クーバー・ペディ

南オーストラリア州の州都アデレードから北へ約850kmの場所に位置するクーパー・ペディは、アウトバックに存在する人口約3500人の小都市である。世界のオパール生産の約80%がこのクーパー・ペディから産出されているため、「オパールの都」とも呼ばれている。
1911年に初めてオパールがクーバー・ペディで発見されて以降、多くの白人労働者が一攫千金を求めてここクーパー・ペディに集まってきた。夏場の気温が40度以上50度近く、また冬場は0度近くまで気温が下がる厳しい環境の中、ダグアウトハウス(dagouthouse)と呼ばれる洞窟に人々は住み始め、地下都市が形成された。
この地下は、 年間を通して常に気温24℃・湿度20%程度に保たれているため、非常に過ごしやすいためである。地下には、住居のみならず教会、売店、本屋、学校、郵便局、カフェ、そしてホテルなどの公共施設作られている。
今では人気の観光地となっており、クーバー・ペディの地下に作られたホテルやバックパッカーズでの宿泊やオパールの採掘の見学、ヌードリングと言われるオパールと他の石を分ける選別作業体験などが人気だ。
クーパー・ペディの赤土にところどころ盛り上がった砂丘がある、まるで火星のようなユニークな景色は、マッドマックス/サンダードームやプリシラ、ピッチ・ブラックといった映画の撮影地ともなったことで有名である。
クーバーペディの地下ホテル
クーバーペディを上空から
写真提供:南オーストラリア観光局