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    オーストラリアのセカンド・サードワーホリ完全ガイド|88日・179日の数え方と対象地域・仕事

    オーストラリアのワーキングホリデーを経験して、「もう少し長く滞在したい」「今度は別の都市でも暮らしてみたい」と考える方もいるのではないでしょうか。

    そんな方にとって選択肢になるのが、セカンド・ワーキングホリデービザとサード・ワーキングホリデービザです。

    オーストラリアのワーキングホリデーは、一定の条件を満たせば、2回目、3回目のビザを取得できる制度になっています。

    ただし、日本国籍者の場合、単にオーストラリアに長く滞在しただけでは、次のワーキングホリデービザを取得できません。

    政府が指定する地域で、指定された種類の仕事に一定期間従事する必要があります。

    セカンドワーホリでは一般に「88日」、サードワーホリでは「179日」という数字が知られていますが、この日数の数え方を間違えている方も少なくありません。

    例えば、ファームで働き始めてから88日が経過したとしても、週2日しか勤務していなければ、必要な指定労働期間を満たしていない可能性があります。

    また、農場での仕事だけでなく、地域によってはホテル、レストラン、観光業などの仕事も対象になります。ただし、オーストラリアのどこでも対象になるわけではありません。

    この記事では、日本のパスポートで申請するワーキングホリデービザ(Subclass 417)について、セカンド・サードワーホリの取得条件、88日・179日の正しい数え方、対象となる地域と職種、必要書類、申請時の注意点などを詳しく解説します。

    内容は2026年10月時点のオーストラリア内務省(Department of Home Affairs)の公式情報を基本としています。対象地域や条件が変更される可能性もあるため、実際に仕事を始める前には必ず公式情報を確認してください。

    セカンドワーホリを取りたいので、ファームで88日間働こうと思っています。88日間ファームに滞在すれば条件を満たしますか?
    88日というのは、単にファームに滞在した日数ではありません。対象となる仕事を、通常のフルタイム勤務に相当する期間行う必要があります。また、仕事の種類と勤務地の郵便番号も条件を満たしていることが重要です。




    セカンド・サードワーホリとは?

    オーストラリアのワーキングホリデービザは、条件を満たすことで最大3回まで取得できます。

    日本国籍者が対象となるのは、通常、サブクラス417のワーキングホリデービザです。

    初回のビザでは、原則として最長12か月間オーストラリアに滞在できます。

    その期間中に政府が指定する仕事に従事すると、2回目のワーキングホリデービザを申請できる場合があります。

    さらに、2回目のビザで必要な指定労働を行うと、3回目のビザを申請することも可能です。

    ビザ 指定労働の条件 通常の滞在期間
    初回ワーホリ 指定労働不要 12か月
    セカンドワーホリ 初回ビザ中に3か月の指定労働 12か月
    サードワーホリ 2回目のビザ中に6か月の指定労働 12か月

    条件を満たして順番に取得すれば、合計で約3年間のワーキングホリデー滞在が可能になります。

    ただし、ビザの開始日や滞在期限は、どこから申請したか、現在どのビザを持っているかなどによって異なります。

    また、指定労働を終えただけでビザが自動的に延長されるわけではありません。次のビザを正式に申請し、許可を受ける必要があります。

    日本人の年齢制限は30歳まで

    日本国籍者は、セカンド・サードワーホリについても、申請時に18歳以上30歳以下である必要があります。

    30歳のうちに有効な申請を行えば、審査中に31歳になっても許可を受けられる可能性があります。

    一方、31歳になってから新たに申請することは、原則としてできません。

    なお、イギリス国籍者には指定労働を必要としない特例がありますが、日本のパスポートで申請する場合は対象外です。

    詳しい年齢条件や初回ビザの申請方法については、関連記事「オーストラリア・ワーキングホリデービザ完全ガイド|年齢・費用・申請条件」も参考にしてください。

    セカンド88日・サード179日の基本条件

    セカンド・サードワーホリの取得条件として、よく使われるのが88日と179日という数字です。

    オーストラリア内務省は、セカンドワーホリの指定労働期間を3か月、サードワーホリを6か月と定めています。

    この期間を暦日で計算する際、1年で最も短い3か月、6か月に相当する日数として、それぞれ最低88日と179日が使われています。

    ビザ 必要な指定労働 日数の目安
    セカンド 3か月相当 88暦日
    サード 6か月相当 179暦日

    ただし、88日間のうち数日だけ働けばよい、という意味ではありません。

    指定労働として認められるには、対象となる職種・地域で、その業種の通常のフルタイム勤務に相当する日数やシフトを満たす必要があります。

    また、指定労働を88日より短い期間に詰め込んで終わらせることはできません。

    例えば、毎日長時間働いたとしても、1か月半で88日分の指定労働を完了したことにはなりません。

    サードワーホリも同様に、6か月より短い期間で条件を満たすことはできません。

    サードの6か月は、初回と2回目の仕事を合計できる?

    原則としてできません。

    セカンドワーホリに必要な3か月の指定労働は初回ビザ中に、サードワーホリに必要な6か月の指定労働は2回目のビザ中に行います。

    例えば、初回ビザ中にファームで6か月働いた場合、そのうち3か月をセカンド用、残り3か月をサード用として使い回すことはできません。

    なお、特定のブリッジングビザ(Bridging Visa)で働いた期間が例外的に算入される場合があります。通常と異なるビザ歴がある方は、内務省の規定を確認してください。

    88日・179日の正しい数え方

    指定労働の日数は、セカンド・サードワーホリを目指す方が最も間違えやすい部分です。

    特に注意したいのが、実際に働いた日だけを数える場合と、通常の休日を含めて計算できる場合の違いです。

    フルタイムで継続して働く場合

    例えば、対象地域の建設会社で、月曜日から金曜日まで週5日、通常のフルタイム勤務を3か月間継続した場合を考えます。

    この場合、毎週土曜日と日曜日が休みであっても、その休日を含む暦日で指定労働期間を計算できる場合があります。

    実際にオーストラリア内務省が公表している例では、12月1日から2月26日までの88暦日間、週5日のフルタイム勤務を継続した人が、セカンドワーホリの3か月条件を満たしています。

    つまり、88日というのは、必ず88回出勤しなければならないという意味ではありません。

    パートタイムで働く場合

    一方、同じ3か月でも、週2日しか働いていない場合は事情が異なります。

    通常のフルタイム勤務に相当する日数・シフトを満たしていなければ、指定労働期間として計算できる日数は少なくなります。

    そのため、週2日勤務で3か月経過しただけでは、セカンドワーホリの条件を満たさない可能性が高くなります。

    仕事を始める前に、雇用主と勤務時間、勤務日数、雇用形態を確認しておくことが重要です。

    1日に長時間働いた場合

    1日10時間働いたからといって、その日を2日分にすることはできません。

    たとえ複数の雇用主のもとで同じ日に働いた場合でも、1暦日を2日分以上として数えることはできません。

    指定労働の日数は、単純な合計労働時間だけで判断されるものではないのです。

    なお、業種によって標準的な勤務時間やシフトが異なります。一般的な週5日勤務だけでなく、特殊な勤務体系が認められる場合もあります。

    公式情報:オーストラリア内務省:指定労働と日数の計算方法

    週3日・週5日勤務ではどう違う?

    では、実際の勤務日数によって、セカンドワーホリの条件を満たすまでの期間はどのくらい違うのでしょうか。

    次の表は、週5日が標準的なフルタイム勤務の仕事を想定し、パートタイム勤務との違いを説明するための単純な計算例です。

    勤務パターン 3か月相当の仕事量に達する目安 注意点
    週5日 通常約3か月 継続的なフルタイム勤務を想定
    週4日 約3.75か月相当 実際の勤務・休日の扱いで変わる
    週3日 約5か月相当 フルタイム相当まで長く働く必要がある
    週2日 約7.5か月相当 期間不足になりやすい

    これは週5日を基準にした比例計算であり、政府が個別の仕事について認める正式な必要期間を示したものではありません。

    実際には、職種ごとの通常勤務時間、シフト、雇用期間、祝日や休暇の扱いなどによって判断されます。

    また、週3日勤務でも1回のシフトが非常に長く、その業種では週3日が通常のフルタイム勤務に相当する場合などには、異なる判断となることがあります。

    ファームで88日を達成するには、何か月確保すればよい?

