オーストラリアのトイレ事情|公衆トイレの探し方・ウォシュレット・利用時の注意点

オーストラリア旅行中、意外と困るのがトイレです。観光中に急に行きたくなったのに見つからない、駅にあると思ったら改札の中だった、ショッピングセンターが閉まっていた……。オーストラリアでも、場所によってはこんなことがあります。
とはいえ、オーストラリアの都市部は公衆トイレが比較的見つけやすく、公園、ショッピングセンター、図書館、駅、観光施設、ビーチ周辺などに設置されています。多くは無料で利用できます。
日本と違うのは、駅なら必ずトイレがあるとは限らないこと、夜になると施錠される公衆トイレがあること、そして日本では当たり前になった温水洗浄便座がほとんど普及していないことです。
一方、旅行者にとって心強いのが、オーストラリア政府が支援するナショナル・パブリック・トイレット・マップ(National Public Toilet Map)。全国2万3,000か所以上のトイレを検索でき、現在地の近くにある施設だけでなく、営業時間や車椅子対応、ベビーケア設備なども調べられます。
この記事では、日本からオーストラリアを訪れる旅行者向けに、公衆トイレの探し方、利用料金、ウォシュレット事情、トイレットペーパー、英語表現、アクセシブルトイレなど、現地で知っておくと役立つポイントをまとめます。
- オーストラリアのトイレは日本とどう違う?
- 旅行中、トイレはどこで探す?
- National Public Toilet Mapが便利
- 公衆トイレは無料?
- 24時間使えるとは限らない
- ショッピングセンターのトイレ
- 駅・公共交通機関のトイレ
- 公園・ビーチ・観光地のトイレ
- カフェ・レストランで借りられる?
- ウォシュレット・温水洗浄便座はある?
- トイレットペーパーは流して大丈夫?
- ウェットティッシュは流さない
- トイレでよく見る英語
- 車椅子対応・アクセシブルトイレ
- Changing Placesとは?
- MLAKと書かれたトイレ
- 赤ちゃん連れ・子供連れの場合
- 自動式公衆トイレを使う時の注意
- ドライブ旅行・地方でのトイレ
- 旅行中に困らないためのコツ
- よくある質問(FAQ)
オーストラリアのトイレは日本とどう違う?


シドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコースト、ケアンズ、アデレード、パースなど、主要都市の観光エリアには公衆トイレが多数あります。
設備そのものは日本と大きく変わりません。洋式便器が一般的で、トイレットペーパーは便器へ流します。手洗い用の水道、石けん、ハンドドライヤーまたはペーパータオルが備えられている施設が多くあります。
日本との違いをあえて挙げるなら、次のような点です。
- 駅に必ずトイレがあるとは限らない
- 公園などのトイレは夜間に閉まることがある
- 温水洗浄便座は一般的ではない
- 男女別のほか、UnisexやAll genderのトイレもある
- アクセシブルトイレが独立して設置されていることが多い
- ショッピングセンターの営業時間外は利用できない
「日本より不便」というより、トイレがある場所の考え方が少し違うと思っておくとよいでしょう。
旅行中、トイレはどこで探す?
観光中に探しやすいのは、次のような場所です。
| 場所 | 見つけやすさ | 注意点 |
|---|---|---|
| ショッピングセンター | ◎ | 営業時間内のみ |
| 大きな公園 | ◎ | 夜間施錠の場合あり |
| 観光施設・博物館 | ◎ | 施設入場者向けの場合あり |
| 図書館 | ◎ | 開館時間内 |
| 鉄道駅 | ○ | すべての駅にあるわけではない |
| ビーチ | ○ | 海岸によって設備差あり |
| 公衆トイレ | ○ | 営業時間を確認 |
| カフェ・レストラン | ○ | 基本的に利用客向け |
| コンビニ | △ | 日本のように一般開放されていない店が多い |
日本人旅行者が一番戸惑いやすいのはコンビニです。日本ではコンビニのトイレを借りられることがありますが、オーストラリアの都市部では、コンビニへ入ればトイレが使えるとは考えない方がよいでしょう。
National Public Toilet Mapが便利
オーストラリア旅行で覚えておきたいのが、ナショナル・パブリック・トイレット・マップ(National Public Toilet Map)です。
オーストラリア政府のナショナル・コンティネンス・プログラムの一環として運営されているサービスで、全国の公衆トイレや一般利用可能なトイレが2万3,000か所以上登録されています。
現在地や地名を入力すると近くのトイレが表示され、施設ごとに次のような情報を確認できます。
- 場所
- 営業時間
- 24時間利用できるか
- 車椅子対応
- 男女別・ユニセックス
- ベビーケア設備
- 大人用の更衣・介助設備
- シャワー
- MLAKキーが必要か
「Open now(現在営業中)」や「24 hours」で絞り込めるので、夜や早朝にも便利です。
旅行前にアプリを入れておく方法もありますが、スマートフォンのブラウザからそのまま利用できます。
公衆トイレは無料?
