オーストラリアのクレーター9選|隕石衝突跡・火山湖・世界最古のクレーター完全ガイド

オーストラリアには、宇宙から飛来した隕石や小惑星が残した巨大な衝突跡と、火山活動によってできたクレーターの両方があります。
最も有名なのは、西オーストラリア州キンバリー地方のウルフ・クリーク・クレーター(Wolfe Creek Crater)。直径約880メートルのほぼ円形のクレーターがアウトバックの平原に残り、実際にクレーターの縁まで歩いて行くことができます。
一方、ノーザンテリトリーのトノララ(Tnorala/Gosse Bluff)は、約1億4250万年前の巨大衝突跡。さらに西オーストラリア州には、約22億2900万年前に形成されたとされるヤラブバ衝突構造があり、現在知られている地球最古の隕石衝突構造として研究されています。
旅行者にとって行きやすい「クレーター」なら、南オーストラリア州マウント・ガンビアのブルー・レイク/ワーワー、マウント・シャンク、ビクトリア州のタワー・ヒル、ケアンズ近郊のクレーター・レイクス国立公園も見逃せません。こちらは隕石ではなく火山活動によってできた地形です。
この記事では、日本からオーストラリアを訪れる旅行者向けに、代表的なクレーター9か所、でき方、規模、アクセス、4WDの必要性、見学時の注意点までまとめて紹介します。
- オーストラリアにはなぜクレーターが多い?
- おすすめ9か所の比較表
- 隕石クレーターと火山クレーターの違い
- 1.ウルフ・クリーク・クレーター
- 2.トノララ(ゴス・ブラフ)
- 3.ヘンベリー隕石クレーター
- 4.ダルガランガ・クレーター
- 5.ヤラブバ衝突構造
- 6.ブルー・レイク/ワーワー
- 7.マウント・シャンク
- 8.タワー・ヒル
- 9.クレーター・レイクス国立公園
- アクラマンなど科学的に重要な衝突跡
- 旅行者におすすめなのはどこ?
- 旅行ルートに組み込みやすいクレーター
- アクセスと4WDの必要性
- ベストシーズン
- アウトバックでの安全対策
- 先住民文化とクレーター
- クレーターをきれいに撮るコツ
- 隕石や岩石は持ち帰っていい?
- 日本人旅行者が知っておきたい実用ポイント
- オーストラリアのクレーターに関するFAQ
オーストラリアにはなぜクレーターが多い?
オーストラリア大陸には、古い地質が広範囲に露出し、長期間にわたって大規模な造山運動や氷河による侵食を受けにくかった地域があります。
非常に古い衝突跡が残っている
地球上の隕石衝突クレーターは、侵食、地殻変動、火山活動などによって長い時間の中で消えていきます。オーストラリアには地質学的に安定した地域が多く、非常に古い衝突構造を調べるうえで重要な場所になっています。
砂漠地帯では地形が見つけやすい
中央部や西部の乾燥地帯では植生が少なく、航空写真や衛星画像から円形構造を確認しやすいことも特徴です。
「クレーターに見える=隕石」とは限らない
円形の山や湖がすべて隕石衝突によってできたわけではありません。火山、塩湖、侵食、地下の地質構造など、別の原因で円形に見える地形もあります。
旅行で見られる場所はごく一部
科学的に確認されている衝突構造の多くは非常に遠隔地にあり、道路も施設もありません。旅行者向けの観光地として整備されているクレーターは限られます。
おすすめ9か所の比較表
| クレーター | 州・準州 | タイプ | 旅行しやすさ |
|---|---|---|---|
| ウルフ・クリーク | 西オーストラリア州 | 隕石衝突 | 遠隔地・未舗装路 |
| トノララ(ゴス・ブラフ) | ノーザンテリトリー | 天体衝突 | 高クリアランス4WD |
| ヘンベリー | ノーザンテリトリー | 隕石衝突 | 高クリアランス4WD推奨 |
| ダルガランガ | 西オーストラリア州 | 隕石衝突 | 遠隔地・事前確認必須 |
| ヤラブバ | 西オーストラリア州 | 古代衝突構造 | 地質観察向け |
| ブルー・レイク/ワーワー | 南オーストラリア州 | 火山性マール | 非常に行きやすい |