    農業の仕事は天候や収穫状況によって勤務日数が変わることがあります。

    雨天で収穫できない日が続いたり、作物の収穫量が減って仕事がなくなったりすることもあります。

    そのため、最初から88日ちょうどでスケジュールを組むのはおすすめできません。

    セカンドワーホリを目指す場合は、勤務条件にもよりますが、3か月より少し長めの期間を確保する方が安心です。

    途中で仕事を変えたり、天候によって働けない日が続いたりする可能性も考えておきましょう。



    指定労働になる仕事の種類

    セカンド・サードワーホリに必要な指定労働は、農場での収穫作業だけではありません。

    オーストラリア内務省では、対象となる業種と地域の組み合わせを定めています。

    2026年10月時点の主な対象分野は、次のとおりです。

    対象分野 主な仕事の例 対象となる地域の区分
    農業・畜産 果物・野菜の収穫、農作物の栽培、家畜の飼育 指定された地方地域
    漁業・真珠養殖 漁獲作業、真珠養殖関連作業 指定された地方地域
    林業 植林、森林の管理、伐採関連作業 指定された地方地域
    鉱業 鉱山作業、一定の鉱業支援業務 指定された地方地域
    建設業 建築、土木、塗装、現場関連作業 指定された地方地域
    観光・ホスピタリティー ホテル、レストラン、ツアー業務など 北部・遠隔地域などの指定地域
    森林火災の復旧 火災被害地域の復旧、修繕、支援 指定された被災地域
    洪水・サイクロン等の復旧 清掃、修繕、被災者支援など 指定された被災地域
    特定の医療関連業務 新型コロナ対応に関係する医療・支援業務 条件を満たす場合、全国

    重要なのは、仕事の名前だけでは対象になるかどうか判断できないということです。

    例えば、レストランの仕事でも、シドニーの市内中心部では通常、指定労働の対象にはなりません。

    一方、ケアンズ(Cairns)などの対象地域では、レストランやホテルの仕事が認められる場合があります。

    また、一般的な庭の手入れと、商業用の果樹園で行う剪定作業は、同じ植物を扱う仕事でも取り扱いが異なります。

    指定労働として認められるには、業種・具体的な仕事内容・実際に働く場所の3つが重要です。

    農業・ファームジョブの対象業務と注意点

    日本人のワーキングホリデー渡航者が、セカンドビザを目指す際によく検討するのがファームジョブです。

    農場での仕事には、果物や野菜の収穫、選別、梱包、剪定、植え付けなど、さまざまな種類があります。

    対象になる主な農業の仕事

    • 果樹園での果物の収穫
    • 野菜の収穫・栽培
    • 農作物の選別や梱包
    • 商業用農作物の植え付けや育成
    • 果樹やブドウの木の商業栽培に直接関係する剪定
    • 牧場での家畜の飼育や管理
    • 酪農関連の対象業務
    • 農畜産物の一定の直接加工業務

    ただし、加工や製造に関する仕事は、どの工程を担当するかによって対象外となる場合があります。

    例えば、ブドウの栽培や収穫は対象となる場合がありますが、ワインの醸造は農業の指定労働として認められません。

    また、農産物を使った食品加工であっても、二次加工や小売などは対象外となる場合があります。

    ファームの近くで働けば対象になる?

    農場の近くにあるカフェやスーパーで働いても、その仕事が自動的に農業の指定労働になるわけではありません。

    一方、内務省は対象産業の運営を直接支援する事務・清掃などの業務について、一定の柔軟な取り扱いを行っています。

    ただし、対象産業の運営に関わることや勤務地の条件などを満たす必要があります。

    仕事の名称だけで判断せず、実際の業務内容を確認しましょう。

    季節によって仕事量が違う

    果物や野菜の収穫は、作物ごとに季節があります。

    繁忙期には週5日以上働けても、収穫が始まる前や終了間際には、十分な勤務時間を確保できないことがあります。

    特に「88日達成可能」と書かれた求人でも、実際に継続して働ける日数が保証されているとは限りません。

    応募する前に、収穫時期、予定勤務日数、最低保証される勤務時間、雨天時の扱いなどを確認しておくと安心です。

    ホテル・レストラン・観光業でも取得できる?

    セカンドワーホリを目指す場合、必ずしも農場で働く必要はありません。

    2021年6月22日以降に対象地域で行われた観光・ホスピタリティー分野の仕事についても、一定の申請条件のもとで指定労働として認められています。

    対象地域は、主にオーストラリア北部と、遠隔・非常に遠隔と指定された地域です。

    例えば、次のような仕事が対象になる場合があります。

    • ホテルやモーテルのフロント業務
    • 宿泊施設のハウスキーピング
    • レストランやカフェの調理・接客
    • パブやバーの業務
    • ツアーガイド
    • ダイビングインストラクター
    • 観光バスの運転手
    • 旅行会社や観光案内所の業務
    • キャンプ場やホリデーパークの業務

    ケアンズやダーウィンでは対象になる?

    ケアンズはクイーンズランド州(Queensland)北部にあり、中心部の郵便番号4870は対象地域の一覧に含まれています。

    したがって、対象となる仕事内容であれば、ケアンズのホテルやレストランなどでの仕事を指定労働に算入できる可能性があります。

    また、ノーザンテリトリー(Northern Territory)は、観光・ホスピタリティー分野について全郵便番号が対象地域に含まれています。

    そのため、ダーウィン(Darwin)などでの対象業務も検討できます。

    シドニーやメルボルンの飲食店は?

    シドニーやメルボルンの一般的な飲食店・ホテルの仕事は、通常、セカンド・サードワーホリの指定労働には該当しません。

    アデレード(Adelaide)やホバート(Hobart)についても、州全域が農業などの指定地域に含まれることと、観光・ホスピタリティーの仕事が対象になることは別です。

    例えば、タスマニア州(Tasmania)では農業などについて州全域が対象地域になっていますが、一般的な観光業務が州内のどこでも指定労働になるわけではありません。

    同じ州内でも、業種ごとに適用される地域区分が異なる点に注意してください。

    対象地域の調べ方|郵便番号が重要

    指定労働として認められるかどうかを判断する際、実際に働く場所の郵便番号(Postcode)が重要になります。

    オーストラリアの郵便番号は通常4桁の数字です。

    内務省では、指定労働の対象地域を、郵便番号や郵便番号の範囲で公表しています。

    主な地域区分は次のとおりです。

    地域区分 主な対象業種
    Regional Australia 農業・畜産、漁業、林業、鉱業、建設業など
    Northern Australia 対象となる観光・ホスピタリティー業務など
    Remote and Very Remote Australia 対象となる観光・ホスピタリティー業務など
    Bushfire declared areas 指定された森林火災復旧業務
    Natural disaster declared areas 指定された自然災害復旧業務

    州全域が対象になる場合もある

    農業・畜産、建設業などに使用されるRegional Australiaの区分では、サウスオーストラリア州(South Australia)、タスマニア州、ノーザンテリトリーなどの全郵便番号が対象地域に含まれています。

    一方、ニューサウスウェールズ州やビクトリア州では、都市部の一部地域が対象外となっています。

    クイーンズランド州や西オーストラリア州(Western Australia)でも、郵便番号による指定があります。

    具体的な郵便番号の例

    地域の例 郵便番号 確認できる対象地域の例
    ケアンズ中心部 4870 Regional・Northernなど
    ダーウィン中心部 0800 ノーザンテリトリー全域の指定
    コフスハーバー 2450 Regional Australia
    ミルデューラ 3500 Regional Australia
    バンダバーグ 4670 Regional Australia

    コフスハーバー(Coffs Harbour)、ミルデューラ(Mildura)、バンダバーグ(Bundaberg)などは、農業関連の仕事を探す際に候補となる地域です。

    ただし、上の表に掲載された郵便番号が、すべての指定労働の業種で対象になるという意味ではありません。

    例えば、Regional Australiaに含まれていても、観光・ホスピタリティーの指定地域には該当しない場合があります。

    求人に応募する前の確認手順

    1. 仕事内容が政府の指定業種に該当するか確認する
    2. 実際に働く農場・ホテル・施設の所在地を調べる
    3. 勤務地の郵便番号を確認する
    4. 内務省の該当する業種別・地域別の一覧と照合する
    5. 必要に応じて雇用主へ業務内容や就労場所を書面で確認する

    特に人材派遣会社を通じて働く場合、派遣会社の事務所所在地と、実際に働く農場の所在地が異なることがあります。

    そのため、派遣会社の郵便番号だけで判断しないようにしてください。

    対象となるかどうかは、実際の勤務地と具体的な仕事の内容を組み合わせて確認することが重要です。

    すべての対象郵便番号は、オーストラリア内務省の公式サイトで確認できます。

    オーストラリア内務省:417ビザの指定労働・対象地域・郵便番号一覧



    雨天・休日・病欠・掛け持ち勤務の扱い

    指定労働を計算する際には、実際の勤務日だけでなく、休日や欠勤の扱いも重要です。

    通常の休日

    フルタイムで継続して勤務し、その仕事における通常の休日として週末を休む場合、その休日を含む暦日で指定労働期間を計算できることがあります。

    ただし、パートタイム勤務や断続的な勤務では、勤務実績に応じて計算する必要があります。

    祝日・病欠

    オーストラリア内務省は、祝日や病気による休暇について、給与が支払われている場合には指定労働期間に含めることができると案内しています。

    反対に、給与が支払われない祝日や病欠日は、その日を指定労働として加算することはできません。

    雨天で仕事がなくなった場合

    ファームでは、雨や強風などの影響で仕事が中止になることがあります。

    このとき、働かなかった日について給与が支払われなければ、原則として指定労働の日数には含められません。

    内務省の公式案内にも、悪天候で予定していた勤務日数が不足し、後日別の職場で追加勤務を行って条件を満たした例が紹介されています。

    雨が多い季節や収穫量が不安定な時期は、余裕を持ったスケジュールを考えましょう。

    複数のファームで働いた場合

    指定労働は、必ず1か所の職場だけで行う必要はありません。

    対象条件を満たしていれば、複数の農場や勤務先で働いた期間を合計することができます。

    ただし、同じ日に2つの職場で働いても、その日を2日分として数えることはできません。

    勤務先ごとに給与明細や労働記録を保管し、後から日数を説明できるようにしておきましょう。

    無給のボランティアは対象になる?

