オーストラリアでオーロラを見る|タスマニアの南極光・見える時期・場所・予報の見方

「オーロラを見る旅行」と聞くと、フィンランドやカナダ、アイスランドを思い浮かべる人が多いかもしれません。ところが南半球にもオーロラがあり、オーストラリアでは条件がそろうとオーロラ・オーストラリス(Aurora Australis/南極光)を見ることができます。
特に有名なのがタスマニア島です。オーストラリア最南端の州で、街明かりが少なく、南の地平線が開けた海岸も多いため、国内では最もオーロラ観察に向いています。強い地磁気嵐が起きた夜には、ビクトリア州、南オーストラリア州、西オーストラリア州、ニューサウスウェールズ州など本土でも観測されることがあります。
ただし、北欧のオーロラ旅行と同じ感覚で「タスマニアへ行けば見られる」と考えるのはおすすめしません。オーストラリアのオーロラは発生予測が難しく、肉眼では淡い光にしか見えないことも多いからです。写真では鮮やかなピンクや緑に写っていても、実際の目には白っぽい光や薄い赤として見えることもあります。
それでも、運よく活発なオーロラに出会った夜のタスマニアは格別です。南の地平線から赤や緑の光が立ち上がり、満天の星や天の川と重なる光景は、昼間の観光とはまったく違うオーストラリアの一面を見せてくれます。
この記事では、日本からオーストラリアを訪れる旅行者向けに、オーロラ・オーストラリスの仕組み、見える場所と時期、タスマニアのおすすめ観察地、本土で見える可能性、Kp指数や予報の見方、肉眼とカメラの違い、スマートフォンでの撮影方法、安全にオーロラを追うための注意点までまとめて紹介します。
オーストラリアで見えるオーロラとは?
北半球のオーロラはAurora Borealis(オーロラ・ボレアリス/北極光)、南半球のオーロラはAurora Australis(オーロラ・オーストラリス/南極光)と呼ばれます。
南極周辺にできる光の帯
オーロラは南極点の真上だけに現れるわけではなく、地球の磁極を取り囲む「オーロラ・オーバル(Auroral Oval)」と呼ばれる帯状の地域で起こりやすくなります。宇宙天気が活発になると、この帯が赤道側へ広がります。
オーストラリアでは南ほど有利
通常のオーロラ・オーバルから最も近いタスマニアが有利で、本土では南側の海岸ほどチャンスが上がります。非常に強い地磁気嵐になると、さらに北の地域まで見えることがあります。
毎晩見える現象ではない
星や月と違い、オーロラは太陽活動と地球の磁場の状態によって突然発生します。「今日の夜は必ず出る」と数週間前から確定できるものではありません。
数日前から可能性が見えてくる
太陽から地球へ向かうコロナ質量放出(CME)などが観測されると、数日前からオーロラ発生の可能性が予測されます。ただし実際に地球へ到達した時の磁場の向きなどで結果は変わります。
オーロラはなぜ光る?
オーストラリア気象局のSpace Weather Servicesによると、オーロラは太陽から来る高エネルギーの荷電粒子が地球の磁気圏へ入り、上層大気の原子や分子と衝突することで発光する現象です。
きっかけは太陽
太陽フレアやコロナ質量放出などによって太陽風が強まり、地球の磁場が大きく乱されると地磁気嵐が起こります。
粒子が極地方へ導かれる
地球の磁力線に沿って荷電粒子が南北の極地方へ導かれ、大気中の酸素や窒素と衝突します。
高度100km前後から上空で発光
衝突によって酸素や窒素がエネルギーを受け取り、それを光として放出します。カーテン、帯、柱、淡い光の塊など、姿はその時々で変わります。
赤・緑・紫に見える理由
オーロラの色は、粒子が衝突する大気の成分や高度などによって変わります。
| 色 | 主な原因 | オーストラリアでの見え方 |
|---|---|---|
| 赤 | 高い高度の酸素による発光 | 遠くのオーロラを見る豪州中緯度では目立つことが多い |
| 緑 | 比較的低い高度の酸素による発光 | 活発なイベントや南方で見えることがある |
| 紫・ピンク | 窒素などの発光が混ざる | カメラでは鮮やかに写りやすい |
タスマニアからはオーロラそのものをかなり遠くから南の地平線越しに見ることも多いため、北欧の写真でよく見る緑色のカーテンより赤やピンクの光として観測・撮影されることがあります。
写真と肉眼では見え方が違う
オーストラリアでオーロラを見る前に知っておきたいのが、SNSの写真と肉眼の見え方の差です。
カメラは淡い光も拾う
スマートフォンやカメラの長時間露光は、人間の目では分かりにくい弱い赤や緑の光まで記録します。そのため肉眼では白っぽい薄明かりなのに、撮影すると鮮やかなピンクになることがあります。
肉眼でカーテンが動く夜もある
強いイベントでは、光の柱やカーテンが動く様子を肉眼で確認できることもあります。しかし毎回そのレベルになるわけではありません。
「写真にしか写らない」ことも普通
タスマニア観光局も、オーロラは短時間で淡く、肉眼ではほとんど分からない場合があると案内しています。現地で「何も見えない」と感じても、試しにスマートフォンのナイトモードで南の空を撮ると色が出ることがあります。
オーストラリアではどこで見える?