| マウント・シャンク | 南オーストラリア州 | 火山クレーター | 行きやすい |
| タワー・ヒル | ビクトリア州 | 火山クレーター | 行きやすい |
| クレーター・レイクス国立公園 | クイーンズランド州 | 火山性マール | 行きやすい |
「旅行しやすさ」は一般的な短期旅行者を基準にしています。アウトバックの道路状況は雨や季節によって大きく変わるため、出発当日に道路・公園情報を必ず確認してください。
隕石クレーターと火山クレーターの違い
見た目が似ていても、でき方はまったく違います。
隕石・小惑星・彗星の衝突
宇宙から高速で飛来した天体が地表に衝突すると、瞬間的な衝撃と高熱によって岩盤が破砕され、円形のクレーターが形成されます。巨大衝突の場合、何十キロもの範囲が変形します。
火山性クレーター
火口やマールは、地下から上昇したマグマと地下水の反応、噴火、火山体の形成などによってできます。マウント・ガンビアやケアンズ近郊の湖はこちらです。
古い衝突構造は「穴」に見えない
何億年、何十億年も経過した衝突跡は侵食され、クレーターの凹みが消えていることがあります。ヤラブバはその典型で、現地へ行っても巨大な丸い穴が見えるわけではありません。
1.ウルフ・クリーク・クレーター
オーストラリアで最も「クレーターらしい」景観を見たいなら、ウルフ・クリーク・クレーター(Wolfe Creek Meteorite Crater)が第一候補です。
直径約880メートル
西オーストラリア州政府によると、ほぼ円形で直径約880メートル。隕石片が確認されたクレーターとしては世界でも非常に大きなものです。
約30万年前に形成
現在の州政府案内では、およそ30万年前に巨大な隕石が地球へ衝突して形成されたとされています。
クレーターの縁まで歩ける
駐車場からリム上部までは往復約400メートル。短いですが急で岩の多い登りです。クレーター内部へ下りることは禁止されています。
ホールズ・クリークから約145キロ
ホールズ・クリークからタナミ・ロードなどを通って約145キロ。未舗装区間があり、乾季でも道路状況の確認が必要です。
入園無料・キャンプ可能
国立公園の入園料は無料。簡素なキャンプ場がありますが、水は用意されていないため自給が必要です。
2.トノララ(ゴス・ブラフ)
アリス・スプリングス周辺でクレーターを見たいなら、トノララ(Tnorala/Gosse Bluff)があります。
約1億4250万年前の衝突
科学者は、直径約600メートルの彗星または天体が衝突し、当初は直径約20キロのクレーターが形成されたと考えています。
現在見えるリングは約5キロ
長い侵食によって地表は大きく削られ、現在は中心部に直径約5キロの山のリングが残っています。
西部アランテの聖地
トノララは西部アランテの人々にとって非常に重要な聖地です。伝統的所有者は訪問者を歓迎していますが、立入禁止区域や文化的な注意事項を必ず守ってください。
クレーターの縁は歩けない
保護と文化的理由から、リム上部を歩くことは認められていません。指定された道路、歩道、展望場所のみ利用します。
最後の10キロは4WD
アリス・スプリングスから西へ約175キロ。公園公式案内では最後の約10キロに4WDが必要で、2026年8月時点では高クリアランス4WDのみの案内です。
3.ヘンベリー隕石クレーター
アリス・スプリングス周辺で、実際の隕石衝突による複数のクレーターを歩いて見られるのがヘンベリー隕石保護区(Henbury Meteorites Conservation Reserve)です。
約4700年前に形成
巨大な隕石が大気圏内または衝突直前に分裂し、複数の破片が地表へ衝突しました。
12個のクレーター
現在は12個のクレーターが確認されており、それぞれ大きさや形が違います。
最大は直径約180メートル
最大のクレーターは直径約180メートル、深さ約15メートル。朝夕は影がつくため地形が分かりやすくなります。
アリス・スプリングスから約145キロ
南西へ約145キロ。スチュアート・ハイウェイから未舗装のアーネスト・ジャイルズ・ロードへ入ります。