    通常の農場仕事については、オーストラリアの労働法に従った適正な賃金が支払われる必要があります。

    ただし、政府が指定する森林火災や洪水、サイクロンなどの災害復旧業務では、一定の条件を満たした無給のボランティア活動が指定労働として認められる場合があります。

    これは一般的なファームでの無給労働が広く認められるという意味ではありません。

    ボランティア活動を指定労働に含める予定がある場合は、災害の種類、指定地域、活動内容、対象期間などを公式情報で確認してください。

    給与明細・銀行記録など必要な証明書類

    指定労働を終えた後、セカンド・サードワーホリを申請する際には、その仕事を実際に行ったことを証明する資料が必要になります。

    大切なのは、働いたという事実だけでなく、どこで、いつ、どのような仕事を行ったのかを説明できることです。

    内務省が挙げている主な証明資料には、次のようなものがあります。

    • 給与明細(Payslip)
    • 給与が振り込まれた銀行口座の取引明細
    • 雇用契約書
    • 歩合給の場合の書面による合意書
    • 雇用主からの勤務証明や推薦状
    • 所得・税務関連の記録
    • 適法な給与天引きに関する書面

    給与明細は、できれば最初の勤務分からすべて保存しておきましょう。

    特に次の情報を確認しておくと便利です。

    確認する項目 内容
    雇用主名 実際の雇用会社や事業者名
    勤務期間 給与の対象となる日付・期間
    勤務時間 何時間・何日働いたか
    給与 支給額・控除額
    勤務地 実際に働いた場所と郵便番号
    仕事内容 収穫、栽培、接客、清掃などの実務内容

    なお、給与明細だけでは実際の勤務地が分からない場合もあります。

    その場合は、雇用契約書や勤務先の記録、雇用主からの証明などで補えるようにしておきましょう。

    また、人材派遣会社を通じて複数のファームで働く場合は、どの期間にどの農場で働いたか、自分でも記録しておくことをおすすめします。

    現金払いなら証明できない?

    給与が現金で支払われていることだけで、直ちに指定労働が無効になるわけではありません。

    ただし、現金で支払われ、給与明細や勤務記録も残っていなければ、実際に働いた期間や賃金を証明することが難しくなります。

    また、オーストラリアでは、雇用主は通常、給与の支払日から1営業日以内に給与明細を発行する義務があります。

    給与の支払い方法にかかわらず、適切な記録を残してもらうようにしましょう。

    ファームを辞める前に確認しておきたいこと

    仕事を終える際は、未払い給与がないか、最後の給与明細を受け取ったか、雇用主に連絡が取れる状態かなどを確認しておきます。

    あとから書類を集めようとしても、連絡が取れなくなる場合があります。

    給与明細や契約書は、メールやクラウドストレージなどに保存しておくと安心です。

    ファームの時給・歩合給・最低賃金

    ファームでの仕事探しでは、セカンドビザの取得条件だけでなく、給与の仕組みも十分に確認する必要があります。

    オーストラリアでは、ワーキングホリデー渡航者も労働法によって保護されています。

    ワーキングホリデーだからといって、雇用主が自由に低い賃金を設定できるわけではありません。

    農業の最低賃金

    農業のうち、果物や野菜の収穫などで適用されることの多いホーティカルチャー・アワード(Horticulture Award)では、仕事内容や経験に応じて賃金等級が定められています。

    2026年7月1日からの成人レベル1の基本最低時給はA$25.74、対象となるカジュアル雇用の時給はA$32.18です。

    ただし、これは特定の賃金規則と等級の料金であり、オーストラリアのすべての農業関連の仕事に共通する時給ではありません。

    例えば、仕事内容や経験によってレベル2以上の賃金が適用されたり、別の産業別賃金規則が適用されたりする場合があります。

    歩合給(Piece Rate)の場合

    ファームでは、収穫した果物や野菜の量によって給与が決まる歩合給の仕事もあります。

    例えば、収穫したケースの数や、収穫量の重量などに応じて給与が計算される方式です。

    以前は、経験の少ない人が歩合給の仕事で非常に低い収入になってしまうことが問題になっていました。

    現在、ホーティカルチャー・アワードの対象となる歩合給労働者には、最低賃金保証が設けられています。

    これは、一定の条件で、働いた日の労働時間に応じた最低賃金以上の支払いを受けられるという仕組みです。

    例えば、成人のカジュアル・レベル1で時給A$32.18が適用され、7.6時間働いた場合、最低保証額は約A$244.57です。

    歩合による計算でそれ以上の給与を得られる場合は、高い方の金額が支払われます。

    また、歩合給を適用する場合には、仕事を始める前に賃金の計算方法などを記載した書面が必要です。

    ただし、ワイン用ブドウの収穫など、別の賃金規則が適用される仕事では制度が異なる場合もあります。

    自分の仕事にどの賃金規則が適用されるかを確認してください。

    違法な給与天引きにも注意

    農場や地方の仕事では、宿泊施設や送迎がセットになっている場合があります。

    例えば、週A$200の宿泊費や、通勤用の送迎料金が必要になることもあります。

    宿泊や送迎に費用がかかること自体は不自然ではありませんが、給与から天引きする場合には法律上の条件があります。

    雇用主が一方的に高額な費用を差し引いてよいわけではありません。

    契約する前に、家賃、保証金、送迎費用、最低勤務期間、退去時の条件などを確認してください。

    「88日をカウントしてあげる」という言葉だけで、労働条件の悪い仕事を選ばないことが大切です。

    給与や労働条件について不安がある場合は、フェアワーク・オンブズマン(Fair Work Ombudsman)の公式サイトで確認できます。

    フェアワーク:農業の最低賃金と歩合給

    フェアワーク:日本語の労働者向け情報



    セカンド・サードワーホリの申請方法と費用

    必要な指定労働を終えたら、セカンドまたはサードワーキングホリデービザを申請できます。

    日本国籍者の場合、申請するのは初回と同じサブクラス417ですが、2回目・3回目の申請として手続きを進めます。

    申請はオーストラリア内務省のオンラインシステム、イミアカウント(ImmiAccount)から行います。

    申請料金はいくら?

    2026年10月時点の政府公式料金は次のとおりです。

    ビザ 申請料金
    セカンドワーキングホリデー A$1,000
    サードワーキングホリデー A$1,000

    これはビザ申請そのものに必要な料金で、健康診断や証明書の取得費用、カード決済手数料などは含みません。

    料金は改定されることがあるため、申請前に公式サイトで確認してください。

    申請の基本手順

    1. 指定労働の期間と対象条件を確認する
    2. 給与明細・銀行記録・雇用証明などを整理する
    3. イミアカウントへログインする
    4. セカンドまたはサードの417ビザ申請を選択する
    5. パスポート・住所・過去のビザなどの情報を入力する
    6. 指定労働の勤務先、仕事内容、期間、勤務地などを入力する
    7. 必要な証明書類をアップロードする
    8. 入力内容を確認して申請料金を支払う
    9. 追加資料の依頼や審査結果を確認する

    指定労働の証明が不十分な場合、内務省から追加資料の提出を求められることがあります。

    また、申請した仕事が本当に対象職種に該当するか、雇用主へ確認が行われる場合もあります。

    仕事をした日数だけでなく、勤務地や仕事内容を正確に記録しておくことが重要です。

    審査期間はどのくらい?

    審査期間は申請者や申請内容によって異なります。

    2026年10月時点では、内務省はワーキングホリデービザの審査期間について、平均約3か月となる見込みを案内しています。

    ただし、すべての申請が3か月かかるわけでも、3か月以内に必ず結果が出るわけでもありません。

    内務省は、ビザが許可される前に航空券や就労・就学の確定的な手配を行わないよう案内しています。

    オーストラリア内務省:417ビザの申請情報

    ビザの開始時期とオーストラリア国外からの申請

    セカンド・サードワーホリは、オーストラリア国内からも国外からも申請することができます。

    ただし、申請する場所によって、ビザの許可時にいるべき場所や、滞在期間の開始時期などが異なります。

    オーストラリア国内で申請する場合

    初回ビザや2回目のビザが有効な間に、次のワーキングホリデービザを申請する方も多いでしょう。

    例えば、初回ワーホリで88日の指定労働を終え、そのままオーストラリアでセカンドワーホリを申請するケースです。

    この場合、現在のワーキングホリデービザから続けて滞在できることがあります。

    ただし、2回目のビザを早く取得したからといって、初回ビザの残り期間が単純に失われるわけではありません。

    初回ビザが有効な間に国内でセカンドビザを取得した場合などは、原則として初回ビザの終了予定日から、さらに最長12か月滞在できる仕組みです。

    サードワーホリでも、一定の条件で同様の取り扱いがあります。

    実際の滞在期限はビザ許可通知書で確認してください。

    日本へ帰国してから申請する場合

    初回ワーホリを終えていったん日本へ帰国し、その後セカンドワーホリを申請することも可能です。

    この場合も、年齢や指定労働などの申請条件を満たしている必要があります。

    オーストラリア国外から申請して許可された場合は、通常、許可日から12か月以内に入国する必要があり、入国日から最長12か月滞在できます。

    ただし、実際の期限は許可通知書で確認してください。

    申請中に出国してもよい?