オーストラリアの公衆トイレは、ほとんどが無料です。
ヨーロッパの一部で見られるように、入口のゲートでコインを入れなければ入れないタイプは一般的ではありません。公園や街中にある自治体のトイレ、ショッピングセンター、図書館などは、多くの場合そのまま利用できます。
ただし、すべてが無料というわけではなく、一部の施設では利用料が設定されることがあります。また、駅や民間施設ではその施設の利用者だけが使えるケースもあります。
「トイレに行くための小銭を常に準備しておかなければならない」という国ではない、と覚えておけば十分でしょう。
24時間使えるとは限らない
日本の駅やコンビニの感覚でいると、こちらは少し注意が必要です。
公園内のトイレは日没後に施錠されたり、ショッピングセンターや図書館のトイレは施設の閉館と同時に使えなくなったりします。
一方で、大都市には24時間利用できる公衆トイレもあります。例えばシドニー市内では、ハイド・パーク、ウィンヤード・パークなどに24時間利用できる自動式公衆トイレがあります。
夕食後や早朝に移動する場合には、National Public Toilet Mapで「Open now」または「24 hours」を確認しておくと安心です。
ショッピングセンターのトイレ
都市部で一番見つけやすく、旅行者にも使いやすいのがショッピングセンターです。
ウェストフィールド(Westfield)などの大型ショッピングセンターでは、各フロアまたはフードコート周辺などにトイレがあります。清掃も定期的に入るため、公園の公衆トイレより使いやすいと感じる人も多いでしょう。
親子向けのParents Roomが用意されている施設も多く、オムツ交換台、授乳スペース、子供用トイレなどが設置されていることがあります。
難点は営業時間です。夜遅くにショッピングセンターが閉まると、当然ながらトイレも使えなくなります。
駅・公共交通機関のトイレ
オーストラリアでは、すべての鉄道駅に公衆トイレがあるわけではありません。
主要駅には設置されていることが多いものの、小さな駅にはなかったり、駅員がいる時間だけ利用できたり、改札内に設置されていたりします。
シドニー市も、公衆トイレがある場所として駅を挙げていますが、すべての駅にあるとはしていません。
長距離移動の前なら、「駅へ着いてから行けばいい」と決めつけず、ホテルやショッピングセンターで済ませておく方が安心です。
公園・ビーチ・観光地のトイレ
オーストラリアでは、公園やビーチ周辺に公衆トイレがよくあります。
大きな都市公園、海水浴場、ピクニックエリア、遊び場の近くには、トイレに加えてシャワーや更衣設備が設けられていることもあります。
例えばシドニーではハイド・パーク周辺に複数の公衆トイレがあり、ビーチエリアでも自治体がトイレやシャワーを設置している場所があります。
ただし、オーストラリアのビーチは数が非常に多く、すべてに設備があるわけではありません。人の少ない海岸や自然公園へ行く場合は、出発前に確認しておきましょう。
カフェ・レストランで借りられる?
カフェやレストランにはトイレがある店も多いですが、基本的には利用客向けです。
日本のように「ちょっと借りてもよいですか」とお願いすれば必ず使わせてもらえるわけではありません。特に都心部の小さなカフェでは、そもそも客用トイレがないこともあります。
食事中に場所が分からなければ、
Where is the toilet?
または
Do you have a bathroom?
