オーストラリアのサメ完全ガイド|種類・危険性・海水浴の注意点・サメと泳ぐ体験まで

オーストラリアの海と聞いて、真っ先にサメを思い浮かべる人もいるかもしれません。ニュースではホホジロザメやオオメジロザメが取り上げられることがありますが、実際のオーストラリア沿岸には、人にほとんど危険を及ぼさない小型種から、ダイバーに人気のシロワニ、海底でじっとしているウォビゴン、世界最大の魚ジンベエザメまで、さまざまなサメが暮らしています。

旅行者にとって大切なのは、「サメがいるから海に入らない」ではなく、サメも生息する海で、現地の安全ルールを守って楽しむという考え方です。オーストラリアでは海水浴場の監視、ドローン、標識、アプリによる情報提供などが行われ、地域ごとにサメとの遭遇リスクを減らす取り組みが続けられています。

一方、サメは観光資源としても大きな魅力があります。南オーストラリア州ポートリンカーン沖ではホホジロザメを観察するシャーク・ケージ・ダイビング、西オーストラリア州ニンガルーではジンベエザメと泳ぐツアーが行われています。怖い存在としてだけでなく、海の生態系を支える野生動物としてサメを見る機会も多い国です。

日本で「サメ」と一括りにされがちですが、英語メニューや案内板ではWhite Shark、Tiger Shark、Bull Shark、Grey Nurse Shark、Wobbegong、Hammerhead Shark、Whale Sharkなど種類ごとに名前が使われます。旅行前に代表的な種類を知っておくと、海水浴だけでなく水族館、ダイビング、シュノーケリングもより楽しめます。

この記事では、日本からオーストラリアを訪れる旅行者向けに、代表的なサメの種類、主な生息地域、危険性の考え方、海水浴で気を付けたいこと、各州のサメ対策、ダイビングや観察ツアー、保護されているサメまでまとめて紹介します。




オーストラリアのサメとは?

オーストラリアはインド洋、太平洋、南氷洋側の海域に囲まれ、熱帯のサンゴ礁、河口、内湾、温帯の岩礁、沖合の深海まで環境が非常に多彩です。そのため、沿岸で見られるサメも地域によって大きく変わります。

危険性の高い大型種はごく一部

旅行者が名前を覚えておきたい大型種として、White Shark(ホホジロザメ)、Tiger Shark(イタチザメ)、Bull Shark(オオメジロザメ)があります。ニューサウスウェールズ州のSharkSmartでも、この3種を人との重大な接触リスクがある「target sharks」として扱っています。

ダイバーに人気のサメも多い

一方、シロワニやウォビゴンはスキューバダイビングで観察されることが多く、ジンベエザメはニンガルーを代表する野生動物です。サメの姿を見たからといって、すべてが同じ危険性を持つわけではありません。

海水浴場でもサメは自然環境の一部

オーストラリアの海では、サメが完全にいないことを保証できるビーチはありません。現地政府も「ゼロリスク」を前提にせず、監視、情報提供、遊泳者自身の行動を組み合わせてリスクを減らす考え方を取っています。

旅行者が知っておきたい主なサメ

オーストラリアで旅行者が名前を目にする機会が多いサメを挙げると、ホホジロザメ、イタチザメ、オオメジロザメ、シロワニ、ウォビゴン、シュモクザメ、ジンベエザメなどです。

泳ぐ場所によって顔ぶれが違う

南部の冷涼な海ではホホジロザメ、熱帯から亜熱帯の海ではイタチザメやシュモクザメ、河口や川の下流域ではオオメジロザメが現れることがあります。岩礁や洞窟ではシロワニ、海底ではウォビゴンを見る機会があります。