    国内から申請した場合、原則としてビザの許可時にもオーストラリア国内にいる必要があります。

    国外から申請した場合は、許可時にも国外にいる必要があります。

    国内申請後、審査中に海外へ出国する場合は、再入国に必要な有効なビザの確認が重要です。

    ブリッジングビザの種類によっては、海外への出国により効力が失われる場合もあります。

    そのため、審査中に海外旅行や日本への一時帰国を予定している場合は、事前に適用されるビザ条件を確認してください。

    31歳になる前に申請する

    日本国籍者は、セカンド・サードワーホリとも、原則として30歳までに申請を行う必要があります。

    特に30歳で指定労働を進めている方は、必要な期間を終える前に31歳の誕生日を迎えてしまわないよう注意してください。

    申請期限はオーストラリア東部の時刻が基準になります。

    指定労働を早い時期に終え、必要書類を整理しておくことをおすすめします。

    仕事探しで失敗しないための注意点

    セカンド・サードワーホリを目指す際、仕事探しで最も避けたいのは、長期間働いたにもかかわらず、ビザの指定労働として認められないという状況です。

    仕事を探すときには、給与や勤務条件とともに、次のような項目を確認しましょう。

    1.対象地域・仕事内容を自分で確認する

    求人広告に「セカンドワーホリ対象」「88日カウント可能」と書かれていても、それだけで政府が条件を認めるとは限りません。

    雇用主が対象条件を誤解している可能性もあります。

    勤務地の郵便番号と仕事内容を、内務省の公式一覧で確認してください。

    2.勤務日数を確認する

    週5日程度の勤務が見込めるのか、収穫量によって週2日程度になることもあるのかで、88日を満たすまでの期間は変わります。

    特に農業では、悪天候などによる休業も考えておく必要があります。

    仕事を始める前に、予定されている勤務時間や週の勤務日数を確認しましょう。

    3.給与明細と記録を必ず残す

    給与明細や銀行取引記録は、ビザ申請時に重要な証明資料となります。

    雇用主から必要な書類が提供されない場合は、早い段階で確認してください。

    4.宿泊費・交通費も確認する

    ファームの仕事では、農場の近くに宿泊する必要がある場合があります。

    家賃が高かったり、仕事が少なかったりすると、生活費を賄うのが難しくなることもあります。

    給与だけでなく、住居費、保証金、通勤手段なども合わせて確認しましょう。

    5.パスポートを預けない

    雇用主や仕事の紹介業者から、パスポートを預けるよう求められた場合は注意が必要です。

    本人確認のために提示することと、雇用主がパスポートを保管することは別です。

    また、最低賃金を下回る給与や、違法な天引きなどが疑われる場合は、適切な相談先へ確認しましょう。

    6.残りのビザ期間に余裕を持つ

    初回ワーホリの終了直前になって指定労働を始めると、天候不良や仕事の減少などによって必要期間を満たせない可能性があります。

    内務省も、滞在期間の終わりまで指定労働を先延ばしにしないよう案内しています。

    セカンドやサードの取得を考えている方は、渡航後の早い段階から計画を立てるとよいでしょう。

    求人の探し方

    農業関連の仕事を探す場合は、オーストラリア政府の求人サービスであるワークフォース・オーストラリア(Workforce Australia)なども利用できます。

    また、一般の求人サイト、農場や企業の採用ページなどから直接応募する方法もあります。

    求人に応募する際は、仕事の内容、勤務地、労働条件などを確認し、自分のビザ条件に合っているか判断してください。

    ワークフォース・オーストラリア公式サイト

    セカンド・サードワーホリに関するよくある質問

    セカンドワーホリは88日間ファームに滞在すれば取得できますか?

    いいえ。指定地域で対象となる仕事に従事し、通常のフルタイム勤務に相当する3か月の指定労働を満たす必要があります。単に88日間ファームの近くに滞在しただけでは条件を満たしません。
    セカンドワーホリの88日には土日も含まれますか?

    通常のフルタイム勤務を継続している場合は、週末などの通常の休日を含む暦日で計算できることがあります。ただし、パートタイム勤務や断続的な勤務では、実際の勤務実績に応じた計算が必要です。
    雨でファームの仕事が休みになった日もカウントできますか?

    悪天候などで仕事ができず、給与が支払われなかった勤務予定日は、原則として指定労働の日数に含められません。必要な勤務期間を確保できるよう、余裕を持って計画してください。
    サードワーホリの179日は初回ビザ中の仕事も含められますか?

    原則として含められません。サードワーホリには、2回目のワーキングホリデービザ中に6か月相当の指定労働を行う必要があります。ただし、特定のブリッジングビザでの勤務など、一部例外が設けられています。
    ファーム以外の仕事でもセカンドワーホリを取得できますか?

    はい。対象となる地域や条件を満たせば、ホテル、レストラン、観光業、建設業、鉱業、漁業、災害復旧業務などが指定労働として認められる場合があります。業種によって対象地域が異なるため、公式情報を確認してください。
    ケアンズのホテルで働けばセカンドワーホリの条件を満たしますか?

    ケアンズ中心部の郵便番号4870は、観光・ホスピタリティー指定労働の対象地域に含まれています。ただし、仕事内容と勤務期間など、その他の条件も満たす必要があります。具体的な勤務地の郵便番号を確認してください。
    シドニーのレストランで働いた期間はセカンドワーホリに使えますか?

    通常、シドニー市内中心部の一般的なレストランでの仕事は、観光・ホスピタリティー指定労働の対象地域に含まれません。対象となる業種・地域・仕事内容をすべて確認する必要があります。
    違うファームで働いた期間を合計できますか?

    はい。対象条件を満たす複数の職場で働いた期間を合計できます。ただし、同じ日を2日分以上として計算することはできません。勤務先ごとの給与明細や勤務記録を保存してください。
    ファームの歩合給には最低賃金がないのですか?

    ホーティカルチャー・アワードの対象となる歩合給労働者には、勤務時間に応じた最低賃金保証があります。2026年7月からの成人カジュアル・レベル1では、最低時給A$32.18が適用されます。ただし、仕事の内容や等級、適用される賃金規則によって金額が異なります。
    セカンド・サードワーホリは日本から申請できますか?

    はい。必要な指定労働や年齢などの条件を満たしていれば、オーストラリア国外から申請することができます。国外から申請した場合は、原則としてビザの許可時にも国外にいる必要があります。
    2026年のセカンド・サードワーホリの申請料金はいくらですか?

    2026年10月時点のオーストラリア内務省の公式料金は、セカンド・サードともにA$1,000です。健康診断や書類取得、決済手数料などが別に発生する場合があります。料金は変更される可能性があるため、申請時に公式サイトで確認してください。



    まとめ|88日・179日よりも大切なのは、仕事と地域の条件を満たすこと

    オーストラリアのセカンド・サードワーキングホリデービザは、条件を満たすことで、さらに長くオーストラリアで暮らし、働き、旅行する機会を得られる制度です。

    日本国籍者の場合、セカンドワーホリには初回ビザ中に3か月、サードワーホリには2回目のビザ中に6か月の指定労働が原則として必要です。

    一般的には88日・179日と呼ばれていますが、単純にその日数だけファームに滞在すればよいわけではありません。

    実際の勤務条件と、通常のフルタイム勤務に相当する日数やシフトが重要になります。

    また、農場での仕事だけでなく、地域によってはホテル、レストラン、ツアー関連の仕事も対象になります。

    ただし、対象になる地域は業種によって異なります。必ず勤務地の郵便番号と仕事内容を、政府の公式一覧で確認してください。

    指定労働を終えた後は、給与明細や銀行取引記録など、仕事を行ったことを証明できる資料も必要になります。

    セカンド・サードワーホリを目指す方は、仕事を始める前に対象条件を確認し、勤務中は記録を残し、ビザの期限に余裕を持って申請することが大切です。

    また、ビザ取得のためだけに給与や労働条件を妥協する必要はありません。ワーキングホリデーで働く方にも、オーストラリアの労働法が適用されます。

    せっかくの海外生活ですから、仕事の条件をしっかり確認し、無理のない計画でセカンド・サードワーホリを目指してください。

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  • オーストラリアの救急車は有料?州別の料金と旅行保険を解説

    オーストラリアの救急車は有料?州別の料金と旅行保険を解説

    オーストラリア旅行中に事故や急病で救急車を呼ぶことになったら、料金はいくらかかるのでしょうか。

    日本では119番で救急車を呼んでも、救急車による搬送そのものに料金はかかりません。

    その感覚でオーストラリアを旅行すると、後から届いた請求書を見て驚くかもしれません。

    オーストラリアでは、救急車は全国一律で無料ではありません。

    しかも料金制度は州・準州ごとに異なります。

    例えば2026年10月現在、日本からの旅行者が緊急救急車を利用した場合、シドニーのあるニューサウスウェールズ州では948豪ドルの基本料金に走行距離料金が加算されます。

    ケアンズやブリスベンのあるクイーンズランド州では1,559.57豪ドルの定額。

    メルボルンのあるビクトリア州では、都市部の緊急道路搬送が1,477豪ドルです。

    パースのある西オーストラリア州では、海外旅行者など州外居住者が都市部で利用すると1,772豪ドル。

    さらにヘリコプターや航空機による搬送になると、通常の道路救急車とはまったく違う金額になることがあります。

    クイーンズランド州は救急車が無料だと聞いたことがありますが、ケアンズ旅行中の日本人も無料なんですか?
    いいえ。クイーンズランド州民には無料制度がありますが、日本からの旅行者は対象外です。海外旅行者には2026年7月から緊急搬送1,559.57豪ドルが請求されます。