オーロラの観測では、緯度だけでなく「南の地平線が開けている」「街明かりが少ない」「雲がない」という条件も重要です。
| 地域 | 見える可能性 | 特徴 |
|---|---|---|
| タスマニア南部 | ★★★★★ | 国内最有力。南向きの海岸が多い |
| タスマニア北部・東部 | ★★★★☆ | 強いイベントなら十分チャンスあり |
| ビクトリア州南岸 | ★★★☆☆ | 地磁気嵐が強い夜に観測例あり |
| 南オーストラリア州南岸 | ★★★☆☆ | カンガルー島、エア半島など南向きの海岸が有利 |
| 西オーストラリア州南西部 | ★★☆☆☆ | 強い地磁気嵐で可能性あり |
| ニューサウスウェールズ州南部 | ★☆☆☆☆~★★☆☆☆ | かなり強いイベントが必要 |
| シドニー以北 | ★☆☆☆☆ | 通常は難しく、極端に強いイベント時のみ |
この評価は「旅行中に見られる保証」を示すものではありません。タスマニアでも何日も出ないことは普通にあり、本土でも非常に強いイベントなら突然好条件になります。
一番おすすめはタスマニア
オーストラリアでオーロラを目的に旅行するなら、最初の候補はタスマニア島です。
オーストラリアで最も南にある州
南極に近いため、本土より弱い地磁気活動でもオーロラを観測できる可能性があります。
光害の少ない場所が多い
ホバート周辺でも市街地を少し離れれば暗い場所があり、さらに南や東へ行けば人工光の少ない海岸が数多くあります。
南向きの海が大きな強み
遠くのオーロラは南の地平線近くに現れることが多いため、南側に山や建物がなく、海へ向かって視界が開けている場所が理想です。
オーロラ以外の夜空もきれい
たとえオーロラが出なくても、タスマニアは星空、天の川、大小マゼラン雲などを楽しめます。「オーロラだけが目的」ではなく、星空も含めて夜を楽しむ計画にすると満足しやすくなります。
ホバート近郊のおすすめ観察地
日本からの短期旅行者なら、ホバートを拠点に南側へ移動するのが最も現実的です。Discover Tasmaniaが紹介する代表的な観察地にも、ホバートから行きやすい場所が含まれています。
サウス・アーム・ペニンシュラ
ホバートから車で行きやすく、南側の海が開けた場所を選びやすいエリアです。オーロラ情報が出る夜には地元の撮影者も集まります。
kunanyi/マウント・ウェリントン周辺
ホバートの背後にそびえる山で、標高が高く街を見下ろせます。ただし山頂付近は天候が急変しやすく、積雪、凍結、強風、道路規制もあるため、オーロラ目的だけで無理に上がらないでください。
カールトン・ビーチ
ホバート東側の海岸で、街明かりから離れ、南側の視界を確保しやすい場所です。
イーグルホーク・ネック
タスマン半島の入口に位置し、テッセレイテッド・ペイブメントなど海岸風景とオーロラを組み合わせた写真を狙える地域です。
ブルーニー島
ホバートの南にあり、南向きの海岸と暗い夜空に恵まれています。Cape Bruny Lighthouse周辺などは写真映えしますが、夜間の道路状況やフェリー、宿泊計画まで含めて準備する必要があります。
タスマニア各地のオーロラスポット
ホバート周辺以外でも、島内のさまざまな場所から観測できます。
コックル・クリーク
タスマニア最南部の道路でアクセスできる地域のひとつ。緯度と暗さでは非常に魅力的ですが、ホバートから距離があり、夜間運転を前提に気軽に行く場所ではありません。滞在型で考えるのがおすすめです。
セントラル・プラトー