「大型のサメ=人を襲うサメ」ではない

ジンベエザメは巨大ですが、主にプランクトンや小型生物を濾し取って食べるサメです。ニンガルーでは、一定の距離を保ちながら一緒に泳ぐ観察ツアーが行われています。

オーストラリアのサメ基本情報

日本語名 英語名 旅行者向けのポイント
ホホジロザメ White Shark / Great White Shark 南部~東西沿岸。保護種。ポートリンカーン沖でケージダイビング
イタチザメ Tiger Shark 暖かい海域に多い大型種。QLD、WA、北部など
オオメジロザメ Bull Shark 海だけでなく河口、湾、川にも入る
シロワニ Grey Nurse Shark 東海岸の個体群は絶滅危惧。ダイバーに人気
ウォビゴン Wobbegong 海底に伏せる底生性のサメ。岩礁・洞窟周辺で見られる
シュモクザメ Hammerhead Shark 熱帯・亜熱帯に多い。複数種が生息
ジンベエザメ Whale Shark 世界最大の魚。WAニンガルーで観察ツアーが有名
ネコザメ類 Port Jackson Shark 南部の岩礁で見られる比較的小型のサメ

どんな場所にサメがいる?

「沖まで泳がなければサメはいない」とは限りません。種類によって生活する環境が違うため、沿岸、岩礁、砂地、河口、港湾、沖合などさまざまな場所にいます。

外洋・沿岸

ホホジロザメやイタチザメなどは広い範囲を移動します。餌となる魚や海洋哺乳類の分布、水温、海況によって沿岸近くまで来ることがあります。

河口・湾・川

オオメジロザメは淡水への適応力が高く、河口や川の下流、港湾でも確認されます。シドニー・ハーバーやパースのスワン川でも注意喚起の対象になることがあります。

岩礁・洞窟

シロワニは東海岸の岩礁や島の周辺で集まる場所が知られています。ウォビゴンは海底の岩やサンゴ、砂地に紛れてじっとしているため、シュノーケリング中に近くまで気付かないことがあります。

サメは本当に危険?

サメによる咬傷事故は起こりますが、海に入れば高い確率でサメに襲われるというものではありません。NSW政府もサメとの遭遇は稀としつつ、海は野生環境であり100%安全を保証する方法はないと説明しています。

「いる可能性」と「襲われる可能性」は別

サメはオーストラリア沿岸の自然な生き物なので、近くにいる可能性自体は珍しくありません。しかし、多くのサメは人を積極的に狙う動物ではなく、人との接触リスクも種類や環境によって大きく異なります。

最も大切なのは遊泳場所の選び方

旅行者なら、ライフセーバーが監視するビーチで赤と黄色の旗の間を泳ぐことが基本です。サメだけでなく、離岸流、波、クラゲなど海全体のリスクに対応してもらえる点が大きなメリットです。



1.ホホジロザメ

ホホジロザメ(White Shark / Great White Shark)は、オーストラリアを代表する大型のサメです。映画などの影響で「人食いザメ」のイメージが強い一方、オーストラリアでは保護対象となっている野生動物でもあります。

南部から東西の沿岸を広く移動

オーストラリア周辺では、東側と南西側に大きく分かれた個体群が知られ、長距離を回遊します。季節によって沿岸での確認数が変わるため、「特定のビーチに常にいる」という捉え方は適切ではありません。

ネプチューン諸島は世界的な観察地

南オーストラリア州エアー半島のポートリンカーン沖にあるNeptune Islands Groupは、ホホジロザメが訪れる場所として世界的に知られています。認可された事業者によるケージダイビングが行われています。

オーストラリアでは保護種

ホホジロザメはオーストラリアの連邦環境法でVulnerable(危急)かつMigratory(渡りをする種)として扱われています。捕獲や傷つける行為には厳しい規制があります。

2.イタチザメ

イタチザメ(Tiger Shark)は、体側に虎の縞のような模様が見られる大型のサメです。若い個体ほど模様がはっきりし、成長すると薄くなります。

暖かい海域で見られる

クイーンズランド州、西オーストラリア州、ノーザンテリトリーなどの熱帯・亜熱帯域で知られます。サンゴ礁、島周辺、沿岸域など幅広い環境を利用します。

近付いたり餌を与えたりしない

ダイビングやボート上から見かけても、野生動物として距離を取るのが基本です。餌付けや不用意に近付く行為は、サメの行動を変える可能性があります。

3.オオメジロザメ

オオメジロザメ(Bull Shark)は、旅行者が「海以外でも注意したいサメ」として知っておきたい種類です。

河口や川にも入る

塩分濃度の変化に強く、海だけでなく河口、港湾、川の下流にも入ることで知られています。そのため、海水浴場だけでなく、河口や運河、ハーバーで泳ぐときも現地の注意情報を確認する必要があります。