    もうひとつ重要なのは、救急車を呼んだ本人だけでなく、第三者が000へ電話した場合でも、実際に治療・搬送を受けた患者に料金が請求されることがある点です。

    もちろん、料金が心配だからと命に関わる状況で救急車を呼ぶのをためらうべきではありません。

    大切なのは、旅行前に仕組みを知り、海外旅行保険で救急車まで補償されるか確認しておくことです。

    この記事では、オーストラリア8州・準州の救急車料金を、日本からの旅行者の立場で比較します。

    目次:オーストラリアの救急車料金(クリックで開閉)




    結論:日本人旅行者は救急車が有料と考えておく

    まず結論からいえば、日本からオーストラリアへ旅行する場合、救急車を利用すれば料金が発生する可能性が高いと考えておくのが安全です。

    「オーストラリアでは救急車が無料」という情報を目にすることがありますが、これは一部の州の住民に対する制度を説明している場合があります。

    海外から来た旅行者まで全国一律で無料になる制度ではありません。

    救急車の運営方法、州民への補助、料金体系は州・準州ごとに違います。

    海外旅行者については、基本的に旅行保険などで備えておく必要があります。

    メディケアでも救急車は全国一律無料ではない

    オーストラリアには公的医療制度メディケア(Medicare)があります。

    しかし救急車は、メディケアによって全国一律でカバーされるサービスではありません。

    オーストラリア人自身も、住んでいる州によっては救急車保険や州の救急車会員制度などを利用しています。

    日本からの一般的な旅行者は、そもそもメディケアの対象ではありません。

    さらに日本とオーストラリアには、旅行者の救急車利用を無料にする相互協定もありません。

    したがって、「公的救急車だから無料」と考えないことが重要です。

    救急車料金は州・準州ごとに違う

    オーストラリアには6州と2つの主要準州があります。

    それぞれ救急サービスの運営方法が異なります。

    例えばニューサウスウェールズ州は、基本料金+走行距離。

    クイーンズランド州は海外旅行者に対して定額。

    ビクトリア州は都市部と地方で料金が違います。

    西オーストラリア州では、州内居住者と州外居住者で料金が違います。

    そのため「オーストラリアの救急車はいくら?」という質問には、「どの州で利用するかによる」というのが正確な答えです。

    海外旅行者向け救急車料金一覧

    2026年10月現在、日本からの一般的な短期旅行者が緊急道路救急車を利用した場合の主な料金をまとめると、次のようになります。

    州・準州 主な都市 緊急救急車の料金例
    ニューサウスウェールズ州 シドニー 948豪ドル+8.56豪ドル/km
    ビクトリア州 メルボルン 都市部1,477豪ドル/地方2,179豪ドル
    クイーンズランド州 ブリスベン、ケアンズ 1,559.57豪ドル
    南オーストラリア州 アデレード 1,247豪ドル+7.15豪ドル/km
    西オーストラリア州 パース 州外居住者・都市部1,772豪ドル
    タスマニア州 ホバート、ローンセストン 海外旅行者は有料。法定料金に基づく
    オーストラリア首都特別地域 キャンベラ 1,180豪ドル
    ノーザンテリトリー ダーウィン、アリス・スプリングス 生命に関わる緊急時1,133豪ドル+距離料金

    料金は改定されます。

    また、搬送方法、距離、症状の緊急度、航空機利用などによって実際の請求額は異なります。

    ニューサウスウェールズ州|948豪ドル+距離料金

    シドニーのあるニューサウスウェールズ州(New South Wales)では、海外旅行者に州民向け補助が適用されません。

    2026年7月1日以降、海外旅行者など補助対象外の患者が緊急道路救急車を利用した場合、

    基本料金948豪ドル+1キロあたり8.56豪ドル

    です。

    固定翼航空機や救急ヘリコプターについても、基本料金と距離料金が設定されています。

    ニューサウスウェールズ州救急サービス(NSW Ambulance)は、海外旅行者との相互免除制度はなく、旅行者が全額負担すると明記しています。

    海外旅行保険が使える場合は、いったん請求書を支払い、領収書を保険会社へ提出する形になることがあります。

    走行距離は病院までの距離だけではない

    ニューサウスウェールズ州の料金で特に注意したいのが、距離の計算方法です。

    例えばホテルから病院まで10キロだから「948豪ドル+85.60豪ドル」とは限りません。

    料金計算では、

    救急車の拠点 → 患者の場所 → 搬送先 → 救急車の拠点

    という往復の走行距離をもとに計算します。

    地方で利用すれば、距離料金が大きくなる可能性があります。

    ビクトリア州|都市部1,477豪ドル

    メルボルンのあるビクトリア州(Victoria)も、救急車を有料サービスとして運営しています。

    2026年7月1日からの緊急道路搬送料金は、

    地域 料金
    メルボルン都市圏 1,477豪ドル
    地方・農村地域 2,179豪ドル

    です。

    さらに、救急隊員から処置を受けたものの病院へ搬送されなかった場合にも、2026年料金では637豪ドルが設定されています。

    「救急車に乗らなければ無料」というわけではないことが分かります。



    ビクトリア州の航空救急は非常に高額

    ビクトリア州では航空救急の料金も公開されています。

    2026年7月以降の料金では、固定翼航空機に固定料金と変動料金があり、ヘリコプターについてはさらに高額な料金体系になっています。

    一般患者に対するヘリコプターの変動料金だけでも1万3,175豪ドル。

    道路救急車による搬送が組み合わされれば、その料金は別途請求されます。

    重症患者の航空搬送が、海外旅行保険で確認すべき「救援・搬送費用」の重要な理由です。

    クイーンズランド州|海外旅行者は1,559.57豪ドル

    ブリスベンやケアンズ、ゴールドコーストのあるクイーンズランド州(Queensland)。

    海外旅行者が緊急救急車で搬送された場合、2026年7月1日以降の料金は、

    1回1,559.57豪ドル

    です。

    走行距離による追加料金ではなく、緊急搬送は定額です。

    非緊急搬送は577.72豪ドル。

    搬送せず現場で診察・処置のみを受けた場合には158.39豪ドルの料金が設定されています。

    「クイーンズランドは救急車無料」の意味

    オーストラリアに住んだ経験のある人から、「クイーンズランドは救急車が無料」と聞いたことがあるかもしれません。

    これは間違いではありませんが、対象を理解する必要があります。

    クイーンズランド州を主な居住地とする住民と一定の扶養家族は、州の制度により救急車料金が免除されています。

    日本から来た旅行者はクイーンズランド州民ではありません。

    州政府も、海外旅行者との相互救急車制度はなく、国際旅行者は料金全額を支払うと明記しています。

    ケアンズ旅行だから救急車が無料、というわけではありません。

    南オーストラリア州|1,247豪ドル+距離料金

    アデレードのある南オーストラリア州(South Australia)は、州内居住者についても基本的に「利用者負担」の救急車制度です。

    南オーストラリア州救急サービス(SA Ambulance Service)の現在の緊急料金は、

    基本料金1,247豪ドル+1キロあたり7.15豪ドル

    です。

    搬送せず現場で処置を受ける場合も279豪ドル。

    州民には救急車会員制度がありますが、日本からの一般的な旅行者は旅行保険などで備えることになります。

    西オーストラリア州|旅行者は州民より高い

    パースのある西オーストラリア州(Western Australia)では、セント・ジョンWA(St John WA)が救急車を運営しています。

    興味深いのは、州内居住者と州外居住者で料金が異なることです。

    2026年現在、パース都市圏での救急搬送は、

    料金
    西オーストラリア州居住者 1,309豪ドル
    州外居住者 1,772豪ドル

    です。

    海外旅行者は州外居住者料金になります。

    地方では、州外居住者の緊急搬送が2,120豪ドルとなるケースもあります。

    ただし地方では搬送距離や救急隊の体制によって、別の距離料金が適用される場合があります。

    タスマニア州|海外旅行者には料金が発生

    ホバートやローンセストンのあるタスマニア州(Tasmania)は、州内居住者に対する救急車制度が他州とは異なりますが、海外旅行者まで無条件で無料になるわけではありません。

    タスマニア州の救急車料金は法令上「フィー・ユニット」という単位で設定されています。

    2026~2027年度の1フィー・ユニットは1.96豪ドルです。

    現行規則では、緊急救急車で処置・搬送を受ける場合904.94フィー・ユニットとなっており、2026~2027年度の単価に換算すると約1,774豪ドルになります。

    搬送せず処置だけ受けた場合は756.79フィー・ユニットで、約1,483豪ドルです。

    実際の請求については利用状況や適用制度によって異なる場合があるため、救急サービスからの請求書を確認してください。

    首都特別地域|緊急搬送1,180豪ドル

    キャンベラのあるオーストラリア首都特別地域(Australian Capital Territory/ACT)では、救急車サービスは有料です。

    2026年現在、000で要請する緊急救急車の料金は、

    処置+搬送1,180豪ドル

    です。

    ACT域外を走行する場合は、さらに1キロあたり15豪ドルが加算されます。

    病院へ搬送せず現場で処置だけ受ける場合でも816豪ドル。

    ACT政府は「本人が要請・同意していなくても、救急サービスを受けた人に支払い義務がある」と説明しています。

    ノーザンテリトリー|1,133豪ドルから

    ダーウィンやアリス・スプリングスのあるノーザンテリトリー(Northern Territory)では、セント・ジョンNT(St John Ambulance NT)が救急車を運営しています。

    現在公表されている料金では、生命に関わる緊急事態「コード1」の場合、

    最初の10キロまで1,133豪ドル

    で、10キロを超える部分は1キロあたり6.50豪ドルです。

    生命に関わらない緊急要請「コード2」は700豪ドル+追加距離料金。

    現場で処置を受け、搬送されない場合は250豪ドルです。

    セント・ジョンNTは、海外・州外旅行者について州政府などの補償対象ではなく、患者本人が料金を負担すると案内しています。

    ノーザンテリトリーは移動距離が非常に長いため、都市部と同じ感覚で考えないほうがよい地域です。

    病院へ運ばれなくても料金がかかる?

