オーストラリアの概要

国名 COMMONWEALTH OF AUSTRALIA(コモンウェールズ・オブ・オーストラリア)
政治形態 国家元首はイギリスのチャールズ国王。2022年のエリザベス女王の逝去により、チャールズ国王に代わった。形式上、チャールズ国王に任命された「総督」(GOVERNOR GENERAL)が、連邦、及び各州にいて統治されることになっているが、実際には下院・上院の二院制のよる、議院内閣制。
複数の政党があるが、中道右派の自由党と、社会民主主義派の労働党の二大政党。ユニークなのが、オーストラリアでは、選挙への投票が義務化されており、正当な理由なく投票にいかない場合は、その有権者に対し罰金刑が下る点。
ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、クイーンズランド州、西オーストラリア州、タスマニア州、南オーストラリア州、キャンベラ首都特別地域、ノーザンテリトリー準州の6つの州と2つの特別州からなり、それぞれ高レベルの自治権を持つ。
首相 アンソニー・アルバニージー(Anthony Norman Albanese)
面積・地勢 約761万平方キロメートル、海岸線の総延長は34,000キロメートルに達する、日本の国土の約21倍の広大な国土を持つ。インド・オーストラリア・プレートに乗り、周りをインド洋、太平洋に囲まれる。オーストラリア北東部には、全長2000キロに及ぶ世界最大の珊瑚礁群のグレートバリアリーフが広がる。東部、北部を除き、国土の多くは「アウトバック」と呼ばれる砂漠地帯、灌木地帯が広がる。
国旗・国歌・国花 左上に英国のユニオンジャック、右側の5つの星は、南十字星。ユニオンジャックの下の星は、七稜星、連邦を表す。1953年の国旗法により、現在の国旗が定められた。
国歌は「アドバンス・オーストラリア・フェア」(ADVANCE AUSTRALA FAIR)。国際試合などでよく耳にする「ワルチング・マチルダ」(WALTZING MATILDA)は国歌ではないが、国歌の「アドバンス・オーストラリア・フェア」とともに、「愛国歌」的な位置づけで、よく歌われる。
国花 国花は、アカシア科の「ワトル」。オーストラリア全土に生育し、夏になると黄色の花をつける。動物はカンガルーで、エミュとともにオーストラリアの紋章に描かれている。
人口 約2601万人(2022年現在)。
民族 約90%は、英国、アイルランドを中心とした、ヨーロッパからの移民である。元々オーストラリアに住んでいた、アボリジニ等の人口は、全体のわずか2.2%になっている。
宗教 全体の約64%がクリスチャン、12%が無宗教(含む回答拒否)
言語 英語。ただし広く知られるように、「オージーイングリッシュ」(AUSSIE ENGLISH)と呼ばれる、独特のアクセント、言い回しがある。
首都 キャンベラ。長い間オーストラリアの首都の座を、シドニーとメルボルンで争っていたが、その決着がつかずに、妥協案として1908年にキャンベラに新しい首都を建設することが決定された。1913年より建設が開始され、1927年にキャンベラへ首都の移転が完了した。キャンベラは、オーストラリア連邦議会、政府関連施設などが中心で、人口も約33万人と少なく、金融・商業は、シドニー、メルボルン等が中心である。
時差 オーストラリアは広大な国土を持つため、東部(ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州、ビクトリア州、タスマニア州、キャンベラ首都特別地域)、中部(南オーストラリア州、ノーザンテリトリー準州)、西部(西オーストラリア州)の3つの時間帯に別れている。
日本との時差は、東部が-1時間、中部+0.5時間、西部+1時間であるが、夏期はサマータイムを実施する州も多くあるので注意。
詳しくは、「オーストラリアの時差」のページをご覧ください。
通貨 オーストラリアドル。一般的にA$、または単に$と表示される。補助単位としてセント、$1=100セント。紙幣は、$100、$50、$20、$10、$5の5種類。プラスチック製の紙幣で、色分けされており、旅行者にも見分けやすい。コインは$2、$1、50セント、10セント、20セント、5セントの6種類。
詳しくは、「オーストラリアの通貨・両替」のページをご覧ください。
祝日 国が定めた祝日の他、州で定めた祝日、希にではあるが都市で定めた祝日もあるので注意。以前はほぼすべての商店は、祝日を休業としてきたが、近年はクリスマス(12月25日)を除き、多くの商店が営業されるようになってきている。

教育 州によって若干の違いがあるが、オーストラリアでは、1-6年次が小学校にあたる「プライマリー・スクール・エデュケーション」(PRIMARY SHCOOL EDUCATION) 、7-10年次が中学校にあたる「ジュニア・セカンダリー・エデュケーション」(JUNIOR SECONDARY EDUCATION) になり、この10年間が義務教育となっている。
その後高校にあたるのが、11-12年次の「シニア・セカンダリー・エデュケーション」(SENIOR SECONDARY EDUCATION) 、その後3-6年間の「大学」(UNIVERSITY)、1-5年間の「専門学校」(VOCATIONAL EDUCATION AND TRAINING) に進むことになる。
経済

移民による人口増加、資源価格の値上がり、中国からの積極的な投資、オーストラリア製品の輸入の大幅な増加などにより、オーストラリアは過去28年間連続してGDPのプラス成長を続けていた。
2018年頃より豪中関係が悪化し、ワイン、牛肉、大麦等の事実上の輸入制限が行われ始め、オーストラリア経済に影を落とし始めた。
そこに2020年に新型コロナウィルスのパンデミックがおき、オーストラリアは特に厳しい行動制限、出入国規制を行い、2020年にはGDP成長率がマイナス2.1%と、29年ぶりの景気後退となった。
しかしながら、2020年のGDP成長率のマイナスは、米国、日本などと比較しても小幅にとどまり、2021年の成長率はプラス2.1%、2022年もプラス4.3%とプラス成長に回復している。



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