大雨の後は特に情報を確認

クイーンズランド州のSharkSmartは、大雨後の河口、川の出口、ハーバー、運河などでの遊泳を避けるよう案内しています。濁った水はサメに限らず、水中の危険を視認しにくくする点でも旅行者には不向きです。

4.シロワニ

シロワニ(Grey Nurse Shark)は、大きな歯が口から見えるため怖そうに見えますが、日中は比較的ゆったり泳ぐ姿が観察され、東海岸ではダイバーに人気があります。

東海岸の個体群は絶滅危惧

オーストラリア東海岸のGrey Nurse Sharkは連邦環境法でCritically Endangered(近絶滅)に指定されています。繁殖力が低く、過去の捕獲などで個体数が大きく減少しました。

岩礁や島の周辺で集まる

ニューサウスウェールズ州やクイーンズランド州南部には、シロワニが集まることで知られるダイビングスポットがあります。観察時は追いかけたり、進路を塞いだりせず、現地ガイドの指示に従いましょう。

5.ウォビゴン

ウォビゴン(Wobbegong)は、平たい体と複雑な斑模様を持つ、オーストラリアらしい底生性のサメです。日本語ではテンジクザメ類として紹介されることがあります。

海底の岩やサンゴに紛れる

日中は海底で動かずにいることが多く、模様が周囲に溶け込むため見つけにくいサメです。シドニー周辺のダイビングでも比較的よく観察されます。

見つけても触らない

おとなしく見えても、踏んだり触ったり、至近距離まで顔を近付けたりするのは避けましょう。休んでいる個体を驚かせず、距離を取って観察するのが基本です。

6.シュモクザメ

シュモクザメ(Hammerhead Shark)は、左右に張り出した特徴的な頭部を持つサメの仲間です。オーストラリア周辺には複数種が生息します。

熱帯・亜熱帯を中心に分布

クイーンズランド州や西オーストラリア州北部など暖かい海域で目にする機会があります。沖合やサンゴ礁周辺で群れを作る種類もいます。

保護対象になっている種類もある

シュモクザメ類のうちScalloped Hammerheadは、オーストラリアの連邦環境法でConservation Dependentとして管理されています。サメは種類によって保護状態が異なるため、「サメならすべて同じ扱い」ではありません。

7.ジンベエザメ

ジンベエザメ(Whale Shark)は世界最大の魚で、巨大な体と白い斑点模様が特徴です。名前にWhaleと付きますがクジラではなく、れっきとしたサメの仲間です。

人を獲物にするサメではない

大きな口で海水を取り込み、プランクトンや小魚などを濾し取って食べます。観察ツアーでは、サメを追い回したり触ったりせず、決められた距離を取って泳ぎます。

ニンガルーが世界的に有名

西オーストラリア州のNingaloo Marine Park周辺は、ジンベエザメと泳ぐ野生動物ツアーで世界的に知られています。商業ツアーは州政府のライセンスを受けた事業者が行い、船やスイマーには接近距離などのルールがあります。

オーストラリアでは保護対象

ジンベエザメは連邦環境法でVulnerableかつMigratoryに指定されています。西オーストラリア州でも保護され、傷つけたり捕獲したりすることは禁止されています。

地域別に見る主なサメ

旅行先によって、観察する機会のある種類や注意すべき環境が変わります。

シドニー・ニューサウスウェールズ州

ホホジロザメ、オオメジロザメ、シロワニ、ウォビゴン、Port Jackson Sharkなど。シドニー・ハーバーにもオオメジロザメが入ることがあり、NSWではSharkSmartアプリやドローン、タグ検知システムなどが利用されています。

ゴールドコースト・ブリスベン・クイーンズランド州

イタチザメ、オオメジロザメ、シュモクザメ類など暖海性の種類が目立ちます。人気海岸ではShark Control Programが運用され、監視や啓発も行われています。