市街地の光が少なく、広い空を確保できます。冬は雪や凍結の可能性があるので道路状況に注意してください。
コールズ・ベイ
東海岸のフレシネ国立公園周辺。ハザーズの山並みや海を入れた星空・オーロラ写真を撮れる可能性があります。
クレイドル・マウンテン周辺
条件がそろえば北西部でも観測できます。Dove Lake周辺から南方向を撮ったオーロラ写真も知られていますが、夜間の国立公園利用条件や天候を必ず確認してください。
スタンリー
タスマニア北西部でも強いイベント時には観測可能です。南部より条件は厳しくなりますが、島を周遊中なら予報を確認する価値があります。
オーストラリア本土でも見える?
見えます。ただしタスマニアより強い地磁気活動が必要です。
ビクトリア州
本土では最も狙いやすい地域のひとつです。フィリップ島、モーニントン半島、ウィルソンズ・プロモントリー、グレート・オーシャン・ロード沿岸など、南側が海に開けた暗い場所が候補になります。
南オーストラリア州
カンガルー島、フルリオ半島、エア半島の南岸などは、南極方向に大きな市街地がなく、強いイベント時の観測候補です。South Australian Tourism Commissionも、エア半島のLincoln National ParkではAurora Australisが現れる可能性があると紹介しています。
西オーストラリア州
南西海岸では大きな地磁気嵐の際に観測されることがあります。オーストラリア気象局の目安では、Kp6相当の活動になると西オーストラリア州南西海岸まで見える可能性が示されています。
ニューサウスウェールズ州
かなり強い地磁気嵐が必要です。オーストラリア気象局ではKp7相当で「Southern NSW」まで視認範囲が北上する目安を示しています。
非常に強いイベントならさらに北へ
記録上は、まれに南クイーンズランド州などかなり北でも観測されています。ただし日本からの旅行者が「オーロラを見る場所」として計画する地域ではありません。
オーロラが見やすい時期
よく「タスマニアのオーロラは冬がシーズン」と紹介されますが、正確にはオーロラそのものは一年中発生する可能性があります。
5~9月は旅行者にとって見やすい
タスマニア観光局は、冷涼な5~9月を観察しやすい時期として紹介しています。理由はオーロラが冬だけ発生するからではなく、夜が長く暗い時間が増えるためです。
夏でも発生する
12~2月でも強い太陽活動があればオーロラは起こります。ただしタスマニアは夏の日没が遅く、夜が短いため、旅行者が暗い時間に観察できるチャンスは冬より少なくなります。
雲がなければ季節を問わずチャンス
最終的には「地磁気活動」「暗さ」「雲」「観察場所」の組み合わせです。旅行日をオーロラだけで決めるより、タスマニア観光を楽しみながら毎晩予報を確認する方が現実的です。
3~4月・9~10月も狙い目
少し意外ですが、オーストラリア気象局の長期統計では、地磁気擾乱は3~4月と9~10月の春分・秋分付近に多い傾向があります。
地磁気擾乱は春分・秋分付近に増える
1932~2014年のデータでは、一定規模以上の地磁気擾乱は12~1月や6~7月より、春分・秋分付近でおよそ2倍多く発生したとされています。
「冬」と「春分・秋分」は矛盾しない
冬は夜が長く観察しやすい。一方で地磁気活動そのものは春分・秋分付近で活発になりやすい。この2つは別の要素です。
旅行なら3~4月、9月も魅力的
日照時間と気温のバランスを考えると、秋の3~4月や春の9月は、日中のタスマニア観光と夜のオーロラ待ちを両立しやすい時期です。
何時ごろ見える?