    ここも日本人旅行者が誤解しやすいところです。

    「救急車を呼んだけれど、結局病院へは行かなかった。それなら無料だろう」とは限りません。

    救急隊員による診察、評価、応急処置などを受ければ、搬送なしでも料金が発生する州があります。

    地域 処置のみの料金例
    ビクトリア州 637豪ドル
    クイーンズランド州 158.39豪ドル
    南オーストラリア州 279豪ドル
    ACT 816豪ドル
    ノーザンテリトリー 250豪ドル

    金額に大きな差があるのも、オーストラリアらしい特徴です。

    ヘリコプター・航空救急はさらに高額

    アウトバック、国立公園、離島などでは、道路救急車だけでは高度な医療施設へ搬送できない場合があります。

    そこで使われるのが救急ヘリコプターや固定翼航空機です。

    こうした航空搬送は通常の救急車よりはるかに高額です。

    例えばビクトリア州の2026年料金では、一般患者向け救急ヘリコプターの変動料金部分だけで1万3,175豪ドルです。

    これとは別に道路救急車料金が発生する場合もあります。

    旅行保険を確認する際には、単に「救急車代」だけではなく、緊急医療搬送・救援費用の補償上限を見ることが重要です。



    誰が救急車を呼んでも患者に請求されることがある

    事故現場では、自分で000へ電話できないことがあります。

    通行人、ホテルスタッフ、ツアーガイド、レストランスタッフなどが救急車を呼ぶこともあるでしょう。

    「自分は頼んでいないから料金を払わなくていい」とは限りません。

    ニューサウスウェールズ州では、誰が000へ電話したかにかかわらず、サービスを受けた患者に料金が請求されると明記されています。

    ACTにも同様に、本人が依頼・同意していなくても、サービスを受けた人に料金を支払う法的義務があります。

    もちろん、だからといって意識のない人を前に「料金がかかるから救急車を呼ばない」という判断をする話ではありません。

    こうした費用リスクを旅行保険で備えるための制度です。

    海外旅行保険で救急車代は出る?

    一般的な海外旅行保険では、旅行中の病気やけがにより医学的に必要となった救急車料金が、治療費用などの補償対象になる場合があります。

    ただし保険商品によって条件は異なります。

    特に確認したいのは、

    ・救急車料金

    ・航空救急

    ・緊急医療搬送

    ・帰国のための医療搬送

    ・救援者費用

    です。

    オーストラリア旅行で海外旅行保険を選ぶ場合、治療・救援費用の補償上限は優先して確認しましょう。

    クレジットカード付帯保険の場合

    クレジットカード付帯の海外旅行保険でも、傷害・疾病治療費用の中で救急車料金が補償される場合があります。

    ただし前の記事で解説したように、カード保険には利用付帯などの条件があります。

    さらに治療費上限が一般の海外旅行保険より低い場合があります。

    カード保険があるというだけで判断せず、出発前に保険約款を確認してください。

    保険請求のために領収書を保管する

    海外旅行者の場合、救急サービスから後日請求書が届くことがあります。

    旅行保険で請求するなら、

    ・救急車の請求書

    ・支払い領収書

    ・病院の診断書

    ・医療費明細

    などを保管しておきましょう。

    クイーンズランド州政府も、海外旅行者について救急車料金を支払い、領収書を受け取って旅行保険へ請求するよう案内しています。

    スマートフォンで写真を撮り、データでも保存しておくと安心です。

    救急車を呼ぶべきなのはどんなとき?

    料金を知ると、「できるだけ救急車は呼ばないほうがいい」と考えてしまうかもしれません。

    しかし、救急車を使うべき状態で料金を理由にためらうのは危険です。

    例えば、

    ・意識がない、意識がおかしい

    ・呼吸ができない、強い呼吸困難

    ・激しい胸痛

    ・重度の出血

    ・重大な交通事故

    ・重いアレルギー反応

    ・けいれん

    ・溺水

    ・重い頭部外傷

    など、生命に関わる可能性がある場合は救急車を要請してください。

    緊急電話番号は000

    オーストラリアの警察・消防・救急車の共通緊急電話番号は、

    000(トリプル・ゼロ)

    です。

    電話がつながると、

    Police(警察)

    Fire(消防)

    Ambulance(救急車)

    のどれが必要か聞かれます。

    救急車なら「Ambulance」と伝えます。

    その後、現在地、電話番号、患者の状態などを質問されます。

    緊急ではない場合は?

    生命に関わる状態でなければ、必ずしも000を利用する必要はありません。

    軽い発熱、風邪、胃腸炎、軽度のけがなどなら、GPや医療センターを利用できます。

    病院へ行くべきか判断できない場合、地域によって電話相談サービスもあります。

    全国的にはヘルスダイレクト(Healthdirect)の電話相談1800 022 222が利用できます。

    クイーンズランド州には13 HEALTH(13 43 25 84)もあります。

    ただし明らかな緊急事態では、こうした相談窓口ではなく000です。

    英語が苦手でも000へ電話できる?

    英語が得意でなくても、まず「Ambulance」と伝えることが大切です。

    現在いるホテル名、住所、道路名などが分かるようにしておきましょう。

    ホテルにいるなら、フロントスタッフへ救急車を呼んでもらう方法もあります。

    ツアー参加中ならガイドやドライバーへ伝えてください。

    スマートフォンの地図で現在地を確認できるようにしておくと、緊急時に役立ちます。

    アウトバック旅行では救急搬送の意味が違う

    シドニーCBDで救急車を呼ぶのと、アウトバックで事故に遭うのでは状況が大きく違います。

    オーストラリア内陸部では、最寄りの病院まで数百キロという地域があります。

    道路救急車で近くの診療施設へ運ばれた後、状態によっては航空機で大きな病院へ移送されることもあります。

    遠隔地医療ではロイヤル・フライング・ドクター・サービス(Royal Flying Doctor Service/RFDS)なども重要な役割を担っています。

    レンタカーでアウトバック、国立公園、遠隔地域へ行く旅行では、通常の都市観光以上に救急搬送・医療搬送まで十分カバーする海外旅行保険を確認しておく価値があります。



    料金より命を優先するためにも保険を準備

    日本からオーストラリアへ旅行するとき、「救急車にも料金がかかる」と知っておくことは大切です。

    2026年現在、海外旅行者が緊急救急車を利用した場合、州によって1,000豪ドルを超える料金になることは珍しくありません。

    さらに距離料金が加わる州もあります。

    航空救急になれば、金額はさらに大きくなります。

    ただし、この情報を知る目的は「救急車は高いから呼ばないようにする」ことではありません。

    むしろ逆です。

    本当に救急車が必要なときに、料金を心配して要請をためらわないよう、旅行前に保険で備えておく。

    それが重要です。

    生命に関わる緊急時は000。

    軽い症状ならGP。

    判断に迷うならヘルスダイレクト。

    そして出発前には、海外旅行保険の「傷害・疾病治療費用」「救援者費用」「緊急医療搬送」の内容を確認しておきましょう。

    救急車に一度も乗らず帰国できれば、それが一番です。

    しかし万一の場合に、「1,500豪ドルかかるから呼ぶのをやめよう」と考えなくて済む準備をしておくことが、海外旅行保険の大きな意味のひとつです。

    よくある質問

    オーストラリアの救急車は無料ですか?

    日本からの一般的な旅行者については、無料と考えないほうがよいでしょう。料金制度は州・準州によって異なり、多くの地域で海外旅行者には1,000豪ドルを超える救急車料金が発生します。

    クイーンズランド州は救急車が無料ではないのですか?

    クイーンズランド州を主な居住地とする住民などは州制度により料金が免除されますが、日本からの旅行者は対象外です。2026年7月以降、海外旅行者の緊急搬送料金は1,559.57豪ドルです。

    シドニーで救急車を呼ぶといくらですか?

    ニューサウスウェールズ州では、2026年7月以降、海外旅行者の緊急道路救急車は基本料金948豪ドル+1キロあたり8.56豪ドルです。距離は救急車拠点から患者、搬送先、拠点へ戻る走行などを含めて計算されます。

    メルボルンで救急車を呼ぶといくらですか?

    2026年7月以降、ビクトリア州のメルボルン都市圏における緊急道路搬送は1,477豪ドルです。地方・農村地域では2,179豪ドルです。

    ケアンズで救急車を利用すると旅行者も無料ですか?

    いいえ。ケアンズはクイーンズランド州ですが、無料制度はクイーンズランド州居住者などが対象です。日本からの旅行者は2026年7月以降、緊急搬送1,559.57豪ドルが基本料金です。

    救急車を呼んでも病院へ行かなければ無料ですか?

    無料とは限りません。救急隊員による診察・処置を受けた場合、搬送しなくても料金が発生する州があります。例えばビクトリア州では2026年料金で637豪ドル、クイーンズランド州では158.39豪ドルです。

    自分が呼んでいない救急車でも料金を払いますか?