ケアンズ・グレートバリアリーフ

リーフシャーク類、シュモクザメ類など多様なサメが生息します。シュノーケリングやダイビングでは、サンゴ礁の生態系の一員としてサメを見る機会があります。

ポートリンカーン・南オーストラリア州

ホホジロザメを観察するなら最も有名な地域です。Neptune Islands Group Marine Parkへ向かうケージダイビングツアーがポートリンカーンから出発します。

パース・西オーストラリア州

沿岸にはホホジロザメやイタチザメ、河口域にはオオメジロザメなどが現れます。WAではSharkSmart WAアプリで目撃情報やタグ付きサメの検知情報を確認できます。

エクスマウス・ニンガルー

ジンベエザメの観察地として有名です。大型のサメに会うこと自体を目的に世界中から旅行者が訪れる、オーストラリアを代表する海洋野生動物体験の一つです。

日本語と英語で違うサメの呼び名

日本語名をそのまま英訳すると現地で通じにくいものがあります。特に旅行者が混同しやすい名前を覚えておきましょう。

White SharkとGreat White Shark

どちらもホホジロザメを指します。オーストラリア政府の資料ではWhite Sharkという表記がよく使われ、観光案内ではGreat White Sharkも一般的です。

Grey Nurse Shark=シロワニ

日本語名から「白いワニ」を想像しそうですがサメです。北米ではSand Tiger Shark、南アフリカではRagged-tooth Sharkなど別名もあります。

Whale Shark=ジンベエザメ

Whaleという単語が入っていますが、クジラではありません。英語で「泳ぐツアー」を探す場合はWhale Shark Swimと検索・表示されます。

Wobbegongは日本語訳より英語名の方が便利

現地のダイビングガイドや水族館ではWobbegongと呼ぶのが普通です。海底にいる平たい模様のサメとして覚えておくと見分けやすくなります。

保護されているサメ

オーストラリアではサメを「危険だから駆除する動物」とだけ考えているわけではなく、多くの種類が漁業管理や環境保護の対象です。

連邦環境法で保護される種類がある

2026年時点で、EPBC Actの対象となるサメ・エイ類が複数あり、ホホジロザメ、ジンベエザメ、シロワニ東海岸個体群なども含まれます。

シロワニ東海岸個体群は特に重要

東海岸のシロワニはCritically Endangeredに指定され、ニューサウスウェールズ州とクイーンズランド州の岩礁・島周辺に重要な生息地があります。繁殖速度が非常に遅いため、回復には長い時間がかかります。

観光でも「触らない・追わない」が基本

保護種に限らず、サメを観察するときは距離を保ち、進路を妨げず、餌を与えないことが大切です。自然な行動を邪魔しないことが安全面と保護の両方につながります。




海水浴で気を付けたいこと

オーストラリアで海水浴をするなら、サメだけに注意を集中するより、ライフセーバーの監視、波、離岸流、天候を含めて海全体の安全を考えることが重要です。

赤と黄色の旗の間で泳ぐ

最も基本的で効果的なのが、監視員のいるPatrolled Beachを選び、赤と黄色の旗の間で泳ぐことです。サメが目撃された場合、サイレンや放送で海から上がるよう指示されることがあります。