で十分通じます。
オーストラリアでは「toilet」という言葉を普通に使うので、日本人が気にして「restroom」と言い換える必要はありません。
ウォシュレット・温水洗浄便座はある?
日本から来ると、ここが一番大きな違いかもしれません。
オーストラリアでは、日本で一般的なウォシュレットなどの温水洗浄便座は、まだ標準的な設備ではありません。
高級ホテル、日本人利用の多い施設、個人宅などに設置されている例はありますが、空港、ショッピングセンター、駅、公園などの一般的な公衆トイレでは期待しない方がよいでしょう。
便座に暖房機能が付いていることもほとんどありません。
普段ウォシュレットを使っている人は、旅行用の携帯洗浄器を持って行く方法があります。ウェットティッシュを使う場合は、使用後に便器へ流さず、備え付けのゴミ箱へ捨てるようにします。
トイレットペーパーは流して大丈夫?
はい。オーストラリアでは使用したトイレットペーパーは便器へ流します。
一部の国のように、使用済みトイレットペーパーを横のゴミ箱へ入れる必要はありません。
オーストラリアの水道事業者も、下水へ流してよい基本的なものとして「Pee、Poo、Toilet paper」の3つを案内しています。
公衆トイレには通常トイレットペーパーが備え付けられていますが、郊外や利用者の多い観光地では切れていることもあります。心配ならポケットティッシュを持ち歩いておくと安心です。
ウェットティッシュは流さない
注意したいのは、普通のウェットティッシュ、ティッシュペーパー、ペーパータオル、生理用品などです。
トイレットペーパーと違って水中で簡単に崩れないため、下水管の詰まりの原因になります。
西オーストラリア州のウォーター・コーポレーションも、下水管は基本的に尿、便、トイレットペーパーを流すために設計されていると案内しています。
商品に「flushable」と書かれていても、オーストラリアの規格に適合する表示があるかを確認し、不明なものはゴミ箱へ捨てる方が無難です。
トイレでよく見る英語
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| Toilet / Toilets | トイレ |
| Male / Men / Gents | 男性用 |
| Female / Women / Ladies | 女性用 |
| Unisex | 男女共用 |
| All gender | 性別を問わず利用できるトイレ |
| Accessible Toilet | 車椅子利用者などに対応したトイレ |
| Ambulant Toilet | 歩行可能だが手すりなどの補助を必要とする人向け |
| Parents Room | 乳幼児連れ向けの設備 |
| Baby Change | オムツ交換設備 |
| Changing Places | 高い介助ニーズに対応した大型アクセシブル設備 |
| Out of order | 故障・使用不可 |
| Closed | 閉鎖中 |
日常会話では「loo」という言葉も使われます。「Where’s the loo?」でも通じますが、旅行者なら「Where is the toilet?」で十分です。
車椅子対応・アクセシブルトイレ
オーストラリアでは、大型公共施設やショッピングセンター、観光施設などでAccessible Toiletをよく見かけます。
男女別トイレとは別に、車椅子で入りやすい広い個室として設けられていることが多く、介助者が異性の場合でも利用しやすいユニセックスタイプが一般的です。
National Public Toilet Mapでは、アクセシビリティを条件に施設を検索できます。車椅子で旅行する場合には、観光ルートを決める時点でトイレも一緒に確認しておくと移動が楽になります。
Changing Placesとは?
