に店へ確認しましょう。
コーケージとは?
BYOを利用する時によく出てくる言葉がコーケージ(Corkage)です。
日本語では「持ち込み料」「抜栓料」と考えると分かりやすいでしょう。
客がワインを持ち込むと、レストラン側はワイングラスの用意、ボトルの開栓、ワインクーラーの提供、使用後のグラスの洗浄などを行います。こうしたサービスに対して料金を設定している店があります。
コーケージの計算方法は店によって異なり、
- ワイン1本につき
- 1人につき
- 1テーブルにつき
などの方法があります。
金額も店によって大きく違うため、「BYO=無料で持ち込める」とは限りません。
お酒を販売しているレストランでもBYOできる?
できます。
「BYO=店ではお酒を販売していないレストラン」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。
例えばビクトリア州では、レストランやカフェ向けの酒類販売許可など、一定の許可を持つ店でも、店側が希望すればBYOを認めることができます。
西オーストラリア州でも、お酒を販売している飲食店がBYOを認めるかどうかは店側の判断です。
そのため、店頭や予約ページで、
Licensed & BYO
と表示されているレストランもあります。
この場合は、店のワインリストから注文することも、自分のワインを持ち込むこともできます。ただし、持ち込みにはコーケージが設定されていることがあります。
「Fully Licensed – No BYO」とは?
Fully Licensed – No BYOと書かれていたら、その店ではお酒を販売していますが、外からのお酒は持ち込めません。
レストランが酒類販売の許可を持っているからといって、客が自分のお酒を自由に持ち込めるわけではありません。
クイーンズランド州の公式案内でも、店側はBYOを断ることができ、客は店の同意なく酒類を持ち込むべきではないとされています。
予約ページにBYOについて何も書かれていない場合も、「たぶん大丈夫」と考えて持参するのではなく、事前に確認しておきましょう。
BYOのルールは州によって違う
オーストラリアでは、酒類の販売・提供に関する法律や許可制度を州・準州ごとに管理しています。
そのため、BYOについても全国共通の一つの制度があるわけではありません。
例えばビクトリア州には、BYO専用の許可制度(BYO Permit)があります。一方、クイーンズランド州では、一般的なレストランのBYOについて、州の酒類当局が直接許可制度の対象としていない場合があります。
旅行者がこうした制度の違いまで覚える必要はありません。
実際に利用する時に重要なのは、「そのレストランがBYOを認めているか」です。
ニュー・サウス・ウェールズ州
シドニーを含むニュー・サウス・ウェールズ州では、レストランでの酒類販売はリカー&ゲーミングNSW(Liquor & Gaming NSW)が管轄しています。
レストランが酒類を販売する場合は、通常、店内での酒類提供を認める許可などの対象となります。
一方、BYOができるかどうかは、店の営業形態や条件によって異なります。
シドニーにはBYOを利用できるレストランが数多くありますが、すべてのレストランで持ち込みができるわけではありません。
予約サイトや店の公式ページで「BYO」「BYO Wine Only」「Corkage」などの表示を確認しましょう。
ビクトリア州
メルボルンのあるビクトリア州では、BYOの仕組みが比較的分かりやすく制度化されています。
リカー・コントロール・ビクトリア(Liquor Control Victoria)によると、レストラン・カフェ向け、一般向け、店内提供向けなど一定の酒類販売許可を持つ店は、店側が希望すればBYOを認めることができます。
一方、店では酒類を販売せず、客が持ち込んだお酒を飲める形で営業する対象レストランやカフェには、BYO専用の許可を取得する仕組みがあります。
つまりメルボルンには、「店ではお酒を売っていないがBYOできる店」と「店でもお酒を売っていてBYOもできる店」の両方があります。
クイーンズランド州
ブリスベン、ゴールドコースト、ケアンズのあるクイーンズランド州では、お酒を販売していないレストランでもBYOを認めることがあります。
州政府の案内では、一般的なレストランのBYOについて、酒類・賭博規制局(Office of Liquor and Gaming Regulation)が直接規制していない場合があり、店主の同意が重要とされています。
また、地方自治体によって別の条件が設けられている場合もあります。
旅行者側から見ると、「店がBYOを認めているか確認する」という基本は他州と変わりません。
西オーストラリア州
パースのある西オーストラリア州では、お酒を販売していないレストランでも、一定の条件で客が自分のお酒を持ち込み、食事と一緒に飲むことが認められています。
州政府の案内では、店側の同意が必要で、持ち込む量も食事中に無理なく飲める範囲とされています。
酒類販売の許可を持つレストランでも、店側がBYOを認めることができ、コーケージを設定するかどうかも店側の判断です。
「BYO Wine Only」のように、持ち込めるお酒の種類や量を店側が限定することもあります。
その他の州・準州
南オーストラリア州、タスマニア州、オーストラリア首都特別地域、ノーザン・テリトリーにも、それぞれ独自の酒類規制があります。
レストランの営業形態や酒類販売許可の条件によってBYOの扱いが変わるため、旅行者が州の法律だけを見て「この州なら持ち込める」と判断するのは避けた方がよいでしょう。
店の公式サイト、予約ページ、または直接の確認を優先してください。
何を持ち込める?