2026年8月現在は高クリアランス4WD
通常案内では2WDアクセス可能とされることもありますが、2026年8月時点の公園状況ページでは高クリアランス4WDのみとなっています。現地へ向かう当日の道路情報を優先してください。
NT Parks Visitor Passが必要
ノーザンテリトリー州外・海外からの旅行者は、対象公園に入るためのNT Parks Visitor Passが必要です。
4.ダルガランガ・クレーター
西オーストラリア州のダルガランガ・クレーター(Dalgaranga Crater)は、ウルフ・クリークとは対照的な小型クレーターです。
直径約24メートル・深さ約3メートル
ヤルグー地方自治体の案内では直径約24メートル、深さ約3メートル。ヘンベリーの小型クレーターを除けば、オーストラリアで最小クラスの確認済み衝突クレーターです。
1921年に先住民ストックマンが発見
現地案内では、1921年にアボリジナルのストックマン、ビリー・スワードがクレーターを発見し、その後隕石片が確認されました。
メソシデライト隕石による珍しい衝突跡
クレーター周辺から石鉄隕石の一種であるメソシデライトが見つかっており、非常に珍しいタイプの衝突例とされています。
アクセス条件は必ず事前確認
ダルガランガは西オーストラリア州のジオヘリテージ保護対象でもあります。地方自治体の観光案内では日中の見学地として掲載されていますが、州のジオヘリテージ保護区には立入や採取に厳しい制限があるため、訪問前にヤルグー・シャイアまたは州政府へ最新のアクセス条件を確認してください。
5.ヤラブバ衝突構造
見た目の迫力ではなく「地球の歴史」を感じるなら、ヤラブバ衝突構造(Yarrabubba Impact Structure)です。
約22億2900万年前
西オーストラリア州地質調査所のデータでは、衝突によって形成された岩石の年代は約22億2900万年前。現在確認されている地球最古の隕石衝突構造とされています。
元のクレーターは直径30~70キロ級
推定される規模は非常に大きいものの、長い侵食によってクレーターの壁や円形の凹地は残っていません。
バルランギ・ロックで痕跡を見る
マーチソン地域のバルランギ・ロックでは、衝突による高温で岩石が溶けた痕跡や衝撃変形の証拠を観察できます。
「巨大な穴」を期待しない
旅行者が現地で見るのは、円形クレーターではなく、地質学者が衝突の証拠として読み取る岩石です。ウルフ・クリークとは全く違うタイプの目的地です。
6.ブルー・レイク/ワーワー
レンタカー旅行で最も簡単に訪れられるクレーターの一つが、南オーストラリア州マウント・ガンビアのブルー・レイク/ワーワー(Blue Lake/Warwar)です。
隕石ではなく火山性マール
ブルー・レイクはマウント・ガンビア火山のクレーターの一つに水がたまった火山湖です。
夏に鮮やかな青色へ
毎年11月頃から水の色が濃い青から鮮やかなターコイズブルーへ変化し、概ね2月頃まで続きます。
周囲約3.6キロ
湖の周囲には約3.6キロの道路・歩道があり、複数の展望ポイントからクレーター湖を見下ろせます。
入場無料
市街地からすぐで、駐車場、展望台、トイレなどもあり、アウトバックの衝突クレーターとは比べものにならないほど訪問しやすい場所です。
7.マウント・シャンク
マウント・ガンビアから南へ約12キロにあるマウント・シャンク(Mount Schank)は、火山のクレーターを歩いて体感したい人におすすめです。
火山円錐がよく残っている
平坦な土地から約100メートル立ち上がる火山で、地形が比較的きれいに保存されています。
山頂まで約900メートル
駐車場から山頂までの標識付きトラックは約900メートル。階段を登るため、短距離ながらそれなりに運動量があります。
リム周回は約2キロ
山頂からクレーターの縁を約2キロ歩くことができ、マウント・ガンビア周辺の平原を見渡せます。
クレーター内部へ下りる道は非推奨
クレーター内部へ下りるトラックは整備されておらず、公式案内でも推奨されていません。リム上から眺めるのが安全です。
入場無料