    料金が発生する場合があります。ニューサウスウェールズ州やACTでは、誰が救急車を要請したかではなく、サービスを受けた患者に料金を支払う責任がある仕組みです。

    海外旅行保険で救急車料金は補償されますか?

    病気やけがで医学的に必要な救急車利用なら、傷害・疾病治療費用などで補償される商品があります。ただし補償条件は保険によって異なるため、出発前に救急車、航空搬送、緊急医療搬送の扱いを確認してください。

    オーストラリアで救急車を呼ぶ電話番号は?

    000(トリプル・ゼロ)です。警察・消防・救急車の共通緊急番号で、救急車が必要なら「Ambulance」と伝えます。



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  • オーストラリアの水道水は飲める?主要都市の水事情と日本との違い

    オーストラリアの水道水は飲める?主要都市の水事情と日本との違い

    オーストラリア旅行で「水道水はそのまま飲んで大丈夫?」と気になる人は多いでしょう。海外では水道水を飲めない国もありますが、オーストラリアでは事情が異なります。

    結論から言えば、シドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコースト、ケアンズ、アデレード、パース、ホバート、キャンベラ、ダーウィンなど、主要都市の公共水道は通常そのまま飲むことができます。

    オーストラリアでは、全国的な指針となるオーストラリア飲料水ガイドライン(Australian Drinking Water Guidelines)をもとに、州・準州の行政機関や水道事業者が水質を管理しています。ホテルの客室や一般家庭の蛇口から出る冷たい水も、通常は飲料用の公共水道につながっています。

    ただし、広大な国だけに地域差もあります。都市によって水の硬度や味が違い、地方部では地下水や雨水タンクを利用する場所もあります。また、大雨、洪水、設備故障などが発生した際には、一時的に煮沸勧告(Boil Water Alert)が出ることがあります。

    この記事では、日本からオーストラリアを訪れる旅行者向けに、水道水の安全性、主要都市ごとの特徴、硬水・軟水、日本との違い、ホテルやレストランでの水、煮沸勧告が出た場合の対応まで詳しく紹介します。




    結論:オーストラリアの水道水は飲める

    ホテルの洗面所の蛇口から出る水を、そのまま飲んでも大丈夫ですか?
    主要都市の公共水道であれば、基本的にそのまま飲めます。「Do not drink」「Non-potable」などの表示がある水だけは飲まないでください。

    オーストラリアの都市部では、家庭、ホテル、レストラン、オフィスなどへ供給される公共水道は飲料水として管理されています。

    そのため、日本から旅行する際に「毎日ペットボトルの水を買わなければならない」と考える必要はありません。マイボトルを持参してホテルで水を補給するだけでも、十分に旅行できます。

    ただし、「オーストラリア国内のあらゆる蛇口の水が飲める」という意味ではありません。公園、キャンプ場、地方施設などには飲料用ではない水があり、その場合は「Non-potable water」「Do not drink」などと表示されています。

    オーストラリアの飲料水はどう管理されている?

    オーストラリアの飲料水管理の基本となっているのが、国立保健医療研究評議会(National Health and Medical Research Council:NHMRC)のオーストラリア飲料水ガイドライン(Australian Drinking Water Guidelines)です。

    このガイドラインは、飲料水の微生物、化学物質、外観、味、においなどを管理するための全国的な基準となる考え方を示しています。

    実際の水道事業は州・準州ごとの制度で管理され、それぞれの水道事業者が水源、浄水場、配水網などで検査を行います。

    ガイドラインでは、安全な飲料水とは短期間だけでなく、長期間飲み続けても健康に重大なリスクを生じない水であることを基本としています。

    日本の水道水との違い

    日本とオーストラリアは、どちらも都市部では水道水をそのまま飲める国です。

    旅行者が最も感じやすい違いは、安全性そのものよりも味、におい、硬度でしょう。

    日本の水道水は一般に軟水が多く、全国の水道水の硬度は地域によって異なります。オーストラリアも「全国すべて硬水」というわけではなく、メルボルンやキャンベラのように日本人にもなじみやすい軟水の都市があります。

    一方、地下水の割合が多い地域などではカルシウムやマグネシウムが多く、水垢が付きやすいことがあります。



    主要都市の水道水一覧

    都市 通常の公共水道 特徴
    シドニー そのまま飲める 比較的軟らかい水
    メルボルン そのまま飲める 非常に軟らかい水
    ブリスベン そのまま飲める 水源や季節で味・においが変わることがある
    ゴールドコースト そのまま飲める 公共水道は飲料用として管理
    ケアンズ そのまま飲める 熱帯の大雨時などは現地情報を確認
    アデレード そのまま飲める 地域・水源により硬度や味が異なる
    パース そのまま飲める ダム、地下水、海水淡水化など複数水源
    キャンベラ そのまま飲める 軟水
    ホバート そのまま飲める 公共水道は飲料用として管理
    ダーウィン そのまま飲める 雨季に色・味の変化を感じる場合がある

    上表は通常時の公共水道についてです。災害や設備トラブルなどで一時的な飲用制限が出た場合は、現地当局の案内が優先されます。

    シドニー

    シドニーの水道水はそのまま飲むことができます。

    シドニー・ウォーター(Sydney Water)によると、グレーター・シドニーの水道水の硬度は炭酸カルシウム換算で約57mg/Lです。同社では60mg/L未満を軟水、60mg/Lを超える水を硬水として説明しており、シドニーはその境界に近い比較的軟らかい水です。

    日本の軟水に慣れている旅行者でも、大きな違和感を感じにくい都市と言えるでしょう。

    メルボルン

    メルボルンは、水道水の評価が高いことで知られる都市です。

    主な水源の多くは立ち入りが制限された森林の集水域にあり、自然環境で守られた水を貯水池へ集め、必要な処理・消毒を行って供給しています。

    メルボルンの平均的な硬度は約31mg/Lで、非常に軟らかい水に分類されています。

    そのため「オーストラリアの水は硬水だから日本人には飲みにくい」と考えている人には、少し意外かもしれません。

    ブリスベン・ゴールドコースト

    ブリスベンやゴールドコーストでも、通常の公共水道はそのまま飲むことができます。

    南東クイーンズランドでは複数のダムや浄水場を結んだ広域水道網が利用されており、水源の状況によって供給される水が変わることがあります。

    暑い時期や雨の多い時期には、自然由来の成分によって一時的に土や草のような味・においを感じることがあります。味やにおいが変わっても、それだけで直ちに飲用不適という意味ではありません。

    ケアンズ

    ケアンズの主要な水源は、コッパーロード・フォールズ・ダム(Copperlode Falls Dam)やベハナ・クリーク(Behana Creek)です。原水は浄水場で処理された後、市内へ供給されています。

    通常時は水道水をそのまま飲むことができます。

    ただしケアンズは熱帯地域で、サイクロンや集中豪雨の影響を受けることがあります。大雨で原水の濁度が急上昇した場合などには、水道事業者が一時的な使用制限や煮沸勧告(Boil Water Notification)を出すことがあります。

    雨季に旅行する場合でも普段から水道水を避ける必要はありませんが、極端な悪天候の直後はホテルやケアンズ・リージョナル・カウンシルの案内を確認しましょう。




    アデレード

    アデレードでも公共水道はそのまま飲むことができます。

    南オーストラリア州の水道事業者SAウォーター(SA Water)は、地区ごとに過去12か月の水質データを公開しており、硬度、pH、消毒に使用する成分などを住所・地域別に確認できます。

    アデレード周辺は供給地域や水源によって水質が異なるため、「アデレードは一律に硬水」と決めつけない方が正確です。

    日本から来ると味の違いを感じる人もいますが、味の好みと飲料水としての安全性は別の話です。

    パース

    パースの水道水も、通常はそのまま飲むことができます。

    西オーストラリア州のウォーター・コーポレーション(Water Corporation)は、ダムなどの表流水、地下水、海水淡水化水など複数の水源から飲料水を供給しています。

    パース都市圏の水道は飲料水の健康基準を満たすよう管理されていますが、西オーストラリア州では地下水を多く使う地域ほど硬度が高くなる傾向があります。

    そのため、旅行先によってはグラスやシャワースクリーンに白いミネラル跡が付きやすいと感じることがあります。これは必ずしも水が安全ではないという意味ではありません。

    キャンベラ

    キャンベラの水道水は軟水です。

    アイコン・ウォーター(Icon Water)では、キャンベラの水道水の平均硬度を炭酸カルシウム換算で約43mg/Lと案内しています。

    メルボルンほどではありませんが、比較的軟らかく、日本人にも飲みやすいと感じられることが多い水質です。

    ホバート

    タスマニア州ホバートでも、通常の公共水道は飲料水として供給されています。

    タスマニアは雨が比較的多く、水源や供給地域によって水質は異なります。ホテルや市街地で普通に供給されている水道水であれば、通常はペットボトルの水を買う必要はありません。

    郊外の宿泊施設や農場などで雨水タンクを利用している場合は、宿泊施設の案内を確認してください。

    ダーウィン

    ダーウィンの公共水道も飲料用として処理・管理されています。

    ダーウィンでは主にダーウィン・リバー貯水池(Darwin River Reservoir)の表流水と地下水が使われています。

    特徴的なのは雨季です。大雨などで貯水池の水が混ざると、鉄やマンガン、自然由来の有機物などの影響で、水が黄色や茶色っぽく見えたり、味やにおいが変わったりすることがあります。

    パワー・アンド・ウォーター(Power and Water)では、こうした変色の多くは見た目の問題であり、重大なケースを除けば病気になるリスクは低いと説明しています。ただし、明らかな変化がある場合は現地の最新案内を確認するのが安心です。

    オーストラリアの水は硬水?軟水?