一番多いのはワインです。
特に「BYO Wine Only」と明記されているレストランでは、赤ワイン、白ワイン、ロゼ、スパークリングワインなどが対象になりますが、詳しい条件は店ごとに確認してください。
ビール、サイダー、ウイスキー、ジンなどについては、持ち込みを認めていない店もあります。
ワイン以外を持ち込みたい場合は、
Is BYO wine only?
「持ち込みはワインだけですか?」と聞けば簡単です。
何本まで持ち込める?
「BYOだから人数分何本でも持ち込める」という考え方は避けた方がよいでしょう。
レストランによっては、1テーブルあたりの本数制限を設けている場合があります。
また、西オーストラリア州のように、酒類販売許可のないレストランでは、食事中に無理なく飲める量であることを前提としている地域もあります。
2人で食事をする時にワイン1本を持ち込むような利用は一般的ですが、大人数で何本も持って行く場合は、事前に店へ確認するのが安心です。
ワインはどこで買う?
オーストラリアでは、ワインやビールなどのお酒はボトルショップ(Bottle Shop)で購入するのが一般的です。
大手チェーンには、ダン・マーフィーズ(Dan Murphy’s)、BWS、リカーランド(Liquorland)などがあります。
独立系のワインショップも多く、その地域で造られたワインを探したいなら、スタッフにおすすめを聞いてみるのもよいでしょう。
ワイン産地を訪れた日にワイナリーで購入した1本を、その日の夕食へ持って行くという楽しみ方もできます。
ボトルショップとは?
ボトルショップは、ワイン、ビール、蒸留酒などを販売する酒屋です。
オーストラリアでは「Liquor Store」という表現も使われますが、日常会話では「Bottle Shop」、または略して「Bottle-O(ボトル・オー)」と呼ばれることもあります。
スーパーの近くに酒屋が併設されていることも多いですが、州によってはスーパーの食品売り場そのものでは酒類を販売していません。
お酒を購入する際、年齢確認のため写真付き身分証明書を求められることがあります。
予約前に確認すること
BYOを利用したい場合、予約前に次の3点を確認すれば十分です。
- BYOが可能か
- ワインだけか、ほかのお酒も持ち込めるか
- コーケージはいくらか
大人数の場合は、1テーブルあたりの持ち込み本数に制限がないかも確認しておきましょう。
英語なら、
Do you allow BYO?
How much is corkage?
の2つで、基本的な条件はほぼ確認できます。
予約サイトでの見分け方
レストランの公式サイトや予約ページでは、次のような表記があります。
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| BYO | お酒の持ち込み可。対象となる酒類は要確認 |
| BYO Wine | ワインの持ち込み可 |
| BYO Wine Only | 持ち込めるのはワインのみ |
| Corkage applies | 持ち込み料あり |
| No Corkage | 持ち込み料なし |
| Licensed & BYO | 店でもお酒を販売しており、持ち込みも可 |
| Fully Licensed | 酒類販売あり。BYOの可否は別途確認 |
| No BYO | 持ち込み不可 |
「Fully Licensed」とだけ書かれていても、必ずしもBYO不可という意味ではありません。
ただし、BYOと明記されていなければ、確認してから持って行く方が確実です。
レストランへ持って行く時
BYO用のワインは、入店したらバッグの中に隠しておく必要はありません。
スタッフに、
We brought a bottle of wine.
「ワインを1本持ってきました」と伝えて渡せば大丈夫です。
店側でボトルを開け、グラスを用意してくれるのが一般的です。
高級レストランではBYOを認めていない店も多いため、特別なワインを持って行きたい時ほど、事前に確認しておきましょう。
グラスは店が用意してくれる?
通常は、店側がワイングラスを用意してくれます。
コーケージには、ボトルの開栓、グラスの用意、使用後の洗浄などが含まれていると考えると分かりやすいでしょう。
ただし、非常にカジュアルな飲食店では簡単なグラスだけだったり、セルフサービスだったりする場合もあります。
BYOだからといって、自分で紙コップやワイングラスを持参する必要は通常ありません。
白ワインを冷やしてもらえる?