一人で泳がない

単独遊泳より、ほかの人と一緒に泳ぐ方が異常に気付きやすく、事故時の対応も早くなります。人気のないビーチで一人だけ沖へ出るのは避けましょう。

出血しているときは入らない

切り傷などで出血している場合は海に入らないようSharkSmartでも案内されています。傷があるときは海水による感染リスクの面からも無理をしない方が安心です。

警報・ビーチ閉鎖には必ず従う

サメの目撃やタグ検知で一時的に遊泳禁止になることがあります。旅行日程が短くても、閉鎖中のビーチへ自己判断で入らず、別の監視ビーチへ移動してください。

サメとの遭遇リスクが高まりやすい状況

サメの行動を完全に予測することはできませんが、オーストラリア各州の安全情報には共通する注意点があります。

夜明け・夕暮れ・夜間

視界が悪くなる時間帯は避けるのが基本です。人からサメが見えにくい一方、サメの活動が高まる可能性もあります。

濁った水・大雨の後

大雨後の河口や川の出口では水が濁り、魚や有機物の動きも変わります。NSWやQLDの安全情報でも、濁った水や大雨後の河口付近を避けるよう案内しています。

小魚の群れ・海鳥が集まっている場所

水面で小魚が激しく動いていたり、海鳥が繰り返し水中へ飛び込んでいたりする場所は、捕食者が集まっている可能性があります。少し離れた場所を選びましょう。

釣り・魚をさばいている場所

釣り人が多い場所、魚を海辺で処理している場所、釣った魚を水中に保持している場所の近くでは泳がない方が無難です。

河口・運河・急な落ち込み

特にオオメジロザメがいる地域では、河口、運河、ハーバー、急な深みの近くを避けることが推奨されています。

オーストラリアのサメ対策

サメ対策は全国一律ではなく、州ごとに方法が違います。旅行者にとって実用的なのは「どの州で、どの情報を確認すればよいか」を知っておくことです。

ニューサウスウェールズ州

NSWではSharkSmartを中心に、ドローン、SMART drumline、タグ付きサメの受信局、アプリ、教育など複数の方法を組み合わせています。2026年7月からはSurf Life Saving NSWによるドローン監視が97ビーチに拡大され、そのうち72ビーチでは年間を通した監視が予定されています。

クイーンズランド州

Queensland Shark Management Plan 2025–2029のもと、人気海岸でShark Control Programが運用されています。2026年時点では86ビーチが対象で、ネットやドラムラインに加え、ドローン監視や研究、SharkSmart教育を組み合わせています。

西オーストラリア州

WAではSharkSmart WAで目撃情報、警告、タグ付きサメの検知情報などを公開しています。アプリにはパトロールビーチなどの情報もまとめられているため、パースや南西部で泳ぐ旅行者には便利です。

ネットがあっても完全な囲いではない

シャークネットは海水浴エリアを岸から海底まで完全に囲むバリアではありません。NSW政府も、ネットのあるビーチでサメとの接触が絶対に起こらないことを保証するものではないと説明しています。

ダイビング・シュノーケリングで遭遇したら

ダイビングではサメとの遭遇そのものが貴重な体験になることがあります。大切なのは、驚いて追い回したり、逆に急激な動きで逃げようとしたりせず、ガイドの指示に従うことです。

触らない・追わない・囲まない

サメに触れたり、写真を撮るために進路を塞いだりしないようにします。ウォビゴンのように海底で休んでいる種類も、近距離まで寄り過ぎないことが大切です。

餌付けしない

個人で餌を使ってサメを寄せるのは避けましょう。NSWのダイバー向け安全情報でも、水中でサメに餌を与えないよう案内しています。

様子が変わったら落ち着いて離れる

サメが急に速く泳ぐ、方向転換を繰り返すなど普段と違う行動を見せた場合は、ガイドと一緒に落ち着いて離れます。魚群が急に逃げ始めるなど周囲の変化にも注意します。

スピアフィッシングは別の注意が必要

獲った魚はサメを引き寄せる可能性があります。スピアフィッシングをする場合は、魚を体に直接ぶら下げず、地域の安全指針に従ってください。



ホホジロザメのケージダイビング

オーストラリアでサメを「見るために旅をする」代表的な体験が、南オーストラリア州ポートリンカーンから出発するホホジロザメのシャーク・ケージ・ダイビングです。

目的地はNeptune Islands Group

ネプチューン諸島はスペンサー湾入口近くの沖合にあり、ホホジロザメがアザラシ類などを求めて訪れることで知られています。島へ上陸する観光ではなく、大型船で沖合へ向かう海洋ツアーです。

認可事業者によるツアーを利用

National Parks and Wildlife Service South Australiaによると、同海域でホホジロザメのケージダイビングを実施できるのはライセンスを受けた事業者です。環境への影響を抑えながら観察できるよう運用されています。