駐車場やトイレ、ピクニック設備があり、マウント・ガンビア滞在中の半日観光に向いています。
8.タワー・ヒル
グレート・オーシャン・ロード旅行と組み合わせるなら、ビクトリア州のタワー・ヒル野生動物保護区(Tower Hill Wildlife Reserve)があります。
巨大な休火山クレーター
保護区全体が大きな火山クレーター内にあり、その中に火山丘、湖、湿地、森林が広がっています。
クレーターの中へ車で入る
「外から穴を見る」のではなく、クレーター内部そのものを歩くタイプの観光地です。
野生動物にも会える
エミュー、カンガルー、コアラ、クロハクチョウなどが生息しており、地質観光と野生動物観察を一緒に楽しめます。
ウォーナンブールから約18キロ
プリンセス・ハイウェイ沿いで、グレート・オーシャン・ロードのドライブ旅行に加えやすい立地です。
9.クレーター・レイクス国立公園
ケアンズ滞在中に火山クレーターを見たいなら、アサートン高原のクレーター・レイクス国立公園(Crater Lakes National Park)がおすすめです。
レイク・イーチャムとレイク・バリーン
国立公園は2つの区域に分かれ、それぞれ透明度の高い火山性クレーター湖を中心に熱帯雨林が広がっています。
どちらも「マール」
地下水が上昇するマグマによって急激に加熱され、爆発的な噴火を起こして形成されたクレーターです。
湖の深さは約65メートル
クイーンズランド州政府によると、両湖とも深さ約65メートル。レイク・イーチャムでは遊泳も可能です。
ケアンズから約1時間
レイク・バリーンはケアンズから約60キロ、レイク・イーチャムは約68キロ。舗装道路で通常の車でもアクセスできます。
レイク・イーチャム周回は約3キロ
湖を一周するトラックは約3キロ、所要約1時間。世界遺産の熱帯雨林と火山地形を同時に楽しめます。
アクラマンなど科学的に重要な衝突跡
オーストラリアには、観光地としては訪れにくいものの、地質学上非常に重要な衝突構造がほかにもあります。
アクラマン衝突構造(南オーストラリア州)
レイク・アクラマンを中心とする巨大な衝突構造で、南オーストラリア州の文化遺産登録ではリング構造が直径100キロ以上に達する可能性があるとされています。約5億8000万年前の衝突に関連する物質はフリンダース山脈でも確認されています。
シューメーカー衝突構造(西オーストラリア州)
直径約30キロ規模の深く侵食された衝突構造です。地表には2重のリング状地形や中央隆起の痕跡が残りますが、一般的な観光施設ではありません。
ボックスホール・クレーター(ノーザンテリトリー)
直径約175メートルで、リムがクレーター底から約10~17メートル高くなっています。公式観光公園として整備された場所ではないため、土地へのアクセスを自己判断で行わないでください。
ヴィーバーズ・クレーター(西オーストラリア州)
ジオヘリテージ保護区に指定されている小型クレーターです。州政府はジオヘリテージ保護区への活動を厳しく制限しており、一般観光目的で自由に立ち入る場所ではありません。
旅行者におすすめなのはどこ?
旅行スタイルによっておすすめは大きく変わります。
本格的な隕石クレーターならウルフ・クリーク
円形のクレーターがそのまま残っている景観は圧倒的です。ただしキンバリーの遠隔地にあり、短期旅行では簡単ではありません。
アリス・スプリングスならトノララ+ヘンベリー
どちらも中央オーストラリアの旅行ルートに組み込めます。4WDの運転経験がなければ現地ツアーや4WDチャーターを検討してください。
手軽さならブルー・レイク
普通のレンタカーで行け、観光設備も整っています。クレーター地形を初めて見る人にも分かりやすい場所です。
火口を歩きたいならマウント・シャンク
短い登山で火口縁まで上がれるため、「クレーターを歩いた」という実感があります。
ケアンズ旅行ならレイク・イーチャム
熱帯雨林、遊泳、野生動物観察まで楽しめ、一般的な日本人旅行者にも組み込みやすい目的地です。
旅行ルートに組み込みやすいクレーター
| 旅行拠点 | 組み込みやすいクレーター |
|---|---|