白ワインやスパークリングワインなら、ワインクーラーや氷を用意してくれる店があります。
冷やしてほしい場合は、
Could we have an ice bucket for the wine, please?
「ワインを冷やす氷入りの容器をいただけますか?」と頼めます。
ただし、小さなカジュアル店ではワインクーラーがない場合もあります。
白ワインやスパークリングワインは、あらかじめ飲み頃まで冷やして持って行くと安心です。
飲み切れなかったワインは?
持ち込んだワインを飲み切れなかった場合の扱いは、州の法律や店のルールによって異なります。
西オーストラリア州では、一定のレストランで、客が持ち込んだ酒類の飲み残しを持ち帰れる扱いが示されています。
ほかの州でも持ち帰れる場合はありますが、自分のワインだからと勝手にバッグへ戻さず、スタッフへ確認してください。
Can we take the rest of the bottle with us?
「残りのワインを持ち帰ってもいいですか?」と聞けばよいでしょう。
18歳未満とBYO
オーストラリアには酒類に関する年齢制限があり、BYOだからといって、18歳未満の人へ自由に酒を飲ませてよいわけではありません。
例えばクイーンズランド州の公式案内では、一般的なBYOについても、利用する客が18歳以上であることが前提として示されています。
西オーストラリア州でも、BYOを認める店には、未成年者や酔った人による飲酒を防ぐための管理が求められています。
「自分で買って持ち込んだ酒だから店のルールは関係ない」わけではありません。
飲み過ぎには注意
BYOは好きなワインを持ち込める便利な仕組みですが、店でグラスごとに注文する場合より飲む量が増えやすい面もあります。
店側はBYOを認めていても、酔いが進んだ客の飲酒を制限したり、退店を求めたりする場合があります。
オーストラリアでは責任ある酒類提供(Responsible Service of Alcohol/RSA)という考え方が広く定着しています。
店で購入したお酒か、自分で持ち込んだお酒かに関係なく、飲み過ぎないようにしましょう。
BYOを利用する時のマナー
BYOは特別に難しい仕組みではありません。次の点を守れば十分です。
- 事前にBYOが可能か確認する
- ワインのみ持ち込み可なら、ほかのお酒を持ち込まない
- コーケージの金額を確認する
- 必要以上の本数を持ち込まない
- 入店したらスタッフへボトルを渡す
- 自分で勝手に開栓する前に店の案内を確認する
- 飲み残しを持ち帰る時はスタッフへ確認する
- 飲み過ぎない
BYOは「レストランのお酒代を節約する方法」というだけではありません。
店が認めている範囲で、自分の好きなワインを料理と一緒に楽しめるオーストラリアの飲食文化の一つと考えると分かりやすいでしょう。
BYOで使える英語
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| Do you allow BYO? | BYOはできますか? |
| Is BYO wine only? | 持ち込みはワインだけですか? |
| How much is corkage? | 持ち込み料はいくらですか? |
| Is corkage per bottle? | 持ち込み料は1本ごとですか? |
| We brought a bottle of wine. | ワインを1本持ってきました。 |
| Could you open this for us? | これを開けてもらえますか? |
| Could we have an ice bucket? | ワインを冷やす氷入りの容器をいただけますか? |
| Can we take the rest with us? | 残りを持ち帰れますか? |
特に覚えておきたいのは、Do you allow BYO? と How much is corkage? の2つです。
オーストラリアのBYOに関するよくある質問(FAQ)
Bring Your Ownの略です。レストランでは、自分で購入したお酒を店へ持ち込んで飲めるという意味で使われます。
店によります。「BYO Wine Only」の場合は、持ち込めるのはワインだけです。ビールなどを持ち込みたい場合は事前に確認してください。
ワインなどを持ち込む際に店へ支払う持ち込み料・抜栓料です。1本ごと、1人ごと、テーブルごとなど、計算方法や金額は店によって異なります。
必ずしも無料ではありません。コーケージを設定しているレストランもあるため、予約時に確認してください。
店や州の制度によりますが、お酒を販売している店でもBYOを認めている場合があります。「Licensed & BYO」と表示される店もあります。
ボトルショップで購入するのが一般的です。ダン・マーフィーズ、BWS、リカーランドなどの大手チェーンのほか、独立系のワインショップもあります。
店によりますが、通常はスタッフにボトルを渡し、開栓やグラスの用意をしてもらうとスムーズです。
州の法律や店のルールによります。持ち帰る前にスタッフへ確認してください。
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