    「オーストラリアの水道水は硬水」と紹介されることがありますが、これは正確ではありません。

    水の硬度は都市・地域・水源によって大きく違います。

    地域 硬度の目安 特徴
    メルボルン 約31mg/L 非常に軟らかい
    キャンベラ 約43mg/L 軟水
    シドニー 約57mg/L 比較的軟らかい
    パース 地域により異なる 地下水の影響を受ける地域は硬めの場合がある
    アデレード 地域により異なる 住所・供給水源により変化

    硬度は主にカルシウムやマグネシウムの量を表すもので、硬度が高いから危険というものではありません。

    硬水では石けんが泡立ちにくかったり、ケトルやシャワースクリーンに白いスケールが付きやすかったりします。



    塩素のにおい・味が気になる場合

    オーストラリアの水道水も、安全な状態で家庭まで届けるために塩素などを利用して消毒しています。

    地域、水温、水源、配水距離などによっては、日本より塩素のにおいを強く感じる人もいます。

    気になる場合は、冷蔵庫で冷やしてから飲むだけでも味を感じにくくなります。清潔な容器に入れて冷やしたり、レモンを少量加えたりする方法もあります。

    市販の浄水器を使う旅行者もいますが、都市部の水道水を安全にするために浄水器が必須というわけではありません。

    フッ素は入っている?

    オーストラリアでは、虫歯予防を目的として多くの地域の公共水道にフッ化物(fluoride)が添加されています。

    ただし、すべての地域で一律ではありません。州・地域や水道システムによって異なります。

    通常の旅行者が水道水を飲む際に特別な対応をする必要はありませんが、詳しい水質を確認したい場合は各地域の水道事業者が公開している水質データを確認できます。

    ホテルの洗面所の水は飲める?

    オーストラリアの一般的な都市型ホテルでは、客室の洗面台の冷水側の蛇口も通常は公共水道につながっており、飲むことができます。

    客室に無料のペットボトル水が置かれているからといって、「蛇口の水は飲めない」という意味ではありません。

    ただし、宿泊施設によって設備は異なります。「Non-potable water」「Not for drinking」「Do not drink」などの表示がある蛇口の水は飲まないでください。

    古い建物、郊外のロッジ、キャンプ場、島の宿泊施設などで不安がある場合は、フロントへ「Is the tap water safe to drink?」と確認すると確実です。

    レストラン・カフェの水

    レストランやカフェで「Water, please」と頼むと、水道水(tap water)を提供している店が多くあります。

    注文時に水の種類を確認される場合には、次の表現を覚えておくと便利です。

    英語 意味
    Tap water 水道水
    Still water 炭酸の入っていない水
    Sparkling water 炭酸水
    Bottled water ボトル入りの水

    「Still or sparkling?」と聞かれた場合、ボトル入りの有料水を案内している場合があります。水道水でよければ「Tap water is fine, thank you.」で通じます。

    街中の給水スポット

    オーストラリアの都市部では、公園、海岸沿い、遊歩道、公共施設などに飲料用給水器(drinking fountain/water bubbler)が設置されていることがあります。

    ボトルへ水を補給できるタイプも増えているため、マイボトルを持って歩くと便利です。

    ただし、公園のすべての蛇口が飲料用とは限りません。飲用不可の表示がある水は利用しないでください。

    ミネラルウォーターを買う必要はある?

    主要都市を旅行するだけなら、安全性を理由に毎回ミネラルウォーターを購入する必要はありません。

    スーパーやコンビニではボトル入りの水が販売されていますが、観光中はホテルでマイボトルへ水道水を入れて持参すれば、出費とペットボトルごみを減らせます。

    一方、味の好み、長距離ドライブ、アウトバック旅行、災害時の備えなどではボトル入りの水を用意しておくと便利です。




    煮沸勧告が出た場合

    オーストラリアでも、豪雨、洪水、水道管の事故、浄水設備の不具合などによって、一時的にBoil Water Alert/Boil Water Noticeが出る場合があります。

    これは普段から水道水が危険という意味ではなく、通常の安全性を保証できない状況が発生した際に出される予防措置です。

    煮沸勧告中は、自治体・水道事業者の指示に従ってください。一般には飲用だけでなく、歯磨き、飲み物や食品の調理、氷作りなどにも煮沸済みの水を使うよう案内されることがあります。

    旅行中であれば、ホテルから案内が出ていないか確認するのが最も簡単です。

    雨水タンク・井戸水・地方部では注意

    オーストラリアでは、郊外や農場、エコロッジ、キャンプ場などで雨水タンク(rainwater tank)や地下水(bore water)を使っていることがあります。

    公共水道と違い、こうした個別の水源は施設ごとに管理状況が異なります。

    オーストラリア飲料水ガイドラインでも、個別住宅の雨水・地下水などについては、水源の状態、設備の維持管理、必要に応じた検査が重要とされています。

    「Tank water」「Bore water」という表示がある場合や地方の宿泊施設では、飲用可能か宿泊先へ確認してください。

    水が白い・茶色い・においがする場合

    白く濁って見える

    蛇口から出した水が白っぽく見えても、細かな空気の泡が原因の場合があります。

    透明なコップに入れてしばらく置き、下から透明になっていく場合は空気の可能性が高くなります。

    茶色・黄色に見える

    水道管工事、急激な水流の変化、自然由来の鉄やマンガンなどによって変色することがあります。

    明らかな変色が続く場合には、そのまま大量に飲まず、ホテルまたは地域の水道事業者の案内を確認しましょう。

    塩素や土のようなにおい

    消毒用の塩素や、水源に含まれる自然由来の成分によって味・においが変化することがあります。

    味やにおいだけで安全性を判断することはできないため、不安な場合には最新の水質情報を確認してください。

    ケトルに白い跡が付くのはなぜ?

    ホテルやアパートメントの電気ケトルを使った際、内側に白い粉や膜のようなものが見えることがあります。

    これは硬度の高い水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが、加熱・蒸発した後に残ったスケール(水垢)であることがあります。

    硬水地域では起こりやすい現象で、水道水が汚染されていることを意味するものではありません。



    旅行者向け・水道水の上手な利用方法

    • 都市部ではホテルの水道水をマイボトルへ入れて持ち歩く
    • 「Non-potable」「Do not drink」の表示がある水は飲まない
    • 味が気になる場合は冷やして飲む
    • 地方の雨水タンク・井戸水は飲用可能か確認する
    • 大雨、洪水、サイクロンの直後は現地の水道情報を確認する
    • 長距離ドライブやアウトバック旅行では十分な飲料水を別途準備する
    • 透明度、色、においに急な変化があれば宿泊施設へ確認する

    特に夏のオーストラリアでは、観光中の水分補給が重要です。毎回ペットボトルを買うより、再利用できるボトルを1本持参すると便利です。

    オーストラリアの水道水に関するよくある質問(FAQ)

    オーストラリアの水道水はそのまま飲めますか?

    主要都市の公共水道は通常そのまま飲めます。飲用不可の表示や一時的な煮沸勧告がある場合は、その案内に従ってください。

    ホテルの洗面台の水も飲めますか?

    都市部の一般的なホテルで公共水道につながっている冷水なら通常は飲めます。ただし「Do not drink」「Non-potable」などの表示がある場合は飲まないでください。

    オーストラリアの水は硬水ですか?

    地域によります。メルボルンは約31mg/L、キャンベラは約43mg/L、シドニーは約57mg/Lで比較的軟らかい水です。一方、地下水を多く利用する地域などでは硬度が高くなることがあります。

    水道水で歯磨きをしても大丈夫ですか?

    通常の公共水道であれば問題ありません。煮沸勧告が出ている場合は、その指示に従ってください。

    水道水で氷を作っても大丈夫ですか?

    通常の公共水道であれば問題ありません。煮沸勧告中は氷についても現地当局の指示を確認してください。

    ペットボトルの水を毎日買う必要がありますか?

    主要都市では安全性を理由に毎日購入する必要はありません。マイボトルに水道水を入れて持ち歩くこともできます。

    雨水タンクの水も飲めますか?

    適切に管理された雨水タンクは飲用に利用されることもありますが、公共水道とは管理方法が異なります。旅行者は宿泊施設や管理者に飲用可能か確認してください。

    水道水が少し塩素臭いのですが危険ですか?

    消毒に使用される塩素のにおいを感じる場合があります。においだけで危険とは限りません。急な変化や強い異臭が続く場合は、宿泊施設や水道事業者の最新情報を確認してください。



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  • ノーランジーロック

    ノーランジーロック

    ノーランジーロック(Nourlangie Rock)は、約1.5kmに渡って3か所のアボリジニーの壁画を見ることができる。

    ここの目玉は、何といっても自由に雷を操ることができる「雷男(ナマルゴン)の壁画です。ウビルーの壁画と同じく、X線画法という、彼ら独特の技法で描かれている。

    アボリジニーの伝説ドリームタイムに出てくる精霊ナマルゴンについて、ガイドの説明やパネルによる解説で詳しく知ることができる。

    展望台からは、180度見渡す限りカカドゥの湿原のダイナミックさを実感できるだろう。