| アリス・スプリングス | トノララ、ヘンベリー |
| ホールズ・クリーク/キンバリー | ウルフ・クリーク |
| マウント・ガンビア | ブルー・レイク、マウント・シャンク |
| グレート・オーシャン・ロード | タワー・ヒル |
| ケアンズ/アサートン高原 | レイク・イーチャム、レイク・バリーン |
| 西オーストラリア州マーチソン | ヤラブバ/バルランギ・ロック |
アクセスと4WDの必要性
クレーター観光で最も重要なのは、距離より道路状況です。
舗装道路で行ける場所
ブルー・レイク、マウント・シャンク、タワー・ヒル、クレーター・レイクス国立公園は、通常のレンタカーでアクセスできます。
4WD前提で考えたい場所
トノララ、ヘンベリーは2026年8月時点で高クリアランス4WDの案内です。雨の後は道路が閉鎖されることがあります。
ウルフ・クリーク
乾季には通常車でアクセスできる場合がありますが、長い未舗装路を走ります。レンタカー会社の未舗装路走行条件も必ず確認してください。
「レンタカーが走れる道路」と「契約上走っていい道路」は別
4WDを借りても、特定の未舗装路や遠隔地走行がレンタル契約で禁止されていることがあります。
ベストシーズン
場所によって大きく異なります。
中央オーストラリアは4~9月
トノララやヘンベリーは涼しい4~9月が訪れやすい時期です。夏は極端な高温になるため、短い散策でも負担が大きくなります。
ウルフ・クリークは乾季
雨季には未舗装路が通行不能になる可能性があります。道路状況が安定しやすい乾季が基本です。
マウント・ガンビアは一年中
ブルー・レイクの鮮やかな青色を狙うなら11月から2月頃。ウォーキングだけなら春・秋も快適です。
ケアンズ高原は通年楽しめる
標高約700メートルのアサートン高原はケアンズ沿岸部より涼しく、熱帯雨林散策に向いています。
アウトバックでの安全対策
隕石クレーターの多くは、町から非常に離れています。
水を多めに積む
公園内に飲料水がない場所があります。車のトラブルも考え、日帰りだからと最小限にしないでください。
燃料残量を確認
次のガソリンスタンドまで100キロ以上離れる地域があります。遠隔地へ入る前に満タンにします。
道路状況を当日確認
数日前の情報ではなく、出発当日の公園・道路情報を確認します。短時間の大雨でも未舗装路が閉鎖されることがあります。
携帯電話を当てにし過ぎない
アウトバックでは圏外になる区間が長く続きます。オフライン地図、旅程共有、必要に応じて衛星通信機器も検討してください。
先住民文化とクレーター
オーストラリアのクレーターには、地質学だけでは説明しきれない文化的な意味があります。
ウルフ・クリークはカンディマラル
ジャルの人々はこの場所をカンディマラル(Kandimalal)と呼び、長い伝承の中で重要な場所として認識してきました。
トノララは登録された聖地
西部アランテの人々にとって特別な場所で、科学的説明と先住民の物語の双方に「空から来たもの」が関わっています。
立入禁止には理由がある
「景色が良さそうだから」とリムへ登ったり、標識の外へ入ったりしないでください。安全だけでなく文化的保護の意味があります。
地質名だけでなく先住民名も覚える
旅行中はTnorala、Kandimalal、Warwarなど、伝統的な地名が併記されている場合があります。現地の文化を理解する手がかりになります。
クレーターをきれいに撮るコツ
大きなクレーターは、地上からだと円形に見えにくいことがあります。
朝夕は地形が分かりやすい
太陽が低い時間帯はクレーターの壁に影ができ、凹凸が写真に出やすくなります。
広角レンズが便利
ウルフ・クリークや火山湖の展望台では、スマートフォンの広角側でも全景を写しやすくなります。
ドローンは自由に飛ばせない
国立公園・保護区では許可制または禁止の場所があります。トノララではドローンは禁止されています。
空撮写真と現地の見え方は違う
衛星写真では完璧な円に見えるクレーターでも、地上では山並みや低い丘にしか見えないことがあります。
隕石や岩石は持ち帰っていい?