「夜10時から深夜2時が絶対」といった固定時間はありません。オーロラは宇宙天気次第で、日没後から明け方までいつ活発になるか分かりません。
暗くなってからが観察時間
当然ながら空が明るい時間は淡いオーロラを確認できません。まずは天文薄明が終わり、十分暗くなる時間を目安にします。
活発化は突然起こる
数時間ほとんど変化がなかったのに、短時間だけ急に明るくなることがあります。予報が良い夜はリアルタイム情報も確認してください。
一晩中待つ必要はない
短期旅行なら、現地コミュニティーの目撃情報やBureau of MeteorologyのAurora Alertを利用し、可能性が高まった時だけ外へ出る方法が現実的です。
オーロラ予報の確認方法
オーストラリアで最初に確認したいのは、Bureau of Meteorology(オーストラリア気象局)のSpace Weather Servicesです。
Aurora Outlook
3~7日前を目安に、大きな活動領域やコロナホールなどからオーロラの可能性を知らせる情報です。発行は頻繁ではありません。
Aurora Watch
最大48時間程度先までの注意情報で、地球へ影響しそうなCMEなどが確認された場合に発表されます。
Aurora Alert
実際にオーロラ観察に適した宇宙天気活動が進行している時に出される情報です。旅行者にとって一番重要なのはこの段階です。
Auroral Oval
オーロラ・オーバルがどこまで北へ広がり、どの緯度から見える可能性があるかを確認できます。ただしBureau of Meteorology自身も、モデルの視認限界と実際の目撃報告が一致しない場合があるとしており、境界線は目安として使うのが良いでしょう。
最後に雲量を確認
宇宙天気が最高でも、空が厚い雲に覆われていれば見えません。オーロラ予報と通常の天気・雲量予報をセットで確認してください。
Kp指数の見方
オーロラ情報でよく登場するのがKp指数です。0~9で地球規模の地磁気活動の強さを表し、数字が大きいほどオーロラが低緯度側へ広がる可能性が高まります。
| Kpの目安 | オーストラリア気象局が示す北限の目安 | 旅行者向けイメージ |
|---|---|---|
| Kp3 | Southern Tasmania | タスマニア南部なら可能性 |
| Kp4 | All of Tasmania | タスマニア全域へチャンス拡大 |
| Kp5 | Coastline of Victoria | ビクトリア州南岸も候補 |
| Kp6 | Southwest Coast of Western Australia | 本土南部の広い範囲で注目 |
| Kp7 | Southern NSW | NSW南部まで見える可能性 |
| Kp8 | Southern Queensland | 非常に強い地磁気嵐 |
| Kp9 | The Tropics | 極端に強いイベント |
ただし「Kp4だから必ずホバートで見える」「Kp5未満ならビクトリアでは絶対見えない」という線引きではありません。オーロラの高度、強さ、磁場の向き、雲、地形、光害などで実際の視認性は変わります。
また、オーストラリア気象局は国内向けにKaus(Australian regional K index)も使用しています。数字ひとつだけを見るより、Aurora AlertやAuroral Ovalと合わせて判断する方が実用的です。
オーロラを見るための条件
予報が良い夜でも、観察場所が悪ければ見えません。最低限、次の条件をそろえます。
南の地平線が開けている
タスマニアから見る弱いオーロラは南の地平線付近に出ることが多いため、南側に山、建物、大きな木がない場所を選びます。
南側に街明かりがない
自分の背後に街があっても、南方向が暗ければ観察できます。逆に南側に市街地があると、街の光とオーロラが重なります。
雲が少ない
オーロラは雲よりはるか上空で起こるため、低い雲でも完全に隠されます。
できれば月明かりが弱い
強いオーロラなら満月でも見えることがありますが、淡い光を狙うなら新月前後や月が出ていない時間の方が有利です。
目を暗さに慣らす
車のライトやスマートフォンの明るい画面を見続けると、淡いオーロラが見えにくくなります。10~20分ほど暗さに目を慣らしてください。
スマホ・カメラで撮影する方法
オーストラリアのオーロラは、肉眼よりカメラを通した方が色を確認しやすい場合が多いため、撮影方法を知っておくと楽しみが増えます。
スマートフォン
新しいiPhoneやAndroidならナイトモードを使用し、三脚などで固定します。Discover Tasmaniaでは目安として5~30秒程度のシャッター速度を紹介しています。機種によって自動設定が異なるので、まず標準のナイトモードから試してください。
セルフタイマーを使う
シャッターを直接押すとカメラが動くので、2~3秒のタイマーを使うとブレを減らせます。
一眼・ミラーレス
広角・明るいレンズが使いやすく、F値を小さくし、ISO1600~3200前後、数秒~10秒程度を出発点に調整します。オーロラが速く動く夜は露光を短くした方が光の形を残せます。
ホワイトバランスを調整
写真が不自然に黄ばんだ場合は、ホワイトバランスを下げると夜空とオーロラの色を表現しやすくなります。
南の空を試し撮りする
肉眼で分からなくても、南方向を長時間露光して赤や緑が写るか確認します。これがオーロラ・チェイサーの実用的な探し方のひとつです。
オーロラ目的の旅行はどう計画する?