サメが必ず現れるとは限らない

相手は野生動物なので、出航してもホホジロザメが必ず見られる保証はありません。海況による欠航もあるため、日程に余裕を持って参加するのがおすすめです。

船酔い対策を忘れずに

ポートリンカーンから沖合まで長時間船に乗るため、普段船酔いしやすい人は事前に対策しておきましょう。サメより先に船酔いで楽しめなくなった、ということがないよう準備が大切です。

ジンベエザメと泳ぐニンガルー

怖いサメのイメージとは正反対の体験が、西オーストラリア州ニンガルー(Ningaloo)でのジンベエザメ・スイムです。

エクスマウス周辺が拠点

Ningaloo Marine Parkへ向かうツアーは、主にエクスマウスやコーラルベイ周辺を拠点に行われます。ジンベエザメのほか、季節によってマンタ、ザトウクジラ、ウミガメなど多様な海洋生物を見る機会があります。

250mのApproach Zone

西オーストラリア州ではジンベエザメの周囲250mをApproach Zoneとして管理し、船の数、速度、滞在時間などにルールを設けています。商業ツアーは州政府の認可事業者が実施します。

触らず、進路を空ける

大きな体が近くを通っても触ってはいけません。スイマーはガイドの指示に従い、ジンベエザメの進行方向を妨げない位置から観察します。

日本人旅行者が知っておきたい実用ポイント

サメに関する情報はニュースの印象が強いため、旅行中は「今日、その場所が安全に泳げるか」という実用的な情報を優先しましょう。

旅行前ではなく当日に情報を見る

サメの目撃や海況は日々変わります。NSWならSharkSmart、WAならSharkSmart WAなど、その州の公式情報を海へ行く直前に確認するのが実用的です。

旗のあるビーチを選ぶ

初めて訪れるビーチでは、無人の美しい浜より、ライフセーバーがいるビーチを優先するのがおすすめです。赤と黄色の旗はサメ専用ではなく、その日の波や流れも踏まえて安全な遊泳区域を示しています。

「Shark Net=サメが入れない網」ではない

日本人旅行者が誤解しやすい点です。一般的なshark netは遊泳区域を完全に囲む網ではないため、ネットがあるからサメが絶対に来ないという意味ではありません。

川やハーバーも油断しない

オオメジロザメは河口や川にも入ります。シドニー・ハーバーやスワン川など都市部の水域でも、泳ぐ場所として推奨されているかどうか現地情報を確認してください。

サメを見たら写真を撮りに近付かない

岸近くやシュノーケリング中にサメを見つけても、自分から近付く必要はありません。ライフセーバーやツアーガイドがいる場合はすぐ知らせ、指示に従います。

「サメを見る旅行」なら認可ツアーを選ぶ

ホホジロザメのケージダイビングやジンベエザメ・スイムなど、野生のサメを目的にする場合は、政府のライセンスや現地ルールに従って運営される事業者を利用するのが基本です。

オーストラリアの海でサメを過度に怖がらないためのポイント:サメは海の自然な一員ですが、すべての種類が人に同じ危険を及ぼすわけではありません。旅行者は「監視ビーチで旗の間を泳ぐ」「濁った水、大雨後の河口、夜明け・夕暮れを避ける」「現地のSharkSmart情報を確認する」の3点を覚えておくと実用的です。



オーストラリアのサメに関するよくある質問(FAQ)

オーストラリアのビーチはサメがいるので危険ですか?

サメはオーストラリア沿岸の自然な生き物で、遭遇リスクをゼロにはできません。ただし、サメとの接触は稀です。旅行者は監視ビーチを選び、赤と黄色の旗の間で泳ぎ、現地の警報や閉鎖指示に従うことが重要です。

オーストラリアで危険性が高いとされるサメは何ですか?

旅行者が特に知っておきたい大型種はWhite Shark(ホホジロザメ)、Tiger Shark(イタチザメ)、Bull Shark(オオメジロザメ)です。NSWのサメ対策でもこの3種が主要な対象種となっています。

サメが少ない時間帯はありますか?

「この時間なら絶対にいない」と言える時間帯はありません。安全情報では、視界が悪くなる夜明け、夕暮れ、夜間を避け、日中に監視員のいるビーチで泳ぐことが推奨されています。

雨の後に海で泳がない方がよいのはなぜですか?