チェンジング・プレイシズ(Changing Places)は、一般的なアクセシブルトイレでは十分に対応できない、高い介助ニーズがある人向けの設備です。
通常のアクセシブルトイレより広く、施設によって成人用の高さ調整式チェンジングベンチ、天井走行式のホイスト、介助者が動けるスペースなどを備えています。
オーストラリアではこうした施設の整備が進められており、国内には300か所以上のChanging Placesがあります。
場所はNational Public Toilet MapやChanging Placesの案内から確認できます。
MLAKと書かれたトイレ
アクセシブルトイレを探していると、MLAKという表示を見ることがあります。
これはマスター・ロックスミス・アクセス・キー(Master Locksmiths Access Key)の略で、対象となる障害のある人が、MLAK対応の公衆トイレなどを利用するための共通キーです。
施設によってはMLAKが必要なトイレを24時間利用できる仕組みになっています。
National Public Toilet Mapでは、MLAK対応施設を条件に検索できます。日本からアクセシブル設備を必要とする旅行者は、利用予定の施設が通常開放なのか、MLAKが必要なのかを事前に確認しておくとよいでしょう。
赤ちゃん連れ・子供連れの場合
大型ショッピングセンター、空港、博物館、観光施設などでは、オムツ交換台を備えたトイレやParents Roomがよく設置されています。
Parents Roomには、オムツ交換台、授乳スペース、電子レンジ、子供用便器などが備えられていることがあります。設備内容は施設ごとに異なります。
National Public Toilet MapでもBaby Changeの設備がある場所を絞り込めるので、乳幼児連れの旅行では便利です。
自動式の公衆トイレを小さな子供と利用する場合は、子供だけで入らせない方が安全です。シドニー市の自動式公衆トイレでは、センサーの作動条件があるため、小さな子供には保護者が一緒に入るよう案内しています。
自動式公衆トイレを使う時の注意
シドニーなどの都市部では、街中に箱型の自動式公衆トイレがあります。
ドアの開閉、洗浄などが自動化され、利用後に便器や床を自動洗浄するタイプもあります。
初めて見ると少し戸惑いますが、入口や内部に使い方が書かれています。シドニー市の自動式トイレには音声案内や点字案内もあり、緊急ボタンも設置されています。
また、長時間占有されないよう利用時間に上限が設定されているタイプがあります。荷物整理や着替えなどで必要以上に長居せず、通常のトイレとして利用しましょう。
ドライブ旅行・地方でのトイレ
レンタカーで郊外へ出ると、都市部とは事情が変わります。
高速道路や幹線道路沿いでは、サービスステーション、ロードハウス、レストエリア(Rest Area)、観光案内所などにトイレがあります。
ただし、日本の高速道路のサービスエリアほど短い間隔で施設が続くとは限りません。特にアウトバックでは、次の町まで100km以上という区間も珍しくありません。
休憩場所を見つけたら、まだ大丈夫と思ってもトイレを済ませておくのがオーストラリアの長距離ドライブでは基本です。
National Public Toilet Mapは主要な旅行ルート上のトイレ探しにも使えます。
旅行中に困らないためのコツ
オーストラリア旅行でトイレに困らないために、特別な準備は必要ありません。次の点だけ覚えておけば十分です。
- ホテルを出る前に済ませる
- 大型ショッピングセンターを見つけたら場所を確認しておく
- 駅に必ずあると思わない
- 夜は24時間利用できる施設を探す
- National Public Toilet Mapをブックマークする
- 郊外へ行く日は休憩所で早めに利用する
- ポケットティッシュを1つ持っておく
- 普通のウェットティッシュは便器へ流さない
都市観光なら、公衆トイレだけを探し回るより、ショッピングセンター、図書館、大きな公園を覚えておくと実用的です。
シドニーやメルボルンのCBDを歩いている時も、「次の観光地まで我慢する」より、近くのショッピングセンターに入る方が早いことがあります。
オーストラリアのトイレに関するよくある質問(FAQ)
多くの公衆トイレは無料です。ただし、一部の施設では料金が必要な場合があります。
一部のホテルや個人宅などにはありますが、日本のように一般的ではありません。通常の公衆トイレでは設置されていないと考えた方がよいでしょう。
はい。通常のトイレットペーパーは便器へ流します。普通のウェットティッシュ、ティッシュ、生理用品などは流さず、ゴミ箱へ捨ててください。
主要駅にはあることが多いですが、すべての駅に設置されているわけではありません。National Public Toilet Mapなどで確認すると安心です。
日本のコンビニのように一般客向けトイレが用意されているとは限りません。ショッピングセンター、公園、図書館などを探す方が確実です。
いいえ。オーストラリアでは「toilet」という言葉を普通に使います。「Where is the toilet?」で問題ありません。
施設によります。24時間利用できるトイレもありますが、公園や公共施設では夜間に閉鎖される場合があります。National Public Toilet Mapで営業時間を確認できます。
大型ショッピングセンター、空港、観光施設などにはBaby ChangeやParents Roomが設けられていることがあります。National Public Toilet Mapでも設備を条件に検索できます。
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