基本的に、国立公園・保護区・ジオヘリテージ保護区の岩石や隕石片を持ち帰らないでください。
ウルフ・クリーク
州政府は岩石や文化的遺物をそのまま残すよう求めています。
ヘンベリー
歴史的・文化的物品や自然物は保護対象です。隕石片を探して持ち帰る場所ではありません。
ヤラブバ
バルランギ・ロックでは衝突の証拠となるシャッターコーンを採取しないよう明示されています。
ダルガランガ・ヴィーバーズ
ジオヘリテージ保護区では採取や車両走行などに厳しい制限があります。
日本人旅行者が知っておきたい実用ポイント
クレーター巡りは、普通の都市観光より「行く前の確認」が重要です。
短期旅行なら火山クレーターの方が簡単
マウント・ガンビア、タワー・ヒル、ケアンズ高原は通常の観光ルートに組み込みやすく、特別な車両も必要ありません。
隕石クレーター目的なら日程に余裕を
ウルフ・クリーク、トノララ、ヘンベリーは、道路閉鎖や車両トラブルを想定して余裕のある行程にします。
NT Parks Visitor Pass
トノララとヘンベリーを訪れる海外旅行者は、ノーザンテリトリーの対象公園用Visitor Passが必要です。オンラインで事前取得します。
夏の中央部は避ける
日中40℃を超える可能性のある時期に、クレーター散策を主目的にするのはおすすめしません。
現地ツアーという選択肢
4WD運転やタイヤ交換、アウトバック走行に慣れていない場合は、現地ツアーやチャーターを利用する方が安心です。
初めてオーストラリアのクレーターを見るなら:手軽さを優先するならマウント・ガンビアのブルー・レイクとマウント・シャンク、ケアンズ滞在ならレイク・イーチャムがおすすめです。本格的な隕石衝突跡を見たいなら、旅行日程と4WDの準備を整えたうえでウルフ・クリーク、トノララ、ヘンベリーを検討してください。
オーストラリアのクレーターに関するよくある質問(FAQ)
西オーストラリア州のウルフ・クリーク・クレーターが代表的です。直径約880メートルの円形クレーターがよく残っています。
西オーストラリア州のヤラブバ衝突構造です。約22億2900万年前に形成されたとされ、現在確認されている地球最古の隕石衝突構造です。
乾季には通常車でアクセスできる場合がありますが、長い未舗装路を走ります。道路状況とレンタカー会社の走行条件を必ず確認し、遠隔地走行に不慣れなら4WDをおすすめします。
トノララ(ゴス・ブラフ)とヘンベリー隕石保護区があります。どちらも道路状況によって4WDが必要です。
12個あります。約4700年前の隕石衝突で形成され、最大のものは直径約180メートル、深さ約15メートルです。
いいえ。火山活動によってできたマール型のクレーターに水がたまった火山湖です。
あります。アサートン高原のクレーター・レイクス国立公園にはレイク・イーチャムとレイク・バリーンという2つの火山性クレーター湖があります。
国立公園、保護区、ジオヘリテージ保護区では岩石・隕石・文化遺物の採取が禁止または厳しく制限されています。現地のものは動かさず、そのまま残してください。
いいえ。トノララは登録された聖地で、クレーターのリムを歩くことは禁止されています。指定された道路・歩道・展望場所を利用してください。
ブルー・レイク、マウント・シャンク、タワー・ヒル、レイク・イーチャム、レイク・バリーンは舗装道路でアクセスでき、一般的なレンタカー旅行に組み込みやすい場所です。
可能な場所もありますが、中央オーストラリアでは極端な高温になるためおすすめしません。トノララやヘンベリーは4~9月頃が訪れやすい時期です。
オーストラリアのクレーターに関する参考情報
- Geoscience Australia:Australian impact structures
- ウルフ・クリーク隕石クレーター国立公園:西オーストラリア州政府
- トノララ(ゴス・ブラフ)保護区:ノーザンテリトリー政府
- ヘンベリー隕石保護区:ノーザンテリトリー政府
- ダルガランガ・クレーター:Shire of Yalgoo
- 西オーストラリア州ジオツーリズム・ジオヘリテージ
- ヤラブバ/バルランギ・ロック:Shire of Murchison
- ブルー・レイク/ワーワー:South Australia
- マウント・シャンク:South Australia
- タワー・ヒル野生動物保護区:Parks Victoria
- クレーター・レイクス国立公園:Queensland Parks
まとめ:見た目の迫力ならウルフ・クリーク、旅行しやすさなら火山クレーター
オーストラリアのクレーターは、同じ円形地形でも成り立ちが大きく違います。
宇宙からの衝突跡を見たいならウルフ・クリーク、トノララ、ヘンベリー。地球の長い歴史に興味があるなら、22億年以上前のヤラブバ衝突構造も特別な存在です。
ただし、これらの隕石衝突跡は遠隔地に多く、4WD、未舗装路、飲料水、燃料、道路閉鎖への備えが必要になります。日本からの短期旅行で気軽に立ち寄る観光地ではありません。
一方、ブルー・レイク/ワーワー、マウント・シャンク、タワー・ヒル、クレーター・レイクス国立公園は普通のレンタカー旅行に組み込みやすく、火山クレーターの形も分かりやすい場所です。
「巨大な穴を見る」ことだけを目的にせず、そのクレーターがどのように形成され、何千万年・何億年という時間の中でどう姿を変えてきたのかまで知ると、オーストラリアの大地の見え方が変わってきます。
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