北欧のように「オーロラツアー3泊」で組むより、タスマニア観光+オーロラ待ちという考え方がおすすめです。
最低でも3~4泊あると動きやすい
1泊だけでは、雲や宇宙天気が悪ければそれで終了です。ホバートに数泊し、毎日夕方に予報を確認するとチャンスを増やせます。
レンタカーがあると有利
オーロラは発生場所ではなく観察条件に合わせて移動するため、公共交通だけでは難しいことがあります。ただし夜間の慣れない道路運転には十分注意してください。
宿泊地は南部が便利
オーロラを優先するならホバート、サウス・アーム方面、タスマン半島、ブルーニー島など南部に宿泊すると、強い予報が出た時に移動しやすくなります。
昼の予定を詰め込みすぎない
深夜までオーロラを待った翌朝に早朝出発のツアーを入れると体力的に厳しくなります。オーロラ狙いの日は翌朝に余裕を持たせると楽です。
見えなくても楽しめる旅程に
ポート・アーサー、ブルーニー島、フレシネ、マウント・フィールドなど通常のタスマニア観光を主軸にし、「条件が良ければ夜にオーロラを狙う」組み方が一番現実的です。
日本人旅行者向け実用ポイント
オーロラ・チェイスは普通の夜景観賞より「その場で判断する」ことが多くなります。
Bureau of Meteorologyをブックマーク
旅行中はSpace Weather ServicesのAuroraページを確認し、Aurora Watch、Aurora Alert、Auroral Ovalをチェックします。
通常の天気予報も同時に見る
宇宙天気だけ見て遠くへ出かけないでください。目的地の雲量、雨、風を先に確認します。
現地の目撃情報が役立つ
オーロラは急に活発化するため、タスマニアのオーロラ撮影コミュニティーやSNSのリアルタイム投稿は参考になります。ただし他人の古い写真を「今見えている」と誤認しないよう、投稿時刻と場所を確認してください。
方角は「南」
弱いオーロラを探すなら、まずスマートフォンのコンパスで南を確認してください。北側の空を探しても見つかりません。
双眼鏡は不要
オーロラは広い範囲を見る現象なので、望遠鏡や双眼鏡より肉眼が基本です。撮影するなら三脚を優先してください。
冬は防寒を大げさなくらいに
海岸で風に当たりながら立って待つと、気温以上に寒く感じます。ダウンジャケット、帽子、手袋、暖かい靴などを用意してください。
夜間観察の安全・マナー
オーロラ予報が出ると、暗い海岸や郊外へ多くの人が移動します。美しい写真より安全が優先です。
路肩へ急停車しない
オーロラが見えたからといって、暗い道路の路肩へ突然停車するのは危険です。正式な駐車場や安全なスペースを利用します。
夜間の野生動物に注意
タスマニアではワラビー、パデメロン、ポッサムなどが夜間に道路へ出てきます。特に郊外では速度を落としてください。
崖や海岸へ近づきすぎない
暗闇では波、崖、段差が見えません。写真の構図を優先して柵を越えたり、濡れた岩場へ入ったりしないでください。
白いライトを人へ向けない
長時間露光中の撮影者の近くで車のヘッドライトや強い懐中電灯を照らすと撮影を妨げます。足元には赤色ライトや弱い照明を使うと便利です。
私有地へ入らない
暗い郊外では土地の境界が見えにくくなります。牧場、住宅地、私有道路へ無断で入らないでください。
オーストラリアでオーロラを狙うなら:最も現実的なのはタスマニア南部です。ホバートに数泊し、毎日Bureau of MeteorologyのAurora情報と雲量を確認。条件が良い夜だけ南向きの暗い海岸へ移動する方法がおすすめです。「必ず見られる観光名所」ではなく、運と宇宙天気がそろった時に出会える自然現象として楽しみましょう。
オーストラリアのオーロラに関するよくある質問(FAQ)
はい。南半球のオーロラはAurora Australis(南極光)と呼ばれ、オーストラリアでは特にタスマニアで観測チャンスがあります。強い地磁気嵐では本土南部でも見えることがあります。