大雨の後は河口や沿岸の水が濁り、流入する魚や有機物の状況も変わります。特にオオメジロザメが利用する河口・川の出口では、各州のSharkSmart情報でも注意が呼び掛けられています。

シドニー・ハーバーにもサメはいますか?

います。特にBull Shark(オオメジロザメ)は河口やハーバーにも入る種類です。遊泳する場合は、泳ぐことが認められた場所を選び、NSW SharkSmartの最新情報を確認してください。

シャークネットがあるビーチならサメは来ませんか?

いいえ。一般的なシャークネットは遊泳エリアを完全に囲むバリアではありません。ネットはサメとの接触リスクを減らす対策の一つで、サメが絶対に入ってこないことを保証するものではありません。

Grey Nurse Sharkは危険ですか?

大きな歯が見えるため迫力がありますが、日中は比較的おとなしい行動で知られ、ダイバーにも人気があります。ただし大型の野生動物なので、触ったり追いかけたりせず、十分な距離を取る必要があります。

オーストラリアでホホジロザメを見られますか?

南オーストラリア州ポートリンカーン沖のNeptune Islands Groupで、認可事業者によるシャーク・ケージ・ダイビングが行われています。ただし野生動物のため、参加すれば必ず見られるとは限りません。

ジンベエザメと泳げる場所はどこですか?

西オーストラリア州のNingaloo Marine Parkが世界的に有名です。エクスマウスやコーラルベイを拠点に認可ツアーが行われ、ジンベエザメとの距離や船の運航には保護のためのルールがあります。

サメを見つけたらどうすればよいですか?

監視ビーチならライフセーバーやライフガードに知らせ、指示に従って海から上がります。ダイビング中は急激に追いかけたり触ったりせず、ガイドと一緒に落ち着いて距離を取ってください。

SharkSmartとは何ですか?

州政府などが提供するサメ安全情報です。NSWとWAにはそれぞれSharkSmartのウェブサイトやアプリがあり、目撃、タグ検知、警告、ビーチ安全情報などを確認できます。

オーストラリアのサメに関する参考情報

まとめ:サメを知れば、オーストラリアの海はもっと面白くなる

オーストラリアのサメというと、どうしてもホホジロザメの印象が先に立ちます。しかし実際には、熱帯のリーフシャーク、海底に隠れるウォビゴン、絶滅危惧のシロワニ、巨大でも穏やかなジンベエザメなど、種類によって姿も生態も大きく違います。

旅行者にとって重要なのは、「サメがいる海=泳げない海」ではないということです。監視員のいるビーチを選び、赤と黄色の旗の間で泳ぎ、夜明けや夕暮れ、濁った水、大雨後の河口などを避けるだけでも、不要なリスクを減らせます。

また、NSWのSharkSmartやWAのSharkSmart WAなど、現地には旅行者でも利用できる情報があります。サメの目撃やタグ検知だけでなく、ビーチ閉鎖や安全情報を確認できるので、海へ行く当日にチェックしておくと安心です。

そしてオーストラリアでは、サメは避けるだけの存在ではありません。ポートリンカーン沖でホホジロザメをケージ越しに観察したり、ニンガルーでジンベエザメと泳いだりと、サメそのものが旅の目的になる体験もあります。

海水浴でもダイビングでも、サメを必要以上に恐れず、野生動物として距離を取り、その土地のルールに従うこと。それが、オーストラリアの海を安全に、そして深く楽しむ一番の方法です。

オーストラリアの旅行手配

トラベルドンキーでは、オーストラリア各都市のオプショナルツアー(現地発着ツアー)、アクティビティ、空港送迎等をご紹介、ご予約を承っています。

オーストラリアを知り尽くした現地在住のスタッフが対応しておりますので、正確な情報の提供、的確なアドバイス、到着フライトの遅延・欠航など、緊急時の迅速な対応も可能となっています。

オーストラリア旅行をご計画中の方は、是非トラベルドンキーのご利用をご検討ください。きっと素敵な思い出深いオーストラリア旅行になりますよ。

トラベルドンキーにお任せください!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です