タスマニアです。特にホバートより南側、サウス・アーム、ブルーニー島、コックル・クリークなど、南の地平線が開けた暗い場所が有利です。
いいえ。タスマニアでもオーロラは不定期です。数日滞在しても一度も見られないことがあります。太陽活動、地磁気、雲、光害など複数の条件がそろう必要があります。
一年中発生する可能性があります。旅行者には夜が長い5~9月が観察しやすい一方、地磁気擾乱そのものは3~4月、9~10月の春分・秋分付近に増える傾向があります。
強い地磁気嵐ならビクトリア州南部から見えることがあります。ただしメルボルン中心部は光害が強いため、南向きで街明かりの少ない海岸などへ移動した方が有利です。
通常は難しいです。非常に強い地磁気嵐ではニューサウスウェールズ州まで見えることがありますが、オーロラ目的の旅行ならタスマニアの方が圧倒的に現実的です。
オーストラリア気象局の目安ではKp3でタスマニア南部、Kp4でタスマニア全域まで視認範囲が広がる可能性があります。ただしKpだけで見える・見えないを断定することはできません。
必ずしもそうではありません。弱いオーロラは肉眼では白や淡い赤にしか見えず、スマートフォンやカメラの長時間露光で初めて鮮やかな色が写ることがあります。強いイベントでは肉眼でも色や動きを確認できます。
近年のスマートフォンならナイトモードで撮影できる場合があります。三脚などで固定し、数秒以上の長時間露光を使うのがポイントです。
いいえ。オーロラは自然現象なので、どのツアーでも出現を保証することはできません。予報が良くても雲に隠れることがあります。予約する場合は催行条件や天候時の対応も確認してください。
オーストラリアのオーロラに関する参考情報
- Aurora:Bureau of Meteorology Space Weather Services
- Geomagnetic Indices:Bureau of Meteorology Space Weather Services
- Auroral Oval:Bureau of Meteorology Space Weather Services
- Facts about the Aurora:Bureau of Meteorology
- The Seasonal Distribution of Geomagnetic Disturbances:Bureau of Meteorology
- How to see the Southern Lights:Discover Tasmania
- Stargazing in South Australia:South Australian Tourism Commission
まとめ:オーストラリアのオーロラは「待つ旅」ではなく「出たら追う旅」
オーストラリアでオーロラを見るなら、最もおすすめなのはタスマニア。特に南部は南極側の空が開け、光害も少なく、国内では最も観測条件に恵まれています。
ただし、オーロラ・オーストラリスは毎晩見えるものではありません。「8月にホバートへ行けば見える」といった固定シーズンもなく、太陽活動と地磁気の状態次第です。冬は夜が長いので観察しやすく、3~4月・9~10月は地磁気活動が高まりやすいという、それぞれ別のメリットがあります。
旅行中はBureau of MeteorologyのAurora AlertとAuroral Oval、通常の雲量予報を確認し、条件が良くなった夜だけ南向きの暗い場所へ。肉眼では分かりにくい時でも、スマートフォンのナイトモードで撮るとオーロラの色が現れることがあります。
オーロラだけを目的に何時間も寒い海岸で待ち続けるより、昼はタスマニアを普通に観光し、夜にチャンスが来たら追いかける。そのくらいの距離感が、オーストラリアでAurora Australisを楽しむ一番良い方法です。
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